PCT全費用の詳細

こんばんは。からあげです。

 

はじめに

毎月の生活費がいくらなのか把握するために、私は10年前から家計簿を付けている。節約するうえで、毎月の支出を詳しく分析するのは必須事項だ。私は金持ちになりたいのではなく、活動に必要なお金は持ちたいと思っている。必要以上のお金は行動と考えを鈍らせる。

旅に出かけても変わらず、レシートを貰い支出をメモする。今回、PCTを歩くために半年間アメリカに滞在したが、レシートを貰い支出のメモをキッチリと付けた。アメリカではキャッシュで支払うとレシートを貰えないことも多った。私の「Give me receipt.」という英語の発音が悪すぎたためでもある。

半年間収集し続けたレシートを整理してホチキスで綴じる。買い物した都度、適当にジップロックの袋に放り込んでいたため、整理するのに時間がかかった。もう少しスマートにできないものか?作業中に考えていた。

貰ったレシート、クレジットカードの利用明細を照らし合わせて、一つ一つノートに記帳してゆく。最後にパソコンの表計算ソフトに入力して集計した。
全費用の集計に要した時間はおよそ30時間。

貴重な時間を割いてまで帳簿を付ける必要があるのか?

大いにある。活動資金には限りがあるため、計画的に使ってゆく必要がある。何が必要で、何が必要でないか。効率よく資金を使うには、キャッシュフローの把握が絶対必要だ。どんぶり勘定だと直ぐに資金が底を付いてしまうだろう。

もし資金が途中で枯渇しそうなら、早めに手を打っておくことで継続して活動することができるようになる。帳簿に付ける目的がハッキリしているため、作業はそれほど苦痛ではなかった。それどころか当時を思い出してニヤニヤしっぱなしだった。お金の流れは、活動の記録でもある。

 

これから報告する支出の詳細は全くの正確という訳ではなく、メモやレシート、クレジットカードの利用明細をもとにできる限り詳細に書いた。PCTの準備から終了後の野宿放浪の旅の分も含めている。多少の誤差はあるかもしれないが、日本円で1万円以内の誤差に収まるくらいだと思う。
これから支出の多い順に発表してゆくとしよう。

 

PCT全費用詳細

食費 328,900円

*チップ込みの費用 ノンアルコールで一切酒代はかかっていない。

ハイカーが歩くためにはたくさんの食料が必要。空腹のままでは長時間歩くことはできない。トレイルから町に下りると、まず向かうのはレストラン。トレイル上では簡単軽量なインスタントものばかりで栄養を十分摂れないため、町に下りると思う存分腹いっぱい食べる。

レストランでは、ハンバーガーやサンドイッチ(たまにはステーキ)ばかり食べていた。高級レストランには一切立ち寄らなかった。
食事はチップ込みでだいたい15$から20$が相場となる。レストランで食べたのは朝食と昼食だけで、夕食はもう少し高いかもしれない。北米にはチップの習慣があって、ファーストフード以外のレストランで食事をしたらチップを払わないとイケない。

チップの相場はよく分からないが、私は代金の10%~20%程度、その日の気分と接客で適当に決めていた。チップをケチるとロクなことがない。前払いのレストランもある。たかが2,3$で相手の反応がガラリと変わることもあるので、気前よく払っておいた方がいい。気分良くお店を出た方がのちのハイキングに弾みがつく。

一心不乱に食べ続けるおっさん。ハイカーは食事中に話しかけられると機嫌が悪くなる。
脇目も振らずに完食するまで食べ続ける。いくら大きなバーガーでもあっという間に平らげた。

写真はSierra Cityのお店でバーガーを食べているところ。他のハイカーから是非写真を撮らせて欲しいと頼まれた。私の食いっぷりを見ていて感心したそうな。ついでなので自分のカメラでも撮ってもらった。Sierra Cityのお店では、バーガーが出てくるのに30分近くかかった。頼んだハイカーはカウンターから厨房のようすを覗いて今か今かとそこら辺を落ち着きなく彷徨いている。
アメリカでは頼んだ食事が出てくるまでに異様に時間がかかる。ファーストフードが出来たのも頷ける。

