猫缶ストーブ2号機の作成と自作アルコールストーブの改良 ~ゴトク一体型風防へ・ストーブ本体の断熱化など~

こんばんは。からあげです。

 

自作アルコールストーブの改良

今日は自作したアルコールストーブの改良ネタ。
最近は朝から晩までアルコールストーブの研究に勤しんでいる。深夜に寝て早朝起きると、手早く食事を済ませて活動を開始する。

先日も丸二日かけてアルミ缶で2,3個アルコールストーブを作成したところだ。ようやくそれなりに満足のゆくものが出来上がったものの、風防が未完成、ゴトクの安定感がイマイチで全てに満足のゆくものではなかった。
それで今日は朝からそのアルコールストーブの改良を行っていた。

 

ゴトク一体型風防の改良~パンチで空気取り入れ口を空ける

ストーブ全周を覆うアルミ風防は防風性のは高いものの燃焼に必要な空気が不足して火力が弱い。そこで穴を開けるために1穴パンチを購入した。

よくある2穴パンチなら持っていたのだが、隙間が狭く金属板加工用としては使いづらかったので、新たに1穴パンチを購入することにした。

パンチはAmazonで購入したもので穴の径は6mm
同じような品を100均で見た時は超ショックだった。
紙ではなく金属薄板の穴あけとして使うので、壊れても惜しくはない100均のもので十分かもしれない。あとになってそう思った。

 

このように口が大きく開くので穴空けをしやすく奥まで穴を空けられる。

アルミ薄板(厚さ0.2mm)で作った風防に空気取り入れ口用の穴を開けているところ。
パンチのハンドルを強めに握って穴を空ける。
それほど無理な力は掛かっていないように思える。

たくさんの穴を簡単に空けることができた。全部で15個
ポンチだと返しが出るが、パンチではほとんど出ない。
見た目がいい感じだ!

金属板にドリルやポンチで穴あけすると、ドリルの出口の裏側にたいてい返しができる。
ところが
パンチだとだいたい滑らかで引っかかりはなし。

早速アルコールストーブに点火してゴトクと風防をセットしてみた。
アルミ風防の端は上下2箇所ダブルクリップで留めている。

空気取り入れ口は、風下に向けて下側にセットする。
すると空気が下から入り上に抜けてゆきやすくなる。

ストーブに点火してようすを見る。

風防とコッヘルの隙間から温かい空気が抜けてゆく。自然な空気の流れが出来ている。
アルコールストーブはお湯を沸かすだけなら十分の火力がある。

コッヘルを退けたところ。
ストーブ本体が温まり、さらに火力がアップしてきた。

一旦消火して上から覗き込む。
何かが足りない。。。
そうだった。下に敷くものがない。

ゴトク形状の改良と断熱化の検討

下に100均レンジフードで作った断熱シートを敷いて再びストーブを点火した。
断熱シートのあるなしで火力が変わる。
これを敷くことで熱が下に逃げにくくなって断熱効果が高まり燃焼効率が上がる。
しかし、使っていて気になった点が一つ。

それはストーブやゴトクが安定しないこと
折りたたんで収納している下敷きを広げると、癖がついていてまっ平らにならない。
ストーブ本体とゴトクが軽量な分、余計に安定しない。

消火フタを被せて消火したところ。
十分な火力で悪くはないのだが、やはり安定しないのが気に食わない。
上から覗きこみつつ、ああでもないこうでもないと考える。

ついに最良と思われる解決策が浮かんだ!

思いついたアイデアをさらに練ってゆく。
何気なくモンプチ猫缶ストーブにアルコールストーブを入れてみた。
先日試しに作った簡単なもの。

 

上から見たようす。
むむむ!
絶妙な大きさ。まさしくこれが私が求めていたものだ!
この隙間に断熱素材をいれると、ストーブの熱が逃げにくくなって熱効率がアップ、さらに下に熱が伝わりにくくなって扱いやすくなる。

底の形状をじっくり見る。
地面とは出っ張った円周部分しか接しないが、それでもかなりの熱が逃げてゆくことだろう。
安全のためにもキチッと断熱しておいた方が良い。
猫缶ストーブに入れておけば、メインストーブが壊れた時のバックアップにもなる。
アルコールストーブは軽量なアルミ缶でできているため、誤って踏んだだけで壊れてしまう。

100均ブリキバケツをくり抜いて作ったゴトク。
これも悪くはないのだが、テストを繰り返しているうちに熱で歪んできた。
歪みによってグラグラして安定しない。
もっと径の広いものにした方が良いだろう。

そうだ。風防とゴトクを一体型にすれば、安定感が大幅アップするに違いない!

