四国歩き遍路の記録【その4】~33番雪蹊寺から40番観自在寺まで~

 

四国野宿遍路の旅
2014年11月11日~12月25日まで(45日間)

2014年11月29日(19日目)

04:30 起床 雨

前日の夕方降り始めた雨は朝方止んでくれた。

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テント撤収後
テントの跡がくっきりと芝生に残っている。

 

06:30 出発

雨が小降りの時に、外でストーブのプレヒートを行って燃焼が安定したらテント内に持ち込み煮炊きをする。
微調整が出来ないガソリンストーブなので炊飯時に鍋が吹き零れる。
食事が終わる頃には雨が止んでくれたので、出発の準備をする。
テントは雨で濡れて少し重くなる。

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浦戸大橋を通って浦戸湾の対岸に渡る。
雪蹊寺へは渡し船に乗ったほうが近いが、情報不足で知らず遠回りのコースを通る。

 

第33番 高福山(こうふくざん) 雪蹊寺(せっけいじ)

開基は弘法大師によると伝わるが、鎌倉時代以降に廃寺となった。
戦国時代、長宗我部元親の援助もあって、臨済宗の寺院として再興した。
 

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境内のイチョウ
黄金色の落ち葉を踏みしめて参拝する。

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本堂
スッキリしたデザインの建物

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大師堂

08:05 雪蹊寺 着

浦戸大橋を渡り県道34号線をゆく。
道路脇に整備された花壇が続いてる。冬なので花はない。
遠回りと分かりつつ、車への案内板を頼りに雪蹊寺までやって来た。

お寺に着くと黄色に色づいたイチョウの木が出迎えてくれる。
疲れた体が少し楽になった気がした。

 

第34番 本尾山(もとおざん) 種間寺(たねまじ)

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本堂

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大師堂

10:30 種間寺 着

雪蹊寺を出るとのどかな田んぼ道をゆく。
軽トラで通りすがったおっちゃんに激励の言葉を貰うと共に今年中の結願は無理だと言われる。
自分にとって良い言葉だけを貰いあとは受け流す。

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11:50 土佐市入り

仁淀川を渡り土佐市入りする。
向こうの河川敷に休憩に良さそうな場所を見付ける。

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仁淀川の河原で昼ご飯

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少しずつグレードアップするラーメン
餅、野菜(白菜、ニラ)入り。

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仁淀川の堤防道路を歩く。
日差しがあるので冷たい風に吹かれても大して寒くない。

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清瀧寺登り口の休憩所
折り返しのコースなのでここにザックを置いて空荷で登る。
AC電源があったので、スマホのモバイルバッテリーを充電させてもらう。AC電源は有難いお接待の一つ。

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車道と別れて左の遍路道をゆく。
やっぱりお寺には遍路道を通ってたどり着きたい。

 

第35番 医王山(いおうざん) 清瀧寺(きよたきじ)

36番の青龍寺(しょうりゅうじ)と名前が似ていて非常に紛らわしい。

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山門

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長い長い石段

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本堂

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大師堂

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厄除け薬師如来像

台座の中に入り戒壇巡りをすると厄除けのご利益があるという。
中に入ってゆくと光が入らず真っ暗になる。手探り足探りでゆっくりと一周した。

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清瀧寺境内からの眺め
歩き遍路にとってはちょっとした景色も身に沁みる。

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17:30 塚地坂トンネル手前の休憩所 着

清瀧寺を出ると山を下りて土佐市役所付近を通り南下する。
途中、何度も遍路シールを見失いスマホを頼りに歩いてゆく。
高知で靴を変えたばかりなのに、どうもペースが上がらない。
サイズが合っていないのだ。

良さそうな野宿場所を探しつつ歩いていると日が暮れてしまう。
一箇所良さそうな場所を見つけたが、少し早い時間だったためスルーしてしまう。
疲労困憊して県道39号線を塚地坂トンネルまで登ってくると良さそうな休憩所があった。
もう即決だ。今日のねぐらはここしか無い。
幸い片隅に東屋がある。

