BearVault ベアキャニスター BV-500

こんにちは。からあげです。

 

今回は、PCT装備の中で重要なアイテムのベアキャニスターを紹介しよう!
ベアキャニスターとは、クマに食料を奪われないように入れておく丈夫な容器のことだ。別名クマ缶とも呼ばれている。
シエラネバダ山脈のヨセミテ国立公園やセコイヤ、キングス・キャニオン国立公園などでは、クマは頻繁に出没する地域なので、このベアキャニスターの携行が義務付けられている。

人間の食べ物の味を覚えたクマは、人の後を付けて食べ物を奪う機会を伺う危険なクマになってしまうこともある。
そうなったクマはいずれ人間に撃たれて殺されてしまう運命を辿ることになる。
事故防止とクマを守るためにもベアキャニスターは必要だ。

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一昨年、北海道にゆく時、Bushwacker Backpack & Supply社のベアキャニスターを購入しているのだが、なぜ今回新たに購入するのか。

それはかなりの重量があるためだ。

Bushwacker Backpack & Supply社 1,624g
BearVault社 BV-500       1,157g

重量差は465g

容量はほぼ同じなのに、重量の違いは465g(実測値)もある。
さすがにこの違いは無視できない。

 

私はブログ更新の機材など(モバイルソーラー、バッテリー、折りたたみキーボードなど)も持って歩くので、荷物の重量は少しでも減らしたい。
ベアキャニスターは全区間持って歩くわけではないが、シエラは高山帯なのでできるだけ体に負荷をかけたくない。
値段も手頃なので思い切って購入することにした。

他にWild Ideas社製のさらに軽量で900g弱というカーボンファイバー製のベアキャニスター(ウィークエンダー)もあるが、価格がBV-500のなんと3倍もする。
価格と重量のバランスを考えると今の私にはBV-500がベストな選択だった。

 

ベアキャニスターBearVault BV-500の購入

ネットで検索するとアメリカのアウトドアショップREIなどで取り扱っていた。
初めての買い物でどうしたらいいものか。
さらに調べてみるとアメリカAmazonでも販売していることが分かった。
Amazonなら日本と大して変わらないだろう。
値段も良心的となっている。本場のアメリカAmazonで購入することにした。

なんと日本Amazonのアカウントで普通に買い物することができてしまった!

BV-500は、69.95ドル。
1ドル115円で換算すると約8000円。

PCT途中のKennedy Meadowsという町のお店で、PCT北向けスルーハイカーには特別で68ドルで販売するようだが、ハイカーウェーブに巻き込まれて売り切れになってしまうことも考えられる。近年は映画の影響でPCTハイカーが激増中だという。
ベアキャニスターで足止めさせられてしまうのは避けたいし、実物をみて扱いを覚えておきたいし、ザックに入るか試しておきたい。

ハイカーウェーブとは、スタート直後によく起こるハイカーの集団の波で、ハイカーウェーブに巻き込まれると、スーパーで食料品が売り切れるという事態が発生することもある。

ベアキャニスターと同時に浄水器も購入した。
日本のようにお急ぎ便か通常配達などを選ぶことができる。
時間に余裕があるので、通常配達でお願いした。

アイテム小計 $90.07
送料     $21.61
合計(税抜) $111.68
関税     $8.94

合計     $120.62

1$115円換算で、約13,800円。

 

アメリカ国内は送料無料だったが、日本向け通常便の場合で21.61$加算された。
1月15日に注文して1月26日に佐川急便に届いた。
注文してから10日ほどだったので、それほど遅くはない。

注文後に自動返信メールが届かなかったので、注文できたのかだけ気になった。
発送時にメールが送られてきたので、ホッとした。

日本と同様に荷物の追跡サービスあり。
予定よりかなり早く届いた。

 

BV-500の詳細

ではおっさんチェック始めるとしよう。

画像は横から見たようす。
ちょっと持ってみただけで、Bushwacker Backpack & Supply社との違いが分かった。

BV-500仕様

高さ 32cm
直径 22cm
重さ 1157g(本体905g、フタ252g)

参考リンク 
BearVault社HP
Wild bear attacking a BearVault – YouTube

クマが夢中になってベアキャニスターを開けようとするのが凄く可愛い。
YouTubeの動画は必見!

 

底のようす

底に表示されている文字

BV 450/500
www.BearVault.com

BV-450は500より小さいタイプ。
これはBV-500。

上からみたようす

赤いラベルにフタの開け方が記載されている。

開け方と閉め方がはっきり書かれている。
じっと見ているとなんとなく意味が分かってくる。

黒いフタにはポッチが2個取り付けられている。
これがクマには開けられない秘密。

本体の縁にもポッチが1つある。
ここをじっくり見て開け方を考える。
おっさんはクマより知能が高いのだろうか。

実は、東京三鷹のハイカーズデポに行った時、ちょうどベアキャニスターが置いてあったので、開け方を教えて貰っていたのだ!