 

モンプチ猫缶ストーブ2号機の作成

まずはサイドバーナー型の猫缶ストーブを作り直す。
以前作ったものでもいいのだが、穴の開き方が不細工で気に入らない。

今回は「モンプチ ロースト若鶏のあらほぐし手作り風」だ!
なんだか美味そうな名前でよだれが垂れそうになる。

これが以前作った猫缶ストーブ。
気に入らないものは仕方ない。
新しく猫缶を買ってきてある。
さっさと作ってしまおう。

モンプチ猫缶でアルコールストーブを作ってみた!
こんばんは。からあげです。 はじめに 最近ずっと憂鬱な日々が続いていたのに、パスポートを手に入れたら急に元気になった。 これまでの憂鬱はどこかに消え去ってしまった。 おっさんは本当に単純だなと思う。 最近、ずっと寒さが続いているので、洗濯す

 

まずは型紙を作る。
中身を空けて水洗いして乾燥させた。
それから缶を伏せて型を取った。
あとは分度器で均等に線を入れた。

型紙を使って側面上部に均等にマークしたところ。

今度はドリルではなく購入した1穴パンチで穴を空ける。
モンプチは薄いアルミ缶なので、普通のパンチでも難なく空けることができる。

穴の数は16個、穴の径は6mm。

穴の外側のようす。

穴の内側のようす

ほとんど返しが出ていない。
ヤスリがけする必要がなくてとても楽ちん。
パンチを購入した甲斐があったな!

早速テストする。
バックアップ用だが、使えなくては意味がない。
きちんとこれ単体でも使えるか確認しておく。
うむ、やはり16穴では少ないか。

16穴から穴を倍にして32穴とした。
これなら十分だろう。
パンチを使った穴あけの欠点は穴の大きさを調整できないことくらいか。

再度テストする。
しばらくようすを見ていると、徐々に火力が上がってきた。

コッヘルを置いてようすを見る。
むむ、いい感じだな。

ストーブのようすをじっくりとチェックする。
よし、火力は十分だ。単体使用でも十分使える。

アルミ風防を付けてみる。
癖がついているので、ダブルクリップで止めなくても大丈夫だった。
よし、バックアップ用の猫缶ストーブの完成だ!

おっといけない。
残ったアルコールを回収しやすいように、注ぎ口用の切れ込みを入れておく。
これでヨシ。

 

アルコールストーブ本体の断熱化

続いて猫缶ストーブとメインストーブ(190ml缶)の隙間に詰める断熱材のカットを行う。
今回は耐熱性抜群のカーボンフェルト(厚さ3mm)を使用する。
カーボンフェルトとは耐熱温度1,300℃と耐熱性能に優れた素材で、溶接の際に周囲に飛び散る火花の保護シートとして使用されるもの。スパッタシートとも呼ばれている。高価なことが欠点。

 

猫缶の内側にカーボンフェルトをセットしたところ。
接着剤は使用せず。ただ詰めただけ。

猫缶ストーブにメインストーブをセットしたところ。
はみ出たカーボンフェルトを少しカットしておいた。

上から見たようす。
キツくもなくゆるくもない絶妙のフィット感。
隙間に半端なフェルトを詰めて簡単に外れないようにした。

 

カーボンフェルトで断熱シートを作る

カーボンフェルトでストーブ本体の断熱したとはいえ、3mm厚のカーボンフェルトでは心許ない。
そこでさらにストーブの下に敷く断熱シートを作成する。
構造は100均レンジフードでカーボンフェルトをサンドイッチするだけ。
使用するクッカー(スノーピーク チタントレック900)の底に入るサイズにした。

カーボンフェルトを挟んで周囲にアルミテープを貼って保護する。

アルミテープを使いすぎると重たくなってしまうので、必要最低限とした。

 

ゴトク一体型風防へ改良

アルミ風防にピンを挿してゴトク代わりにするゴトク一体型風防に改良する。
まずはピンの作成。
超軽量アルコールストーブでは、風防にペグを挿してゴトク代わりにする方法はよく使われる。
先人の知恵をありがたく拝借させてもらう。

ゴトクにペグを使うと熱で傷むので、ブリキ缶の取っ手(鉄)でピンを作る。
ちょうどピッタリの長さと太さで嬉しくなった。

上が自作したピン。
径は2.6mm。長さはコッヘルにギリギリ入る長さとした。

下がチタンペグ。
ゴトクとして使うと火に熱せられて強度が低下するので、本来のペグとして使用できなくなる。
高価なチタンペグを台無しにしたくない。
こんなもの鉄製で十分だ。

 

100均アイテムボックスを漁るおっさん。
ここには時価総額2000円?の貴重品がわんさか詰まっている。

取り出したのは穴空けポンチ。
こんなこともあろうかと100均で購入しておいた。

3つ買わせようとサイズをわざと変えてある。
この商売上手め!
と言いながらも喜んで購入していた。

ポンチで3mmの穴を空ける。
ポンチと言うと、必ずチ●ポと言って喜ぶお馬鹿な奴がいた。
本当バカばっかりだったな!(おっさんも含めて)

ポンチで空けた裏側。
こうして裏に返しが付いてしまうのがポンチの欠点。

しかしこんなものプラスチックハンマーか木片で叩けば平らになる。
よしこれでいい。

穴空け作業に使用した道具。
こういう基本的な道具はDIYには欠かせない。

ハンマーはちょっといいやつを購入した。使用目的にあった重さでヘッドの重量バランスが重要だ。

よし!からあげスペシャル改の完成だ!