レストランで食事をして精神を落ち着かせたあとで、ゆっくりお店で買い物をする。順序が逆だとダメ。落ち着いて買い物できない。

レストランでお腹いっぱいにしようとするとサイドメニューも頼むことになり30$以上は必要となるため、バーガーだけにしておいてあとは安い出来合いのサンドイッチやバーガーなどを食べてお腹をいっぱいにする。あとは食後のフルーツやお菓子も欠かさない。次お腹いっぱい食べられるのは、下山して町に下りた時となる。トレイル上でも空腹を感じないように食べ物を持ち歩くとなると、荷物が重たくなりすぎて距離を歩けなくなる。そのため、ハイカーは町で食い溜めをする。お店で食料を買うと、少なくとも30~50$はかかった。

ケチって町で十分に食べておかないと、必ずトレイル上で後悔する。ああ、あの時もっと食べておけばよかったと後悔したことは一度や二度ではない。一日中歩いてばかりいるので、信じられないくらいお腹が減る。トレイルに復帰して2日目くらいから、食べても食べてもお腹が満足することはなくなる。こんなにたくさん食べたのは人生で初めてのことだった。ハイカーにとって食費は必要経費。ケチると直ぐに影響が出るため、注意が必要だ。

 

装備費 249,100円

ベアキャニスター(BV-500)・浄水器(Sawyer Mini)

13,000円

PCTHandbook(他2点)

11,700円

ツエルト2ロング(ペグ含む)

26,600円

レイジャーディンバックパックキット(キットのみ)

12,500円

モンベルシュラフ(アルパインダウンハガー800#2)

29,400円
ストーブ・チタンクッカー・スプーン

13,800円

ハーフパンツ・ベルト

10,200円

トレランシューズ・ミシン糸

6,200円

スマホアプリ(Guthook’s PCT)

4,000円

デジカメ修理交換

14,000円

装備費の一部。送料、消耗品費を含む。

シューズは、出国時履いていったウォーキングシューズを除き、トレランシューズを4足使用した。

 

食費に次いでケチってイケないのが、装備に関する費用。ロングトレイルは長期間にわたってトレイル上で生活することになるので、軽量コンパクトで使いやすく耐久性のある道具を選択しないといけない。装備が悪いと途中で何度も買い換える羽目になる。

私は途中でアルコールストーブからガスストーブに変更したが、購入したアメリカ製のガスストーブの性能がイマイチだったため、Amazon.comで日本製のストーブを購入した。他には渡渉に失敗して浄水器を失ってしまったり、着ていたズボンがボロボロになったりして買い替えることになったし、トイレで充電していたモバイルバッテリーが充電器ごと盗まれて新たなものを買い直したこともある。

ハイキングを続けるために、多少高くてもゆく先々のアウトドアショップで購入しなくてはならないこともある。できるだけ安く済むように早め早めにAmazonで注文しておいて先のMail Drops(荷物受け取り可能な場所)に送っておいた。

 

交通費 160,600円

飛行機(羽田~Los Angeles 北京経由往復)

60,000円

バス(Amtrak South Lake Tahoe~Sacramento

3,800円

バス(Greyhound Sacramento~Medford)

10,900円

バス(East Sierra Transit Mammoth Lakes~Reno)

5,200円

バス(Greyhound Reno~Medford)

12,500円

バス(Greyhound Manning Park~Vancouver)

5,600円

バス(Greyhound Vancouver~Seattle)

2,800円

バス(Greyhound San Francisco~Los Angeles)

7,200円

船(Vetura~Santa Cruz Island 往復)

8,900円

主な交通費

 

北京経由の格安航空券(復路変更可)だと、羽田からLos Angeles往復が6万円弱で手に入った。これには随分と助けられた。

残雪の多かったSierraの区間をスキップしたため、Mammoth LakesからAshlandの間の交通費が1往復分余計にかかった。スムーズに一筆書きのスルーハイクができていれば、3万円以上は安くできた。

