ポンチョタープの自作2つ目~不具合箇所を修正してようやく完成した!

こんにちは。からあげです。

 

先ほど新たに作り直したポンチョタープのテストが終わったところ。
結果は良好でホッとした。
装備の軽量化は、このポンチョタープが実用に耐えれるかにかかっていた。

短期集中して作業をしていたため、心身がかなり消耗した。
ちょっとしんどいので、ブログ更新したら昼寝をしよう。

 

ポンチョタープを作り直す

先日、ポンチョタープを自作したところだったが、穴を開けた首周りの処理が上手く行かず、ロープを張ってテンションをかけると生地に無理がかかっていた。
ポンチョとして使用する分にはなんら問題ないが、タープをして多用すると傷んでくるように思われた。
手直しするだけでは、首周りの問題は解消しない。
そこで、新たに作り直すことにした。

軽量ポンチョタープの自作
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ポンチョタープの設営~秘められたポテンシャルを感じる
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再びOMMで材料を調達した。
今回は半分に分割し、端を縫ってから最後に縫い合わせて仕上げる。
そのため、片方は前回の残りを使って、新たにシルナイロン2m分のみ購入するだけでよかった。

今、OMMのサイトを見ると、オリジナルシルナイロンはなくなっていた。本当に危ないところだった。

メモ帳にザッとした図面を書いてから裁断に取りかかった。
前回のポンチョは若干小さめだったため、少し大きくなるように長めにとった。

裁縫では裁断が一番重要な作業だ。
小屋の基礎と同じで、裁断を失敗するとやり直しが効かない。
これまで多くの失敗を重ねて勉強してきた。
生地を継ぎ接ぎすると、重量が重たくなるし、本来の柔軟性がなくなってしまう。

一度マークを付けてから、再確認して裁断した。

ポンチョタープの最重要ポイントは首周りの処理。
曲線の歪みをどう取るかが鍵となる。
一枚布に穴を空けると、どうしても歪みを逃すことができずに変なシワができる。
そのため、丸くカットした二枚の布を合わせることにした。

曲線縫いは難易度が高いため、木綿糸で仮縫いしてから縫うことにした。

仮縫いしたお陰で、滑りやすいシルナイロンでも曲線縫いをすることができた。
手間を惜しむとロクなことがない。
ポンチョタープは首周りの処理が命!

ミシン糸700mを使い切ったところ。
そういえば、レイウェイバックパックから裁縫を始めたのだった。
よくもまあ2月で700mも使ったな。
これからまだまだ使うぞ!

ボビンに下糸を巻く時、ボビンから糸がはみ出して、シャフトに巻き付いてしまった!
ハサミで切ってとろうとしたが、上手くゆかない。
このままそっとしておくことにしよう。

遅い昼ごはんを食べる。
玄米ごはんにゆかりを掛けた。
ご飯を食べて一息付くと、作業を再開した。

ミシンはすでに体の一部となった。
スピードを上げると下糸の調子が狂う不具合は、下糸を入れるところを掃除したら直ってくれた。
スピードを速くすると、簡単に直線縫いすることができる。
失敗しない程度にスピードを上げた方が緊張感も持続できて良い。

2枚の生地を1枚に縫い合わせたところ。
この方法が正解だった。
無理なく歪みを逃すことができた。
見本のポンチョを穴が空くほど見たら解決法を思いついた。
漏水するかもしれないのに、なぜ真ん中で縫い合わせているのか不思議だった。

首周りは丁寧に処理を行った。
楕円形の頂点は鋭角となっている。
ここを丸くしようとすると無理が出る。

首周りには、さらに補強のため、グログラン・テープ 12.5mm を縫い付けた。
これだけしておけば、多少のテンションがかかろうとも破れてくることはないだろう。

襟の部分を首周りに縫い付けているところ。
最後の合わせ部分は縫う順番に気をつけた。
前回は襟の部分が短くてコードを絞って閉じると他に無理がいったため、今回は長めにしておいた。

襟の部分が傷んでも、首周りに傷みが及ばないようになっている。
重量増になるが、テープを入れておいて正解だった。

フードのゴムを入れる細長いやつを裏返しているところ。
安全ピンを使えば、簡単にすることができる。
これはレイおじさんに教わったコツだ。
ゴムを通すところは個別に作って後付した方が上手くゆく。

