日高山脈南部の楽古岳に登る

こんにちは。からあげです。

 

今日は日高山脈の南部にある楽古岳(らっこだけ)に登ってきた。
それでは昨日の様子から順にアップしよう。

翠明橋公園(すいめいばしこうえん)

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昼過ぎに道の駅「なかさつない」を出発すると大樹町を通過して、峠越えの国道236号線(天馬街道)をゆく。
トンネルの長さが道内第3位の野塚トンネル(4,232m)を出て直ぐの右手に公園がある。
翠明橋公園と言って、トイレ、休憩所があり、目玉の湧き水を汲むことが出来る。

 

駐車場は広く、水場とトイレもあるので車中泊するには良さそうな感じだが、大型車の通行が多いので走行音が気になるところだ。
スマホをチェックしてみるとdocomoはギリギリ圏内であった。

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公園内に出る湧き水
日高山脈のおいしい水だ。
水量はまずまずで、4箇所出ているので待たずに汲むことが出来るだろう。

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大きなログハウスの休憩所兼トイレ

建物の中には休憩所とトイレがあって峠越えのチャリダーには嬉しい施設だ。
(ほとんどが襟裳岬を回ってゆくだろう。)

 

浦河町道路情報ターミナル

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楽古岳登山の拠点となる施設を発見した。
ちょうど林道入口付近の国道236号線沿いにある。
広大な駐車場とトイレがある。docomoは圏内だ。

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トイレは24時間開放されている。
登山口の楽古山荘へ行ってしまうと圏外となってしまう。
悪天候の場合は林道には入らず、この駐車場で情報収集すると良いだろう。

楽古山荘

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浦河町道路情報ターミナルを過ぎて直ぐ左手に楽古岳登山口への入口がある。
広尾町方面から行く場合は標識が分かりにくい。

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楽古岳入口5.2kmの標識

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荒れた舗装を行くとまず始めの分岐に辿り着く。
ここを左折する。標識はなし。

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標識ありの分岐
ここも左折する。
この1つ手前の分岐も左折する。(右側は舗装路となっている。)
メナシュンベツ川に沿って走れば迷うことはない。

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林道を走るとペンション風の立派な山小屋、楽古山荘に辿り着く。
駐車場は広く20台ほど駐車可能。
小屋前の広場でテントも設営可能だ。
水場あり(小屋内と屋外)。
湧き水の近くからホースで引っ張って来ているらしいが、飲用する場合は念のため煮沸する。
トイレは、小屋内玄関入って右手に大小各2つずつある。

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小屋1F(右手側)

多数の布団と毛布の備え付けあり。
こちらはじゅうたんが敷いてあって寝床にピッタリ。

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小屋1F(左手側)

中央付近に時計型薪ストーブが設置されている。
薪は小屋の外に置かれている。
奥には流しがあって水も出るようになっている。
洗い物や手洗いで外に出る必要がないので、寒い時期には非常に助かる。

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小屋2F

2階も板の間で布団と毛布の備え付け有り。
窓が多いので室内は非常に明るい。
これだけ広いので、団体がかち合っても泊まれないことはない。

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外の水場

水は屋内外共に常時出っぱなしとなっている。(凍結、詰まり防止の為)
外はグレーチング付きなので、汚れ物洗うのに調度良い。

 

楽古小屋に到着すると楽古岳から下りてきた人がいたので、話し掛けて情報収集する。
そのおじさんは地元の山岳会の方で登山道の様子を見に来たそうだ。
あれこれ山についてワイワイ話す。
道外からやって来た私にペテガリ岳は素晴らしいと少年のように目をキラキラさせて話す姿は非常にカッコ良かった。
地元の人がそれほどまでに惚れ込んだペテガリに登ってみたくなった。
台風通過後がチャンスか。

私が車で寝るというと、ぜひ小屋に泊まって行ってくれと言うので、好意に甘えてお世話になることにした。
薪ストーブは初めてなので、お願いしておじさんに手本を見せて頂いた。

