2015 北オホーツク100kmマラソンに出場する

こんばんは。からあげです。

今日、北海道の北の果てオホーツク海に面した町、浜頓別(はまとんべつ)で行われたマラソン大会に出場した。
昨日から雨が断続的に降ったり止んだりのはっきりしない天気だが、熱さにバテること無く走ることが出来る良いコンディションだった。
朝1時に起床して食事を済ませるとメイン会場に向けてキャンプ場を出発した。

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町役場前の選手専用駐車場
午前3時15分頃の到着だった。
すでに駐車場は車中泊の車でいっぱいだった。
アリーナの外には仮設トイレがあるので、ここで泊まっても良かったかも。

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着々と準備が進むスタート地点の様子

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本日の日の出は4時20分頃

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メイン会場となる多目的アリーナ
着替えや荷物預かり、体調チェックをすることが出来る。
早朝にも関わらず出場するたくさんの選手が行き来している。

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50km地点の中央エイド
スタート前でも水、スポーツドリンク、ジュース、各種食べ物を貰うことが出来る。

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スタート5分前。(午前5時のスタート)
徐々に緊張とテンションが高まってゆく。
最後尾からスタートすることにした。
ウルトラマラソン界に新たな伝説が生まれようとしている。

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午前5時 マラソンスタート!

いよいよ大会スタートだ。
まずは慣れ親しんだキャンプ場内を抜けてゆく。
走り始めて500mもしないうちに暑くなってきたのでウインドブレーカーを脱ぐ。
トレランザックを下ろして仕舞っていると一人だけぽつんと取り残された。

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午前6時18分 10km地点通過 ベニヤ原生花園過ぎ

出だしは超スローペースとする。
スタート直後から体が重い。右足首を痛めないように慎重に走る。

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エヌサカ直線道路
およそ8kmの直線が続く。
走っても走っても景色がほとんど変わらない。
単調な風景がランナーの精神を少しずつ蝕んでゆく。

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午前7時33分 20km地点通過 折り返し地点手前

エヌサカ直線道路を通過し折り返し地点に向かって走る。
この頃になると何人かのランナーが足を引きずって走っているのを見掛けるようになる。
私はこの時点ですでに余裕が失われていた。
下半身に疲労が蓄積されて関節が痛み始める。

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ようやく折り返し地点にやって来た。
この手前で先行するランナーとすれ違うが、先頭グループは遥か遠くに過ぎ去っていた。

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午前8時54分 30km地点通過

30km関門通過のタイムリミットは午前9時30分。
この時点で35分の貯金があるのみ。
足取りは非常に重く、スローペースを維持するのでさえ厳しくなってきた。
徐々に歩くスピードと大して変わらないペースとなってゆく。

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牧場内を抜ける道路
時折小雨が降る中、一人でただ黙々と走る。
視界から他のランナーが消える。

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牛横断注意
看板を見てほのぼのする心のゆとりは全くない。
下半身はガタガタで力が入らない。
足首以外に足裏、ふくらはぎ、膝が渾然一体となって痛みを発する。
痛みはなんとか我慢できるが、体が重くて動かない。

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午前10時31分 40km地点通過

40キロ手前の坂でとうとう歩き出す。
それまでなんとか走ってはいたが、既に歩くのと変わらないスピードだった。
歩きから再び走りだすと、下半身から崩れ落ちそうになる。
次の関門は50km地点で午前12時、歩き始めた時点で完走は絶望的だと悟った。

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午前10時59分 42.195km地点通過

フルマラソンの距離を走るのにおよそ6時間かかった。
体は既にボロボロ、沿道の声援も虚しくトボトボと歩くことしか出来ない。
前回のフルマラソンは10年前になるだろうか。
その時は4時間30分ほどで完走することが出来た。
今思えばその頃が私の体力のピークだったかもしれない。

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浜頓別市街地に向かって歩く。
もう歩くのがやっとの体となった。
私よりまだ後ろに数名いたはずだが、姿が見えない。
一体どこに行ってしまったのか。

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牧草ロールの応援
転がしてみたり、だるま落としをしたいとは思えなくなっている。
立っているのがやっとの状態。
ゾンビのようにフラフラと歩く。

