Lake Morena

こんにちは。からあげです。

 

アメリカにやって来て、エクスプローラーからハイカーにジョブチェンジしたおっさんだ。
これまで探検らしいことは何一つしていないじゃないか、という苦情は受け付けない。
文句があるなら直接言いに来てもらおうか。

 

昨日歩き終えると疲れがどっと出てきて気を失うように1時間ほど眠った。
するとようやく落ち着いてリラックスできるようになった。

日没前にヤブの中からバサバサという大きな音がした。
誰かが近くでテントを張ったのかなと思っていたが、日が明けて出発してみると誰もいた形跡はなし。
いったいなんの音だったのだろうか。

 

昨日はPCT初日の野宿でカウボーイキャンプをしてみたが、夜露が下りて寝袋が湿ってしまった。
周囲は乾燥しているとはいえ、まだまだ湿度があるようだ。
しかし、抜群の開放感は病みつきになりそうになる。

夜明け前、ヘリコプターの爆音に起こされた。
多分、山火事のパトロールをしているのだろう。
確かに夜のほうがよく分かる。
周囲には山火事の跡が多く見られた。

It is a Cowboy Style!

引っ越しをしたので、アリンコの攻撃を受けることなく、ヘリの爆音が聞こえるまで熟睡することができた。

朝6時ごろ起きると、クリフバーをかじって水を飲んで出発した。

水に大きく削られてしまったジープロード。
林道のことをジープロードという。
深さが3m以上はありそうな深い溝で、幅の狭いところをジャンプしてクリアした。

おっさんの背丈以上もある花が何本も咲いている。
枯れると木のように固くなる。

トレイルは何本かのジープロードを交差して北上してゆく。
ジャンクションにはキチンと標識があって分かりやすいようになっている。

お腹が空いたので、ジープロードの脇で朝食をとることにした。

朝食はマルチャン1袋とリッツ1袋。
マルチャンOriental flavorは、日本の醤油ラーメンに近い味だった。
袋が青いので塩味に思えるが、そうではない。

あらまあ、可愛らしいリスがあらわれた!
それほど人馴れしているようではなくて、おっさんが近づくとヤブの中に逃げ込んでしまった。

しばらくはジープロードを歩く。
クネクネと曲がっていて、歩いても全然距離を稼げない。
この頃になると、お腹が空いて全然歩けなくなる。
マルチャンを食べても全然お腹に溜まらない。

水場にやって来た。
空腹をごまかそうと水ばかり飲んでいるので、水の消費量が激しい。
ここで水を汲むことにした。

ソーヤーminiで浄水中。
遅すぎて待っているのが疲れる。
プラティパスを木に吊るそうと思っても、手頃な立木が見つからない。

ここでモバイルソーラーパネルを装着する。
充電できるときに充電しておこうか。
スマホが使えないとブログ更新ができなくなってしまう。

National Forest Wilderness

日本の国立公園みたいなもんか。

Lake Morena目指して歩く。

昼には着く予定だったのだが、空腹と暑さでバテてしまったので、木陰で昼休みをとることにした。

奮発してマルチャン2袋を作って食べると、急に眠たくなってきた。
ちょっとだけ寝るつもりが、なんと1時間以上も寝てしまった。
そのお陰でかなり楽になった。

昼休みを終えて歩き始めてしばらくすると、髭の大男に追い抜かれた。
彼も南のTerminasから歩いてきたスルーハイカーのようだった。
あれこれ話したが、ほとんど聞き取れなかった。
彼はまた会おうと言うと、もの凄いスピードで歩いていった。
身長190cm近い大男だった。
あの髭面何処かで見たことのあるような?

ひょっとしたら伝説のスルーハイカーだったかもしれない。

地面は砂地のため、かなりの体力が奪われる。
無理して早く歩こうとすると消耗が激しい。
ここはマイペースで歩くことにする。

峠を越えて下りてゆくと、眼下にLake Morenaが見えてきた!
地図によるともっと大きい湖のはずだが、かなりの部分が干上がっているように見える。

かなり下りてきたぞ。
湖までもう少しだ!
気合を入れて歩こう。

おや、こんなところに謎の生物の糞が落ちているぞ。
見るとことによると、草食動物だな。
まさか、クマではあるまい。

ようやくLake Morenaに到着!

