アカマツ抜根FINAL~4日目 抜根に取り憑かれた男

こんばんは。からあげです。

 

今朝はかなりの冷え込みで驚いた。
朝方トイレで目が覚めた時、ロフトの温度計を見ると8℃だった。
外は相当冷え込んでいるようだったので、水道の凍結防止ヒーターを入れようか迷った。
しかし、断熱材入りの小屋で、配管にも断熱材が巻かれているので、大丈夫だろうと判断した。
朝食の用意をしようと水道のところまで行くと、蛇口は凍っていなかったが、洗い物用のスポンジがカチンコチンになっていた。
4月も半ばとなるので、油断をしていた。
薪ストーブの片付けは、少し遅らせてもいいかもしれない。

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今日は9時前に作業スタート。
ブログ更新しているので何日目か覚えているが、作業だけだとすっかり忘れていたことだろう。
小屋に篭って作業をやっていると、時の流れが分からなくなる。
桜の花びらが散り始めると同時に若葉が芽吹いてきた。
確かに時間は流れているが、時が止まっているようにも感じることがある。
いったい私は何をしているのだろうか。

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まずは根っこが抱きかかえている大きな石を退ける。
スコップで周囲を掘って、隙間にバールを叩き込む。
大型のバールなので、かなりの重量がある。
破壊力は抜群だが、扱いにはかなりの体力を消耗する。

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何度もやってようやく退けることが出来た。
これで石は無くなった。
あとは根っこを切ってゆくだけ。

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よし、それでは根っこを切ってゆくとしよう。
左側の太い根っこが大ボスだ。
これを切りやすくするために、右側の細い2本を切っておく。
軽量化するために出来るだけ上の方で切らなければならない。

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先ほどの細い2本を切って、残る根っこはあと4本。
ちょうどお昼になったので、作業を止めてお昼ごはんにする。

 

ここで突然だが抜根の魅力について説明しょう。
抜根というのは、木を伐採したあとに残る切り株を取り除くこと。
今回のものなら重機を使えば簡単に終わってしまうが、お金がかかるので手作業で行っている。
しかし、手作業でわざわざするのは、お金を節約するためだけではない。
作業が凄く面白いのだ。
長期間、切り株に向かって作業をしていると次第に楽しくなってくる。
始めは地面の上に出ているのはほんの一部だが、周囲を掘ってゆくうちに根っこの全貌が現れる。
ここであまりの大きさに圧倒されそうになるが、頑張って作業を続ける。
石をコツコツと取り除いて掘り進め、一本また一本と根っこを切ってゆくうちに大きな切り株が小さくなってゆく。
慣れない重労働で肉体は消耗してゆくが、精神は逆に高揚し始める。
負けてなるものか、必ず倒してやるからなと。

初期の頃と比べて、両手斧、よく切れるノコギリ、バールなど、道具が充実しているので、作業を進めやすい。
それでも使う道具は手動のみ。
電動やエンジン付きの道具を使えば楽だが、道具に頼り過ぎると切り株との勝負が一気に白けてしまう。
勝って当然の勝負をやっても全然面白く無い。
やり遂げることができるだろうか、という不安の中で作業を進めるのだ。
作業を進めるうちに不安は小さくなってゆき、自信のようなものが心の中で芽生えてくる。
出来るんじゃなかろうか、と。
不安が自信に変わり、そして確信へと変わってゆく。
この瞬間のために作業をしているのだ。
もし失敗したら、また再挑戦したらいい。
土まみれになって切り株と格闘するうちに、憂鬱な気分が消え去ってゆく。

今回の切り株は、これまでで一番大きい。
道具があるし、作業のコツが分かってきたので、十分戦えるはずだ!
相手に不足はない。
自分の全力で戦って打倒してやる。

とまあ、こんな感じで切り株と遊んでいる。
時間がないとこんなことは出来ない。
これは自由を手に入れた者が出来る贅沢な遊びなのだ。
疲れるとか面倒くさいとかを差し引いても十分面白い。
時間をかければかけるほど楽しくなってくる。
一人でやるとさらに充実感はアップする。
絶対に自分一人で成し遂げる!

