新雪積もる越百山 遠見尾根での苦闘

こんにちは。からあげです。

昨日は更新出来なくて申し訳ない。
圏外だったのでどうしようもなかった。
言い訳は止めにして、それでは一昨日の続きからアップしよう。

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ええと、記憶を整理する。
南木曽岳麓のキャンプ場近くで車中泊した翌日。
冷たい雨が降り続いていた。
ブログ更新するとお昼前になってしまった。
翌日は天気が回復するらしいので、あまりゆっくりとしていられない。
取り敢えず登山口まで移動することにした。

途中、買い出しのついでにやって来たのはJR南木曽駅。
直ぐ近くのスーパーで買い物をしたいので、駅前の駐車場に停めさせてもらう。
ついでにトイレと水場のチェックだ。
ようし、水の補給は出来るようだな。

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駅前広場の片隅にあったポスト。
なぜか昔の形のポストが気になって仕方ない。
雨の日なのに文句を言わずに、ずっとお客さんを待っている健気なポスト。

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買い出しを済ませると登山口に向かう。
途中にある伊奈川ダムの横を通っているところ。
麓は雨だったが、上ってくると雪に変わった。

伊奈川ダム登山口P

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伊奈川ダム登山口P

広大な駐車場に一台のジムニーが停まっている。
何もないだだっ広い駐車場だ。
ここが空木岳(うつぎだけ)、南駒ヶ岳(みなみこまがたけ)、越百山(こすもやま)の拠点となる駐車場だ。

トイレ・水場なし docomo圏外

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それにしてもあまりの雪の量に驚かされた。
先日までほとんど雪はなかっただろうに、昨日からモリモリと積もり始めている。
いつ止むと知れぬ雪に圧倒される。

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ちょっと昼寝している間にけっこう雪が積もった。

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この雪の降り方だと、山の上の方はかなりの積雪に違いない。
日帰りか泊まりにしようか全然考えがまとまらない。
翌朝起きた時に決めるとしよう。
(この時点でかなりの弱気となっている。)

 

越百山登山(2,016年3月15日)

積雪のため越百小屋手前で撤退

 

コースタイム

0620 登山口P~0710 福栃平~0805 下のコル~0915 7合目~0945 水場分岐~1100 越百小屋手前で引き返す~1125 水場分岐~1220 下のコル~1250 福栃平~1330 登山口P

ルートマップ

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一晩悩んで日帰り登山に決めた。
まずは軽装で登ってみて、あとで縦走するか決めることにした。
車の中でモタモタしていて準備が遅れて出発したのは6時過ぎだった。

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駐車場を出て直ぐのゲート。
常時閉鎖されている。
脇に歩行者用の通路あり。
越百山ヘはゲートの先の今朝沢橋を渡って右に折れる。

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しばらくは林道歩き。
ダムの車両が通行するので除雪をしてあるが、路面上にはすでに10cmほど積もっている。
地味に体力を消耗する。

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福栃平の越百山登山口
南駒ヶ岳登山口は、ここから更に奥にある。
福栃沢に沿って100mほど歩いて堰堤の脇を抜けて山に取り付く。
見た目何処にも入り口が見えないので、早くも呆然と立ち尽くした。

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下に見えるのは堰堤。
これが取り付きの目印となる。
笹の生えていない部分が登山道。

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尾根に上がるまではつづら折りの道を歩く。
分かりやすい道でホッとした。
取り付きで手間取らなくて本当に良かった。

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徐々に高度を上げてきた。
出だしは意外に雪が少なかった。
しかし、この後徐々に雪が深くなる。

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所々凍っていてスリップし始めたのでアイゼンを装着する。
持ってきたのは6本爪の軽アイゼンだ。
山頂までのルートは吹きさらしの稜線ではなく樹林帯なので、軽アイゼンで十分だと判断した。
ゴローちゃんの底にピッタリとフィットした。

 

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木の根が出ている。
そう言えば、こういうところでもツキノワグマは越冬するんだったな。
おかしな鼻息が聞こえるかもしれないので、耳をすませて歩いてゆく。

