アルミ缶(350ml缶)でアルコールストーブを作る

こんばんは。アルコールストーブ研究所所長のからあげです。

 

はじめに

寝ても冷めてもアルコールストーブのことを考えて工作し続けている。
やりだしたら止められない止まらない。
本当に苦しい二日間だったが、ようやく軽量なPCT仕様のストーブ完成の目処が付いた。
形になったストーブを眺めておっさんはニンマリとしている。

 

それではおっさんの激闘の二日間のようすをアップするとしよう!

昨日の朝はいつもの感じで緩やかにスタート。
朝日を浴びながらパソコンいじりをしているところ。

煙突掃除をしたばかりで薪ストーブが快調♪
排気の流れが良くなると、吸気の流れもよくなり燃焼効率がアップする。すすが付きやすい一重管の煙突は10日に1回程度の掃除が必要。

勢い良く燃える炎を見ていると、こちらまで元気になってくる。
むむむ。何だか体がモゾモゾしてきたぞ!
(悪い虫が騒ぎ始めたところ。)

この前、スーパーへ買い物へ行ったとき、ふと目に止まったそば茶。
美味そうだったので買ってきた。
いつも白湯ばかり飲んでいるので飽きてきた。

そばの実のようす。
袋を開けるとそばの香ばしい匂いが漂ってくる。

そば茶を飲みながらホッと一息。
パソコンいじりも飽きてきたところだな。
ヨシ!いっちょアルコールストーブでも作るとしようか!!

こんな感じでアルコールストーブ作りは始まった。

 

350mlアルミ缶でアルコールストーブ(厚め)を作る

さあ、おっさんの工作の時間の始まり始まり~。
パソコンを片付けて一気に工作モードに切り替わった。
いきなりだが、ここで説明しよう!

工作モードのおっさんは、童心に返って工作に熱中し、満足するか、飽きるか、力尽きるまで決して止めない。
いつも保育園のお姉さんの言うことを聞かずに粘土イジリに没頭して困らせていた。幼い頃は入りっぱなしだった恐ろしい隠されたモード。スイッチが入らないように常に気をつける必要がある。

この日のためにアルコールストーブの材料を用意しておいた。
日本国内ならどこにでも出に入る普通の350mlアルミ缶
もちろん酒を止めた私が飲んだものではなく、そこら辺のゴミ箱から調達してきたもの。
私が好きな炭酸水はアルミ缶がないので困っていた。

まずはセンターホールを空ける。
そこら辺にあったジュースのキャップで印を付けた。
缶の底は凹みが深くマークしにくい。

かなり歪んでしまったが、こんなものでいいだろう。

コンパスカッターを使ってカットすることにした。
しかし、回せど回せど切れる気配はない。

ええい、100均の品質はこんなものか!

かなり切れ目は入ったはずなのだが。。。
どうしたものか。
このまま作業を強行するとカッターの刃が駄目になってしまいそう。

よし、方針変更だ!
ドリルでくり抜くことにする。
愛用のインパクトドライバーに適当な太さのドリル(3mm程度)を装着して作業を続行する。
はじめからこうしておけばよかったと気がつく。

ちまちまとした作業はおっさんに任せろ!
丁寧に1つずつ穴を空けていった。

1周ぐるっと穴を空けたところで、ニッパーでカットして底を抜く。

はみ出た部分をニッパーで丁寧にカットしてゆく。
カッターである程度切っていたお陰で丸く切りやすかった。

だいたい丸くカットしたところ。

さらにヤスリとサンドペーパーを使って滑らかにする。

指で触っても引っかかりがないようにした。
よし、これくらいでいいだろう。

見た目が美しくなるように、まずは均等に穴を開けるための型紙を作成。
その型紙を当てて穴の位置をマークする。

コンパスはなくとも分度器は持っていたので、型紙を作成することができた。

穴の位置をマークした。
数は全部で16個。

穴あけ用に100均でハンドドリルを買ってきた。
先の細いドリルもあるが、手動の方がやりやすいと思った。
穴は細めで1.5mmにすることにした。

100均ドリルで作業していると、早くも刃が取れてしまった!
100均でもこれはあんまりだろう。
接着剤でくっつけたが、いまいちしっくりと来ない。
止めだ止めだ!
結局、電動ドリルでやることにした。

丸いアルミ缶を一定の高さでまっすぐカットするため、このような治具を作った。
2×4材の端材にカッターの刃をビス止めしただけ。
刃の端に穴があるので固定するのにちょうど良かった。