これはコッヘルに詰めた状態。
それでは中身をお見せしよう。

コッヘルのフタを開けたところ。
綺麗に収納されている。
ゴトクのピンをギリギリ入れたくらいで、他は違和感はなし。

クッカーのフタを閉めやすく、風防から抜けにくいようにピンの先端を曲げておいた。

 

アルコールストーブ(190ml缶)改良版 一式

アルコールストーブ(190ml缶)一式(からあげスペシャル改)重量

アルミ風防(ダブルクリップ2個付き)31g
ゴトク用ピン7g
アルコールストーブ(190ml缶)猫缶ストーブ付き18g
断熱シート7g
消火用フタ21g
ナベ(スノーピーク チタントレック900110g
フタ(エバニュー チタンウルトラライトクッカー124g
折りたたみフォーク(ユニフレーム 先端:チタン 柄:ステンレス)16g
ライター(ガス残量約半分)16g
収納袋10g
総重量260g

 

 

これがほぼ完成形のからあげスペシャルだ。
ほか弁の名前ではない。探検隊採用試験に出るからしっかりと覚えておくように!

ストーブをセットしたところ。
上から覗き込んで撮影した。
ゴトク用のピンは1本のみ。
アルミ風防は上下2箇所ダブルクリップで留めてある。

ピンの片側は抜けないように直角に曲げた。

そしてもう片方にはダブルクリップを装着して抜けないようにする。
仮に抜けたとしてもコッヘルが傾くくらい。
ひっくり返ってしまうなどの大惨事は起きない。

よし、各部のチェックが済んだところなので、テストを兼ねてラーメンを作るとしよう。
今日のラーメンはチャルメラしょうゆ味。

点火してコッヘルを置いたところ。
ゴトク用のピンが1本で済むのは、片方をコッヘルの取っ手で受けているため。
安定性と軽量化を考えてのこと。

取っ手の接触部分のアップ。
こうすることにより、取っ手がブラブラしなくていい。
ゴトクと風防は非常に安定していて、コッヘルも全然グラグラしない。
真似をして作ってみて本当によく考えられたシステムだと感心してしまった。
先人たちの知恵に感謝感激した。

ラーメンの出来上がり!

いただきまーす!

 

今後の改良点~気になる2点

気になったのは2点。
一つは収納袋が大き過ぎること。
フタを薄くて軽いものに変えたので、随分と余ってしまった。
これだと重量が余計に増えるし、フタが開いてしまって中身が飛び出てしまうおそれがある。
特にゴトク用のピンが心配だ。
ピッタリとフィットするように袋を作りかえるとしようか。

そして2点目。
ゴトク兼アルミ風防が熱くなるので、その断熱化。
今頭に浮かんでいるのは、シリコンチューブに切れ目をいれたものを下に付けるアイデア。
ストーブを使用する場所によっては、ゴトク兼アルミ風防の断熱化をした方が良い。
ツエルト内や燃えやすいものが近くにあるところでの使用時に役に立つ。

 

ツエルト内での煮炊きは、臭いにクマが惹き寄せられて危険なので、基本しないつもりだが、状況によってはありえるかもしれない。
体が冷え切っている時は温かい飲み物が欲しくなる。

風防をチタンにすれば断熱効果もアップするだろうが、なんせ高いのでこのままアルミでゆくことにする。
アルミでも十分耐えられる。曲げ伸ばしはほとんどしないので、踏み付けるなどしなければ最後までもってくれるだろう。

 

ヨシ!クックシステムはこれくらいか。
次の準備に取り掛かるとしよう。

猫缶の中身を置いておく。
昨日は生ゴミ処理穴に捨てた手羽元の骨を食べに猫がやって来た。
いつもとは違う猫だった。
最近我が家を彷徨いている猫はこいつだったのか!

名前を勝手にトムと名付けた。

コメント

  1. さやか より:

    こんばんは。
    体調大丈夫ですか。
    ブログを読んでいて、隊長さんはワイルドでちょっと恐い人かと思ってたんですが(笑)、この前かつやさんの生放送で声を聞いたら、優しくて繊細な人のように思えました。ストレスでおなか痛くなっちゃったんですかね。それともインスタントラーメンの食べすぎ?お大事にしてください。
    PCTでもインスタントラーメンが主食なんですか。ちょっと心配です。
    あ、それから、ザックも自作するって言ってましたよね。期待してます。
    私も隊長さんの影響でハイキング始めました。デイパック自作できないかな、と思っていたところなので楽しみです。

    • karaage より:

      生放送を聞いて下さっていたんですね。
      あの時はかなり調子がいい日でした。
      面接に合格した次の日ですからね。

      そうです。インスタントものが主食となります。
      町に降りた時に栄養をとることになりますね。

  2. 白山室堂御前荘 より:

    昨晩、原因不明の腹痛に襲われた。

    < 大丈夫ですか?

      変なストレスとか抱え込んでいませんか?

      心配しています。

    • karaage より:

      PCTのことをいろいろ考えていると悩んでしまいます。
      多分それがイケないのでしょうね。

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