ジムニー(JB23W-8型)Vベルトを交換する

こんにちは。からあげです。

今日は、先日点検してヒビ割れが見つかったVベルトの交換を行うことにした。
ジムニー(JB23W)は、エアコンのコンプレッサー側と発電機・ウオーターポンプ側の2本のVベルトが装備されていて、ラジエーターの冷却ファンは電動式となっている。
仮にエアコン側のベルトが切れたとしてもエアコンが使えなくなるだけだが、発電機側だとエンジンがオーバーヒートするか、バッテリーが上がってしまって車が動かなくなる。山奥で切れたらあとが大変だ。
そこで忘れないうちにさっさと交換してしまうことにした。

 

Jimny(JB23Wー8型)のVベルト交換

新車購入後5年経過 走行距離 6万キロ弱
これまで無交換

参考資料(パーツカタログ)

エアコンコンプレッサー側

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発電機・ウォーターポンプ側

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*SUZUKIパーツカタログ JB23W(8型)2010-9 初版より抜粋

 

Vベルト型式

取り付けられているベルトはすでに劣化していた。表面の文字が消えかけていたため、ハッキリと文字を読み取ることはできず。そこで手持ちのパーツカタログで調べてみると、エアコン側のVベルトの規格は4PK645、発電機側4PK1030だと判明した。

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SUZUKI純正パーツを手に入れたい時は、ディーラーで注文するのがベストだ。しかし、注文と受け取りの行く手間が面倒な時はネット注文が便利。

 

Vベルトカバーを外す

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では早速、交換作業の手順を説明しよう。
ボンネットを開けてまずはエンジン手前のVベルトのカバーを外す。
電気ケーブルのカプラーを抜いて、頭10mmのボルトを3本抜くと外れる。

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うち1本は下側に潜って緩める。狭い場所での作業はソケットレンチが便利。

ジムニーは最低地上が200mmあるため、ジャッキアップせずとも下に潜って作業することは可能。
 

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Vベルトのカバー表側

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Vベルトのカバー裏側

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カバーを外してVベルトのようすを下側から見る。
ボンネットを開けて手前がエアコンのコンプレッサー用奥が発電機・ウォーターポンプ用となっている。
オイルレベルゲージが作業の邪魔になるので取り外す。

オイルレベルゲージを外す

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レベルゲージを引き抜き、上側の頭10mmボルト1本を外してから、上に引っ張ると抜ける。
下はOリングでオイルパンにハマっているだけ。

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レベルゲージ一式を外したあと。

ゴミなどが中に入らないように、必ずガムテープなどを貼って穴を塞いでおく。
 

Vベルトの取り外し

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いよいよVベルトを外す。
まずは奥の発電機側のテンショナーのボルト(頭12mm)2本を緩める。
このボルトを2本抜いてテンショナーを外してしまっても構わない。

先に手前のエアコン側を外そうとしたが、アジャスターボルトを抜く時にこのテンショナーが邪魔になった。

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続いてエアコンコンプレッサー下側のボルト(頭12mm)2本を緩める。
このボルトは絶対に抜かない。緩めるだけ
非常に狭いスペースにあるので、抜くと元に戻せなくなってしまう。

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角度を変えてもう一枚。
この2本のボルトを緩めてから上のアジャスターボルトを抜くと、コンプレッサーが動くようになってベルトを外せるようになる。
始めこの2本のボルトは固着していて全く緩まなかった。そこで防錆潤滑スプレーを吹いてから再び試みるとまだもやダメだった。
そこで長い柄のメガネレンチに変えて3度試みてようやく緩めることに成功した。

滅多に緩めないボルトは固着している可能性が高いので、安全確実なメガネレンチかソケットレンチの使用を推奨する。

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テンショナーを右に動かすと、ソケットレンチに干渉しなくなる。
エアコンコンプレッサーの上にあるアジャスターボルト(頭12mm)を抜いてしまう。
緩めるだけだと可動域が少なく作業しづらいので、思い切って外してしまった。

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外したVベルト。
小さいほうがエアコン側、大きい方が発電機側だ。

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発電機側のVベルトの様子。
この箇所の亀裂が一番酷かった。
他にも細かい亀裂が無数に入っていた。