 

高さ調整のために治具の下に厚さ4mmの合板を敷く。

カッターの刃の方は下に押さえつけて固定して、空き缶の方を軽く押し付けながら回転させて切ってゆく。

一度に深く切ろうとはせずに、浅く少しずつ切るのがポイント。
 

そのうちカッターの刃が貫通するので、あとは指で押してゆくと簡単に切れる。

よし。上の筒が切れたところ。

続いて下の筒をカットする。
下敷きの合板を外してカッターの刃の高さを38mmとする。

切る時はカッターの刃がズレないようにを軽く押さえおいた。

工作をしていれば、おっさんはいつだって静か。いつもは落ち着きなくウロウロしている。

小学校の通知表には毎回落ち着きがないと書かれていた。
「いつになったら落ち着くんだと?」と代わり映えのしない通知表を見て親父が呆れていた。

内筒をカットして仮置きしてみる。
高さは上側より6mm長い48mmとした。

ホッチキスで止める前に、ドリルで穴を空けておく。
針の幅と同じ9mm間隔とした。

ドリルで穴を空ける時は、内側から木を当てておいた。

ホチキスを使う前に穴を空けておくと、すんなり止めることができる。
ほら、一回でできた!

裏側からみたようす。
綺麗にホチキスで止めることができた。

内筒下側にアルコールの出入口の穴を空けておく。
簡単な三角形にした。

上側、内筒、下側の3つのパーツができたところ。
これを組み合わせる。

組み立てる前に下側の口をラジオペンテで捻って狭めておく。
径が同じアルミ缶なので、こうして縮めて合わせられるようにする。
だんだん工作の精度が上がってゆくのが密かな楽しみ。

いくつになっても成長できる!おっさんはまだまだこれからだ!!

上側に内筒を入れてから下側を嵌める。隙間なく入ってくれた。

なかなかいい出来栄えではないか。
自画自賛して1人で満足する。

ピッタリとした合せ目。
このタイプのアルコールストーブの作成はまだ2個目というのに、これだけのものを作るとは!
末恐ろしいものよ!

つなぎ目にアルミテープを貼った。
あとで気がついたのだが、キッチリ嵌っていればテープは不要だと思った。

350mlアルミ缶アルコールストーブ(厚め)の仕様

完成した350mlアルミ缶アルコールストーブ。

高さ:約50mm 直径:66mm 重さ:14g
直径1.5mmの穴16個

 

上から見たようす。

早速テストしてみる。
室内が明るいので、適当な板で陰を作って撮影した。
これはびっくりするほどの火力だ。

アルコールストーブの炎は青白くて見えづらく昼間の撮影は難しい。

一応これで満足したのだが、火力が強すぎる。
よし、もういっちょ背の低いやつを作るとしようか。

 

アルミ缶(500ml)でアルコールストーブ(薄め)を作る

2つ目を作成することにした。
今度はのどごし生のロング缶だ。
これはたまたまあぜ道に落ちていたやつを拾ってきたもの。
ゴミ拾いと材料調達ができて一石二鳥。

ここで100均アイテムを惜しみなく投入する。
よく目にする千枚通しだ。たこ焼き返しに使うやつらしい。

コイツを使ってトップホールを空けようとしたが、かなりの力を入れなければ穴が空かず、缶が変型するおそれがあったので、途中で使用を止めにしたのだった。
アルミ缶とはいえ底は丈夫に作ってある。ドリルでの穴あけが最適だろう。

結局今回もドリルで穴を空けた。
ドリルだと確実に穴を空けられるのだが、たくさんの穴を空けねばならず時間がかかる。
時間経過とともに集中力が落ちてきたのを実感できる。
早くしなければ!

今度はカッターの刃を本に挟んで切ることにした。無段階で高さを調整できると喜んでいたのはつかの間だった。
軽く力を加えただけでカッターの刃が滑ってしまいなかなか切れない。
紙の表面がツルツルで滑りやすかったかもしれない。
上から力を入れて押し付けてみたが、それでもダメだった。

上の筒カット失敗!
なんと歪んで切れてしまった。
くぅ~失敗だ。

失敗したので、同じ径のゴクリの缶で作り直し。

今度はカッターではなくハサミでカットしてみる。
切る前に油性マジックでマークする。
おっさん的にはハサミの方が切りやすいと思った。

作業をちょっと早回し。
3つのパーツを作ったところ。

下側の口をラジオペンチで捻って縮めて内筒を入れる。
ちょっと作業が雑になってきた。
これはいかん!

