こんにちは。からあげです。
今日は朝から昨日の物件を調査した。
ネットで売地の公図を入手してプリントアウトし、支所に行って土地台帳を閲覧して周辺土地の履歴をチェックした。
やはりバブル時期に造成した細切れの分譲地の残骸があちこち散見された。
100坪にも満たないような小さく分割された狭い土地。
中には50坪程度の土地なんかもある。
町中じゃないのにそんな小さな土地をどうしようというのだろうか。
不動産屋の口車に乗せられ夢を買ったのだろうか。
土地を小さく分筆して数百万で購入出来るようにしたのか。
昨日物件を案内してくれた爺さんの知り合いの業者がそんなような事を言った。
不動産屋には、適当に話を誘導すると口が滑る者も多いようだ。
町の人間は田舎の人間を馬鹿にし、田舎の人間は町の人間を馬鹿にする。
どっちもどっちだと思う。
それで当の物件はというと、まあそこそこ興味をソソられる部分もあったが、土地の形が三角形で一辺の境界が沢となっている。
地籍調査はまだ実施されていないので、境界ははっきりしない。
日当りは檜を伐採すればそこそこ良好となる。
道より一段上の土地で進入路を確保出来る。
接道状況も悪くはない。
ただ、坪単価が6,000円なのと、田舎の近所づき合いが濃厚な雰囲気の場所であった。
坪単価は1万円を切っているが、土地の半分は使用出来ないような状況だ。
沢に向かって傾斜しているし、三角の頂点部分が使えない。
周辺の山林の地価は坪500円程度と思われるので、明らかにボッタクリ価格となっている。
町の人間を甘く見ているようだ。
坪数に囚われていると損をする。
有効に使える土地面積で計算しなければダメ。
少なくとも坪3,000円から交渉を始めてなんぼか値切りたいところだ。
ただ、交渉するのは気乗りしないし面倒なので、今回の物件も見送りたい。
調査した物件
奥の檜林のところがそうだ。
道路から少し高くなっているのでプライバシーは保てるものの、土地の形状が悪いのが致命的だった。
それに付近に民家が点在しており、近所付き合いは必須のように思われる。
こちらの物件は人里離れたところにある。
林道の左側の急傾斜地がそうだ。
鹿や猿しか住めなさそうな土地だ。
大雨が降ったら土砂崩れの恐れがある。
携帯は圏外で電気水道は引けない。
この場所で住むイメージが全く思い浮かばなかった。
見た瞬間にパスすることに決めた。
ところで、公売物件で目を付けているものがあった!
岐阜県南部の集落の外れの山林だ。
前にも書いたところだが、水道を引くのが事実上不可能で、近場で雑用水を手に入れられるところはない。
ただし、電気は引ける。
この土地の大部分は南東向きの傾斜地となっていて、フラットな土地は接道部分の少しとひな壇状の元田んぼ跡くらいしかない。
約1,500坪の広さで見積もり価格は1,110,000円だ。
坪単価にすると750円となる。
周辺の都市近郊型の山林価格と比べれば、確かに安い。
しかし、そういった山林はスギやヒノキが植林され、枝打ち間伐がされた手入れの行き届いた山林だ。
公売物件の山林は、スギ・ヒノキの植林ありとなっているが、手入れされた痕跡は全く無く、ほとんどが赤松を中心とした雑木林でなんの価値もない。
フラットな部分も少ないので、資材置き場や物置を建築するのにも造成が必要となる。
水は井戸を掘るとしても、一般人が住めそうな家を建てることは出来ない土地だ。
何度も国税局に電話していろいろ質問したが、その物件は以前にも公売に出された物件で、今回は2回目以降となる。
誰か変わり者が入札するかもしれないが、私は冷めてしまったので入札をやめることにする。
今回入札が無ければ恐らく値段を下げて、再評価物件として再び登場してくるはずだ。
この物件は9月3日に期日入札があるが、当日これを含めて同じ会場で34件の入札がある。
1件しかなければライバルの動向を把握しやすいが、大勢参加すればどれがどれだか分からない。
会場内で他の人にどこに入札するのか聞くのはダメらしい。