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まずはストーブの中の灰を掃除する。
上の蓋は輪っか状になっている。
随分と灰を貯めこんでパンパンだったストーブ。
ゴミと灰を取り出して綺麗サッパリ。
灰は全部取らずに底に数センチ残すと良いらしい。

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細い薪を入れて新聞紙を焚き付けにして点火する。
うちわで扇ぐと乾燥した薪に一気に火が回る。
要領はロケットストーブと同じような感じだ。
これなら大丈夫。

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煙突は詰まり無くモクモクと煙が出てきた。
これだけ煙突の高さがあると排気効率が良さそうだ。

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火力が安定したので太い薪を入れる。
よく乾燥した木は瞬く間に火だるまとなった。
ストーブを焚くと屋内が乾燥するので、加湿器代わりに水やかんを置く。

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薪ストーブで調理する。
玄米ご飯と味噌汁のコッヘルを置く。
ストーブの上面が広いので同時に調理出来るのが良い。
扱いも簡単なので自分の山小屋に欲しくなった。

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薪で炊いた玄米ご飯はツヤツヤのプリプリだった。
ロケストより時間を掛けてじっくり炊いたためか、びっくりするほど旨い。
これが遠赤外線効果というのだろうか。
ロケストは火力ばかり強くて火力調整し難い。
薪ストーブは、空気取り入れ窓を閉めて薪をゆっくり入れてじっくりと加熱することが出来る。
おまけに部屋の暖房も出来るので一石二鳥だ。
3坪小屋の中で全開で燃やしたらサウナ状態になってしまうかもしれない。

 

ご飯を食べた後はラジオを聴きながら、備え付けのノートを読む。
個性ある登山者があれこれ書いていて面白い。
私も新たな1ページに書いておいた。

それにしても小屋の中はてんとう虫だらけだった。
カメムシほど害はないが、温かいので小屋の中に入って来てしまう。
ほうきで掃いてもどんどんとやって来るのでキリがない。
諦めて寝袋に包まって静かに眠った。

 

楽古岳登山(2015.10.7)~メナシュンベツ川より

 

登山ルート
楽古山荘近くの登山口からメナシュンベツ川沿いのルート日帰りピストン

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本日は3時半過ぎに起きて活動を開始する。
朝ごはんはガスストーブを使用する。
無闇やたらにストーブは使うものではない。
薪は冬期にやって来る人が暖かく過ごせるように取っておく。

道具を取りに外に出ると満天の星空が広がっている。
台風のため南方から温かい空気がやって来ているので、昨晩の冷え込みは穏やかだった。
食事を済ませると外に出て登山の準備をする。

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06:05 登山口 発

午前6時過ぎに登山口を出発する。
山荘前に登山口がある。登山ポストのノートに必要事項を記入する。

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登山口を出発するといきなりメナシュンベツ川の渡渉となる。
丸い柱の上を歩いてゆく。

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川を渡るとしばらくは作業道跡を歩く。

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次第に緑が深くなってゆく。これが日高南部の山なのか。
作業道跡を抜けると河原に出る。
ピンクテープを見ながら踏み跡を辿ってゆく。

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メナシュンベツ川の渡渉は、初めのコンクリート柱を除いて4回ほどある。
渡りやすいところを探して飛び石で渡る。

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06:50 尾根取り付き

川沿いの道から左に折れて尾根に取り付くといよいよ上りとなる。
玄米ご飯をたらふく食べたのでパワーもりもりだ。

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つづら折りの急坂を登ってゆく。
笹被りが酷いが濡れていないので、ズボンを濡らさずに歩くことが出来た。

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坂の途中にあった面白い岩

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楽古岳は山頂に向かって登るのみ。
坂は急だがアップダウンがないので、グングン高度を上げる。
南の襟裳岬の方は青空が広がっている。

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1317mピークに向かって登ってゆく。

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1317mピークから右に折れて痩せ尾根をゆく。
ガスのため山頂方向は見えない。

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台風接近のため、上部は強風が吹く。
時折ガスの切れ間で山頂のガスが晴れそうになるが、なかなか姿を現してくれない。