PCTを歩き終えてからLos Angelesまでに戻るまでにもかなりのバス代がかかった。Greyhoundバスはおよそ5日前までに予約すると、運賃が3割引くらいになり、ギリギリ直前で予約すると割高になるという謎の料金体系であった。もう少し旅の計画をしっかり立てられれば良かったのだが、野宿で足が痛かったため思うように移動できず、ギリギリになってのバスの予約が多かった。Greyhoundバスは遅れることも多かったが、運賃の安さが何より魅力だった。直前の割高な運賃でも、Amtrakの電車より安かった。独自の移動手段を持たないハイカーは、バス電車などの公共交通機関に頼らねばならず、割高な運賃となる。

PCT終了後、ヒッチハイクを試みたが、あまりの反応の悪さに愕然とした。身なりが汚いとホームレスに見えてしまうため、全く相手にされない。ヒッチハイクはPCT沿線でのみ通じる移動手段だと思っておいたほうが無難。

 

宿泊費 54,400円

ホステル3泊(San Diego)

8,400円

キャンプ場2泊(Idyllwild)

700円

Hiker Town 1泊10$

1,100円

ホステル3泊(Independence)

8,500円

キャンプ場2泊(Mammoth Lakes)

2,600円
(半額に値切る)

ホステル(Seattle)

5,000円

キャンプ場3泊(Santa Cruz Island)

5,100円

ホステル2泊(Los Angeles)

5,500円

宿泊費の一部

 

ホステルで泊まったのは、全部で12泊。PCT沿線のホステルは1泊25~30$が相場。モーテルは1泊80$くらいらしいが、泊まっていないため詳細は不明。PCTを離れVancouver、Seattle、San Franciscoの大都市のホステルは1泊50$だったが、Los Angelesだけは30$前後と安かった。田舎ではモーテルがほとんど。モーテルは割高だが、2,3人の複数で泊まると安くなる。私は常に単独行動をしていたため、割高なモーテルは一度も利用しなかった。素泊まりに80$かけるくらいなら、レストランでたらふく食べたほうが良いと思った。

経費節減のために宿泊費を節約するように努めた。PCTでは、早めに町に下りてレストランで食事、食料の買い出しを行い、安いキャンプ場以外では泊まらず、日のあるうちにトレイルに復帰するのが基本だった。

キャンプ場は、一晩20~50$もするオートキャンプ場がばかりだが、ハイカーのサイトがあるところだと、3~5$と格安で泊まることができる。

他にはトレイルエンジェル宅を積極的に利用すれば、安く快適に泊まることができるが、他のハイカーとのコミュニケーションが煩わしかった私は、JulianとHiker Town以外では泊まることはなかった。

PCTでアメリカでの野宿に慣れた私は、その後の放浪の旅でも公園、河川敷、海岸などで野宿を行って宿泊費を節約した。

 

手続費 48,300円

パスポート証明写真

1,600円

戸籍謄本2通

900円

土地登記簿謄本

600円

パスポート申請手数料(10年)

16,000円

ビザ申請手数料

18,400円

PCT長距離許可証
(寄付、コミュニケーターマガジン代含む)

7,000円
Mt.Whiteny入山料

2,500円

手続のための費用の大部分。他は郵送代など。

 

手続のための費用は、ほとんど節約することができないため、余計なことは考えずに淡々と手続を行った。パスポートは今後の活動を考慮して10年で申請した。
パスポートの申請資料に添付する戸籍謄本は返却されないため、ビザ用も用意しておいた。
アメリカB-2ビザを取得するためには、非常に細かい申請書をネットで提出し、面接の予約する必要がある。東京赤坂のアメリカ大使館で面接を受けるために、山梨から東京まで往復したが、その際の交通費は手続費には含めず交通費として計上してある。

 

郵送費 43,400円

国際小包(SAL便)
ベアキャニスター
日本からKennedy Meadowsへ発送

3,900円

USPS Flat Rate Small

7.15$(800円)

USPS Flat Rate Medium

13.6$(1,500円)

USPS Flat Rate Large

18.85$(2,100円)

