親父の三回忌

こんばんは。からあげです。

今日は無事に親父の三回忌の法要が終了した。
親父は年明け早々に亡くなったのだが、遠方はるばるやって来る親戚のことを考えて移動しやすい冬入り前に行った。
坊さんの長い読経中、これまでのこと、現在のこと、これからのことについていろいろ考えを巡らせていた。

2015-11-14

子供の頃、親父に随分と嫌な思いをさせられた。
酔っ払って暴れる、勉強しろとしつこく言う、耐乏生活を強いられたなど、怖かったり腹が立ったり惨めな思いをすることが多かった。
生きている間は問題の多い親父だったが、死に様はあっぱれだった。
末期の激しい痛みに耐え続け、付き添っていた家族が一旦家に戻ろうと親父の元を離れた隙に一人であの世に旅立って行った。

私は親父が死んだ時、テントの中で抜根作業を始めるために着替えているところだった。
朝早く携帯電話が鳴った瞬間、その意味が分かった。
死ぬ10日ほど前に、「お前なんかに小屋は建てられない。」と言われたことを思い出した。
それは私への激励の言葉ではなく、単に私のやろうとしていることが羨ましくて、つい口にしてしまった言葉だと感じた。
定年直前に病に倒れて、10年近く不自由な体で生き長らえていた。
やりたいこと多く残したままこの世を去る悔しさがベッドで横たわる親父の全身から滲み出ていた。

私は親父みたいな大人にはならないぞ、と子供心に何度も誓った。
今でもその誓は変わらない。
私は親父みたいに多くのことをやり残したまま死んでゆきたくない。
脱サラ後、ようやく自由な生活が送れるようになってきたところ。
私の人生はまだまだこれからだ。

それにしても親父の死後、面倒なことに巻き込まれたことは一度もない。
不審な人間が実家に押しかけて来たり、多額の借金が発覚することはなかった。
生前蓄えていたお金は、医療費や葬式の費用を差し引いても十分残った。
死者が生者に対して迷惑をかける最大の事柄は金銭問題だろう。
それが迷惑をかけられるどころか、ちょっとした取り分も貰うことが出来た。
トータルで親父のことを考えると、凄く良い親に当たったものだと思えてくる。

金銭感覚が身に付いたし、手先が器用でコツコツやる忍耐強さを授かった。
現代社会で快適に暮らすためのコミュニケーション能力は著しく低いが、どこでも暮らして行けるサバイバル能力は未知数だが結構ありそうに思える。
これらの能力は今後、いよいよ混迷を増す未来社会において重要な能力となってゆくだろう。
ようやく私の出番がやって来たように思う。

 

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これは昨日、市場で買ってきたアジの一夜干し。
一晩寝かせて熟成された美味しい身。
このテカリ具合が食欲をそそる。

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これはタイ
長さは45センチ。1,700円だったか。
自分で釣ろうとすると、道具も必要だし、何度も通って釣りをしなければならない。
全然割に合わない。
タイは前回、直ぐに捌いて食べたらあまり美味くなかったので、一日寝かせてから捌くことにした。

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骨が硬くて3枚おろしに手間取った。
タイを捌くのも今回で2回目となる。
骨に随分と身が付いてしまった。
これは勿体無い過ぎるので、味噌汁に入れることにする。

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普通の包丁では歯が立たないので、100均のパン切り包丁と料理バサミで骨をカットした。
前回は包丁で強引に切って危なかった。
今日は3枚おろしにしたところで、終わりとなった。

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お昼のご飯
ボリュームたっぷりのおかずに栗ごはんと松茸の土瓶蒸しが付いた。
一人分なんとか平らげるとお腹がパンパンになって動くのが辛かった。
晩ごはんは、味噌汁と作っただけだった。
今のところ、お腹が全く空いていないので、味噌汁も食べる気にはなれない。
どうせほとんど残るだろうから、朝に回すことになるだろう。

 

土日が過ぎると天気が回復するようなので、月曜日に山小屋に帰ることにした。
心身の不調を我慢してまで実家に居続けることはない。
法事が終わったので、心置きなく戻ることが出来る。
半年ぶりに帰る我が家はどうなっていることだろう。
留守の間にサルや小鳥が住み着いているかもしれない。
まずは、自分の居場所に戻って態勢を立て直す。
さあ明日は帰る準備をするとしよう。
それでは今日はこれでおしまい。

 

おわり

コメント

  1. タッキー より:

    お父さんに対しては嫌な思いもあると思いますが大きな遺産が入ってきたのだから
    やはり感謝ですよね。
    葬式や3回忌は家で開催したんですか。
    今はみんな忙しい時代なのでエコーホールのような葬儀屋や3回忌などはホテルでやってしまうと手際よく手伝う人も多いので便利です。
    僕も人手が足りなくてホールをりようしました。
    安い速い便利です。
    故人を忍ぶのは自分なので儀式は親戚の集いのようなものですね。

    僕の場合は既に身内親兄弟祖母全員は昔に亡くなっていて もし生きていたら面倒も見なければ行けないので きっとどこにも行かずに家にずっといたのかもしれないです。
    家族が亡くなってついに自由を得ました。
    バタバタと身内が倒れていって介護支援は長年だったので とても苦労しました。

    • karaage より:

      三回忌が済んで一段落です。
      あとはおかんが寝込む前にやりたいことを出来るだけやりたいですね。
      介護で一時活動を休止するまでに。

  2. JB23w-9型XG5MT白 より:

    美味そう・・・生唾がどばどば・・・只今断食二日目ですw

    お父上今の私より若く亡くなられたのでしょう、さぞ無念だったろうと・・・。
    私の父親まだ生きてます。先日入院しましたが退院したら寝たきりになろうかと思います。寝たきりになるとだいたい一年です。個性が強く毒舌の切れる父親だったのですがすっかり毒気が無くなり、母親から酒煙草車を取り上げられ楽しみも目的も無く生きるペットのような毎日です。離れて暮してますので母親に強く意見も言えない。

    そんな父親を見ていると、何時か「南の島のヤシの木陰で飲んだくれて波にさらわれて魚の餌になりたい」と夢見ています。
    もう将来に対する投資なんて考える必要も無いので毎日毎日これっきりだと思って生きてますよ。遺書には「坊主戒名葬式不用・焼却処分のみくれぐれも頼む。」と記して置きます。

    • karaage より:

      やっぱり人間死に際が大事ですね。
      死者が生者を煩わせるのはカッコ悪いです。

  3. 八百彦 より:

    会席松花堂セットかな
    美味そうだなあ・・・。

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