こんにちは。からあげです。
今朝、早いうちは雲が薄くて明るかったが、それもしばらくで次第に暗くなってきた。
今日は再び天気が悪くなる天気予報。
昨日、駐車場に戻って来たのが、3時過ぎで洗濯物を乾かす時間が短かったため、まだ生乾きとなっている。
今のうちに少しでも乾かそうと外に干している。
食事を済ませると近くの沢で汚れたコッヘルを洗う。
いつもティッシュで拭いて終わりだと、少しずつ汚れてくる。
こういう時間の余裕のある時に綺麗にする。
それにしても昨日のスマホが壊れたのは痛かった。
まだまだ十分使えるものが、壊れてしまうのは凄く悔しい。
しかし、もう壊れたものはどうしようもない。
一夜明けると、体の怠さはあるものの、筋肉痛はなし。
精神的なダメージもほとんど残っていなかった。
白神山地の自然が私の心身を癒やしてくれたようだ。
早いとこ新たなスマホを手に入れるために、ネットで情報収集するべきだろうが、時が経つと活動の記憶があやふやになってしまうので、早速昨日の様子をアップするとしよう。
ノートに詳細をメモしてもいいが、手書きだと意外に時間が掛かってしまって、それだったらブログを書いたほうが早い。
手書きより、タイピングの方が早いのだ!
むふふ、タッチタイピングを身に付けて本当に良かったな。
赤石大橋から林道で赤石ダム、ダムから二股手前まで赤石川を遡行 2016.9.7
コースタイム
06:20 赤石大橋P発~06:30 奥赤石林道入口~07:30 林道分岐~08:00 中赤石橋~08:25 林道終点~08:30 赤石ダム~08:40 林道終点~10:10 核心地域境界~10:40 引き返し~12:20 林道終点~14:00 奥赤石林道入口~14:10 赤石大橋P着
歩行時間 約7時間50分(休憩時間を含む)
登山ルート
【注意】赤石ダムより奥は私のイメージで、ルートはかなりあやふや。
最大水深 股下
朝3時に起床して食事を済ませると、ビレッジANMONから車を走らせて赤石大橋駐車場までやって来た。
まだ早朝のため誰もいない。
駐車場の隣にある立派なトイレを見ると、なんと使用禁止の貼り紙があってシャッターが閉じられていた。
(戻って来た時に直していた人に聞いてみると、トイレと浄化槽の間のパイプが詰まっているそうだ。高圧洗浄機を使ってゴソゴソとしていたが、詰まりが直ったかは不明。)
ゴソゴソと準備を始めると、スマホの液晶画面のガラスにヒビが生えているのを発見!
画面を指でタッチしても全くいうことをきかない。
しばらく弄っていたが、どうにもならないので、スマホをおいて出かけることにした。
どうせスマホは圏外で使えない。
使えないものを持っていっても仕方ない。
6時20分 薄いキリが立ち込めるなか、駐車場を出発する。
しばらく林道歩きをするので、今日は始めウォーキングシューズで歩く。
赤石大橋(あかいしおおはし)を渡って西目屋村(にしめやむら)方面へと向かう。
渓流シューズを手に持って歩いていたが、歩きにくいのでザックのサイドにくくり付けてみた。
ガッチリと決まって良い感じだ。
念のため脱落防止に靴紐をバンドに通しておいた。
行き帰りこのスタイルで歩いたが、凄く快適に歩くことが出来た。
赤石大橋を渡ると直ぐに次の乱岩沢橋(らんがんさわばし)を渡った。
写真は渡ったあとで撮影した。
乱岩沢橋を渡って右に曲がって直ぐのところに奥赤石林道(おくあかいしりんどう)の入口ゲートあり。
ゲート前と道路を挟んだ向かい側に数台ずつの駐車スペースあり。
ゲートは丈夫な鍵で厳重に封鎖されていた。
脇を抜けて林道に入る。
カエル君おはよう!
