みちのく潮風トレイル踏破記録 【その11】~石巻市から亘理町まで~

2016日11月6日(31日目)

行程

石巻市から松島町まで

歩行距離 24.9km 
行動時間 8時間(休憩時間を含む)
ねぐら  松島町古浦農村公園

04:00 起床 曇り テント内15℃

起床少し前、麓から凄い勢いで歩いて登って来る人がいた。
全然迷いと無駄がない歩きだった。
トレーニングしている人だったのか。
私のテントの前をそのまま猛然と通り過ぎて行った。
その他は、夜間車は2台通ったのみで静かだった。

06:10 出発

賑やかな石巻を早めに脱出したいので手早く片付けをして出発するつもりだったが、トイレに時間がかかって出発が遅れてしまう。
トレイルを歩くようになってから、主食が白米となって食物繊維が不足しているため、朝のお通じが悪くなっていたのだ。
この日だけは本当にひどかった。水分が抜けてカチカチになってしまっていて、いくら踏ん張っても出すことができなかった。
少しでも食物繊維の不足を補うために大麦を白米にいれたりラーメンに入れたりして食べていたが、全然足りなかったようだ。

山を下りて早朝の市街地を歩く。
歩いてビックリしたのは、石巻のパチンコ屋は朝7時から開店することだ。
新装開店のイベントでもないのに早朝から営業するのは、お客さんが来るからだろう。

旧北上川に架かる橋を渡る。
雲が広がってどんよりとしていた空が明るくなり始めた。

07:00 石ノ森萬画館(いしのもりまんがかん)

川の中州にある、見た目が風変わりな建物は、石ノ森萬画館。
石巻近くの登米(とめ)市出身の有名な漫画家、「石ノ森 章太郎(いしのもり しょうたろう)」の作品を展示している施設。
朝早いためまだ開館していない。
歩き旅だと先を急ぐあまり、寄り道をほとんどしなくなる。
今回も全然余裕がなくて、寄り道しようなんていう気は全く起きなかった。
歩き旅を楽しむためには、心身と金銭の余裕が必要と感じた。

近未来的な建物。
宇宙船のような形をしている。

市街地中心部を歩く。
町のあちこちに石ノ森章太郎の漫画のキャラクターの像が設置してあった。
周囲をキョロキョロと眺めながら歩いて行った。

サイボーグ009の主人公009

07:20 JR石巻駅

国道398号線の駅前の交差点のベンチにザックを置いて、JR石巻駅までやって来た。
キャクターの像に釣られてやって来てしまったのだ。
さすがに大きな町だけあって、駅前にはかなりの人が行き来していた。

駅の入口

ここにもキャラクターの像があちこち設置されていた。
かなり年上の人と思われる人も熱心にキャラクター像の写真を撮っていた。

石巻市役所

もとデパートのような建物。遠目では全く市役所には見えなかった。

国道398号線に復帰すると西に向かってただひたすらに歩く。
行けども行けども民家が途切れないので、昨日は無理をせずに牧山で泊まって正解だったと思った。

08:30 北上運河

なぜか水が真っ茶色に濁っている。
上流側で工事をしているのだろうか。

まだまだ市街地は続く。
どこにでもあるようなチェーン店が国道の両側にずらりと並んでいた。

コンビニの陰で一休み。
休憩できる場所が全く見当たらなかったので、やむを得ずコンビニで休憩することにした。
人目のつく場所だったが、贅沢は言ってられなかった。

市街地を抜けると田んぼの中の直線道路となった。
遮るものがなくて強風に吹かれ、歩いていても凍えてきた。
道路はいつの間にか国道398号線から国道45号線に変わっていた。

