こんばんは。からあげです。
本日2回目の投稿は一昨年の白神山地登山の記事。昔のHPから移転したものだ。
なぜ、ブログとHPを別々にしようと思ったか、当時の私は別々にした方がアクセスも2倍になってウハウハだと思っていた。しかし、現実は厳しかった。
ブログはおかげさまで人気が出たが、HPはいつまで経っても閑古鳥が居座り続けていた。私は専業ブロガーではないので、サイト作成にばかり時間をかけていられない。PCTを歩いている時、考える時間はたっぷりあった。考えに考え続けて出た答えは、HPは閉鎖するということ。
あれこれ手を出すよりも、1つのことに集中した方がいい。そう思った。体が元気な今は活動がメインで、サイト作成は爺さんになってからでも遅くない。
登山前日(2016.9.17)
まずは登山前日のようす。
朝からハッキリしない天気だったが、なんとか登れると思って暗門を出発した。
ところが途中で土砂降りの雨となったので、途中の暗門第1の滝まで行って戻ってきた。
参考までに何枚かの写真を貼り付けて状況を説明しておこう。
暗門の滝 登山道入口
水場で水を汲んで身支度を整える。こういう山の水が引かれている場所があると非常に有り難い。
斜めに切った竹の切り口からゴボゴボと音を出しながら水を吐き出していた。
早朝の暗門川を歩く。狭い谷間にカワセミの鳴き声が響く。
第2の滝を過ぎたところで、土砂降りの雨となった。
巻道上部の素掘りのトンネルの中に避難して雨宿りをした。
しばらくして雨が小降りになったので第1の滝まで行ってみると、再び大雨となったので引き返すことにした。
第3の滝の巻道をゆく。高度感たっぷりだ。
暗門川のようす
急に水量が増えてきて身の危険を感じた。
やはり引き返してきて正解だった。
行きでは見られなかった崖の滝。
崖から水が流れ落ちていた。
カエルを発見した。
雨がたくさん降って気持ち良さそう。
ゲロゲロ。どこゆくの?
妙師崎(みょうしさき)沢の遡行 暗門~第1の滝~高倉森~暗門 2016.9.18
暗門の滝へは青森県中津軽郡西目屋村にあるアクアグリーンビレッジANMON付近から入ってゆく。車はビレッジANMONの駐車場へ。
コースマップ
コースタイム
歩行時間 6時間10分(休憩時間を含む)
歩行距離 11.6km
*ルートの上部は、枝分かれが多かったため現在位置を見失い、正確さに欠ける。
ビレッジANMONの前を通り過ぎる。
早朝のため人気はなし。車中泊の車も見られない。
登山道入口の水場
ブナの森から湧き出たおいしい水。
ここで水筒を満タンにする。
暗門川の橋
なぜか鉄骨だけ残されていて、ここで多くの人が引き返してしまう。
橋は渡れないので、歩いて渡渉する。
落石が多いため、あまり奥に行って欲しくないらしい。
悪天候や川の増水で登山道が閉鎖されるため、事前に登山道の情報を問い合わせてから来た方がよい。
登山道上に落石多数。
昨日に比べてかなり増えていた。
横倉沢(よこくらさわ)出合
暗門の滝 第3の滝
第2の滝
第2の滝を高巻き中
第1の滝手前
第1の滝
近づくと大迫力だ。落差42mの滝。
一般登山道は第1の滝まで。右岸の高巻き道を登っているところ。
第1の滝の滝口まで登ってきた。
ここまでは先日、西股沢(にしまたさわ)を遡行した時やって来たところ。
滝口のようすをズームで撮影した。
危ないから近寄るのは止めておこう。
ここでウォーキングシューズから渓流シューズに履き替えた。できるだけフェルトのソールがすり減らないようにした。
妙師崎沢出合
右が妙師崎沢、左が西股沢
静かな雰囲気の妙師崎沢。
緊張しつつ、期待も膨らんでゆく。
草の中でヤマカガシを発見。
毒蛇なので気をつける。前回、西股沢を歩いた時も見かけた。
妙師崎沢左岸の平らな場所。
昔マタギ小屋があったところと思われる。
テント泊するには良さそうな場所だった。日当たりが良くて草が茂っている。
ゆったりとした流れとなる。