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さあ、無駄話はこれくらいにして、昼休みを十分とって作業を再開する。
使っているノコギリは、替刃式でよく切れるのだが、アサリがないため切り口が細く、刃が挟まって重たくなってくる。
そこで試しに刃にワセリンを塗ってみた。
潤滑剤となってよく滑るのではないかと。

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しかし、ワセリン効果は2,3度引くとすぐに効果が無くなってしまう。
やっぱりこういう木は、アサリ付きのノコギリの方が良いのだろう。
切りにくくて仕方ない。
さらにグリップが真っすぐなので、よく握らないとスッポ抜けてしまう。
無駄に握力が消耗してゆく。

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さらに根っこを切って残り3本となった。
そして少しでも軽くなるようにと皮を剥いだり、根っこの付け根に噛んでる土を取り除いたりする。
よし、準備は整った。

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切り株の真下に真っ直ぐ伸びるこの根っこが大ボスだ。
もう少し周囲を掘って細くなったところで切りたい。
しかし、それでは重たくなってしまい動かせなくなるかもしれない。
この根っこだけは上の方で切ったほうが良いと第六感が告げている。

この大ボスを最後に切るとノコギリが挟まって取れなくなったり、自分の方に倒れてきて下敷きになったりするかもしれない。
他の2本の根っこで固定しておいて、極太の根っこを切るのだ。

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さあ、大ボスとの戦いが始まった。
見るからに手強そうだ。
ここでノミと玄能を投入した。
切れ味抜群のノミと扱いやすい玄能は最強コンビだ。
ノコギリで横に切れ目を入れてノミで削ってゆく。
ノコギリで切ろうとしても、途中で挟まって動かなくなる。
こうして始めは切り口を広げておく必要がある。

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一回り細くなった根っこ。
ここで今日の作業を止めにした。
4時前までみっちりやった。
全身に疲労感が押し寄せる。

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明日はいよいよ切り株を切り倒して穴から出すことになる。
太い根っこの切断にあと3時間くらいはかかるだろうか。
午前中で倒して午後から穴の外に出す作業になるのかな。
埋め戻し作業をする時に、根っこが邪魔になるかもしれないので、後でカットする必要があるかもしれない。

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今は3本の根っこでバランスが取れている状態。
ここで大ボスの太い根っこを切ると右の方の細い根っこ2本で支えることになる。
細い根っこは切り株の重さを利用して簡単に切ることが出来る。
ここはどれだけ大ボスを倒すのに体力を消耗しないかが鍵となる。

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まだ綺麗な花を咲かせている桜。
さあ、いよいよ明日勝負が決まるなあ。
ゆっくり体を休めておくことにしよう。

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はい、今日は残業で~す!

山積みのアカマツの枝を持ってきてカットするように。
今日のような寒さがまたやって来るかもしれないので、渋々作業をする。
ヌクヌクするためには欠かせない仕事だ。

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日に日に減ってゆく食料。
野菜は尽きかけている。
しかし、頼みの綱の缶詰がこれだけある。
玄米ご飯に缶詰があれば、まだまだ戦える!
よし、明日に備えて寝るとしよう。

 

おわり

DIY
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からあげ隊長の日記

コメント

  1. より:

    からあげさんは肉体労働を連日されて居て、昼食を続けてインスタント麺一人分とか少なすぎで色々な栄養が不足してると思います。
    もっと野菜を沢山。
    缶詰は良く無いと思う
    せめて卵焼きとか唐揚げとか
    でも江戸時代頃の人は粗食でもスタミナ持久力は強かったらしいけれど
    適当に肉体労働の休日も必要。
    いつもブログ更新有難うございます。
    他の小屋暮らしブロガーさんのリンクは貼らないのですか?

    • karaage より:

      冷蔵庫がないので、買い物に行ってしばらく経つといつものご飯になります。
      ラーメンには、日持ちする根菜類なんかを入れています。

      揚げ物はしません。油汚れの鍋だと洗剤を使わねばなりませんから。

      他の人がリンクを貼っているので、私は貼らないことにしました。

  2. おさる より:

    隊長、あんたは最高だよ!
    面白い!
    いつか何処かで逢えたら友達になれるかもしれない!
    頑張ろう‼️

    • karaage より:

      どうもありがとうございます。
      よく、変わっているとは言われます。
      はい、地球のどこかで会いましょう!

  3. 大伴細人 より:

    切り株の迫力がスゴイんですが…。

    • karaage より:

      この切り株デカイですからね。
      でも見た目で負けたらお終いです。

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