森吉山 赤水渓谷

こんにちは。からあげです。

 

今、日本は大寒波に襲われていて極寒の真っ只中にいる。ここ愛知県も例外ではない。装甲の薄い物置小屋に棲みついているので、ほぼダイレクトに外界の影響を受ける。ストックシェルターがなかったら寒くて眠れなかったことだろう。朝温度計を見ると、-2度をさしていた。

物置の外に出ると快晴の青空が広がっていた。日が照っている割には凄く寒い。
夜中にもう少し積もるかと思ったが、結局2cmくらいしか積もらなかった。

庭を歩いて足跡を付けて喜ぶ。たったこれだけか!と言いたくなる。

通勤という苦行から開放されている私は雪がどれだけ積もろうとも関係ない。いつも通り起きて生活をする。会社に行かないことが当たり前になりすぎて、通勤しなくて良かったなんてことは頭の片隅にこれっぽっちもない。

雪の量は全然大したことはないが、気温が氷点下であることが気になって、今日は歩いて図書館までゆく。どの車も安全運転でゆっくり走っている。(いつもそういう運転をしてくれ!と言いたくなる。)道路は日陰の部分が凍結していて危険な状態だった。スタッドレスでも雑な運転をすると危険なのに、ノーマルタイヤらしい車も結構見かけた。ここ愛知県は年数回しか雪が積もらないため、ノーマルタイヤのままの人も結構いる。(おそらく半分程度)上り坂ではスタッドレスを履いた車もスタックして立ち往生していた。(手伝いはせずにそのままスルー)

今日は自転車に乗らなくて本当に良かったと思った。我ながらナイスな判断だとニンマリした。コケて自転車が傷つくことよりも、怪我をする方が怖い。コケたところを車に轢かれるってこともありえる。今は活動前の身だ。慎重に行動することにする。

 

ところで、今日もHPの記事内容だ。引っ越し作業をする時間稼ぎのために昔の記事を今日の日付でアップすることにする。決して手抜きではなく時間稼ぎ。読者にとってはどちらも同じだが、私には大きな違いだ。

 

森吉山 赤水(あかみず)渓谷 2016.9.25

コースタイム

06:25 ノロ川橋P~07:00 赤水渓谷分岐~08:00 赤水・玉川分岐~09:05 赤水峠~10:05 赤水・玉川分岐~10:30 兎滝~11:45 赤水分岐~12:15 ノロ川橋P

歩行時間 5時間50分(休憩時間を含む)
歩行距離 15.9km

 

登山コース

 

ノロ川橋手前の駐車スペースに車を停めてスタートする。
昨日、入り組んだ道路を長時間歩いて嫌になった。
面倒だったが、車内を整理して車を動かした。
事前調査でこの駐車スペースの存在を知っていた。
駐車台数は5台程度。付近にトイレ、水場はなし。

ノロ川橋を渡らずにゲートを抜けて野鳥鳥獣センターの方に歩いてゆく。

旧クマゲラセンターの建物の間を抜けて桃洞滝(とうどうたき)方面に向かう。
入り口に標識あり。

単管パイプの仮設橋を渡る。

ノロ川・黒石分岐

昨日は右に折れて森吉山方面に向かったが、今日は真っ直ぐ進む。

ノロ川沿いのフラットな道をゆく。
昨日同様にクマの気配が濃厚なので、熊鈴を付けて歩いた。

途中、大きな泥濘があった。
迂回できない程だったので、沈みそうになっている木の上を歩いてなんとかクリアした。

赤水渓谷分岐

すぐ手前に黒石川コース方面への分岐があった。
ここからノロ川を渡って赤水渓谷に入ってゆく。

本日はウォーキングシューズで沢を歩いてみることにする。
念のため、ザックに渓流シューズをくくりつけてきた。
ここでヘルメットと手袋を装着して先に進む。
標識の先に目印のピンクテープが付けられていた。

四国遍路の時から履いているウォーキングシューズ。
沢歩きではどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

ノロ川を渡ったところ。
来た方向を撮影した。

しばらくは渓谷沿いに沿って歩く。
踏み跡がはっきりしていて歩きやすい。

しばらくゆくと、滑床の赤水渓谷に降り立つ。
いよいよ沢歩きの始まりだ!
朝の清々しい渓谷にクマゲラの鳴き声がこだまする。

渓谷の紅葉はまだ早く僅かに色づいているのみだった。
渓谷の幅が広がり、穏やかな流れを遡ってゆく。
靴下は薄手の軍足だったため、朝方は冷たく感じたが、帰りはちょうど良くなった。