フードが完成したところ。
こちらは裏面。
前回はフードが尖ってしまっておかしな宗教の人に見えたので、今回は角を斜めにカットして尖らないようにしておいた。

前回はサイドを幅12mmのマジックテープで留めていたが、接着力が弱くちょっと引っかかっただけで外れてしまった。

そこで今回はゴンドラスナップと呼ばれるボタンで付け外しできるようにした。
おかんの裁縫箱を漁ったら出てきた。
見るからにかなりの年代物だ。

スナップを付けたところ。
2度折り返した部分とはいえ、取り付けの生地の強度が足りないように思えた。

取り付け方法がよく分からなかったので、適当に縫い付けた。
ちょっと使っただけで切れてしまいそう。

ゴンドラスナップを付けて付け外ししてチェックしてみた。
やはり取り付け部分の強度が足りないことが分かった。
余裕のある時はいいが、疲れている時はいちいち気をつけて付け外しするのが面倒。

取れないか常に気にかけているのも疲れる。

やり直し!

リッパーで糸を切って取り外した。

結局、幅広の25mm幅のマジックテープを付けることにした。
重量増になるが、気軽に付け外しできるようが良い。

再び糸の調子がおかしくなった。
下を開けてボビンを入れるところを掃除した。
掃除といっても、ブラシで擦って息を吹きかけただけ。
車上生活の時、毎日エアマット膨らませて肺活量を鍛えたので、圧縮エアを使わずに息だけでもかなり綺麗になるようになった。

上が糸の調子が狂っている縫い目。
下は綺麗に縫えている縫い目。

糸の調子が狂っていると、縫い目の強度がかなり落ちると思われる。

 

ポンチョタープの各部チェックと試着

作業時間15時間ほどで新たなポンチョタープが完成した。

基本の形はほぼ同じだが、細部はかなり改良が加えられている。
タープとして使うことを前提にした作りにしたため、各部はかなり丈夫に作られている。

サイズ

113×135cm 
(ポンチョとして半分に折ったサイズ)

首周りの直線の長さは39cm、襟の高さは20cm(フードの高さは含めず)

首周りを細くしたため、帽子を被ったまま着脱しようとすると引っかかりやすくなった。
軽量化と作業簡略化のため、フードは襟の上端に縫い付けた。

襟の部分は、コードを引っ張ると絞れるようになっている。
フードの部分にはゴムを入れて頭にフィットするようにした。

四隅のループ

ループの裏側

長さを延長してより力が分散されるようにした。
さすがに、ここまでやるのはやり過ぎだ。

ポンチョを広げてタープとしたところ。
ループは計6つ、サイドに6箇所幅広のマジックテープを取り付けてある。

中央の生地を縫い合わせた部分には補強テープを付けた。
首周りのテープと一体化してより強度が増した。

テンションがかかっても、生地に無理な力が掛かっていない。
本当に作り直した甲斐があった。

これなら多少の風が吹こうがビクともしないだろう。

中央部分の両端のループ

首周りの方から縫い合わせたため、少しズレて不細工になってしまった。
そのため、補強のテープを入れることになった。

サイドは25mm幅の幅広のマジックテープを取り付けた。
幅を倍以上にしたことで、保持力がかなり上昇した。
無造作に付け外ししても痛まないようにみえた。
簡単に付け外しできるのがマジックテープの良いところだ。

マジックテープのアップ

2つ折りの端っこからはみ出ているが、付け外ししても違和感はなし。
念のため、幅広のテープも購入しておいて良かった。

裾を折り曲げてマジックテープで留められるようにした。
バックパックを背負っていない状態だと、特に裾が長くなる。
前側だけ短くできるようにした。
わずか15cm短くなっただけだが、大きな違いとなることだろう。

耐久性の他に気になることは重さ。
ツエルトの収納袋の失敗作がちょうどよい大きさだった。

袋に入れて測ってみると236g。
袋の重さは6g。

ポンチョタープ単体の重量 230g

 

ちょうど雨が降っていたので、外で試着してみた。
先週イベントに行く時、風呂に入ったきり。
おかんにバレるとうるさいので、一週間風呂に入っていないのは黙っていてくれよな!

男の哀愁が漂う背中。

黙っておっさんに付いてこい!

ポンチョの裾を縮めてちょうどいい長さとなっている。
フードもピッタリフィットしていい感じだ。

自作レイウェイバックパックを背負ったところ。
エクステンションカラーは使用していない。
水食料なしでこれくらいになるようにしたい。

バックパックを背負った状態でポンチョを被った。
裾は伸ばして通常の長さとした。

おっさんの体にジャストフィット!
やはり自作は違うね。

後ろ姿。
四隅のループを丈夫にして重量が増したため、いい感じで生地が垂れ下がっている。
ふむふむ、軽ければいいもんじゃないのだな!