早速、東屋に行って各部をチェックする。山の北側に位置する休憩所のため、日当たりが悪く東屋の柱にはカビが生えている。
濡れたテントを干しておいて、そのままベンチの上にごろ寝して一夜を明かそうと思ったが、カビが気になったので、テントを設営して寝ることにした。

塚地坂トンネル手前の休憩所情報

東屋あり(中でテント設営可)
ゴミ捨て可(東屋にゴミ箱あり。有難いお接待。きちんと分別する。)
トイレあり(水洗トイレ、水は付近の湧き水)
水場あり(湧き水。ただし飲用不可との注意書きあり。私は気にせず生で飲んだ。自己責任で)
その他(野良猫が多い。暇つぶしに猫と遊ぶことが出来る。)

 

本日のルート

スタート 種崎千松公園  ゴール 塚地坂トンネル手前休憩所
歩行距離 28.5km

 

食事

朝    玄米ご飯、味噌汁
おやつ  ピーナッツ一袋
昼    ラーメン
夕    玄米ご飯、味噌汁

遍路十九日目
おはようございます。からあげです。 昨日は圏外でブログの更新ができなかった。スマホをプラスエリア化するのが間にあわなかった。申し訳ない。 高知の無料キャンプ場で休養2日とったので、体力は回復して蓄積した疲労が随分と取れたようなきがする。 玄

 

2014年11月30日(20日目)

04:30 起床 晴れ テントは乾いてくれた。

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朝食の準備風景

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06:15 出発 

夜の内にテントは大体乾いてくれた。
食事を済ませると身支度を整えて出発する。

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宇佐大橋を渡る。
日の出はもうすぐだ。

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橋の上から野宿適地を見付ける。
昨日はここまで来るのは厳しかった。あまり無理をすると翌日にひびく。
野宿場所選びは本当に難しい。運に大きく左右される。

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宇佐大橋を渡ると集落内を抜けて遍路道をゆく。

 

第36番 独鈷山(とっこうざん) 青龍寺(しょうりゅうじ)

中国の青龍寺を模して弘法大師が建立したという古刹。
 

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山門

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本堂

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大師堂

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本堂から山門までの急な石段。
元横綱の朝青龍は、この急な石段でトレーニングをして強靭な足腰を作ったのだそうだ。

 

07:55 青龍寺着

塚地坂トンネルを下って宇佐大橋を渡ると右に折れて集落の中を進む。遍路道の標示を頼りに歩くと山道の入り口に到着する。
山道から出ると再びアスファルト道歩きとなるが、青龍寺までは少しの距離だ。
お寺に着くとまずはブログ更新を行う。
昨日の塚地坂トンネルの休憩所はスマホは圏外だった。

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奥の院 独鈷山不動堂

青龍寺からは外海沿いと内海沿いのルートがあるらしい(ざっとした地図で確認しただけ)が、見晴らしが良くて気持ちよさそうだったので、外海ルートを選択した。
途中、奥の院があったので寄り道して参拝した。

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午前中は天気が良かった。

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若干雲が多くなってきているものの、雨の気配はなかった。

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昼を過ぎる頃、雨が降りだした。
ちょうどタイミング良くトイレ付きの東屋を発見する。
ここで昼食をとることにした。

ここに来る前、水の出る場所を聞いたところ、すぐ近くにトイレがあるとのことだったが、なんと歩いて3時間の距離だった。
普段歩かない人の距離感は狂っていると感じた。

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左手に大きなプラントが見えてきた。
住友大阪セメントだ。

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16:40 須崎市内のスーパーマルナカ着

須崎の町でスーパーに寄って休憩と食料の買い出しを行う。
スーパーマルナカは、ちょっとした休憩スペースを設けてくれているところが多いのでお気に入りだ。

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須崎のバイパスを歩く。
日が暮れて雨が降り続く。
コンディションの悪い中、足も痛い。
疲れ果てた体にムチを打って道の駅まで歩く。