10:55 JR鹿妻(かづま)駅

国道のすぐ近くにあった野宿に良さそうな駅。
遠目で見るとトイレや水場があるようだった。
近くに民家はないので、落ち着いて休むことができそう。

海岸近くには矢本海浜緑地があるが、津波の被害で使用できない可能性があるので、無難にここで泊まる方が良いかもしれない。

遠くからでも目立つ戦闘機のオブジェ。
この近くには航空自衛隊の松島基地がある。

11:40 鳴瀬(なるせ)大橋

鳴瀬川の架かる鳴瀬大橋を渡る。
仙台までの距離は39.9kmとなった。

橋の上から河川敷をチェックする。
トイレ、水場は無さそうだったが、快適そうな野宿場所に見えた。
周囲に民家はなく非常に静か。
中洲が一番快適そうだった。

工事現場の中をショートカットする。
日曜日で作業が休みだった。

12:00 昼食

山陰の神社の駐車場でラーメンを作る。
この日は風が強くて休むにも場所を選ばねばならなかった。

いつもと変わらぬ袋ラーメンだが、風に吹かれて凍えた体には温かいスープがとっても有り難い。

鳴瀬川右岸、丸山崎付近をショートカットして山中の道をゆく。
石巻を過ぎて再びツーリングマップルの12万分の1に戻ってしまったので、苦戦を強いられるようになった。
大まかな現在位置しか分からないので、最短距離で歩くのは諦めた。

13:45 JR陸前大塚駅

なんと予定のコースでショートカットして松島湾を望む海岸までやって来たようだ。
ちょうど駅があったので調査すると、トイレ水場のない無人駅だった。

防潮堤のすぐ向こう側は海となっている。
駅から松島湾は全く見えない。
駅は震災後に整備されて真新しかった。

駅の待合室

窓や入口ドアのガラスが大きいため、温室みたいでかなり暖かかった。
疲れた体をここで休めた。

松島町古浦農村公園

場所 宮城県宮城郡松島町(古浦公民館隣)

広大な芝生の公園。トイレ、水場あり。
明るいうちからでも気兼ねなくテントを張れる極上の野宿スポット。

2018年10月 自転車で通りがかった際に確認したところ、トイレと外水道は閉鎖されていた。

14:10 古浦農村公園

この時すでに、風に吹かれて体力をかなり消耗していた。
東松島市街地に入ると野宿場所が見つかるかどうか不安だった。
そんな弱気になっていた時、ちょうど公園を見つけた。
ここを逃したら次いつ野宿場所が見つかるか分からないので、早速施設をチェックすることにした。

公園内に公民館あり。
入口に水道があったので、蛇口を捻ってみた。
すると出ない。この落胆が大きかった。

広大な芝生の広場。
日曜日なのに利用者の姿は全くない。
風が吹いて寒いので、だれもやって来ないのだろう。

公園の一番奥にあるトイレ

汲み取り式。見た目あちこち傷んでいたが、問題なく使用できた。

トイレの外水道。
願うような気持ちで蛇口を捻ってみる。
すると水が出た!あまりの嬉しさに飛び上がらんばかりだった。
水が出るのが分かったので、ここで野宿することに決定した。

東屋もあり。
椅子に近づけてテントを張れば、なんとか雨に濡らさずに済みそう。
これは微妙な東屋だと思った。

14:45 テント設営

風が強かったので、公民館の陰にテントを張った。
前面の道路から見えないのでちょうど良かった。

この日は日のあるうちにテントを張ることができ、かなりゆっくりすることができた。
ブログ更新も余裕を持ってすることができた。

公民館の裏側はウッドデッキとなっている。
ここも良さそう。
テントなしの場合は、入口か裏手のウッドデッキの軒下で野宿できる。

食事

朝 白麦ごはん、レトルトカレー、みそ汁
昼 パン×2袋、袋ラーメン
夕 白麦ごはん、みそ汁

 

2016日11月7日(32日目)

行程

松島町から仙台市まで

歩行距離 26.2km 
行動時間 9時間30分(休憩時間を含む)
ねぐら  七北田川(ななきたがわ)河川敷

04:00 起床 晴れ テント内2.8℃

昨日吹き荒れた風は、夕方過ぎに収まる。
前面道路、県道27号線は、深夜でも交通量は途絶えず。
明け方あまりに寒くて何度も目覚めた。
防寒着上下の上からカッパ上下を着込んで寝袋の中に入っていても寒かった。

しびれる寒さでしばらく寝袋から出ることができなかった。
気合を入れて寝袋を抜け出してテントの外に出ると、辺り一面芝生の上に霜が下りていて白くなっていた。

なんと、テントに下りた霜が凍っていた。

06:15 出発

寒さのためテントを撤収するのに手間取り出発が少し遅れる。
ザックをテントの外に出そうと持ち上げたところ、引っかかって反射タスキが切れてしまった。
ほんの少し力が入っただけなのに、簡単に切れてしまった。
紫外線による劣化と寒さの影響だろう。
100均一のクオリティーはこんなものだ。

