超軽量PCT用の自作アルコールストーブついに完成!!

こんばんは。からあげです。

 

先日改良したアルコールストーブだが、今日はさらなる改良を行っていた。
じっくりストーブを眺めつつ、ああでもないこうでもないと弄りながら考える。
そしてついにアルコールストーブが完成した!

最後に重さを量ると満足の結果だった。
現時点で私ができる最高のストーブだと確信している。
もう付け足すモノは何もないし、削るものも何もない。

究極のアルコールストーブ。おっさん大満足の一品に仕上がった。
うむ、よくやった!!

 

アルコールストーブのさらなる改良

収納袋を新しく作る

まずは収納袋。
チタントレック900のフタを薄くて軽いエバニュー チタンウルトラライトクッカー1に変えたら、収納袋が大き過ぎるようになってしまった。このままでも使えないことはないが、見た目が悪いし、フタが開いて中のものが飛び出てしまうことも考えられる。
アルミ缶で作った超軽量のアルコールストーブは非常にデリケートで、ちょっとした衝撃でも変型してしまう。
保護ケースを兼ねたコッヘルの中に入れておかねばならない。

これまで使用していた収納袋は15年以上使い込んでいてすでにボロボロ。

20年もののウインドブレーカー。
モノは悪くないが、メッシュの裏地があって無駄に重いし、痩せて大き過ぎるようになったので、解体処分することにした。
表の生地は透湿性のある撥水生地、裏の生地はメッシュ。同じくらいのメッシュが収納袋の素材として使える。

既存の収納袋より少しだけ径を細めにして高さはクッカーにピッタリ合わせる。
底は縫い代の分を入れて作成した。
あとはミシンで縫い付けるだけ。
メッシュなので、縫い目を細かくして強度を出した。
端以外はシングルステッチのみ。

ビックリするほどフィットする収納袋が完成した。
やはり現物合わせで作るモノは最高だ。
収納したようすは後ほど。

 

ゴトク一体型風防の改良 ステンレス薄板(0.1mm)で作り直す

ダブルクリップで挟んだ跡

ゴトク一体型の風防はアルミ製のためどうも強度が足りない気がする。
ダブルクリップで軽く挟んで留めておくだけなのに、早くもガタガタになってしまった。
この調子だと半年も持たないような気がする。
風防がゴトクも兼ねているので、壊れてしまったら調理に困る。ずっとクッカーを持っているわけにはいかないし。
バックアップ用の猫缶ストーブはあくまで予備だ。

ほかにはピンの穴の周辺が早くもボコボコになってしまった。
穴が広がってしまうと、ピンが抜けやすくなるなど非常に使いづらくなる。
予備の風防を持ってゆくことも考えたが、余計な荷物は極力減らしたい。
そこでより耐久性のある素材で作り直すことにした。

ステンレス薄板(糊なし)
600×320×0.1mm 約1,000円

 

ホームセンターでステンレス0.1mmの薄板を購入した。裏面に粘着がある糊ありと糊なしの2種類あるから注意する。風防の素材には糊なしを選択する。
アルミの厚さは0.2mmだったが、ステンレスは丈夫なので半分の0.1mmにした。

ステンレス薄板は切れ味の良い裁ちばさみを使って切ったが、ずいぶん負担をかけてしまったようだ。
切れ味が落ちると使いづらくなるし、加工の精度が落ちるのでそのうち研ぐことにしよう。
ステンレス薄板の場合は、万能バサミなど金属薄板を切れるものを使ったほうがいいい。

サイズはアルミ製と全く同じ。
長さ44cm 高さ10cmとした。

下の方に空気取り入れ口を空ける。
一穴パンチで穴を空けようとしたが、まるで歯が立たない。
無理をするとパンチを傷めてしまう。

これが使用した一穴パンチ。
先日ちょっとショックングな出来事があった。

100均のお店を徘徊していると、なんと同じような一穴パンチが置いてあった。
わざわざアマゾンでパンチを買う必要なかった。

パンチが駄目ならポンチで穴を空ける。
ポンチを当ててハンマーでどついてみる。

やっぱりポンチでも歯が立たない。
もう少しで穴が空きそうだが、大きく凹んでしまった。
もう無理はやめよう。

ポンチが駄目なら次はドリルだ!
使い慣れたインパクトドライバーの先にアダプタを装着して電動ドリルの刃を付ける。
ドリル刃はステンレスOKのもので6mm

合板で挟んで合板ごと穴を空けることにする。
できるだけ綺麗に穴を空けて返しが付かないようにしたい。

サクサクと穴を空けてゆく。
やはり0.1mmでもステンレスは硬い。
ちょっと腰を入れて押しながら穴を空けた。

裏側のようす

若干の返しあり。

表側のようす

ポンチで空け損なった穴以外はそれなりに綺麗だ。

空気取り入れ口のほかにピンを挿す穴を空ける。
こちらも同じように合板で挟んで作業した。
穴の大きさは3mm穴の数は11個

穴の返しはゴムハンマーで軽く叩いて平にしたあとで紙やすりで磨いた。
すると軍手で撫でても引っかからないようになった。

 

ゴトク用ピンのカット

ステンは剛性があって歪みにくいので、ピンは必要最低限の長さにして軽量化する。
ワイヤーカッターで1cmほど切った。

切ったあとの尖った部分を平ヤスリで丁寧に削って丸くした。
ピンが短くなったので、クッカーに収まりが良くなった。
細かいことだが、使い勝手のためには重要だ。

 

風防下側の断熱

さらにゴトク一体型風防の下側の断熱を行う。
ストーブを使っていると風防の下側も熱くなってくる。
ストーブの使用は基本外だが、ツエルトの中で使うことも想定して、できるだけ熱が伝わらないようにしておきたい。
そこで、ホームセンターでこのような透明なものを買ってきた。
窓の隙間に入れるやつかな?