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19:20 道の駅「かわうその里すさき」でテントを設営する。

マルナカで菓子パンとお菓子を食べて腹ごしらえをすると再び雨の中歩き出す。
雨の日は出来るだけ東屋か軒下でテントを張りたい。
先の道の駅まで行けばなんとかなるだろうと思い、痛む足を引きずって歩いてゆく。
予想外に須崎の町は大きく、道の駅までの途中では野宿適地は見当たらない。
18時半過ぎに道の駅に到着したが、まだ食堂が営業中だったので、食堂が終わって従業員が帰ってから建物の陰にテントを張った。
食堂は1900までの営業(1830ラストオーダー)だった。

 

本日のルート

スタート 塚地坂トンネル手前休憩所  ゴール 道の駅「かわうその里すさき」
歩行距離 31.3km

 

支出

スーパー  食料買い出し  1,106円

味噌汁の具の野菜類、袋ラーメン、おやつ、パンなどを購入する。

 

食事

朝    玄米ご飯、レトルト牛丼、味噌汁
昼    ラーメン
おやつ  カレーパン、ピーナッツ1袋
夕    ラーメン(野菜たっぷりもち2個入り)、柿ピー1袋

遍路二十日目
こんばんは。からあげです。 昨晩は少し冷え込んだ。久しぶりに防寒着を着て食事の用意をした。少し起きるのが遅くなってしまったので、出発も遅れて7時少し前となった。 はじめはベンチにそのまま寝袋で寝ようと 思ったが、テントを張ったほうが早く乾く

 

2014年12月1日(21日目)

02:00過ぎ 起床 小雨

夜中過ぎになると、早くも道の駅関係者が出勤する。
物音で直ぐに目覚めたが、予想外の出来事でどうしようもない。
もう怒られるのは避けられないと観念していると、私のテントの脇を通って建物の中に入ってゆく。
なんとお咎め無しだった!
急いで寝袋から出て食事の用意をすることにした。

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04:10 出発

テントを撤収している時に従業員の人と顔を合わせる。
こちらが会釈するとなんと挨拶を返してくれた。
なんといい人なのだろうか。無断で建物の入り口にテントを張ったというのに。
せっかくの好意を無にしたくないので、テント設営の痕跡を残すこと無く煙のように立ち去る。(と言っているのは自分だけで、従業員の人は困っていたのかもしれない。)

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道を出て直ぐに難所が現れた!
歩道なしのトンネルだ。
ヘッドライトを点滅モードに切り替えて歩く。

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こちらのトンネルは歩道あり。
こんなに狭い歩道だが、あるとなしではまるで安心感が違う。
直ぐ脇を車が通るだけでとても怖い。
これは体験しないと分からないことだ。

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途中の休憩所で出会った野良猫
にゃあにゃあと鳴いていた。人恋しかったのだろうか。擦り寄ってくる。
でも私は行かなければならない。猫を見捨てて先を急ぐ。

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登坂車線の隣の歩道を歩く。
足が痛くてなかなかペースが上がらない。
もう体が消耗し切っている。

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七子峠の登りはまだまだ続く。

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坂道を登り切って七子峠にやって来た。
ゆっくりと休憩したいが、風が強いので少しだけ休んで先に進む。

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七子峠からの景色

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殺風景な道をただひたすらに歩く。

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13:30 道の駅「あぐり窪川」着

風が非常に強くて休憩している場合ではない。
なかなか休憩場所が見つからないまま道の駅まで来てしまう。
もうお腹が空いて目が回る。
東屋の陰でラーメンを作って食べる。
途中で鍋のフタが飛んで中に砂が入った。
道の駅ののぼりが強風のため、棒が折れてなぎ倒されている。
雨が止むと強烈な冬型となり強風が吹き荒れる。
辛い一日だった。

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足摺岬まで95キロの表示
足摺岬は文字通り足を引きずりながら歩くことになりそうだ。