田園地帯をゆく。

下り坂に差し掛かると、前方に一面の田んぼが広がっていた。
早朝のしびれるような寒さの中を歩いて行った。

太陽が昇るのが待ちどうしかった。
寒くて寒くて震えが止まらなかった。

1時間ほど歩いたところで、小さな漁港を見つけたので、ここで休憩する。
昔ながらに杭に船を係留していた。
狭い港内を有効に使うには、この方式が適しているのだろう。

地盤沈下して段差が大きくなった橋。
松島海岸手前にあった橋。

07:55 松島海岸

日本三景の一つとして有名な松島。
遊覧船乗り場前までやって来た。
まだ早いため、観光客の姿はない。
賑やかになる前にさっさとゆくとしよう。

松島湾を望む。
海上にいくつも小さな島が浮かんでいた。

遊覧船乗り場近くの公衆トイレ。
もちろん水洗トイレ。綺麗に掃除されている。
手洗い場で水汲み可能。

野宿適地は、ここから歩いて約15分先のところにある。

瑞巌寺(ずいがんじ)五大堂入口

赤い橋の欄干が目立っている。まだ人気はないので、寄ってみることにした。
五大堂のある島へ渡るにはこの橋を渡ることになるが、以前この橋には2枚の縦板はなくハシゴ状になっていただけだという。横板の間隔はなんと15cm。
よそ見していたらハマってしまいそうだ。

五大堂(ごだいどう)は、宮城県宮城郡松島町の景勝地松島にある仏堂。同町にある臨済宗妙心寺派の寺院・瑞巌寺の所属である。

日本三景の1つである景勝地・松島の景観上重要な建物であり、本州海岸に近い小島に建つ。伝承によれば大同2年(807年)、坂上田村麻呂が奥州遠征の際に、毘沙門堂を建立したのが始まりとされる。
その後、円仁(慈覚大師)が延福寺(瑞巌寺の前身)を創建した際に仏堂を建立し、大聖不動明王を中央に東方降三世明王、西方大威徳明王、南方軍荼利明王、北方金剛夜叉明王の五大明王像を安置したことにより、五大堂と呼ばれるようになった。
現在の堂は、慶長9年(1604年)、伊達政宗が瑞巌寺の再興に先立って再建した。東北地方最古の桃山建築と言われている。
現在、国の重要文化財に指定されている。また、伊達政宗が瑞厳寺の再興に先立って再建した。

Wikipediaより

境内からの眺め

たくさんの小島が見える。
そろそろ観光客がやって来る頃だ。そろそろ引き上げるとしよう。

松島海岸の旅館街中心部。
オシャレなホテルや旅館が立ち並んでいる。
野宿者には全く縁のない施設だ。

ベンチに置いたザックを回収しに来たところ。
ガムテで補修した銀マットを付けているこ汚いザックなど誰も関わり合いになりたくないだろう。わざとボロく見えるようにして盗難防止としている。

ホテル街から近いところの公園。
しっかり芝が手入れされている。
ここは人気があるので、度胸がないと野宿は厳しい。
野宿するにはもう少し先の方が良い。

 

松島海浜公園

場所  宮城県宮城郡松島町松島霞ケ浦

トイレあり。水はトイレで汲める。
松島海岸にある広大な公園。ホテル街から離れた一番端が野宿におすすめ。

ホテル松島大観荘入口の向かいにある公園駐車場。
中心部から離れているため、人気はすくなめ。

公園トイレ

手洗い場で水汲み可能。

東屋を発見。
ここはかなり目立つ。
おすすめは奥の方の木が植わっているところ。
道路からもほとんど見えないので、こっそりテントを張っていてもほとんど気づかれない。

 

松島海岸から双観山展望台入口までの歩道はなんとウッドチップだった。
ソールの薄さに悩まされていただけに、凄く嬉しかった。
クッション性があるだけで、全然疲れ方が違う。

双観山展望台入口手前から松島湾を見下ろす。
これで松島の景色も見納めだ。

民家のない場所をゆく。
歩道がなくなり、また精神修行の車道歩きが始まった。

 