なかなかウォーキングシューズのグリップ力は侮れない。
一部苔が生えているところはぬるっと滑ったが、他は全然大丈夫だった。

赤水・玉川分岐

右に曲がると兎滝(うさぎだき)方面、赤水峠へは左の方に進む。
帰りに兎滝に寄ることにする。

目立つところに標識があって分かりやすい。
途中、いくつか支沢があったが、迷うことはなかった。

川岸にあったクマの足跡。
はっきりと砂の上に残っていた。

ところどころ、釜のような穴が空いている。
よそ見をしていると嵌りそうになる。
夏場は水浴びにちょうど良いかもしれない。

このような大きな穴の滝が連続する箇所があって面白い。

赤色っぽい石が転がっている。
これが赤水渓谷の名前の由来か。

滑りやすい滝にはロープや鎖が取り付けられている。
登りは必要だと感じなかったが、下りはとても助かった。

細い水路をゆく。
いろいろな渓谷の表情があった面白い。

またまた鎖が取り付けられている滝に差し掛かった。

太い鎖とボルトが埋め込まれていた。
ボルトは抜けそうになっていたものがあったので、なるべく体重をかけないように慎重に歩いた。

ゴロゴロとした大きな岩が転がっていた。
流木も多くなってきた。
大雨が降って川が増水した時に流れてきたものだろう。
狭い沢で大雨になれば、急激に水量が増し危険な状態となる。
常に天気の変化に注意しておく必要がある。

遡るにつれて水量が減ってきた。
紛らわしい二股があって注意が必要だ。
付近をよく観察して地図とコンパスを使って進むべき方向を確認した。

カモシカのような足跡。
ひょっとすると鹿だろうか。
東北の方にも鹿が増えてきたという話を聞いた。

紛らわしい分岐にたどり着いた。
つい水量の多い右側に進んでしまいそうだが、実は左に曲がる。

草木に埋もれた標識を発見した。
赤水峠を越えてさらにゆくと柳沢林道に出る。

堆積している流木

大雨が降って川が増水すれば、流木は非常に危険な存在になる。

美味しそうなキノコが生えていた。
これはなめこだろうか。
つやつやしていて美味そうだった。

峠手前になるとさらに水量が減ってきた。

泥濘に嵌って泥だらけになった。
水の中ではグリップ力があったウォーキングシューズだが、泥濘んだ泥の斜面では滑りやすくなった。

沢を上り詰めて赤水峠までやって来た。
静かな峠で人気は全くなし。
フラットな場所が広くテント泊に良さそうだった。

峠の標識

柳沢林道出合まで1.5kmという表示があった。

ナイフで彫ったような跡が残っていた。
昔はこのように木に名前を彫るのが流行っていたようだ。
昭和39年というと、約50年も前だ。
このバカタレ!

木々の間から玉川温泉方向を望む。
木が生い茂っていてよく分からない。

それにしても気持ち良いブナ林だ。
白神山地も良かったが、森吉山のあたりも捨てがたい。

再び赤水・玉川分岐まで戻ってきた。
時間にかなり余裕があるので、予定通り兎滝に寄ってゆくことにする。

静かな渓流が続く。

深みにイワナの姿が見える。
これで隠れたつもりのようだが、はっきり姿が見える。ちょっとかわいい。
釣り人が来ないのか、はたまた禁猟区であるためか、魚の警戒心が少ないような気がした。

歩いていると近くで水音がしている。
なんだろうと思って奥に行ってみた。

なんと滝が現れた!
地図で見ると隠れ滝という名前となっている。
なるほど、と感心してしまった。

隠れ滝を過ぎてさらに進むと、前方に大きな滝が現れた。
見た瞬間にこれが兎滝(うさぎだき)だと分かった。

近くで見ると凄く迫力がある。
滝の脇を登って上まで行ってみようかと思ったが、なぜか急に弱気になって登る気にならなかった。
当初来る予定がなかったところなので、無理はしないことにした。

帰りは再び同じ道を歩いて戻った。

水から上がるとようやくホッとした。
帰り道、ノロ川付近でキノコ採りの人を多く見かけた。
大きな竹で編んだカゴを持って鈴を鳴らして歩いていた。

車を停めた場所に戻ってみると、こんなに車が増えていた。
どのナンバーも地元の秋田ナンバーとなっていた。
遠方のジムニーのナンバーが目立って見えた。

 

歩いた感想

歩きやすくて景色も良くて楽しい渓谷だった。
一般道ではないのに迷いやすい場所には標識やピンクテープが設置されていて、かなり助かった。
小さな滝にはロープや鎖が取り付けられていたので、ロープなしでも問題なく歩くことができた。
流木が多かったのが少し気になった。天気の変化には要注意だ。
意外だったのはウォーキングシューズがしっかりグリップしてくれたこと。
靴底がかなりすり減っていてミッドソールが出ていたのが、かえって良かったのかもしれない。
今後、履きつぶした靴をいろいろ沢で試してみるのも面白いかもしれない。

 

おわり

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