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午前11時35分 45km地点通過

制限時間が迫るが、もはやどうしようもない。
ただ少しずつ前に向かって歩くことしか出来ない。

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ここは天国のお花畑か。
体力精神力の限界を迎え頭が朦朧としてきた。

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どこまでも続く直線道路がおっさんに止めを刺す。
後方では12時の到来を今か今かと回収車が待機している。
逃げ切れない。GAME OVERだ。

大会結果 およそ46キロ地点でリタイヤ

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午後12時 回収車に拾われる。

精も根も尽き果てた。歩いてメイン会場まで戻れと言われたら死んでしまいそうだった。
おっさんの無謀な挑戦はわずか7時間でここに幕を閉じた。

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メイン会場に戻りミニうどんを食べる。
チップと引き換えにキンキンに冷えたポカリを貰った。
体が冷えきっているので温かいうどんが身に染みる。

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うどんを食べて一息つくと早くもトップのランナーが戻ってくるという放送があった。
怪しげなそろそろ歩きをしてゴール地点にやって来た。
待つこと5分。
向こうからトップのランナーが流すような感じで軽やかにやって来た。
とても100kmを走って来たような人間には見えない。(そこら辺を軽くジョギングして来た、というような感じだった。)
颯爽とゴールテープを切る。
去年に続いて大会2連覇、自己の記録を塗り替える大会新記録となった。

 

トップの異次元の走りを見て自分がとてつもなく馬鹿に思えた。
単なるトレーニング不足だけの問題ではない。
100kmという距離を舐めていた。身の程知らずの馬鹿野郎。
大会参加費17,000円は授業料だ。
前日に参加賞は貰っているので、会場には用が無くなった。
50kmも走れない軟弱者はひっそりと会場を後にするしかない。
万全の準備を行ったものだけが、スタート地点に立つことが出来る。
それを単に金を払っただけのおっさんが、場違いな大会に出てしまった。
もう今はただ自分の馬鹿さ加減を笑うしかない。
いや笑いを通り越して自分に沸々と怒りの感情が湧いてくる。
トレランザックなしで空荷で走っても結果はほとんど変わらなかっただろう。

天気の悪い中、応援やボランティア活動で選手を支えてくれた浜頓別のみなさんに感謝する。

どうもありがとうございます。
馬鹿野郎なおっさんはいつかリベンジしに必ず戻って来ます。

さあて今日はもう寝ることにしよう。
明日からのことは明日起きてから考える。
それではお休み。

参考リンク

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走行ルート 

走行距離 3.3km
ねぐら  クッチャロ湖畔キャンプ場

 

おわり

コメント

  1. 大泉原人 より:

    お疲れ様
    リベンジを誓ったんですね
    心が折れてない、素晴らしいことです
    1kmも走れないオッサンとして見習いたいと思います

    • karaage より:

      ありがとうございます。
      このままでは終わりたくないという思いが強いです。

  2. 大伴細人 より:

    お疲れ様でした。

  3. リアル無職 より:

    お疲れさまでした~
    リベンジ期待しています。

    • karaage より:

      どうもありがとうございます。おっさんは負けません。

  4. トム より:

    はじめまして。お疲れ様でした。スタートしてすぐのところで、Karaageさんが上着を脱がれたとき後ろから抜いたものです。その後、私はしばらく歩いていたので、いったん私より前に行かれたかと思います。たぶん10kmくらいまでは近くにいたと思います。リタイア残念でした。私も2年前、フルマラソンも未経験で北オホーツク100kmに挑戦し50kmで玉砕しました。1位の選手のゴールを見届けたときの気持ちは私と似ているなあと思いました。昨年と今年はどうにか完走しましたが、2年前のリタイアは良い経験になったと思います。来年もエントリーする予定なので、また一緒にしんがりから走りましょう。今度は、ご挨拶いたします。

    • karaage より:

      それはそれはお恥ずかしい走りを見られてしまいました。
      次回はいつのことになるかは分かりませんが、纏まった期間、ウルトラに専念してトレーニングしてから出ることにします。
      途中リタイヤしても悔し涙も出ないようでは駄目だと思いました。

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