JR陸前浜田駅前公園

場所 JR陸前浜田駅前(ホテル浦嶋荘向かい)

トイレ、水場あり。
駅前にある公園。町の中にある公園で人気はあるが、かなり広いので端の方でこっそりテントを張れば目立たない。

09:20 JR陸前浜田駅前公園

広大な芝生の公園。
駅前の交差点の片隅で休憩している時に見つけた場所。

駅に近い方にあるトイレ。
水洗で綺麗に掃除されていた。

JR陸前浜田駅

駅前にもトイレあり。
この周辺はなかなか良い隠れた野宿スポットだ。

JR陸前浜田駅過ぎの歩行者・自転車専用トンネル

2つ連続してトンネルがあった。

トンネル内の巾は約4mもあって広々としている。
照明も付いているので、荒天時の避難場所としては最適。

トンネル2つを抜けて再び国道脇に復帰したところ。
車道と距離があるので、トンネル内には車の音が全く響かない。

塩竃市(しおがまし)内の道路を歩く。
地盤沈下の影響がここにも見える。
車道部分のみ嵩上げしたため、歩道とかなりの段差ができた。

JR東塩釜駅過ぎ

塩竈市の中心部を避けて海岸沿いの道をゆくことにした。

仙台塩釜港付近

まだ防潮堤を建設している最中だった。
この付近が港内の一番奥となっている。

マリンゲート塩釜付近の公園

まだ整備中の大きな公園。
休憩には良さそうだ。

マリンゲート塩釜手前歩道橋

津波避難用の施設を兼ねた大きな歩道橋があった。
景色を見るために上に上がってみることにした。

歩道橋の上は広々としていて休憩に最適な場所だった。
ちょうど疲れていたところだったので、銀マットを敷いて座って休む。

歩道橋からマリンゲート塩釜方向を写す。
天気が良いため気温が上がり、凄く過ごしやすくなった。

切れてしまった反射タスキをガムテで修理しているところ。
テントのポールの応急修理用リペアパイプにガムテを巻いている。

 

貞山公園

場所 宮城県多賀城市笠神5丁目7

トイレ、水場あり。
運河沿いにある細長い公園。釣り人や散歩の人多数あり。

11:45 貞山公園

貞山運河沿いにある町中の公園。
釣り人や散歩をしているが大勢いてかなり賑やか。
運河の両端には小型ボートがズラリと係留されている。

トイレ

軒下が広くて雨の日の休憩にもピッタリ。

トイレの手洗い場

広くて使い勝手が良い。

公園全景。
町中の人気スポットなので、野宿するにはかなりの度胸が必要。
夕暮れを待ってテントを張るほうが良さそうだ。

仙台港目指して多賀城市内を歩いているところ。
歩道が広くて非常に歩きやすい。
紅葉した街路樹が青空に映えていた。

仙台港付近の津波到達標識

ここは海抜2mの地点で、津波の高さはゆうに2mを超えていた。

13:30 イオン多賀城店

ちょっと寄り道してお買い物。
ゴール目前なので、必要最低限の食料のみ購入する。

店内の休憩コーナーで遅めの昼食をとる。
読者からの頂きものだ。からあげが旨かった。

14:30 仙台港フェリーターミナル

思い出の場所に立ち寄る。
2年前、北海道へフェリーでゆく途中、一時上陸した港だ。
大きなフェリーが岸壁に係留されている。

フェリーきたかみだった。
去年は行き帰り「きそ」だった。

フェリーターミナルのトイレで水を満タンにして先に進む。
もうそろそろねぐらを見つけなければならない時間だ。

14:55 スリーエム仙台港パーク

フェリーターミナルから近い公園。
野宿できるかどうか覗きにやってきた。

広大な芝生の広場があっていい感じだが、夜間は閉鎖されてしまう。
よって野宿は不可。
管理事務所があって開放時間内は管理人が常駐しているようすだった。

夢メッセみやぎ

公園の隣の大きなドーム。
港周辺はゆったりとした作りで凄く開放感がある。

15:40 七北田川(ななきたがわ)