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ダケカンバからハイマツに変わった。
枝打ちされているので歩きやすい。
山頂までもう少しだ。

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08:20 楽古岳(らっこだけ)1,472m

強風の中、山頂に辿り着いた。
山名標識の文字が可愛らしい。
生憎、ガスに包まれて視界はなし。
寒くはないが、風が強くて休憩している場合じゃないので、さっさと下山することにした。

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下山中にガスが晴れる。
北風に押されてガスは尾根を越えることは出来ない。
風とガスの一進一退の攻防だ。

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風の回廊
1317mピークから山頂までの尾根歩きはは景色が良く、楽古岳登山コースで一番美味しいところだが、悪天候の場合は風に晒される。
一気に下山して山陰に入る。

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山頂を振り返る。
見えそうで見えない今日の楽古岳。
また来るか。

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北側に続く日高の山々を望む。
昨日とは一変して多くの山々はガスに包まれている。

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南側の襟裳岬方面は青空が広がっている。
今日のところはこれで良しとしようか。

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山陰に入ってホッと一息。
今日は天気が下り坂なので一気に下りる。

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今日は上りの途中で追い抜いた人に、下りの川沿いの道で追い抜かれた。
まさか抜かれるとは思わなかった。
私は上り坂の方が得意だが、彼は下りが非常に早い。
的確な足捌きであっという間に視界の外に消え去ってしまった。
下りは足腰に負担がかかり滑りやすいので、強靭な足腰、判断力、バランス感覚が要求される。
見事な抜かれっぷりに私はただ彼を見送るしか無かった。

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今日はロングスパッツに助けられた。
渡渉は水深があって、登山靴だけでは浸水を免れなかっただろう。
スパッツを付けていると登山靴の高さより深くても短時間なら浸水しない。
サッと足を着いて次の瞬間に足を抜く。
今回の渡渉は滑りにくくて助かった。

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10:20 登山口

4時間10分ほどで登山口に戻ってきた。
楽古山荘から見る稜線は晴れている。

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山荘広場の片隅に山魂と書かれた石碑があった。
如何にも山男が好きそうな文字だ。
楽古岳は日高山脈全山縦走の終点の山となっている。
毎年多くの登山者が全山縦走にチャレンジしているそうだ。
日高の山は藪が深く険しい。
いつか私もやってみようと思う。

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一晩お世話になったので、ムベンベ(旭川図書館で無料で頂いた本)を置いてきた。
(というか読み終わって邪魔になった。)
本は焚き付けにも使えるので、処分に困ることはないだろう。

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下山後は、山荘外の水道で洗い物をして下着を着替えてすっきりした。
下りて直ぐに道具のメンテナンスが出来るのは有り難い。
特に遠方からで次の登山も控えている場合は、早めに後片付けをやっておきたい。

楽古山荘に別れを告げて牧草地帯を走る。
途中で車を停めて楽古岳方面を見ると山頂部分だけガスに包まれていた。
楽古岳は山頂部分が三角形の目立つ山容だ。
昨日やって来るときにはよく見えた。

 

さあて台風23号が接近中だ。
どこでやり過ごすとしようか。
とりあえず移動しよう。
公園で少年達がサッカーをしている。
不審者はそっと立ち去ろう。

走行ルート

走行距離 41.1km
ねぐら  様似ダムキャンプ場

 

おわり

コメント

  1. タッキー より:

    いよいよ北海道も残り1週間くらいですか。
    帰省したら長野県の山も待っているので登り三昧で
    ラッキーからあげですね。

    僕は只今実家直ぐ近くのモンベルにいって登山道具物色中です。
    登山はしませんが今後は冬生活もあるし路上生活にも備えて準備したいです。

    特に路上生活は登山生活ともダブルので路上生活グッズがあればおしえてください。

    • karaage より:

      寂しいですが、北海道も残り僅かです。
      帰ったらやること一杯なので、登山はしばらくお預けです。

      路上生活はしたことないので良くわかりません。
      冬なら寝袋は必須だとは思います。

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