白神山地の山深さにすっかり魅了されてしまった私。
ご機嫌で歩いてゆく。
倒木に生えていたキノコ
オカエッコノ沢出合い
正直なところ、合っているかどうか自信はない。
何本か沢の分岐があった。
オカエッコノ沢出合過ぎの赤茶けた場所。
小さな滝が連続する。
苔で滑らないように慎重に歩いた。
上流部になるにつれて水量が減ってきた。
水の流れで岩が削れられているところ。
面白い場所だった。
前方に滝が現れた。これが一番の難所の滝。
妙師崎沢の滝
正式名称は不明。滝の落差は20mほど。
かなり滑りやすそうな感じで、直登するのは危険だった。怪我をしても圏外で助けを呼べないので慎重にならざるを得ない。
滝の右岸を巻くことにした。
獣道のような薄っすらとした踏み跡があった。
高巻き中
斜面が脆くて非常に滑りやすく、緊張を強いられた。
木の枝や根を手がかりに登っていったが、1箇所だけ何も持つ場所がない滑りやすい斜面を横切らねばならなかった。
戻る方が余計危険に思えたので、手放しでそっと歩いて何とか突破することができた。
今回の妙師崎沢で、この滝の高巻きが一番緊張した場所であった。高度感はないが、落ちたらたぶんあの世行き。
大滝を越えると、また小さな滝が現れた。
上流部は小さな滝が連続する区間だった。
滑らないように慎重に登った。ボルダリングをしているようで楽しい。
上流部にはどちらか迷う二股が多数あり。
地図を見てもどちらに行ったらいいのかハッキリしないので、自分の好きな方を選んで登った。
駄目だったら引き返せばいいと思った。
悩んでいても時間を浪費するだけだ。
苔むした岩
緑濃い沢を歩いていると、将来のことなど全く考えなくなる。
ただ、今現在のことを考えるのみ。
現在位置を見失っていたが、前へ前へと登って行った。
いくつかの嫌らしい滝を越えて源頭部にやって来た。
そして藪漕ぎを開始。
渓流シューズのままだったため、かなり滑りやすかった。靴を履き替えたかったが、急斜面のためできなかった。
かなり上まで登ってきた。
現在位置を見失っていたので、かなり弱気になっていた。
これから戻るとなるとかなり大変だ。
稜線に出ても藪漕ぎは続く。
登山道はもうすぐそこなのだが。。。
ようやく登山道に出たところ。
ホッとするとともに、沢を登りきったという達成感が湧き起こってきた。
ここでようやく渓流シューズからウォーキングシューズに履き替えた。
登山道に生えていた赤いキノコ
高倉森山頂 829.4m
周囲は樹木に囲まれていて視界はなし。白神山地の山は藪山で景色は見えない。
しかし、景色は見えずとも大満足だった。
登山道脇で見つけた白いキノコ
ブナ林の中をゆく。
非常に気持ち良い極上の散歩道。
樹木の切れ間から岩木山(いわきさん)方面を望む。
上部は分厚い雲に覆われていた。なんとか天気がもって良かった!
ふぅ~ビレッジANMONまで戻ってきたぞ。
車の前で荷物を下ろす。
渓流シューズ、ウォーキングシューズともに泥まみれとなった。
近くの沢に下りて自分の体と靴を綺麗に洗った。
今日は昼前に下山することができたので、かなりの余裕あり。
お昼の玄米ご飯を食べていたが、小腹が空いたのでラーメンを作って食べた。
山行を振り返って
今回、妙師崎を遡って高倉森まで登ることができた。
これまでは途中で引き返していたので、凄く達成感があった。
滝の高巻きは緊張したが、なんとか越えることができた。
上流部では現在位置が分からなくなり、適当に登ってしまった。
土地勘が全くないところだったので、どうしようもなかった。
ただ地図を見てだいたいここらへんと思うしかなかった。
沢は上流部になると紛らわしい分岐が幾つもでてくるので、目印になる地形や木を覚えておかなければならないと思った。
渓流シューズの底がすり減ってきて、ちょうどミッドソールまで達しそうになってきたので、今回の山行で白神山地の沢歩き訓練は終了することにした。
おっさん、おつかれさん!!
おわり