雪山を越えて

こんにちは。からあげです。

 

昨日はブログ更新したあと、再び雪が降り始めた。
ZERODAYにして勿体なかったかなと思ったところだった。
一時的な回復につられて出ていたら大変なことになっていた。

それにしても昨晩は参った。
夕方になって雪が止むと、ハイカー達の馬鹿騒ぎが始まった。
始めは英語の勉強だと思って聞いていたのだが、途中で絶えられなくなって高性能耳栓を装着した。
もしもの時のために持ってきておいた耳栓が役に立ってくれた。
結局10時過ぎまでやっていた。
静かになったので耳栓をとると、眠りから覚めた酔っ払いが犬の遠吠えの真似をして吠え始めた。再び耳栓装着。
夜半すぎにトイレで起きると、静かになっていたので耳栓をとると、今度はカップルが大声で話始めた。
普通ヒソヒソ声で話すだろう。外人たちは昼間みたいに大きな声で話をする。
いい加減に嫌になった。

一晩3$のキャンプ場で格安なのだが、ハイカー達のたまり場となっているので、煩くて仕方ない。
今度ZERODAYをとる時は、Trail上でとることにする。
休みの日にストレスを溜めたんでは意味がない。

バカ野郎どもめ。昼間で寝てしまえ!

 

今日は天気が回復するという予報だったので、4時に起きてこっそり身支度を整え4時半に出発した。
2晩お世話になったIdyllwildのキャンプ場にはなんの未練もない。
今日はPCTに復帰してSan Jasinto Peak(10834f)には登らず、そのままスルーして山の反対側に下りる。

今日は天気なのだが、明日は雷雨の予報となっている。
それに今の軽装では高山帯に留まることは無謀だ。
一晩耐えれたとしても、体力を大幅に消耗してしまう。
体力を回復させるには大量のマニーが必要だ。寄り道している暇はない。

誰もいないIdyllwildの町を歩く。

PCT復帰ルートもおっさん独自のAlternate ルートをとる。
別荘街の入り組んだ道を抜けてTrailHeadまで辿り付ける自信はなかった。
それに夜間なので、ますます難易度が上がる。
手っ取り早く道路を歩く。

私に文句がある奴はここまで来い!

Humber ParkのDEVILS SLIDE TrailのTrailHead

怖そうな名前だったので、興味が出たこともある。
悪魔の横ずさり?なんだかよく分からないが、行ってみよう。

Snowman

ルートにはどこにも悪魔らしいところはなかった。
ひょっとして背後に見えていたこの険しい尾根のことか。

今日ばかりは止まったら死ぬと思った。

 

お前、山を舐めているだろう?

いいえ、舐めてません。

なんだ?その格好は?

う、ウルトラライトハイキングです!!

 

昔ながらの山おじさんに見られたら激怒されそうな格好。
寒くて寒くて仕方ないので、ただ黙々と歩いた。
風当たりの弱い日の当たっているところがあると、少しだけ立ち止まり休んだ。

寒いが、景色は最高だった。
静かな山を独り占めした。

歩き続けてお腹が空いたので、たまらずマルチャンを作る。
しかし、全然お湯が沸いてくれない。
ここで無理して沸かそうとすると、ガスを大量消費してしまうので、ヌルいスープに硬いままの麺で食べた。

正直なところ、このストーブは低温下では役立たず。
マイクロレギュレーターストーブがあればと真剣に思った。
しかし、あるもので対応するのもハイカーの努め。

必殺、袋麺そのまま食い。
麺を細かく割ってから、粉末スープを入れて袋をシェイクする。
すると、ベビースターラーメン風のお菓子となる。
バカヤロウ!
体に悪いだなんていってられるか。
今はエネルギーを補給して歩かなければならないのだ!

すっかり忘れていたのだが、Warner Springsのハイカーボックスでちょうど足に合うトレランシューズをゲットした。
グリップ力がそこそこあって、クッション性も高くて足が疲れない。
今日、雪の上を歩いてみて、これならシエラでもなんとかなるんじゃないかと思った。
自作アイゼンをつければ、さらに滑りにくくなる。
あとはIce Axeの代わりに木の棒を拾うだけ。

雪山を越えると再び乾燥地帯となる。
なんだか凄く不思議な感じがする。
日本ではこんなことまずありえない。

San Jacinto Peakを見ながら高度を下げてゆく。

無数の風力発電のプロペラがある。

今日は198mile地点でタープを設営した。
カウボーイcampでも良いのだが、タープをキチンと乾かしたかった。

今日はほとんど人に会わずに静かに歩くことができた。

今日は最高に調子が良くてバンバン歩くことができた。
先日、公式迂回ルートから外れて独自のAlternateルートをとったお陰で硬さが取れた気がする。

私がとった迂回路は、実はPCTHandbookの3番目選択肢として挙げられている。何も問題はない。
自分の状態を考慮して、現時点でベストな選択をしたまでだ。

山火事迂回は、今のところ今回で終わり。
あとはただ黙々と歩くのみだ。

もうハイカーのコミュニティーに入れなくてもどうでも良くなった。
勝手に酒飲んでウダウダやってろ。
私は、私のハイキングをするのみ。

さあて、明日の雷雨をどこでやり過ごすか。
そのタイミングが重要だな。

 

おわり

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