こんにちは。からあげです。
今日は登山には行かずに早い時間からブログ更新をしている。
ガソリンストーブの取り扱いを誤り、あやうく事故を起こすところだった。これからその件を詳しく解説してゆきたい。
MSR ガソリンストーブ XGK-EX
これは私が愛用するガソリンストーブ(MSR XGK-EX)だ。
将来の海外遠征に備えて四国遍路の時に購入したもの。
あれからおよそ2年が経過した。
まだ過酷な状況下では使ったことはないが、登山と車中泊で大活躍している。
使い込むにつれて道具の特性が分かるようになってきた。
もうこのストーブは私の生活の中でなくてはならないものになりつつあった。
画像はイメージ
(ストーブ本体の掃除を行なってからプレヒートを行っているところ)
昨日、晩御飯の用意をしようとストーブに点火してプレヒートを行っていた。
炎が小さくなりプレヒートが終了、コントロールバルブを開けて通常運転に移ろうとした矢先に大惨事が発生した。
なんと燃料ボトルからガソリンが漏れて引火し、ストーブが火だるまとなってしまったのだ!
幸い息を吹きかけると直ぐに消火することが出来た。
長年エアマットを膨らませていたお陰で肺活量が鍛えられていた。
あのまま燃え続けていたら、ボトルのゴムパーツが燃えて燃料がダダ漏れとなり、消火不能になっていたことだろう。
燃料ボトルからガソリンが漏れた箇所は、燃料ポンプ本体のポンプシールから。
赤い色をしたゴム製のパーツ。
購入した直後でも、たまに漏れることがあった。
この漏れは不良品ということではなく、過剰なポンピングでボトル内の圧が高くなり過ぎ、ポンプシールから漏れてしまうようだ。
使用者側の不適切な使用が原因では一切文句は言えない。
ポンプシールからガソリンが漏れているようす
私の場合、ストーブ本体を接続する前に燃料ボトルを立てたままの状態でポンピングしている。
横に寝かせた状態よりも、ポンピングしやすいからだ。
ただし、横にした途端漏れることもあるので注意が必要。
燃焼中に圧が下がって火力が落ちてきたときは、必要に応じて追加でポンピングする。
ポンプシールのアップ
横から見たようす
ポンプシール裏側のボトルとの当たり面。
ゴミを噛んだ状態だと、しっかり締めても燃料が漏れてくる。
なぜ、ポンプシールから漏れてくるまでポンピングして圧を上げるのか?
それは使っているうちに、ジェット(燃料吹き出し口)が目詰まりしてきて燃焼状態が悪くなるためだ。
ジェットにはシェイカーニードルと呼ばれる掃除用の針が内蔵されていて、ある程度の目詰りなら分解せずに掃除することが可能。
しかし、目詰まりの状態が酷くなってくると、分解してきれいに掃除する必要が出てくる。
分解掃除の目安は燃料ボトル2本を使い切ったとき。
小さいボトルが20oz(590ml)、大きいボトルが30oz(887ml)。余裕をもって使い切る前にストーブを分解して掃除している。
前回、燃料を補給したとき、面倒だったので掃除はせず。あと2,3日くらいは大丈夫だろうと考えた。
今朝はジェットが目詰まり気味だったため、ポンピングを多めにしてボトル内の圧を上げて使っていた。そして、燃料ボトルのポンプシールから燃料が漏れ、ストーブが火だるまとなってしまったのだ。
本当に危ないところだった。
燃料ポンプにほとんどダメージがなかったのは不幸中の幸いだった。
二度とこのような事故を起こさないようにするためにはどうしたらいいか。
問題の解決方法〜定期的にジェットの掃除をして、ボトル内の圧力を上げすぎない〜
いくら燃焼状態が良くても、自分で決めた量を燃焼させたあとは必ずジェットを含めたストーブ本体の掃除を行うことにする。
まだ規定量に達していなくても燃焼の状態が悪ければ、直ちに使用を止めて掃除を行う。
以上のように決めたので、早速掃除する。
ストーブ本体の掃除を終わって燃料ポンプのメンテナンスを行っているところ。
シール類のメンテナンス
以前は付属のオイルを使っていたが、粘度が低く直ぐにオイル切れを起こしてしまうので、最近はシリコングリスを塗っていた。
今回はついうっかりして忘れてしまった。
何か良い物はないかと探しているとワセリンを見つけた。
シールやOリング、ワセリンは鉱物性の成分なので相性がいいと思った。
もし使っていて劣化してくるようであれば、ワセリンを使うのを止めて付属のオイルかシリコングリスを使ったらいい。
今回燃料ポンプはプランジャー、コントロールバルブ、チェックバルブを分解して掃除し、ワセリンを塗布して復旧した。
これはチェックバルブ。
ポンピングする時に、エアをボトル内に入れるが、燃料を逆流させないようにするためのもの。
チェックバルブに異物を噛みこむと燃料漏れの原因ともなるので、掃除して軽くワセリンを塗布した。
見た感じゴムパーツの劣化はほとんどみられない。
燃料ポンプを元通りに組み立てたところ。
付属の工具1つあれば分解できてしまう。
何度も繰り返し分解組み立てを行い、何も考えないでも作業出来るようにしておく。
過酷な状況下ではまともな思考能力が残っているとは限らない。
眠ったような状態でも出来るようにしておく。
今回、ヒヤッとする事故が発生してしまった。
出来れば起こしたくないことだが、この件をプラスに考えれば、今後同じようなことが起こっても慌てずに対処出来るというように思えばいい。
しかし、二度と同様の事故は起こさない。
メンテナンスの時期をキッチリと守ってガソリンストーブを使ってゆく。
ガソリンストーブは手間もかかるし、取り扱いが面倒だが、使いこなせばなからずや私のピンチを救ってくれる。
これからはメンテナンスを怠らず大事に使ってゆこう。
追記(2016.7.26)
本日、燃料ボトルに入れていたガソリンがほとんど無くなってしまったので、ジムニーの燃料タンクからガソリンを抜いた。
先日の事故以降、コントロールバルブを全開にして使うようになってから、ジェットの目詰まりが大幅に軽減された気がする。
詳細は以下の記事のガソリンストーブについて書いたところを読んで欲しい。
コメント
ホワイトガソリンを使って下さい。
ホワイトガソリンを使うと高くなってしまい意味がありません。
隊長!
ワセリンは隊長が思っているほど万能ではありません
靴の時よりヤバイことになりますよ
それはどういう意味でしょうか。
ワセリンの成分がゴムパーツを劣化させるということでしょうか。
注意深く様子をみてゆこうと思います。