 

ポンチョタープの設営

ポンチョをタープとして設営する時の道具

2mmのダイニーマロープ5本とツエルト用ポール1本、ツエルト用グランドシート(ソフトタイベック製)を用意した。

ペグは数種類合わせて8本。(写真には写っていない。撮るのを忘れた。)

四隅を固定したところ。
風が強くても飛ばされることはない。

雨の中、設営作業をした。

ポールを入れてロープを引いてタープを立ち上げたところ。
東風を受けて少し持ち上がっている。

生地は30Dシルナイロン(リップストップ)のため、斜め方向には伸縮性がある。
適度なテンションを掛けられるため、ピシッと気持ちよく張ることができた。

ようし、各部をチェックしてゆくことにしよう。

出入り口にはポールを取り付けている。
ポール先端のアイにロープを通して適当に縛って固定した。

ロープの張り具合で耐風性や居住性を調節できる。

ループのようす

上方に引っ張られるが、何ら問題はなし。
どこにも無理な力は掛かっていない。

四隅のループ

やり過ぎなくらい丈夫にしたため、全く問題なし。
どこにも無理な力は掛かっていない。
三角の補強用の生地が程よくテンションを分散させている。

フードの部分。
襟を絞って雨が入らないようにしている。
大雨が降るとフードが陥没して垂れ下がってしまいそう。

そこでロープを立木にとって引っ張ることにした。
うむ、いい感じだ。

横から見たようす。

これなら大雨が降ろうとも、雨が侵入することはないだろう。
雨天の時はフードにロープを取ろう。

内側から首周りのようすをチェックする。
問題は全くなし。

生地が薄いため、中はかなり明るい。

横からチェックする。

天井高を低くして耐風性を高めた。
フードにロープをとることによって、耐風性がより高まる。

フードにロープをとるとシワが入るようになるが、無理な力は全くかかっていない。
下側のセンターにもロープを取れば、万全となるだろう。

休憩モード

天井高を低めにして設営したため、今回は少し窮屈。

就寝モード

身長165cmでも十分体全体が隠れる。
中にザックを置くと狭くなるので、ビニール袋に入れて外に置くことになるだろう。

フードのところだけ、天井が高くなって圧迫感を感じないようになった。
一晩のねぐらは、最低限のスペースを確保できればいい。

これで十分だ!

シルナイロンは、ナイロン生地両面にシリコンコーティングされたもので、防水性はバッチリ。
ポンチョだとショルダーストラップやバックパックの背中で擦れることはないので、より防水性が長持ちする。
(これもポンチョの長所。)

このポンチョタープ。

唯一の欠点は出入り口から雨が吹き込むこと。
1時間ほど張っていただけだが、雨で中に敷いていたタイベックがびしょ濡れになってしまった。

そこでポールに雨傘を取り付けた。

主に日除け用途で雨傘を持って行くが、タープとして張った時に出入り口からの雨の吹込みを抑えることができる。

ポールに適当に傘を縛った。
これくらいで多少の風でもビクともしなかった。

雨の多いオレゴン州やワシントン州ではツエルトを使うことになるだろう。
それに夏が過ぎて寒くなってきているので、保温力が欲しい。

シエラ山中では蚊が多いので、タープは使えない。
タープは南部の乾燥地帯のみの使用となるだろう。

 

自作の感想

2回目のポンチョタープの作成となって、自分のイメージに近いものを作ることができた。
あとはPCTで使用してみて、どの程度各部の強度を落として軽量化できるか、改良をしてゆくことなる。

さらなる軽量化をすれば、200gを切ることだってできるだろう。
しかもタープとして常用しても耐久性が十分あるものだ。
それには高度な縫製技術が必要だ。

今回、2つの生地を1つに縫いわせる時にしくじってズレてしまい、あとから余計に補強をしなければならなくなった。
1回でキチンと縫えれば、2度も縫う必要がないところもある。
そうしたことの積み重ねで、より良いアイテムを自作することができるようになる。
もっと縫製技術を高めよう!

 

まずはこのポンチョを使ってみようか。

コイツを使いこなせば、さらなる軽量化の道は開ける!!

 

おわり

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