薄板を差し込むのにちょうどいい形となっている。
これなら断熱効果も期待できる。
ホームセンターで10cmだけ買ってきた。
1m100円もしなかったような気がする。

三等分にして3箇所に嵌めてみた。
ステンの板が薄すぎて持ち上げただけで外れてしまう。
0.2mmのアルミの板でも緩め。
こんなもの付けていてもどうせ失くしてしまう。
それなら始めから無い方がまし。
よってこんなものは不要。

よし、アルコールストーブの完成だ!

完成したアルコールストーブ

アルコールストーブ重量一覧表

ゴトク一体型ステンレス風防(ダブルクリップ2個付き) 39g
ゴトク用ピン 6g
アルコールストーブ(190ml缶)猫缶付き 18g
断熱シート 7g
消火用フタ 20g
ナベ(スノーピーク チタントレック900) 110g
フタ(エバニュー チタンウルトラライトクッカー1) 24g
折りたたみフォーク(ユニフレーム 先端 チタン、柄 ステンレス) 16g
ライター(ガス残量約半分) 16g
収納袋 10g
総重量 266g

ゴトク兼風防の材質をアルミからステンレスに変更して8gの重量増となった。
ほかはほとんど変わらず。
デジタル秤が小数点以下を四捨五入して表示するので1g程度の違いはある。

 

ステン風防を組み立ててみた。
まばゆい光に包まれるストーブ。

下側の空気取り入れ口

印を付けずに適当に空けたのでかなり適当。
しかし、いかにも手作りという感じがしていい。

ダブルクリップで両側から挟んで留めた。
ステンは剛性が高くてしっかり留まって跡が残らない。

ピンの片方は90度に曲げて抜けないようにしている。
ステンに変えて剛性が上がり穴が広がるおそれはなくなった。

反対側の挿す方は若干角度を付けているのみ。
ピンが抜けにくくなったので、端をダブルクリップで挟んで抜けないようにする必要はなくなった。

あとはピンの紛失が怖いが、失くなってもチタン製のピンペグを使うか、ホームセンターで針金を調達して作ればいい。

上から見たようす

ピンは1本のみ。
クッカーはピンとコッヘル取手付け根の2点で受けて計3点で支持する。
ストーブの下にはおっさん特製の断熱シートを敷いている。
(100均レンジフードでカーボンフェルト3mmを挟んでいるだけ。)

クッカーをセットしたところ。
下から入った空気は燃焼ガスとともにクッカーと風防の隙間から抜けてゆくようになっていて熱が逃げにくい構造。
空気取り入れ口は風下に向けておく。

取手の付け根のアップ

ピン1点の他に取手付け根の2点でクッカーを支持することにより、安定性が格段に増す。
クッカーの中に水が入っていれば、ちょっとくらい触ったくらいではビクともしない。
取手の付け根からクッカーの底まで約3cm。
風防の径を狭めにして隙間をなくすと、より安定性が増す。

アルコールストーブ本体

単独でも使用できる猫缶ストーブにカーボンフェルトを付けてリアルゴールド(190ml)ストーブを仕込んだ。
断熱性がアップして熱効率もアップ。
燃焼時でも2,3秒の短時間だけなら持つこともできる。
改良を加えて隙きがなくなり完成形となった。

ストーブが燃焼中でも消火フタを被せれば直ぐに消火できる。
アルコールはプレヒートが終わって勢いよく燃え始めると息を吹きかけたくらいでは消火できない。
消火フタはたった20g。安全のために持ってゆくことにする。
本当は軽いアルミ缶の方が良いのだが、ちょうどよいサイズが見つからなかった。
さすがにアルミ缶自体は作れないな。

さば水煮の文字がいい感じだ!

フタは鍋敷きにもなる。
熱伝導の悪いチタンなのでなおよし。
スノーピークチタントレック900のナベとエバニューチタンウルトラライトクッカー1のフタの相性が良すぎる!

中にアルコールストーブ一式を収納したところ。
ライターは現地で買うことにする。
残ったアルコール回収用の注射器は持っていかないことにする。
使っているうちに直ぐに慣れて、ちょうどピッタリの分量だけ入れられるようになるだろう。
余計なモノは極力持たない。

収納袋に入れたところ。

う、美しい!これがおっさんの作った収納袋か。

底のようす

曲面も綺麗に縫われていてシワはなし。
す、凄すぎる!

紐をきちんと絞ればフタが開いてしまうことはない。
ま、まるで既製品のような仕上がりだ!

 

自作アルコールストーブセットまとめ

イメージどおりに仕上がって大満足。
あとは実戦テストを繰り返して、最適な運用方法を編み出すとしよう。
燃料の消費量を割り出してアルコール携帯用の燃料ボトルの容量もだいたい決めておきたい。
アメリカでどんなペットボトルがあるか知らないが、1,2日ウロウロしていれば最適なものを見つけることができるだろう。

PCTでこのストーブは十分使える。
あとは使い手次第。
いかに性能を引き出すかだけ。
よし、アルコールストーブは終了。次にいこうか。

 

おわり

コメント

  1. エイハブ船長 より:

    いよいよですね。
    PCT踏破記、楽しみにしてる人は多いと思うので、クラウドファンディングで読者スポンサー募ってみては?
    探検家がスポンサーから資金を調達するのは、ある意味普通な気がする。
    オイラは出すけどなあ。

    アイデアのつもりだけど、アドバイスに聞こえたらゴメン。

    • karaage より:

      読者と対等、距離をとるため、クラウドファンディングはやる気ありません。
      完全に人を頼ることはしたくありません。

      完全にアドバイスですね。
      次回から削除します。

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