湖畔にはキャンプ場があって、一昨年までは毎年この時期にキックオフパーティーが行われる場所だった。
ハイカーの歓迎、情報提供、講習会を行うためだったようだが、近年ハイカーが急増し、場所の都合がつかなくなったり、準備が大変だったり、ハイカーが集中したりするので、環境に与えるインパクトが大きいということで、今年から開催されなくなってしまった。
去年は場所の都合がどうのこうのと書いてあったが、今年は行わない理由をキチンと書いていた。

一番の理由は環境へのインパクトが大きくなったことだろう。

ハイカーのためのイベントがハイカーのためにならなくなってしまった。
時代の流れで仕方ないか。

キャンプ場入口にある看板。
1泊5$とリーズナブルだが、まだ時間が早すぎて泊まる気にはならない。
それより腹がへったぞ。なんか食いたい。

もの凄い勢いでお店に向かって歩いているところ。
何かお腹に入れなければ、倒れてしまいそうだ。

味のある郵便ポスト。
道路に面した敷地の入口に設置されている。
そういえば、スタンド・バイ・ミーに出てくる悪ガキのエースたちは、酒を飲みながらオープンカーに乗ってバットでPOSTを破壊して遊んでいたな。

町のお店に到着!
早くなんか食べたい。
偶然、店先でPTCAのスタッフと遭遇。彼の名はなんだったっけ。
トレイルの調査のために歩いているようなことを言っていた。

店内を見回すと、またしてもカセットボンベあり。
入手困難ではなかったのか?
燃料用アルコールはまだ腐るほどあるので、全然眼中になかった。

日用品から食料品までなんでも揃う店。
こういう店をアメリカではGroceryと言うらしい。

ちゃんとBICライターもあった。San Diegoの方が逆に品揃えが悪かった。

店内でバーガーやピザも販売されている。
チーズバーガーが6.95$。
高いが食べないと歩けない。これは必要経費だ!

あとはお菓子とコーラを購入した。

ボリューム満点のチーズバーガー。
日本の倍近くはある。
ふぅ〜、エネルギーチャージされてゆくぞ。

ついでにミネラルウォーターを購入しておいた。
キャンプ場で汲めるかどうか分からなかったから。
1ガロンボトルでリッターに換算すると3.78L。ようやく一つ謎が解けた!

なんだかんだやって、このお店でなんと20$以上も使ってしまう。
マニー(money)の減りが異常に早くて怖くなってくる。
崩した50$がまたたく間に細かくなってしまった。

いかんいかん、多少のマニーは必要経費と思わないといけない。
変にケチって途中リタイヤという羽目になったら目も当てられない。
キャッシュで払うとレシートをもらえないので、今度からはクレジットカードを使ってゆくことにしようか。

湖畔の道をゆく

謎の生物の穴

アリの巣にしては大きすぎる。

唐突にあらわれた単ボール箱。
トレイル脇に置いてあった。
なんだろう?FREEと書いてあるぞ。

おっさんは、謎のドリンクを手に入れた!(てれれれ〜〜

 

PCT初のトレイルマジック。
トレイルマジックとは、ハイカーに飲食を提供したり、一夜の宿を提供するなどのボランティア的な行為をさす。

ボトルにCranberryと書いてある。
ブルーベリーのようなものか。
飲んでみると凄く甘酸っぱくて体にキタ。
なんか原液のカルピスを飲んでいるような濃厚な味だった。

バーガーを食べてお腹がいっぱいだったので、残りは後でいただくことにした。

どこまでも続く砂地のトレイル
湖畔とは思えないほど乾燥している。

馬の蹄を発見!
だれか馬に乗っているみたいだ。

Cotton Creekに架かる橋

山の中なのに結構な交通量がある。
トレイルは橋の下をくぐり、道路と並行して延びている。

今回初の渡渉。
どこにも渡れそうなところは見当たらない。

いちいち探していたらタイムロスになるので、そのままザブザブと歩いて渡渉した。

5時半すぎ、24.5マイル地点、Cotton Creekの畔でツエルトを張った。
昨日は夜露で寝袋を濡らしてしまったため。
それに道路脇なので、道路から見えないようにツエルトを張ったほうが良いと思った。

近くに無線オタクの民家があるようで、スピーカーから無線の音声が流されていた。
日が暮れて暗くなってくると、電源を落としたようで静かになった。
*後で知ったことだが、実は無線オタクではなく消防署だった。外で作業をしていても聞き逃さないように外部スピーカーで消防無線を流していたのだった。

 

さあて、ようやく2日目が終わったな。
まだ始まったばかりなので、体が慣れるまではスローでゆくことにしよう。
勝負どころはシエラを越えてからだ。

よし、寝よう。

 

おわり

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