UPS
Tehachapi~Vermilion Valley Resort
Flat Rate Mediumの半分程度

18.53$(2,100円)

荷物受け取り料(Hiker Town)

5$(600円)

USPS 国際郵便
ベアキャニスター
Mammoth Lakes~Japan
約2.5kg

64.2$(7,300円)

郵送費はドルで正確に記した。

 

荷物の発送は、Tehachapi~Vermilion Valley Resortまで一度UPSを利用して食料を発送したが、VVRの荷物受付開始前に届いてしまったようで、行方不明になってしまった。
USPSは安全で追跡可能なPriority Mailのみを使用した。UPSは発送先までの距離と荷物の体積、重さによって料金が変わる。USPSはFLAT RATE(料金一律)だと重量、距離は関係なし。無料の専用の箱に入れるだけで良い。

荷物の受け取りは、レストランや一般商店、トレイルエンジェル宅などで受け取る場合は料金がかかる。1つ5$からVVR 25$、Muir Trail Runch 75$のところまである。
USPSの追跡可能なPriority Mailだと、保管期間は2週間となっているが、ハイカーフレンドリーなPOでは期間をオーバーしても保管しておいてくれることもある。

荷物の発送は、付近に補給場所のないところに送る食料とトレイル上で不要な道具や予備品などを入れるバウンスボックスがある。

 

荷物発送と受け取りの個数(Amazon分は除く)

USPS Priority Mail Flat Rate Small

1個

USPS Priority Mail Flat Rate Medium

11個

USPS Priority Mail Flat Rate Large

3個

UPS

1個

荷物受け取り

8個

 

通信費 33,400円

H2O×KDDI Mobile 
月額40$プラン
初月料金40$込み

3,900円

H2O×KDDI Mobile 
延長5ヶ月分

40$×5=200$(22,600円)

IIJ mio
ミニマムスタートプラン
音声通話付き

1731円×6≒10,400円

アメリカでスマホを使うためにH2O×KDDI MobileのSIMカードをAmazonで購入した。
H2O×KDDI Mobileを選んだ決め手は、日本国内でSIMカードを入手して手続を行えるため。Los Angeles空港に到着後、SIMカードを挿入し簡単な設定を行い直ぐに通信が可能となった。

アメリカ国内全てと日本の固定電話への通話が無料だった。さらに20$の国際無料通話分が付いていた。月額40$プランは高速通信が6GBまで可能なうえ、キャンペーン期間中で8GBまでとなっていた。

IIJmioは、音声通話付きのSIMで番号を保持するために、解約せずにそのまま料金を払っていた。日本出入国の際にもスマホが使えて情報収集ができたため、非常に便利だった。

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寄付 12,900円

トレイルエンジェル宅などで泊まった時、スマホ・モバイルバッテリーで充電させてもらった時、飲食を提供してもらった時、ハイカーの重要拠点で買い物した時、ヒッチハイクで車に乗せて貰った時などにお礼として支払った。

寄付金箱がさり気なく置いてあるところもあるし、本人に直接渡すこともある。無料で荷物を受け取りしてもらったところで買い物した時は、お釣りを受け取らないという方法も行った。
レストランで支払ったチップは寄付には含めず、食費の方に入れておいた。

Sierra山中のキャンプ場から麓のLone Pineへヒッチハイクして下りた時は、片道10$ずつ支払った。Sierra山奥の行き止まりの場所までわざわざ送迎してもらう場合は、ガソリン代の足しになるようにお金を払っておいた方がいい。幸い他のハイカーと相乗りできたため、片道10$で済んだ。自分一人だったら、片道20~30$は払うつもりでいた。

 

燃料費 8,300円

燃料用アルコールは、スタート前のSan Diegoで一度購入したのみ。あとはガスストーブ用のガスカートリッジだった。燃料費を節約するため、ハイカーボックスから半端なガスカートリッジ貰ったこともあったが、他のハイカーが学習してくるにつれてハイカーボックスにあるのは残り僅かなものばかりになった。