湿気がいっぱいで気持ちよさそうだね。
未舗装の林道を淡々と歩く。
川沿いにキリが掛かっていて、視界が少し悪かった。
赤石川に流れ込む沢に架かる橋を渡って奥に進む。
林道脇に謎のアンテナを発見した。
これは土石流を知らせる装置なのだろうか。
いったい電気はどこから供給されているのか。
おっさんはしばらく考えこんでしまった。
林道分岐
左は櫛石山方面、右は赤石ダム方面。
標識はなし。
ダム放流時のサイレンの注意を促す看板あり。
地図にはない林道の支線かとも思ったが、地図をよくみると、右手にこんもりとした小山が記載されている。
実際に目で確認するとおぼろげながら小山を確認出来た。
それで確信を持って右の方に進んだ。
分岐付近の地形図
中赤石橋(なかあかいしはし)
分岐から更に延々と歩き、櫛石沢橋(くしいしさわばし)を渡って直ぐに大きな橋が現れた。
赤石川に架かる中赤石橋だ。
ここまで来れば赤石ダムまでもう一息だ。
おっさんは頑張って黙々と歩く。
中赤石橋から赤石川の上流方向を撮影した。
そしてついに林道終点に到着した。
かなり広い広場となっていて、いくつかの看板が設置されている。
広大な広場。
ダム関係の車しか入って来ないので、快適なテント場となりそう。
水は少し奥に歩いたところにある小さな滝で汲むことが出来る。
広場入口の右手に草を刈り払われた小道を発見!
これが赤石川の上流部へと続く道に違いない。
入口に設置されていた木製の看板。
この看板を見て、まず間違いはないだろうと思った。
慌てずにまずは赤石ダムの調査を行う。
広場の奥の方に進むと、小道の入口がチェーンで封鎖されていた。
階段を下りてダムの方に下りてゆく。
葉っぱが堆積していて、滅多に人が通らないことが窺われた。
赤石ダムまで下りてきたところ。
最後のグレーチングの階段は強度が低くて、真ん中を歩くと沈んだ。
それなので、端の方を慎重に歩いた。
流れ落ちる水。
ここに落ちたら大変なことになりそう。
手すりにぶら下がっていた虫取りのペットボトル。
中身は何が入っているのか凄く気になった。
かなり効果があるようで、沢山の虫が浮いていた。
たっぷりと水を蓄えているダム。
ここを泳いで突破するのは大変だろう。
水温もかなり冷たいので危険だ。
壁にこんなものが貼ってあった。
林道脇によく見かける赤い鳥居みたいなものか。
真の悪者にはこんなものは通用しない。
ダムの取水口。
地図を見ると山を挟んだ西の追良瀬(おいらせ)ダムの方に送水管が伸びている。
こんなに水を取り込んで何に使うのだろうか。
ダムの調査が終わったので、広場に戻り身支度を整える。
ヘルメットとグローブを装着、そして渓流シューズに履き替える。
ウォーキングシューズは看板のところに引っ掛けておいた。
野生動物にいたずらされないためだ。
こんなボロの靴でもないと困ってしまう。
登山靴をキツネに齧られてから、道具の管理に気を遣うようになった。
踏み跡を辿ってゆく。
やっぱり赤石川のルートもメジャーなので、比較的はっきりとした踏み跡がある。
よしよし。
直ぐに河原に下り立つ。
するとそこは泥濘地帯で大変なことになっていた。
靴をドロの中に沈めながらゆっくりと歩く。
水の音がする方に歩いてゆくと二段の滝が現れた!
ここの水は綺麗そうなので、飲んでも大丈夫だろう。
ダム湖に流れ込む沢を渡ると山の斜面に続く踏み跡を発見!
これより上流部は水深が深くなっていて川岸を歩くことは出来なかった。
探せば道はあるもんだなと思った。
斜面のトラバースは非常に滑りやすくて危険だった。
木の根っ子や笹を掴みながら慎重にクリアした。
ダムの方を見下ろす。
下に見える沢が先ほどの二段の滝から流れ出ているもの。
この付近だけ土砂が堆積して歩けるようになっていた。
森に入り踏み跡を辿ってゆくと鉈目を発見した。
←ナリとはいったいなんだ?