仙台港からは県道10号線を歩いて先に進むことにした。
野宿場所定番と言えば河川敷。
地図を見て密かに期待しながら歩いてきた。
橋から河川敷を見た瞬間、気に入ってここで泊まることに決定した。

河川敷に下りて橋から遠ざかる。
すると綺麗に整備された運動場があった。
仮設トイレがあったが、閉鎖されていて使用不可。
日没が間近でナイター設備がないここには誰もやって来ないと判断して、早速テントを張ることにした。

16:00 テント設営

周囲の草は枯れているので、黄緑色のエスパースソロは若干目立つ。
しかし、それは少しの間だけだ。暗くなれば闇に紛れて見えなくなる。
堤防道路からは、ちょうどガードレールが目隠しとなってくれて、運転席の低い普通車からは見えないようになっていた。

明日も冷えそうなので、さっさと夕食を済ませて早めに寝ることにする。
寒くなったためか、散歩でやって来る人は誰もいなかった。

日没後のようす

街路灯の明かりがあるのみ。
道路からこちらは見えないはず。
気楽に朝まで眠ることができた。

食事

朝 白麦ごはん、みそ汁
昼 パン×2袋、おにぎり×2個、からあげ×1パック
夕 白麦ごはん、みそ汁

 

2016日11月8日(33日目)

行程

仙台市から亘理(わたり)町まで

歩行距離 30.5km 
行動時間 9時間45分(休憩時間を含む)
ねぐら  鳥の海(とりのうみ)付近海岸

04:00 起床 晴れ テント内4.5℃

昨夜付近に近づく者なし。
県道10号線と高速道路の国道6号線を走る車の音は途絶えることはなかった。
今朝の冷え込みは、昨日ほどではないものの、寒さで痺れた朝となった。

06:00 出発

ゴールの相馬市まで目前となった今日の予定は鳥の海付近まで。
調子が良ければ、先に行こうと思っていた。

七北田川にかかる高砂橋から河口を望む。
朝焼けに染まった川面がやけに綺麗だった。

06:23 日の出

橋を渡ってそのまま県道10号線を歩いて体が温まってきたころ、ようやく朝日が昇った。
昨日に引き続き、日の出が待ち遠しかった。

田んぼの中の真っ直ぐな県道10号線を黙々と歩く。
こんなところ歩いている人の姿は見当たらない。

どこまでも続く直線道路。
真っ直ぐで前を見て歩いているとウンザリしてくる。

津波でボロボロになった自動車整備工場。
今は工事関係車両の車庫と利用されているらしい。

08:30 名取川

堤防上から河川敷を眺める。
草が茂っているので、草の陰に隠れてテントを張れば目立たない。
なかなか野宿に良さそうだった。

名取川河口方向を望む。
小高い丘に東屋が建設されていた。
東屋周辺も興味をそそられた。

名取川に架かる閖上(ゆりあげ)大橋を渡る。
若干傾斜がキツかった。

閖上小学校前の交差点。
標識はあるが、どこにも小学校は見当たらない。
大きな歩道橋だけが不自然に残されていた。

広大な空き地が小学校が建っていた場所のようだった。
古ぼけた看板が傾いたまま残されていた。

 

スーパーセンタートライアル名取美田園(なとりみたぞの)店

場所 宮城県名取市美田園5丁目5−6−2(仙台空港アクセス線美田園駅近く)

トイレ、水場、東屋あり。
付近には、スーパー、ホームセンター、ドラッグストアがあって、たいていの物なら何でも揃う。極上の補給ポイント。
賑やかなところだが、野宿は可能。

県道10号線の方は、トライヤルの裏手となる。
24時間開放の広大な駐車場がある。
この駐車場は車中泊にも最適。

駐車場とトライヤルの間に東屋あり。
広くて雨の日の休憩にピッタリ。
すぐ近くに水場があるのも嬉しい。

水場のようす

洗濯がしやすいグレーチングの排水口となっている。

トライヤル裏手のトイレ(夜間閉鎖)

トイレは、トライヤル裏手にある夜間閉鎖のトイレと、24時間開放のトイレあり。
東屋からはフェンスの切れ目を抜けてトライヤルに出入りできる。

トライヤル横側にある24時間トイレ

どちらのトイレも店内から直接出入りすることはできない。

トライヤルの正面に回ったところ。
こちらはお店専用の駐車場。
トライヤルは激安でしかも24時間営業しているところがいい。
この周辺にはコンビニの姿は見当たらなかった。

