こんにちは。からあげです。
今日も生温い朝だった。
湿っぽい空気の中でロケットストーブに火をつける。ところが、やけに火の付きが悪い。
しばらくはモクモクと煙を吐き出し、湿気が飛ぶとようやく炎が安定する。
よし!、ロケットストーブに玄米の入った鍋を載せようか。
ここでやっとホッと一息付ける。
朝はロケストに火が付かないと始まらない。
おっさんは、焚口から見える炎を眺めつつ考える。そう固定資産税のこと。
固定資産税の節税方法
最近は寝ても覚めても固定資産税のことを考えている。
次第に税金マニアとなりつつあるのか。
ある日、寝袋の中で朝の惰眠を貪っていると、突然天から解決策が降って湧いてきた!
今からここで、山林に山小屋をセルフビルドしても、宅地並みに課税されないようにする解決策を見つけたので説明したい。
住宅用地の特例
私の住む自治体の見解では、山林に小さな小屋(3坪)を建てると、建物の大きさに関わらず、宅地と評価して課税するとのこと。
要するに土地の評価は登記簿の地目ではなく、土地の使用実態・現況によって判断するということだ。
だから山林に小屋を建てると、山林全体が宅地とされてしまう。
私の場合、宅地として課税されると、これまでの山林としての評価額より約200倍となるため、非常に割高な税金となってしまう。やってられない。
そこでネットをいろいろ調べてみると、住宅用地に対する課税標準の特例の適用を受ければ大きく税金を下げることが出来るということが分かった。
住宅用地は、人間が生活するために最低限必要なものであるから、その税負担を特に軽減する必要がある。住宅用地の特例は、その面積によって小規模住宅用地と一般住宅用地に分けて適用し特別に税金を安くしましょうというもの。
参考リンク 住宅用地の特例(田辺市HP)
小規模住宅用地(200平米以下の土地)評価額の6分の1
一般住宅用地(200平方メートルを超える土地)(例えば300平米の住宅用地の場合なら200平米分が小規模住宅用地で残りの100平米が一般住宅用地となる。)
評価額の3分の1
住宅用地の特例の適用を受ければ、固定資産税を大幅に下げることが出来る。
ただし、住宅用地には、以下のような適用の範囲があるので注意が必要だ。
住宅用地の特例(適用範囲)
適用の範囲
専用住宅(専ら人の住居の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地その土地の全部(ただし家屋の床面積の10倍まで)
併用住宅(一部を人の住居の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地その土地の面積(ただし家屋の床面積の10倍まで)に一定の率を乗じて得た面積の相当する土地。
家屋 住居部分の割合 住宅用地の率
イ 専用住宅 全部 1.0
ロ ハ以外の併用住宅 4分の1以上2分の1未満 0.5
〃 2分の1以上 1.0
ハ 地上5回以上の耐火 4分の1以上2分の1未満 0.5
建築物である併用 2分の1以上4分の3未満 0.75
住宅 4分の3以上 1.0
土地全体(300坪弱)が住宅用地の特例を受けられるようにするには、床面積30坪の小屋を建てればよい。
小屋の用途は、住居兼事務所として、それぞれ半々ずつ使用することにする。
私の場合は、併用住宅住居部分が2分の1以上に該当するので、住宅用地の率が1.0となり、床面積30坪の小屋であれば、300坪の広さの土地まで住宅用地の特例を受けることが出来る。
住宅認定の要件
しかし、まだ安心するのは早い。
土地が住宅用地として、建物が住宅として認定されなければ、住宅用地の特例を受けることが出来ない。
住宅用地の認定において最も基礎となる要件は、その判定の対象となる一画地に存する家屋が住宅であること、となっている。
住宅と認められるには、継続的に人の居住の用に供する家屋であることが必要で、夏季限定などの季節利用の別荘やホテルのように短期間で居住する人が変わり居住者を特定出来ないものは住宅とはならない。
ただし、別荘であっても、定期的(月1回以上)に宿泊している実態があれば、住宅として認定される。
ネットで検索したところ、住宅と認定されるには、居住用の設備の要件はないらしい。
だから私が建てようとしている電気なしで部屋のみの小屋であっても住宅と認められ、問題なく特例の適用を受けることが出来る。
ただし、この住宅の定義は各自治体で微妙なバラつきがあるかもしれないので、税務課窓口で確認する必要がある。
京都市固定資産税等住宅用地認定基準(PDF)
別荘を所有されている方へ(軽井沢町HP)
山林の評価による税額
ここで300坪弱の山林をそれぞれの評価パターンでの税額をざっと挙げてみる。
各評価での固定資産税額
山林 0円/年
(評価額は250円で、免税点30万円以下なので0円となる。非課税)宅地 52,000円/年
雑種地 26,000円/年
(宅地評価の2分の1)宅地用地特例措置適用 16,000円/年
住宅用地の特例が適用されると、普通に宅地として課税される税額の3分の1程度に減額することが出来る。
これは非常に大きな違いだ!