フタの裏のようす

開け方を教えて貰っていたのに、なぜか開けるのに苦労した。
フタを開けて内側をチェックして構造が分かると、ようやくはっきり開け方を理解することができた。

フタを真横からみる。

内側の溝のようす。

ポッチ2個の裏側のようす。
これを見てようやく開け方をしっかり理解した。
ポッチの裏側だけ薄くなっている。

ポッチの裏側を拡大した。
ご覧のとおり。薄くなっている。

ポッチを押すと凹む仕組み。
フタのポッチを押しながら、左回しに動かしつつ、本体側のポッチをクリアしてフタを開ける。
フタのポッチ2箇所が本体側のポッチをクリアさえすれば、引っ掛かりがなくなり軽くフタが緩むようになっている。

クマはこんなことも分からないのか!とおっさんは優越感に浸りながらニヤニヤする。

フタを開けたところ。

本体側のポッチをズームで撮影する。

角度を変えてポッチのようすをもう一枚。
ポッチに魅せられてしまったおっさん。

中のようす

カメラを中に入れて撮影した。

フタを閉めるのは簡単。
右回しに回すとポッチがカチカチと鳴ってロックできたことが分かる。
もうクマは開けられないので、食料を奪われる心配はない。

本体側面にあるこのイボイボ。
全周あるわけではなく、一側面にあるのみ。
なんだろうなとあれこれ弄りつつ15分ほど考えていた。
(時間持ちのおっさんはいくらでも考えることができる。)

サラリーマン諸君にはとてもではないができないことだろう!

 

こちらはイボイボがない方。
クマが持ちやすいようにイボイボを付けているわけではない。

ニッコリと笑う姉さん。
凄く楽しそうだ。何がそんなに面白いのか?
知りたかったらヨセミテに遊びに来い、とでも言いたげ。

この写真をみるとイボイボの方をザックに向けて縛っている。
そう、ザックの上にくくりつける時の滑り止めなのだ!
アメリカではフレームザックがいまでも人気なのか?
多分この積載方法は、フレームザックだからできることで、普通のザックの雨蓋に取り付けていたら、すっぽ抜けて谷底に落ちていってしまうかもしれない。

私はベアキャニスターをザックの外にくくりつけたくはない。
気がついたら食料がないなんてことになったら大変だ!

箱に印刷されているヨセミテ国立公園の写真

これがかの有名なハーフドームでクライマーの聖地なのか?
凄い綺麗な景色だな。
時間と体力に余裕があれば寄り道することにしよう。

 

Bushwacker Backpack & Supply社製とBearVault社製のべアキャニスターを比較する

並べて横から写したところ。
右がBBS社製、左が今回購入したBearVault社製のベアキャニスター。
若干、BBS社製の方が大きいくらい。
重量に関しては、前述したとおりBearVault社製の方が465gも軽い。

上から見たようす

BearVault社製はそのまま手で開けられるが、BBS社製はコインを使って開ける仕組みになっている。

コインはたいてい持ち歩いているが、わざわざ財布から出すのが面倒だ。
重量に加えてこれが大きなマイナスポイントだ!

フタを開けたところ。
内容量の違いはほとんどない。
BBS社製の方が若干入り口が小さいように思える。
(中央付近が膨らんでビア樽のような形状)

さらにもう一点。
BearVault社製は中身が透けて見える。

適当にインスタントのラーメンなどを入れてみた。
中に何が入っているのが分かって良い。

これは私の勝手な憶測だが、中身が見えない方がクマを刺激しなくていいように思える。
クマは目の前に食べ物が見えているのに、食べられなくてイライラする。
見えないほうが諦めが早いように思える。

BearVault社製箱にはグリズリー対応の文字が表示されている。
確かBBS社製もグリズリーに対応していた気がする。

2つを触って見比べて見た感じ、BBS社製の方が重いがその分丈夫な気がする。
中央部分が膨らんだビア樽形状から考えても本当に丈夫そうだ。

BearVault社製は道具がなくてもフタが開けられるのは気軽でいいが、ポッチの部分の耐久性が気になる。
押したり擦れたりしているうちに傷んでしまうかもしれない。
(以上はおっさんの憶測で本当のところは知らない。)

これまでPCTのサイトを読み漁っているが、使っているのはBearVault社製のベアキャニスターばかりだった。
値段も手頃だし、重量が軽いことがあるのだろう。
私も2つのうちのどちらかを選べと言われたら、間違いなく軽いBearVault社製を選択する。
体の負担を軽減するため軽量化に励むスルーハイカーなら当然だろう。

 

箱の説明書き(英語原文)

Beae Vault  MODEL BV-500

Bear Resistant Food Canister

 

Bear Resistant Food Canister Information:

The National Park Service or strongly advises all backpackers to carry and use approved bear-resistant food storege canisters instead of other less effective methods such as hanging food.Even properly hung food is routinely reached by bears.