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ようやく岩本寺の山門が見えてきた。

 

第37番 藤井山(ふじいさん) 岩本寺(いわもとじ)

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山門

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本堂

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大師堂

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夕暮れ迫る境内
野宿の身はねぐらを求めて先を急がねばならない。
トイレで水筒を満タンにして野宿に備える。

15:30 岩本寺 着

道の駅で休憩中に強風に吹かれて体を冷やしてしまう。
歩いて体を温めたいが、足が痛くてペースが上がらない。
寒さに耐えながら歩いているとようやく窪川の町が見えてくる。

お寺に着いてしばらく休憩した後、参拝をすると本堂に本尊が5体もある。なんて賑やかなお寺だと思いつつ、代表者1名を勝手に選びその真言を唱える。

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17:30 国道56号線脇にテント設営

岩本寺を出ると再び国道56号線に出て南下する。
途中、左手の方に野宿に良さそうな金上運動場が見えたが、そこに行くまでの道に全く目隠しになるようなものが無く目立ちすぎるのでやむなくスルーした。

峠の手前の峰ノ上集落付近で国道脇に駐車スペースがあって、その付近の歩道が広くなった場所にベンチが設置されていて野宿可能なスペースに見えた。
先に進んでも何も無さそうだったので、この国道脇の休憩スペースにテントを張ることにした。

 

本日のルート

スタート 道の駅「かわうその里すさき」  ゴール 岩本寺過ぎ国道56号線道路脇
歩行距離 33.8km

 

食事

朝    玄米ご飯、味噌汁
おやつ  玄米食パン6枚

昼    ラーメン
夕    玄米ご飯、味噌汁

遍路二十一日目
こんばんは。からあげです。 昨晩泊まった道の駅では軒下にテントを張れたので、テントを濡らすことなく、ザックに詰め込むことが出来た。重さ的には わずかな差ではあるが、気持ちに余裕が出来る。ドライスタートを切った時の気持ち良さは格別だ。 雨に濡

 

2014年12月2日(22日目)

02:00 起床 晴れ 気温低 風10m

04:00 出発

昨晩は敏感な近所の犬に感づかれて随分と吠えられた。
途中で疲れて鳴き止んでくれたので事なきを得たが、あのまま吠えられていたらどうなっていたことだろう。
今朝はまだ寝ているようだ。静かに出発する。

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今日も延々と国道歩きとなる。
足が痛くてペースが上がらない。

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横浜トンネル手前の休憩所

手前の道の駅で昼食と休憩を済ませて歩いてきたが、大して歩かないうちに休憩所に辿り着いた。
この休憩所はトイレはないが、東屋とトイレ付きで国道から10m以上離れているので、意外と通行車両の音が気にならない。結構優良な野宿場所だ。

少し休んで先に行こうかと思ったが、水道付きなのでここでガソリンストーブのメンテナンスと頭剃りを行うことにした。

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横浜トンネルを抜けると砂浜が見える。
塩屋の浜だ。

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海岸線に出ると山陰に入って風が弱くなってきた。
日差しがあるので暖かい。

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歩き疲れると海を眺めて現実逃避する。
靴ずれで痛めた足が酷くなる一方だった。

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井の岬を越えると四万十川の河口付近が見えてきた。
予定では四万十川河口にテントを張ることにしていたが、この調子では無理なようだ。

16:00頃 道の駅「ビオスおおがた」着

疲れて体が動かなくなると休んでどうにかここまでやって来た。
休憩所内で休んでいるとキックスケーターで四国一周している兄ちゃんがやって来た。
しばらく話し相手もいなくて黙々と歩いていたので、つい話し込んでしまう。気づくと夕暮前だった。

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17:20 大方市街のスーパーで食料買い出し

お腹が空いたので、カツオのタタキを買って食べる。
トレーは嵩張るので店頭のゴミ箱に捨てて直ぐに処理をする。

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19:00 道の駅近くの公園内でテントを設営

 