ただ、他の物件も魅力が乏しいものばかりなので、入札者は少ないと思われる。
だから見積もり価格で入札すれば落札出来ると思う。
しかし、そんなに割安な物件ではないし、アルプスから遠い物件を買ってもストレスになるだろうと思うので止めておく。
国税局の罠には掛からない。
おいしい物件であれば初回公売時にあっさりと落札されるはず。
常時業者もチェックしているだろうから、他の反応が薄ければカス物件ということだ。
お金に困った人はまず、競売で財産が処分されて、税金滞納分は後回しになるので、公売物件は残りものしか出ないようになっている。
税金を滞納する人は、何処かで借金をしているはずで、まず借金の回収をされることになる。
公売物件の数自体も少ないから、相当長期にわたってチェックしないと優良物件は出てこないと思う。
当日行われる他の公売物件全てのリストを印刷して検討したり、公売のシステムを勉強したり、公売物件の実地調査に随分と時間を掛けた。
検討した結果、この公売物件は見送ることにした。
時間の無駄だったのかもしれないが、自分の足で歩いて物件を見る、境界の杭を探す、遠くから見て全体を見渡す、地域住民から聞き取り、周辺の水汲み場所、河川の調査などいろいろ実践し本当に勉強になった。
気になった物件は自分で徹底的にチェックするしかない。
競売物件は詳しい資料の3点セットが用意されているが、公売物件の情報は本当に少ない。
しかも期間入札であれば、郵送により入札に参加できるが、期日入札は当日本人が出向くか、代理を立てるしか無くて少し敷居が高い。
長々と書いたが、本日をもって岐阜県南部の調査を終了することにする。
コメント
いつかは知りませんが、昔(たぶん20年以上前)土地の分筆は、机上で出来た時代があったそうです。相当、詐欺まがいが多くて法律が改正されて、今は分筆するには隣接地の全員の印鑑証明添付(分筆と境界の同意書)が必要になりました。開発するのにハードルがかなり高くなったって事です。昔の分譲会社は勝手に小割りして分譲してたらしいです。
私の持ってる土地も、隣接者が開発して10個程度に分筆するに、印鑑証明を求めて来たことがありました。2つ返事でOKして、洋酒1本を御礼にもらいました。笑~
私も公売の物件を色々見てみましたが、
これがこの値段?舐めてんのか?と思うような
物件が数多くありましたね。
からあげさんのおっしゃる通り
区分けされた宅地は糞不便な場所にあって
さらに管理費的な費用の負担があったり、
一体誰が買うんでしょうか・・・
先日ラジオで空家問題を取りあげた番組がありまして
倒壊したり、放火される危険があると言うことでした。
現在、数百万軒あるらしく、よっぽど危険な空家は町で処分
できるよう法整備がなされるようです。
空家が増えた理由は、更地にするにも下手をすれば
土地以上の金がかかり、そもそも更地にすると固定資産税が
数倍になるそうです。また昔の土地は違法なものもある為
現行ではそのままでは売れないとか。色々あるんですね。
またあるリスナーの投稿では、将来自分の土地は町に寄付したいと
言うと出演者の弁護士はそれは出来ないと言ってました。
土地を町が管理しなければならない上に、そもそも寄付されたら
税金が入って来なくなるw
でその弁護士の話では、隣接した土地の所有者にあげるのが
一番だというこでしたw持ってる限り税金掛りますからそれならタダでも手放した方が良いということみたいです。
AUTHOU: からあげ
>かなぶんさん
そうなんですか。
それはやりたい放題ですね。
そんな土地でも買い手が付く時代だったのにも
驚きです。
>315の名無しさん
公売物件は結構騙しのようなものがある気がします。
入札する前には自分で調べろとか言って、それでいて
そんなに安くはない物件。
滞納分を回収するのに必死ですね。
>wooresさん
本当に空き家問題は困ったもんですね。
建物だけふっ飛ばして欲しいです。
家さえ無ければ良い土地いっぱいあるのに。
将来、隣地の人からタダで土地を貰えるかもしれませんね。
少し期待しておきます。