ただ、この特例措置は、期限までに申告しないと受けられないので注意が必要だ。
(申告期限 毎年1月末日まで)
土地の分筆について
別の方法として土地の分筆も考えてみた。確かに税金が安くはなるが、土地を分筆して山林とした土地には手を加えたり資材などを置くことが出来なくなる。
つまり自分の土地なのに好きなように使えなくなるということだ。
昨日、不動産屋に相談しにいってあれやこれや話しているうちにモヤモヤが取れてスッキリした。
人と話せて楽しかったこともあるし、不動産屋の話を聞いて考えを改めようとも思った。
不動産屋曰く、購入した土地は一昨年に隣地の所有者の立会の元測量を行い、土地の境界を確定しているので、土地は4~5万円という比較的安価で分筆出来るとのこと。
ただ、後日測量事務所に行って話を聞いた時には、分筆するにはもう一度測量する必要があり、費用が20万円掛かるとのことだった。
両者の話には大きな食い違いがある。
しかし、不動産屋はつい最近、そういう土地の分筆をしたらしいので嘘は言っていないと思うが、測量事務所の方も嘘を言っているようには全く見えなかった。
ただ、土地の分筆という他人の所有権が絡んでくるようなことは、素人では簡単にできないようになっていると思われるので、測量事務所の言う通りに土地の分筆には再測量が必要だと思っておいた方がいいだろう。
分筆の費用が安ければ、思い切って分筆してしまおうと考えたが、先ほど言ったように、税金は安くなるが敷地全体を自分の好きに使えなくなってしまう。
これは地味に痛い。
事務所兼用住宅とした場合、税金や経費は、個人と事業主から半々ずつの支払いとなるので、特例の適用を受けると土地の固定資産税は16,000円で、個人の支払い分は、半額の8,000円となる。
もうこの辺で手を打ってもいいんじゃないかと思えてきた。
年8,000円なら月々670円くらいの支払いなので、それほど高くはない。
あまり頑なに税金を安くしようと考えると、なんだか心が荒んでくるような気もする。
それに税金が高いと思うのは、裏を返せば自分に支払う能力・自信がないと認めることになるのではないかと思う。
結局のところ、自分を信頼していない。ということ。
私は心の底から自分を信頼している。
これは疑いようのない事実。
だから、けち臭くあれこれウダウダ考えるのはやめようと思う。
税務課の人だって好きでやっている訳じゃない。
彼らも税収を確保するために大変なんだって、本当にそう思う。
自分の土地を好き勝手出来て年間8,000円は激安じゃないか!