このようすを見た感じでは、Vベルトは5万kmで交換した方が良さそうだと思った。
今回の車検整備で見落としていれば、あわや大惨事になるところだった。

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エアコン側のVベルトの様子。
亀裂などの傷みはなし。
燃費向上のためにエアコンを滅多に使わないのがVベルトに優しいらしい。
今回は傷みが少ないが、ついでなので交換してしまう。

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エアコンコンプレッサーのアジャスターボルトの取り付け位置。
現物やパーツカタログを見ても構造がイマイチ分からない。
この穴にボルトを入れてねじ込んでゆくとテンションが掛かる仕組みになっているようだ。

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結局、発電機側Vベルトのテンショナーは外してしまった。
右側のギザギザがあるプーリーがクランクシャフトに取り付けられているもの。
エンジンの回転方向をネットで調べても分からず。
だいたいは向かって右回転が多いということだったが、ジムニーは不明。
どこにも回転方向の矢印が付いていなかった。
サービスマニュアルには載っているだろうが、高価で手が出ないため持っていない。

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テンショナーの表側。
ニッコリ笑っている一つ目のお化けのように見える。
目の六角穴のところに10mm六角レンチをかけてテンションを掛ける。

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テンショナーの裏側。
密閉式のベアリングのためグリスの補充は出来ない。
異音はしないが、回転がスムーズではなかった。
次回交換することにしよう。

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テンショナーのベルトの当たり面。
磨かれてツルツルになっている。

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新品のVベルト。
規格がハッキリと表示されている。
こちら側はツルツルしている。

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こちらがプーリーの当たり面。
ザラザラしていてグリップ力は抜群だ。
規格の4PKは山が4つという意味なのだろうか。

Vベルトの取り付け

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先に発電機側のベルトを入れておいてから、エアコン側を入れてアジャスターボルトを取り付けてから締め込みテンションを調整する。
テンションの調整を終えたら、下側のボルトを2本締め付ける。

続いて、発電機側のベルトのテンションを調整してきちんと締め付ける。
テンショナーのニッコリとした口にボルトを入れ、六角穴に10mm六角レンチをセットして、テンショナーが動く程度にボルトを締め付ける。
六角レンチを回してテンションを調整して、良ければ口のボルトを締め付けて固定し、六角レンチを抜いてあとでボルトを取り付けて締め付ける。

 

Vベルトのテンション(張り具合)の調整

発電機・ウォーターポンプ側
新品時10~12mm再張時12~15mm
エアコン コンプレッサー側
新品時6~7mm再張時8.5~9.5mm
たわみ量 100N(10kgf)で押した時

*取扱説明書P222のサービスデータ内に記載

 

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何度かやり直して張り具合を調整した。
外す前の張り具合を覚えておいて、だいたい同じくらいに調整した。
要するに適当。感覚で調整しても意外となんともない。

Vベルトの注意書きには取り付け後1000~1500kmで点検を行ってくださいとある。
山小屋に戻ってから東北出発前に調整しておこうと思う。

 

作業の感想

今回、初めてVベルトを自分で交換してみて勉強になった。
途中ドツボにハマることなくスムーズに作業することが出来て良かった。
エアコンコンプレッサー下側のボルト2本が固着していて、緩めるときに少々手間取ったくらいだった。
長い柄の12mmメガネがあって本当に助かった。短いコンビネーションレンチでは緩めることが出来なかっただろう。

これで不安材料が一つ減ったので、まもなく出かける東北車中泊の旅もより楽しく過ごせるだろう。
ジムニーを弄っているうちに徐々に気分が盛り上がってきたぞ。

Vベルト交換後1,000~1,500km走行するまでに張り具合の点検を行うこと。新品のVベルトは伸びるため、少し走ってから調整が必要となる。

コメント

  1. JB23W09XG5MT より:

    >取り付け後1000~1500kmで一回点検を
     これめちゃくちゃ重要でたいてい緩んできます。
    緩んで放置すると切れます。

    • karaage より:

      どうもありがとうございます。
      それは危ないですね。
      キチンと調整したいと思います。

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