ガスカートリッジの大きさは日本と同じように3種類あるが、ハイカーが使うのはたいてい小と中のみ。お店によっては小か中のどちらかのみしか置いてないこともある。大は全く見かけなかった。
しかも高価な寒冷地仕様のガスだけで、ノーマルガスは全く見かけなかった。SierraとWashington北部を除いて寒冷地仕様のガスはオーバースペックだった。

メーカーはたいていMSRやJETBOILなどどれか一種類のみで、日本のように数種類のメーカーのものが置いてあるところはほとんどない。置いてある物を購入することになる。

ガスカートリッジの値段は中が5$から9$、小は5$~7$とそれほど違いはない。たかがガスカートリッジ1個で1000円近くするのには参った。一部のリゾート地の売店では恐ろしく高いところもあるので注意が必要だ。

 

雑費 5,500円

ATM手数料、クレジットカード年会費(SBI)、シャワー・洗濯代など。

お店の中にあるATMでキャッシングを2回行った。どちらも手数料が2$、下ろせる上限は100$だった。まとめて下ろせないのが不便だった。

SBIゴールドカードの年会費は2700円。目的は日本出国90日以降の海外旅行保険を付けるため。数少ない貴重な利用付帯のカードだったが、まもなくサービスが終了してしまう。クレジットカードについては別の記事で詳しく記載することにする。

 

シャワー・洗濯の費用と時間を節約するために、山中のCreekで水浴びを行っていた。コインランドリーで洗濯したのは数えるほどしかない。洗濯機2$、乾燥機2$とコインランドリーだけは非常に安かった。

 

医療費 4,200円

日本出国前に歯科医に通って歯の健診と掃除を行っただけ。アメリカは医療費が異常に高いと聞いていたため、絶対に病気になったりケガをしないように気をつけた。

体が消耗していた時にマルチャンのチリ味を食べて下痢になった他は、食べ物で体調を崩すことはなかった。水は浄水器を通したものを飲んでいたため、体調不良となったことはない。

PCT終了後、右の足首周辺が腫れて痛くなってきたが、病院に行くことはなかった。日本帰国後、一月ほどしてようやく足の傷みが癒えた。

 

合計 949,000円

山梨の小屋から羽田空港までの往復の交通費、食費など約1万円は含まれない。
パスポート・ビザ手続と装備費などの準備費用と日本出国から帰国までアメリカ滞在中の全ての費用を含める。
金額は全て税込み、拾の位を四捨五入して100円単位で記載した。
1ドル113円として計算した。

 

PCTの費用の感想

装備費、手続に要した費用を全てを含めて約100万円。自分の感覚では70万円前後だろうと思っていた。100万円と知って正直ショックだった!

あれだけ切り詰めていたのに100万円とは。アメリカの物価は日本の1.5~3倍くらいだと感じた。コンビニでお菓子をちょっと買っただけで10$を超える。PCTを歩いていた最中はレストランで食事をしていたが、終了してからは買い食いと自炊のみとした。

食費は必要経費で仕方ないにしても、装備費と交通費に金がかかったのが響いた。装備の自作にチャレンジしたが、ほとんど節約にはならなかった。いや、作り直したためむしろ割高になった。一筆書きのスルーハイクに失敗したため、交通費が余計にかかったのも痛い。しかし死なずに済んで良かったと思うしかない。

PCTから離れると直ぐに寝泊まりする場所に困るようになった。大都市での野宿はホームレスや怪しげな人間がたくさんいて非常に危険なため行わなかった。時間調節してもう少しPCTをゆっくり歩いていた方が良かったかもしれない。町に下りればお金を使うが、トレイル上ではお金を使わないため、安上がりになる。観光と言っても、ハイカーは不便な公共交通機関を使わねばならず、自分の好きなところへ行くにはかなりの手間とお金がかかった。

それでも初のアメリカで、しかも半年滞在して100万円ならヨシとしよう。今年は物価の安い中国だからもっと気楽に飲み食いできる。お酒を止めていなかったら、おそらくはプラス20~30万はいっていたことだろう。

良かった良かった。

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