上から上側の筒を載せてパーツを組み合わせる。
すると内筒が途中で引っかかてしまった。それを無理やり押し込んでなんとか合わせた。
ちょっと不満足な出来栄え。

アルミ缶アルコールストーブ(薄め)の仕様

直径:66mm 高さ:38mm 重さ1:3g
穴16個(直径1.5mm)

上側の筒 高さ:30mm
下側の筒 高さ:27mm
内筒   高さ:37mm

 

つなぎ目にアルミテープを貼ってボロ隠し。

試しに点火してみたところ。
なかなか火力が凄い。よし、これも使えるな。

腹が減ったのでラーメを作る。
2個目に作ったアルコールストーブを使うことにした。ちょうど中に入るエスビットのゴトクを使ってみた。この組み合わせは相性が悪し。ストーブとコッヘルの隙間が狭過ぎて燃焼が悪かった。
十分な新鮮空気を取り込んで燃焼を良くして、コッヘルの底全体に炎を当てるには、ある程度の距離が必要。

ストーブとゴトクの適度な組み合わせを考える必要がある。

 

プレヒート中にコッヘルを置くと火力が落ちてしまい、そのあと全然火力アップしてくれない。
やはり専用のゴトクが必要のようだ。

コッヘルを退けると火力がアップする。

それでもなんとかラーメンは作った。

いっただきま~す!

 

遅い昼飯を食べ終わるとしばしの休憩タイム。
よくもこんなに散らかしたものだ!
小屋だと邪魔者が入らないので作業に集中できる。
(疲れて集中力が途切れてきたが)

 

100均のワイヤーネット用カゴ(円柱)でゴトクを作る

休憩したところで作業再開。
今度の100均アイテムはワイヤーネット用のカゴ(円柱)。
この前100均に行った時に買っておいたやつ。
店内を徘徊していると目に留まり、ゴトクに使えそうだと思った。

上から見たようす。
底がメシュになっている。

このように上にフックが付いている。
ステンレス製のため、強度はあるが若干重め。

まずは底のワイヤーメッシュを万能バサミでカットする。
さすがに文具用のハサミだと傷めてしまう。

底を抜いたところ。
うわあ、トゲトゲがいっぱい出ているな。

ヤスリを使って丁寧に落としてゆく。
十分な休憩をとったお陰でおっさんは復活した!

綺麗に磨いたところで、金ノコでカットする。
フックを落とすだけだと高くなる。

そこで少し短くカットした。
端材の方も何かに使えそう。

ゴトクをセットしてテストしてみる。
周囲が薄暗くなってきたため、炎がよく見えるようになった。

うむ、悪くない。
ゴトクが真っ赤に焼けている。

しかし一点だけ困ったことがあった。
それは消火用のフタをできないこと。
ゴトクの径がストーブとぴったりのために消火用フタが入れられない!

燃料節約といつでも消火できるようにフタはぜひとも欲しい。
ほかのゴトクを考えよう。

またまた100均アイテムを投入する。
アルミ製みそこし。
これもゴトク用に買ってきた。
しかし、見ただけでいまいちのような気がした。

日没を迎えたところでおっさんはついに力尽きてしまった!
それに材料の空き缶も使い切ってしまい新たに作ることもできない。
急に疲れが出てきたので、ロフトに上がって眠った。

つづく

コメント

  1. 白山室堂御前荘 より:

    隊長のアルストへの情熱は、情熱大陸を越えていますよ。
    それと蕎麦茶うまいそうですね。

    隊長、アルストをからあげブランドで販売されたらどうでしょうか?

    PCTの暖は、心配ないですね。

    • karaage より:

      アルコールストーブの自作は物理的な作業が必要となりますので、1人での量産は厳しいと思います。
      数を作って薄利を目指すのではなく、ハイクオリティーなものを手作業で販売ですかね。
      でも先人がいるので参入は厳しいですね。
      ちゃちゃっと作ってヤフオクで安価で販売がいいかもしれません。

  2. nanashino より:

    アルミやチタンの薄板というのはどこで購入されているんですか?
    やはりネットでしょうか?

    • karaage より:

      返信遅くなりました。

      チタンの薄板は高価なので、まだ買ったことありません。
      アルミの薄板はホームセンターです。ただし、アルミにも材質が違うやつがあって、ステンレスみたいに硬いやつがあります。それで、風防を作って失敗しました。

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