先に帰ル ナリ
なんと!木の裏側に伝言が彫られていた。
途中で仲間とはぐれてしまったので、1人で帰ることにしたのだろう。
なおも踏み跡を辿って歩いていると急に踏み跡が薄くなって消えてしまった。
いったいどうしたんだとキョロキョロすると、谷沿いから河原に下りる踏み跡を見つけた。
もうここらで川に下りるところだろうと思いながら歩いていたので、直ぐに見つけることができた。
大雨が降ると人の歩いた痕跡は流されてしまうが、岩角などにうっすらと踏み跡が残っていた。
下まで歩いてゆくと木にピンクテープが取り付けられていた。
よし、これで間違いはなし!
水深が股下まである赤石川を渡り中洲に辿り着いた。
この入り口が分からなくなると困るので、そこら辺に落ちていた流木を立てておいた。
あれだけだと不安なので、今度は三角に組んでしっかりとした目印を作った。
これなら倒れてしまうことはないだろう。
川の下流方向を見る。
これより奥は水深が深くなるので、行き過ぎることはないだろう。
これを見てホッと一安心した。
さらに目標物を発見!
背の高い枯れ木が立っている。
これは非常に目立つ。
おっさんはじっくりと見て脳裏に焼き付けた。
しばらくは川幅の広い河原を歩く。
ザブザブと渡渉して川岸を行ったり来たりする。
途中で大雨によるがけ崩れがあった。
まだ葉っぱの付いた木が横倒しになっていた。
水深が浅いのでところかまわず歩くことができる。
今日も川岸にはカワセミの声がこだましていた。
ところどころ、水深が深いところあり。
次第に緑が濃くなってきた。
朝方掛かっていたキリは晴れて晴れ間が覗くようになった。
川床には赤っぽい石が転がっている。
これが川の名前の由来なのか。
次第に大きな岩が姿を現すようになってきた。
緑も深くなってきて良い感じだ。
赤石川にはところどころ沢が流れ込んでいて、飲水に困ることはなし。
地図をじっくりと見るが、どれがどれだかよく分からなくなった。
核心部に近づくにつれてさらに緑が濃くなった。
これぞ本当の白神山地なんだと思って感激した。
こんな心休まる渓流はそうないに違いない。
とは言っているが、おっさんは自然の姿に圧倒されて次第に弱気になってきた。
川岸の斜面に白神山地の核心部を示す看板を見つけた。
木に配慮してゴムで取り付けられていた。
上のゴムが切れて反対にブランと垂れ下がっていた。
看板の位置はだいたい赤い矢印のあたり。
白地の看板で目立つので見つけることができた。
今日の目的地の赤石川の二股はまだまだ先だ。
さあ、白神山地はこれからだ。
一段と濃くなった緑に恐怖と安らぎを感じるおっさんであった。
水深が深いところは、端っこを歩いてクリアしてゆく。
仮に落ちてもケガはしないだろうが、眼鏡が流されてしまうかもしれない。
あらゆる可能性を考えて慎重に歩く。
水音が大きくなって来たと思ったら、前方に滝を発見!
よし、どんな滝か見てやろう。
川岸の岩場にロープが垂れ下がっていた。
意図不明で上端の様子が見えない。
安易によく分からないロープを頼るのは危険。
ロープを持たずにクリアした。
滝のところまでやって来た。
これは赤石川に流れ込んでいる沢なので、滝を越えてゆく必要はない。
それにしてもこの静寂。癒やされるなあ。
滝の横を過ぎると本日の一番の難所、ゴルジュ帯が現れた!
水流に削られた奇妙な岩がゴロゴロしているぞ。
おっかなびっくりでおっさんは慎重に進む。
緊張のあまり喉がカラカラ。
こういう時、直ぐに飲めるハイドレーションは良い。
歩きに集中していると、スマホが壊れてしまったことなど、どうでもよくなってくる。
あんな電気じかけのおもちゃより体験の方が大事だ!