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今日は楽勝だと思っていたのも束の間、徐々に雪が深くなる。
朝は元気いっぱいだったが、徐々に体が重たくなってきた。

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天気予報通り、スカッと晴れてくれた。
木に積もった雪が解け出してシャワーのように降り注ぐ。
おっさんは早くも雪まみれとなった。

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木に囲まれて全然景色が見えない。
歩いても歩いても景色が変わらず体力ばかりが消耗してゆく。

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御岳見晴台7合目付近

葉っぱのある木が茂っているので、チラッと御嶽山が見えるのみ。
この辺りから傾斜がキツくなってさらに雪の量が増える。
いよいよ本格的なラッセルが始まった。
ポールを突いて足を上に持ち上げ雪を踏み固めてそこを踏み台に体を持ち上げようとするが、サラサラの雪で体が沈んでしまう。
藻掻けば藻掻くほど、無駄に体力を消耗するばかりで、一向に先に進めない。
それでも焦らずに少しずつ登ってゆく。

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木々の間から見える僅かな雪山が慰めとなる。
体が暑くなってきたので、上着を一枚脱ぐ。

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延々と続く急斜面。
越百山登頂は早い段階で諦めていた。
はるか手前の越百小屋まで行くのも厳しい。
絶望に支配されるおっさん。
せっかくここまで登ってきたが、無駄な徒労だったのか。
いや、少なくとも明日のためにトレースは付けることが出来た。

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少し登っては休むを繰り返す。
徐々に休憩の時間が長くなってゆく。
いよいよ撤退の時が迫ってきた。

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11時に早くも撤退することを決めた。
何処までも続く急斜面に想像以上に体力を消耗した。
帰りの分の体力を残しておかなければならない。
無闇に突っ込むのは止めたほうがいい。

足元を踏み固めて玄米ご飯を食べる。
砂を食べているような感じで食欲が湧かない。
お腹は空いているのに。

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あともう少しで越百小屋(こすもごや)なのに体が動かない。
無念だ。
明日また来るからな!

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あれだけ苦労して登ってきた道だが、帰りはスイスイと進んでゆく。
半分滑っているような感じ。

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木々の向こうに見えるのが御嶽山。
ずっとタイミングを図っていた。

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帰りはハイペースで戻って登山口に到着した。
もう少し頑張ってみても良かったかな。
いや、ズルズルと時間を延ばして歩くのは危険。
無理だと思った時点で引き返すのが良い、という言い訳を自分にする。

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発電施設
こんな山奥に作ってどうするんだろうか。
ダム施設専用の発電所なのかな。

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橋の上から川をぼんやりと眺める。
本日は敗れ去った。
しかし、私にはまだ明日がある!

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雪解けの水が滴って氷柱が出来ていた。
この一角だけ非常に寒く感じる。

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車に辿り着いたのは1時半。
日が照っている間に干し物をする。
上から雪が降ってきたので、かなり湿っぽくなった。

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温室状態の車内で寛ぐ。

偵察した結果、テント泊の重装備を背負っての縦走は無理だと判断した。
空木岳から越百山縦走なんて夢のまた夢。
明日は今日と同じく日帰り登山を行うことにした。
軽装で登れなければ、重荷を背負って登れる訳がない。

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寝袋に入ってリラックスタイム。
猛烈な睡魔に襲われてこの後直ぐに昼寝する。

 

昼寝から目覚めると強烈な喉の渇きを感じる。
全身から汗が吹き出し干からびていた。
気怠い体を動かして晩ご飯の準備をする。

ご飯を済ませるとちょっとだけ読書して直ぐに寝ることにした。
今日は出発時間が遅かったので、明日はもっと早く起きるとしよう。
スマホの目覚ましをセットして眠りに就く。
明日こそ、越百山(こすもやま)を登ってやる!
威勢がいいのは脳内のみ。
果たしてどうなることやら。

コメント

  1. 大伴細人 より:

    雪山は迫力ありますよね。

    • karaage より:

      見ていると吸い込まれそうになります。

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