PCTスルーハイクに必要な3つの許可証

こんばんは。からあげです。

今年の夏の中国での活動に向けてビザ取得について勉強しているところだ。去年、PCTをスルーハイクするためにアメリカのB-2ビザを取得したが、申請手続きでかなり苦労した。中国の場合はもっと簡単だろうと気楽に思っていたが、年が明けてから調べ始めると、そう簡単ではないことが分かった。15日間ならノービザで大丈夫だが、自転車旅行だと全然足りない。そのため観光ビザを取得するわけだが、ビザをとっても最大30日までとなっている。あとは現地で延長の手続をして旅を続けることになる。

アメリカの場合はB-2ビザさえあれば、最大で半年滞在できるため、滞在中余計なことを考えずに済んだのだが、中国の場合は楽をさせてくれない。さらに公安の厳しい取り締まりもあって、何らかのミスをしでかしたら罰金・懲役・国外強制退去などの処分もありうる。本当に頭が痛い。

こうして勉強しているうちに、ふとPCTを歩くための許可証について書いていないことを思い出したので、申請手続から1年経った今さら書いてみようという気になった。

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PCTスルーハイクのために必要な3つの許可証

PCTA Website Top Pageより

PCTを歩くなら一気に全区間を歩いてみたい。アメリカから遥か遠くに住んでいる日本人なら誰もがそう思うだろう。私も計画段階からスルーハイクする気満々だった。スルーハイクにはたくさんの時間とお金がかかるため、人生の中でそう機会があるわけではない。

PCTをスルーハイクするには、PCT Long Distance Permit・Application For Entry To Canada Via The PCT・California Campfire Permit 3つの許可証が必要となっている。どれが欠けてもゴールのCanadaまで辿り着けない。わざわざ日本からアメリカに行ったのに、許可証がなかったためにスルーハイクを断念せざるを得なかった、となったら悔やんでも悔やみきれない。日本出発前にキッチリ準備しておきたい。

その重要な許可証をこれから一つずつ説明して行きたい。

PCT Long Distance Permit

PCTの許可証には500mile以下のShort Permitと500mile以上のLong Permitの2種類ある。スルーハイクに必要なのは500mile以上のLong Permitの方だ。

スルーハイクは一般的に北向きで歩く。ところが近年のハイカーの増加にともなって、Mexico国境からのスタートが1日50人までと厳しく制限されている。その50人枠を前期35人と後期15人の2つに分けて受け付けている。この数少ない許可を巡って毎年全世界のハイカーたちの間で熱い争奪戦が繰り広げられる。

Mexico国境からスタートの許可証を得られない場合は、途中からMexico国境まで南向きで歩き、戻ってから北向きに歩く方法をとることもできる。PCTAは途中のWalker Pass(652mile地点)から南向きにスタートすることを推奨している。(私だったらTehachapi OR Mojave 566.4mile地点から歩くかな?)

実際、Kennedy Meadows手前で南向きに歩いて来るハイカーを何人か見かけた。

申請方法

許可申請は、PCTAのサイトでのオンライン申請のみ受付を行っている。
申請受付 PCTA(Pacific Crest Trail Association)

PCTAトップページ~メニューリスト~Discover the trail ~Permitsのページの中のApply for a long-distance permitというリンクをクリックすれば申請フォームが現れる。表示は英語表示のみ。説明に従って申請手続を行う。

2017年申請受付 
35人分 1月24日午前10時30分から
15人分 2月14日午前10時30分から 
2018年申請受付
35人分 11月1日午前10時30分から
15人分 1月17日午前10時30分から

時間は現地の太平洋時間で、日本との時差は-17時間あるので注意する。

久しぶりにPCTAのHPを覗いて許可取得のページを見てビックリした。今年は去年より2月以上も受付が早くなっている。近年、ハイカーが激増しているため、早期から受付を始めたのだろう。

私は受付開始ちょうど、日本時間の1月25日午前3時30分にPCTAのサイトにアクセスした。ところが、サーバーがダウンして全く繋がらなかった。時間を開けて何度かトライしてみて申請手続が終わったのは1時間も経った4時30分ころだった。

申請費用は寄付35$とコミュニケーターマガジン25$で合計60$だった。手数料は無料だが、寄付を35$以上支払うことにしないと手続ができないようになっていた。(その他にはMt.Whitney入山料21$を支払った。Mt.Whitneyの申請手続は同時に行うが、実際の支払いは許可証が発行された以降となる。)全部で81$。

許可証の一部

Inyo National Forest Whitney Zone access:ALLOWED
Mt.Whitney入山許可
但し書き
This permit allows for a maximum of 30 days to travel through the Southern Sierra(defined as the PCT from Kennedy Meadows South North to Sonora Pass.)