ワクワクドキドキこそが最高のエンターテイメント。
ゴルジュ帯を抜けてホッと一息つく。
まだ目的地の二股には到達できない。
この時からもう帰ろうかと思うようになっていった。
天気予報では秋晴れが覗くようなことを言っていたが、それほど天気は思わしくない。
時々僅かに日差しがさすのみでどんよりとした曇り空が広がっている。
どんどんと弱気になってゆく。
なんだかわさびのような草が生えていた。
青々としていて凄く美味そう。
行けども行けども二股には辿り着かない。
急に左に曲がるところで、右手に赤茶色の崖が現れた。
この崖は非常に特徴的だ。
地図とにらめっこしてみると、二股まであと30分ほども歩けば辿り着けそうだと思った。
しかし、すでに歩行開始から4時間以上過ぎている。
思いのほか林道歩きが長くて時間を食ってしまった。
あと同じくらい歩いて元に戻らなければならない。
10時40分、隊長はここで引き返すことを決定!
深追いは禁物だ。
余力を持って戻らないと不慮の事態に対応できなくなる。
これで途中まで道を覚えたので、スムーズに来られるはずだ。
日帰りでも二股までゆくことは十分可能だろう。
よし、帰るぞ!
実はお腹を空かせたまま歩いていた。
ゴルジュ帯を抜けたところで昼飯にすることにした。
大きな岩の上に登って休んだ。
渓流の音を聞きながら玄米ご飯をモリモリと食べる。
渓流に咲く花。
帰りはスムーズ。
一番気になっていた斜面の取り付きの川を渡り切った。
こうして見るとあの流木の枝はよく目立つ。
谷沿いに登っているところ。
踏み跡を見逃さないように注意してあるいた。
朝方見つけた鉈目のところには、他にもいろいろあった。
これはおちゃめな西川さん作。
なんとかは人生
初めが読めない。
なんとも歴史を感じさせる鉈目。
50年くらいは経っているのだろうか。
脱出!
山道から無事に生還して林道に辿り着いた。
あとは単調な林道を黙々と歩いた。
ここまで来るとホッとしたのか、体がズシンと重たくなった。
靴を履き替えて家路に急ぐ。
お疲れさま!
今日のグリップ性能も最高だった。
あんたを選んで本当に良かったよ。
奥赤石林道ゲート前までやって来た。
やれやれ。
赤石大橋では橋のメンテナンス工事が行われていて、カンコンキンコン物音が聞こえてくる。
赤石大橋から上流部を見下ろす。
よし、今日の訓練は終了だ。
駐車場で荷物の後片付けを行う。
工事関係の車両が沢山停められていた。
手早く片付けを済ませると水をゴクゴクと飲んで、残りの玄米ご飯を食べる。
赤石大橋駐車場 あかいしおおはし
駐車台数 約10台(手前にも駐車スペースあり)
トイレあり(水洗)
水場なし(トイレは水が出るが、飲用不可。)
docomo圏外
ビレッジANMONから約20km、赤石大橋の直ぐ近くにある駐車場。
谷底なので、景色は見えない。
付近を周遊する遊歩道があるらしいが、藪に埋もれて入口がハッキリしない。
こじんまりとした施設の整った快適な駐車場。
ここは赤石川探索の拠点となる。
駐車場全景
駐車場脇には簡易トイレも設置されていた。
いつもの駐車場に戻るといつものように水浴びして洗濯した。
汚れた渓流シューズをサイドに付けて汚れたので、久しぶりにザックを洗う。
そのままもみ洗いしてもなかなか綺麗にならない。
こうした100均ブラシを使うとかんたんに綺麗になる。
ちょっとした生活の知恵だ。
身の回りの整理が終わってようやく寛ぐ。
小腹が空いたので、ココナッツサブレを食べる。
それにしても白神山地はいいところだなあと思う。
寝ぼけた景色なのは林道沿いくらいなもので、奥地にゆくとまだまだ自然が残されている。
白神山地は沢歩きして楽しむ山だと感じる。
沢から沢へと山を越えて縦横無尽に歩けるようになれば、楽しさが一層増すに違いないと思った。
うむ、まだまだ楽しみはこれからだ!
おわり