そう思う。
仮にこの住宅用地の特例措置が無くなって、税金が上がるようなことがあれば、またその時に考えればいいんじゃないかと思う。
30坪の小屋を建てることになるけど、別に広すぎることはない。
3坪小屋だと家の中でテントを広げたりしにくい。
広いほうがアウトドア用品のメンテナンスをやりやすい。
道具だって部屋中一面に広げて準備できる。
隊員が寝泊まりする場所だって必要だ。
小屋は10倍になってしまうけど、建物の税金が掛からないようにボロく適当に建てればいい。
基礎を固定しなければいいし。
仮に多少高くなってもその分は稼いで払えばいい。
なんの問題もない。
ここは都市計画区域外なので、木造500平米以下は建築確認は不要で、工事届を出すだけでいい。とっても簡単だ。
なお、住宅用地の据え置き特例は、平成24年度と平成25年度に限った経過措置で、平成26年からは廃止されるので注意が必要だ。
平成24年度税制改正(住宅用地等における負担調整措置の改正)について(稲城市HP)
平成24年度税制改正(固定資産税・都市計画税)について(斑鳩町HP)
コメント
30坪の小屋とか大変な事になっていますが…
建物はボロくしても坪単価だいたい決まってますのでそんなに安くならないと思いますよ。
さて、住宅の要件ですが公的な資料はみつかりませんでした。
新築の住居は3年間建物の固定資産税が1/2になるので、ほぼこれに該当する為と思われます。玄関、トイレ、キッチン、風呂が備わっているのが条件です。
参考URL:http://www.city.suzuka.lg.jp/life/benri/5314.html
また、2世帯住宅の場合に特別減税を受けるには玄関、トイレ、キッチン、風呂が2つずつ必要です。
窓口担当が「住居ではなく物置とみなします」と判断した一定の基準があると思いますが、住宅の要件は厳密なものでは無く住んでればOKみたいなものかも知れませんね。
OKWaveに店舗を住宅に変更した場合の減税がありました、ソース不明確なのですが多少参考になるかと思います。
3坪以上の建築物を建てるには建築基準法に則った設計図がないと違法建築になるのでは?違ったかな?
建物のコストが上がって宅地の税金払った方がマシだったみたいな。
私は不動産競売で何度か落札経験がありますが
こういう不動産の知識は残念ながら皆無です
だから素直に凄いなって思います
自分で調べようとしているから身についていくのでしょう
これからもいろいろ有益な情報をお願いします
>隠居さん
ナイスタイミングな指摘どうもありがとうございます。
お陰でより具体的な対策をたてることが出来るようになりました。
やっぱり担当者に直接聞くのが良いですね。
>大根さん
私の土地は都市計画区域外なので、建築確認は不要です。
工事届の図面なら素人でもなんとか作成出来ると思っています。
>名無しさん
そうなんです。
宅地は安くなっても今度は建物の税金が上がってしまう。
良く出来たシステムですね。
>消費しないピノキオさん
あまりネット上に転がっていない事柄なので、やり甲斐がありますね。
自分でいろいろと調べていく感じ。
それは探検に通じるものがあると思っています。
寝太郎さんはじめ他の小屋暮らしの方のブログでは
あまり聞きませんが所在地の地方自治体によるのでしょうか
>小屋を作ると地目が山林から宅地へ
>名無しさん
固定資産課税の際には、登記簿の地目は関係ありません。
現況により判断されます。
だから、土地定着性のある立派な小屋を建ててしまうと、土地が宅地として課税されてしまいます。
そうならないように他のみなさんは工夫して小屋を建てている訳です。
日本中の山林には登記してない家がごろごろあります。もし、その山林で地域の人と仲良しならいいですが・・・仲良しでないなら、あまり役所がうろうろすると、困る人が大勢いるかもしれません・・・。もとわと言えば役所や警察の確認ができてないという証拠なのですが・・・・。それに、建築後に家に住んでないとわかれば固定資産税を付10万円にしてもいいような気がします。倉庫も同じで使ってないのに倉庫を持ってる事が実は固有の場所を占領するという事になるので、やはり、1ヶ月に1回でも宿泊しない、使わない場合は固定資産税をあげるべきだと感じます。これが現実化すれば、多くの人が家を売ったり貸したりするような事に取り組みだすので新築を立てなくても、破格な値段でいい家が借りれる人が多くなるでしょう。現在の法律は順守されてない部分もあるので、田舎の特に山の上ではまだまだ、役所は把握できてないでしょう。それに、今後限界集落化が進むのでますます、把握できない事になると思います。
大変遅くなりました。
人に貸して建物が傷むのが嫌な人もいると思います。中には酷いことやる人がいますから。必要になった時、出て行ってもらえないとか。
そういうリスクを恐れて貸さないんだと思います。建物は住んでこそ機能が維持されます。
毎年長期間小屋を留守にしているので分かります。
地元の人と仲良くなれば、いろいろ話が来ると思いますが、私は人付き合いが嫌なので、不動産屋を通しての物件にしました。
競売、公売、国有地売却というのもありますが、気長に待てません。