決断

こんにちは。からあげです。

 

昨日、命拾いしてからよく考えた。
時間とお金は生きているうちにしか使えない。
強烈なCaliforniaの太陽で雪解けが加速度的に進みCreekは危険な状態となっている。
このまま無理にハイキングを強行すれば、無駄に命を捨てかねない。
せっかく授かったこの命、もっと有意義なことに使いたい。

一夜明けた今日。
考えがまとまり晴れ晴れとした気持ちになった。
ふぅ〜、クマの気配はなくてゆっくり眠ることができたわい。

今日は新生おっさんの誕生日となるめでたい日だ。

除雪作業は進んでいるようだ。
この前はもう少し手前にあった。

綺麗に除雪された道は歩きやすい。

スキー場まで下りて来ると、より地肌の色が濃くなったような気がした。
春スキーももうしばらくのようだ。

ボロボロに破れて修理不能となったmont-bellのサウスリムパンツ。
ハイキングで酷使されて生地が薄くなっていた。
直しても直ぐに破れてしまうだろう。
必要なパーツだけ取り外してTrashボックスに放り込んだ。

スキー場からは無料のシャトルバスに乗って町に下りる。
もう慣れたもんだ。バス停の位置が分かるので、無駄にウロウロしなくていい。

Mammoth Lakesで食事を済ませると、北に向かってヒッチする。
そう、Sierraをスキップすることにしたのだ。
1000mileほど北上したあと、そこから南下してMammoth Lakesまで戻ってきたあと、再び南下開始の場所まで戻ってから、カナダに向かって歩くのだ。
この手法はフリップフロップといって、スルーハイクするために編み出された特殊な技法だ。
時間と交通費が余分にかかるが仕方ない。

SierraをスキップしたままCanadaまで行ったあとで、戻ってきて残りの部分を歩くことも考えたが、Bearキャニスターを最後まで持たねばならないし(郵送料を気にしないのであればバウンスボックスにすることも可能)、独りだけで密かにゴールというのは寂しいので却下した。

Mammoth Lakesでのヒッチは苦戦するかと思いきや30分ほどで白のピックアップトラックのおじさんに拾われた。
4年前にPCTをスルーハイクした人だった。
私の格好を見て拾ってくれたらしい。
高級なピックアップトラックで、キャビン内が凄く静かだったのが驚いた。

ロングヒッチに成功して一気にBridge Portまでやってきた。
ちょうどお昼でお腹が空いたので、バーガー屋さんに入ることにした。

平日だが、たくさんの人で賑わっていた。
なかなか人がはけなくて辛抱強く待っていたその時、後ろの人から声をかけられた。

ArizonaというTrail Nameを持つ女性だった。
ちょうど今日は仕事でBridge Portまでやってきたそうだ。
フランスからスペインまで続くTrailをハイクしたそうで、英語しか話せないので大変だったそうだ。
今の私のような状態だったとか。
来年はPCTに挑戦するそうだ。

ウレシイことにバーガーをご馳走になってしまった。
片言の英語しか話せない私だが、スマホを使って意思疎通を図った。
ハイカー特有のクレージーさを持つ女性で凄く楽しかった。

tableの下に落ちているドーナツをついばむ黒い鳥。
もう人馴れしていて夢中になって食べている。
はがはが言って食べていたので笑った。

Arizonaと別れたあとは町外れまで歩く。
ヒッチは場所が重要だ。
無駄な車にお願いしてもどうしようもない。

町役場のような建物

町外れでヒッチ開始

しばらくすると真っ黒な雨雲がやって来て雷雨に見舞われた。

雷センサーだけは敏感なおっさん

危険を察知してずぶ濡れになる前にコンビニに避難。
30分ほどして雨が止むと再びヒッチ開始。
計1時間ほどでヒッチに成功した。

ヒッチに成功したはいいが、雨雲を追い越してしまって下りた場所で再び雷雨に襲われる。
山奥のジャンクションで下りたため、逃げ場はなし。
ポンチョを被って必死になってヒッチすると可哀想に見えたのか、10分ほどでヒッチに成功する。

3回目のヒッチを成功させてやって来たのはWalkerという町。
ここでも3度目の雷雨に襲われる。
コンビニでジュースとIceを買ったあと、併設のコインランドリーに避難して、窓から外の様子を伺っていた。

今日は山は大荒れでハイカーは大変だろうなと他人事のように思いながら4度目のヒッチを開始する。
すでに5時前。目的地はSouth Lake Tahoe。
かなりの距離があるので、今日中に行き着くのは厳しいと感じていた。

ところが奇跡は起きる。
スーパーロングヒッチに成功してしまう。

なんとSouth Lake Tahoeからドライブにやって来た親子に拾われた。
なんというラッキーだろうか。
昨日に引き続きラッキーモードが継続中だ。
Sierraをスキップするので、運気は一気に下がったと思いきや、神は見放さなかった。

本日宿泊するホステルまで直行してくれた。
息子の名前は本物のJoe。私はTokyo Joe。
同じJOEだと言うことで記念撮影。
私が英語に不慣れなことを知って、ホステルの受付までついて来てくれた。
今日は本当に親切な人にお世話になった。

どうもありがとう!!
これだからアメリカのことが大好きだ。

ホステルは他のハイカーと同部屋。
私がSierraをスキップしたことを話すと、ハイカーたちと溝ができてしまったようだ。
まあ、厳密に言えばズルなので仕方がないが。。。

死ぬよりまし。

食料がたんまりあるので、夕食に食べることにした。
マルチャン2個とツナ1袋だ。

マルチャンスペシャルの完成!

ズルズル。なかなか美味い。

飯を食べたあとはTシャツを直すことにする。
まだ買ったばかりなのに枝に引っ掛けて破いてしまった。
昨日は自分が助かるだけで精一杯だった。

見た目は悪いが、取り敢えず機能的には大丈夫。

 

昨日の渡渉の失敗でなくなったものは、杖2本、軍手1組、ペットボトル2本、浄水器(ソーヤーsqueeze)。
浄水器は予備でソーヤー Miniがあるが、浄水スピードが遅いので早めにsqueezeを入手したい。
あとズボンも欲しい。
海パンは涼しくていいが、洗い替えがないと困るし、ポケットがないのが凄く不便。
幸いSouth Lake Tahoeは大きな町でアウトドア用品店も数件ある。
明日は早起きしてバウンスボックスを発送、その後、買い物。
午後からの移動になる。

どこまで北上するかは後ほど明らかになるだろう。

 

明日起きてから最終チェックを行って決める。

よし、明日もいろいろやることあるぞ。
さっさと寝よう。

 

おわり

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