Approved bear canisters are recognized as the only effective portable means of food storage in certain areas.Proper precautions with bears keep the bears wild and neither attracted to nor dependent upon people for food.This helps eliminate bear-human conflict and protects personal properly ,food,and the bear.

In addition to food,bears are also attracted to anything with an odor including sunscreen,insect repellent,soap,and toothpaste.
These items can also be  stored inside a bear canister.

For more information on where bear canisters are needed,or the procedures and precautions while enjoying bear country,visit the National Park Service website http://www.nps.gov.

 

BearVault Operating Instructions:

The innovative Bear Vault lid screws on and locks without requiring tools to operate.

To open:

1.Hold housing firmly between knees or boots.
2.Tum the lid counter clock-wise until the first snap on the side of the lid hits the stop on the housing.
3.Press in the snap on the side of the lid on the textured area with your fingerlips to clear the housing stop;you must press only on the textured area above the snap on the side of the lid or the snap will not move inward easily.
4.Repeat steps 2&3 with the second snap.
5.Once the second snap on the side of the lid is clear of the housing stop,continue unscrewing the lid.

To close:

1.Hold the housing firmly as described above and screw the lid clock-wize onto the housing until the two lid snaps move past the housing stop;you will hear two audible clicks.Close tightly.

To strap the Bear Vault to the outside of a backpack:

1.Place the canister ageinst the backpack and rotate it so that the strap dimples face away from the backpack.
2.Position the tie-down straps between the dimples and cinch the canister down securely onto the backpack.
No extra carrying case in needed.

Store the BearVault at least 100 years from your camp.
If possible,store the BearVault in the shade to keep the contents cooler.Never keep a bear canister in your tent!

Warning:fully close the lid bifore using as a chair and keep threads clean!

 

参考情報~北海道知床でのクマ対策~

一昨年北海道に行って登山していた時、知床のビジターセンターに寄った。
そこではBBS社製の旧型タイプのベアキャニスターが展示されていた。

レンタル料金が1日1000円だったのをネットで見て、購入することにした。
今考えると早まって購入することはなかったと思う。

フタを開けたようす。
新型同様にコインで開ける仕組みとなっている。
フタを裏返して撮影した。

日本で唯一フードロッカーが設置されているのは羅臼岳周辺のみ。
これはそのレプリカ。
ステンレス製で丈夫な作りで、地面に固定されている。
アメリカにもクマ出没地域には設置されている。

日本ではベアキャニスターの携行を義務付けられている地域はないが、知床周辺はヒグマの高密度生息地域なので、携行を推奨されている。
知床のビジターセンターでレンタルすることも可能。
ベアキャニスターの他にベアスプレーもレンタルされている。

 

なぜか並行輸入品は馬鹿高い。
多少の手間が掛かっても、アメリカAmazonで買ったほうがいい。
(日本Amazonのアカウントが使用可能)
*2019年3月現在で日本Amazonでは品切れ中。

 

おわり

コメント

  1. 大伴細人 より:

    動画のクマさん、どうやっても開けられないんですね~

    • karaage より:

      動画で見ている分には凄く可愛いですね。

  2. 加藤 実 より:

    2017/2/5に寝太郎さんのブログのリンクから来ました。彼の考えには触発されるところがあり、好きなのです。
    からあげ隊長の日記、楽しく読みごたえがあり、良いブログを教えてもらえたと喜んで、拝見してます。車も好きなので、ジムニーの話も楽しいです。
    ブログは負担にならないよう長く続けていただけたら、私も喜びます。

    • karaage より:

      どうもありがとうございます!
      はい、無理せず続けるつもりです。
      今はネタがありすぎてちょっと無理していますが。
      間を開けると冷めて書けなくなってしまいます。

  3. タッキー より:

    わたしに会うまでの1600キロ
    今、観ている最中です。
    だんだん目がウルウルしてきちゃったです。

    TSUTAYA でレンタルしました。

    からあげさんは、これから行くわけだから、やっぱり見ない方が熱い想いになるのかな。

    • karaage より:

      前からずっと気になっています。その映画。
      今度実家に行った時に見ようか、それとも実物を見るまで待つか。

  4. ノラ より:

    初投稿です。
    PCTのご準備が着々と進められているようでワクワクしてます!
    僕はからあげ隊長が蔑んでいるサラリーマンですが、夢を見させていただいています!

    ひとつ提案なのですが、PCTの際にはSPOT(登山家がよく使うGPSのトラッキングサービスです)をお持ちになってはいかがでしょうか?
    国内ですと変な人たちが寄ってくるかもしれませんが、米国でしたらそんな心配も無いと思います。
    SPOT端末のご購入に際しましては、アマゾンギフト券等でサポートさせて頂きますので、是非ともご検討いただけたらと思います。

    頑張ってください!

    • karaage より:

      どうも情報ありがとうございます!
      今はこんなものがあるんですね。
      これは安価でいいですね。
      年間使用料がかかるようですが、それほど高くありませんし。

      システムや運用方法を含めて検討してみます。

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