お昼のトライヤル弁当

税込み価格でなんと298円。
お腹が空いていたので、すぐに平らげてしまった。

 

トライヤルからしばらくゆくと仙台空港が見えてきた。
航空機の発着は少なく、あまり空港らしくなかった。

空港トンネル手前の非常時の転回場

道路から少し見えにくい。
端の方に草地でこっそりとテントを張るのも悪くない。

11:06 空港トンネル出入口

歩道があるので安心して歩くことができた。
トンネル出口に信号があるため、車の流れが非常に悪くなっていた。

飛び出た鉄筋にジュースの缶を付けている民家。
こんなことをするなら鉄筋を切ればいいのにと他人事ながら思ってしまった。

真っ直ぐな道はまだまだ続く。
救いは歩道があること。

阿武隈(あぶくま)川周辺の平野。
見渡すかぎりの田んぼとなっている。
蛇行していることから、ほとんど真っ平らのようだ。

14:10 亘理(わたり)大橋

阿武隈川に架かる大きな橋。一番下流側にある橋。
かなり疲れたので、ザックを置いて一休み。
トライヤルで弁当を食べたのに全然パワーが出ない。

阿武隈川河川敷

かなり広くて、どこでも野宿可能。
河川敷のあちこちでも工事が行われていて、常に作業員の姿があった。

亘理大橋の下は快適な野宿場所となっている。
付近の工事が終われば、良好な野宿ポイントとなるだろう。

亘理大橋から阿武隈川河口を望む。
川幅が非常に広くゆったりとした流れだった。

阿武隈川を渡ると阿武隈川河口付近にある鳥の海を目指す。
トレイル未開通区間だが、景色の良いチェックポイントとしてすでに決められている。
海岸であれば野宿場所にも困らない。
かなり疲れていてしんどかったが、あと少しなのでゆっくりしたペースで歩いていった。

きずなぽーとわたり

鳥の海の近く。道の駅のような施設で魚や野菜を売っているらしい。
休憩にはピッタリ。

きずなぽーとわたりの次に現れたのは巨大な屋根を持つ商店街のような施設。
ここは雨天時の良い休憩ポイントとなる。

わたり温泉鳥の海

震災後津波でしばらく営業を休止していたが、2014年10月日帰り入浴を再開した。
温泉でさっぱりしてから海岸付近で野宿するのがおすすめ。
この日は疲れ過ぎていたので、温泉に入る気が全くしなかった。

入浴料は大人500円

リンク 亘理町HP(わたり温泉鳥の海)

 

わたり温泉のすぐ近く防潮堤を越えて海岸に出たところ。
陸から海に向かって吹く風が強かったので、防潮堤の陰にテントを張ることにした。

15:45 テント設営

できるだけ防潮堤に寄せてテントを張った。
砂浜でペグは効かないので、流木を使って張り綱を張った。
今回最後の海辺での野宿となる。
海の見える静かなところでゆっくりできて本当に良かった。

砂浜には流木がたくさん打ち上がっていた。
これを見ると無性に焚き火をしたくなった。
しかし、風が強かったのでしばらくようすを見て、焚き火の準備だけしておくことにした。

夜9時頃目が覚めると、風が弱まっていたので、焚き火をすることにした。
よく乾燥した木で、トイレットペーパーの火がすぐに燃え移って盛大に燃え始めた。
するとすぐに風が強くなってきた。
海から吹く風でテントに火の粉が飛んで穴が空いてしまいかねない状況だったので、燃え尽きるのを待ってから砂を被せて焚き火を止めにした。

食事

朝 白麦ごはん、みそ汁
昼 パン×1袋、トライヤル弁当、からあげ串×1本
夕 白麦ごはん、カレーヌードル大

 

ゴールの相馬市まで残りあと僅かとなったが、疲労はピークを迎えようとしていた。
足の傷みもほとんど変わらず、浮腫んだままの状態となっていた。
しかし、残るはあと2日。
ようやくトレイルを終わりにしてゆっくりすることができる。
この時は、早く歩き終えてゆっくりしたい。と思うだけだった。

 

つづく

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