画像には載っていないが、但し書きに「この許可証は南Sierra(Kennedy Meadows北西からSonora Passまで)を通過するための最大30日間の旅行を認める。」とある。

私が実際、Kennedy Meadowsを出発したのは6月2日だが、Sierraをスキップしたため、Sonora Passを通過したのは7月下旬だった。私がパークレンジャーに会ったのは、Sierra後半のEcho Lake、Tolumne Meadows、Donohue Pass付近の計3回だった。その時、PCT Long Distance Permitとベアキャニスターを見せるように言われたが、許可証の内容については何も指摘されなかった。サウスバウンドで歩いていた理由は、向こうから聞かれなかったので言わなかった。(拙い英語力で説明すると、ややこしくなると思った。)

2017年4月26日10時30分ころ

さらにスタートのMexico国境にはPCTAの人がいてPCT Long Distance Permitを見せるように言われた。以前はスタート地点にはチェック係はいないとのことだったが、去年は違っていた。

許可証は、発行日以降に順次電子メールで送られてくる。私が受け取ったのは、2月16日9時30分ころ。MailにPDFフィアルが3つ添付されていた。注意書きや説明は読んで、許可証だけをコンビニのマルチプリンターでプリントして直筆のサインをした。

PCTハイキング中は、プリントした直筆サイン入りの許可証を常時持ち歩く必要あり。

Application For Entry To Canada Via The PCT

ゴールのCanada Manning Parkまで行くために必要な許可証。PCTAのPermitsのCanada PCT Entry Permitから申請書類を作成する。PDF版の入力フォームが現れるので、必要事項を入力しプリントアウトして直筆サインを行い、書類をスキャンしてPDFファイルに変換する。その他の必要書類とともに電子メールに添付して申請受付のメールアドレスに送信する。

必要書類

・Application For Entry To Canada Via The PCT(直筆サイン入り)のPDFファイル
・パスポートの写真のあるページ(JPEGファイル)
・B-2ビザ(JPEGファイル)
・運転免許証(JPEGファイル)

Canadaの申請受付は、申請書類に不備があると一切受付しない。形式的な受付不可の返信があるのみ。具体的にどこが悪いのか教えてくれない。毎年多数の申請者がいるため、いちいち個別対応している暇はないとのこと。(確かによく分かる。)
 
書類に不備があって何度も突き返されたが、どこが悪いか分からずに随分迷った。参考書類の添付や直筆のサインを忘れていたため、3回突き返されて4回目にしてようやく受付て貰えた。
 
許可証の受け取りは、日本出国直前の4月20日(3日前)だった。メール送信から許可証添付のメール受信までは1週間から10日間ほど。Canadaに到達するまでには時間があるので、現地で歩きながらでも手続ができるが、英語力が乏しい私は何が何でも日本で許可証を受け取っておく必要があった。この申請にはかなり手こずって最後までやきもきさせられた。
 
 
申請書の受付アドレスはPDFフォームに表示されている。
 
 
Canada Border Services Agencyのスタンプ
 
許可証は電子メールで送信されてくるので、プリントアウトしてCanada滞在中は携帯する必要がある。Canada国境からManning Parkまで国境警備員は見かけず。Canadaからアメリカに再入国する際も必要となる。
 
 

California Campfire Permit

California内で火器を使用するために必要な許可証。http://www.preventwildfireca.org/にアクセスして許可証を手に入れる。2分半の動画を見て8つの質問に答えるだけでその場で発行される。この許可証は非常に楽に手に入る。
プリントアウトして直筆サインして持ち歩くだけ。
 

まとめ

PCTをスルーハイクするためには、この3つの書類が必要。厳密に言えば、一部の地域でキャンプやハイクするために特別の許可も必要だが、現地で簡単に手続できるので、説明するのは省いた。(よく理解していないため、説明できないこともある。)

PCTは今年で50周年を迎える節目の年でもあるため、さらなるハイカーの増加が見込まれる。2017年の去年でさえ、ハイカーだらけでうんざりすることが多かった。許可証の取得は厳しさを増すかもしれないが、そこはPCTを歩きたいという情熱で切り抜けて欲しい。

申請から1年も経つと記憶がかなりあやふやだし、システムが変更になっている部分があるかもしれないので、この記事は参考程度として欲しい。英語をほとんど話せない私でもできたので、この記事を読んでいるあなたなら楽勝だ!

PCTAのコミュニケーターマガジンを申し込むと、定期的に情報雑誌が送られてくる。その中で、なんと2018年のカレンダーも送られてきた。きれいな写真が掲載されていて見るとハイキング当時の記憶が蘇ってくる。マガジンは申し込まなくても申請できるが、私は申し込んでおいて良かったとあとになって思った。

私は英語力を補うために航空券のEチケットもプリントアウトして持ち歩いていた。いつになったら日本に帰るんだと問い詰められた時にでも、これを見せて切り抜けようと準備していた。

念のため、許可証の電子データをUSBメモリに入れて持ち歩いていた。プリントアウトした許可証を失くしたり、水に濡れてダメになった時、印刷し直そうと思っていた。アメリカではプリントサービスをしている場所は非常に少ない。コンビニにマルチプリンタなんて置いていない。キンコーズのようなビジネス向けの印刷サービスは大都市にしかない。泊まったホテルで頼むくらいしか思いつかない。あとは親切な司書がいる図書館なら印刷してくれそうな気がする。

プリントは許可証以外にGreyhoundバスのチケットを印刷する時に必要になる。GreyhoundはEチケットを受け付けないので、事前に紙にプリントアウトしておくか、バスステーションの窓口でチケットをピックアップしておく必要がある。Greyhoundに乗る度に非常に面倒くさい思いをした。

話が逸れたが、許可証は最低限必要なもので、スルーハイクに本当に必要なものは絶対に歩いてやるぞという熱い気持ちだ。今年の雪の量は知らないが、くれぐれもSierraの残雪には気をつけて楽しくハイキングしていただきたい。

Good Luck!!

おわり

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