給油の際に、ガソリンスタンドのお姉さんに教えてもらった土佐入野の駅に寄ってみたが、売店が営業中でしかも野宿禁止の張り紙があり、野宿は断念。
駅のトイレで水を汲み、スマホのナビを見ながら近くの公園までやって来た。
気が暮れて暗くなったというのに、結構車がやって来る。

海岸近くだと海風に吹かれて寒いので、野生の勘を働かして公園内の死角を探しだして片隅にテントを設営した。

テントの中に入ると靴下を脱いで町の薬局で購入したワセリンを幹部に塗る。
皮がめくれて水ぶくれができて痛々しい。トイレで足を洗いたいところだが、足が痛くてとても歩いてはいけない。疲れと眠気が襲ってきたのでご飯を済ませるとすぐに寝た。

 

本日のルート

スタート 岩本寺過ぎ国道56号線道路脇  ゴール 道の駅「ビオスおおがた」付近公園
歩行距離 35.1km

 

支出

コンビニ       菓子パン2個    243円
スーパー     食料買い出し    610円
ガソリンスタンド 燃料        125円
薬局       ワセリン      375円

 

食事

朝    玄米ご飯、味噌汁
昼    菓子パン2個、ピーナッツ
おやつ    鰹のたたき
夕    玄米ご飯、味噌汁

遍路二十二日目
こんばんは。からあげです。 昨日の国道脇は意外と寝心地が良かった。坂の途中なので傾斜があるが、前後方向なので高い方を頭にして寝たら快適だった。疲れていたので 車の音はほとんど気にならなかった。 今朝も2時に起きて準備をして4時前に出発した。

 

2014年12月3日(23日目)

02:00 起床 晴れ

04:15 出発

疲れで体が重く荷物の片付けに時間が掛かる。

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06:10 四万十市入り

公園を出ると北に戻って国道56号線に復帰した。
地図では海側の集落を抜けて河口付近の四万十大橋に行けそうだったが、夜明け前ではスマホのナビ無しには歩けない。
出来るだけスマホのバッテリーを節約するため、分かりやすい国道を行くことにした。

夜が明けると町の方までやって来た。
歩道がやけに広いのが目についた。こんな歩道ばかりだったら道も歩きやすいのにと思う。

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後川の堤防道路を歩いていると日が昇ってきた。
なんと清々しい朝だろうか。

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後川と四万十川の合流部分
右が後川、左が四万十川
ここから川幅が一気に広くなる。

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08:40 四万十大橋 着

市街地の橋ではなく、河口に近い四万十大橋を渡る。
国道56号線から県道20号線へと曲がり堤防の道路を通って下ってきた。
地図で見るとかなり大回りしているように見える。

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四万十大橋から見る四万十川

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12:00 伊豆田トンネル着

四万十川を渡り途中の野鳥自然公園で早めの昼食をとる。
腹ごしらえを終えるといつの間にか国道321号線となった道を歩いてゆく。
徐々に登りになって坂を登り切ると伊豆田トンネルに到着する。
トンネル手前には峠越えの遍路道があったが、足が痛いので最短ルートとなるトンネルを抜けることにした。

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伊豆田トンネルの延長は1,620m
長いトンネルだが幅の広い歩道があるので怖くはない。

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足摺岬まで車で42分の表示
歩きだと一体何時間掛かるのだろうか。

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足摺岬方面
まだまだ距離はある。

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17:10 大岐海岸着

伊豆田トンネルを抜けて山を下りると下ノ加江集落がある。
河口付近の橋を渡る手前の国道321号線沿いにコンビニを発見しそこでおやつを購入し食べる。
コンビニを出て海岸沿いの道を延々と歩いていると大岐海岸に到着した。

途中で出会った野宿遍路の人に教えてもらった以布利(いぶり)の町はまだ少しある。ここで休んでいるとどんどんと暗くなってきた。

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19:40 以布利のじんべえ広場にてテント設営

国道を歩いている最中は以布利の標識を見落とさないようにライトで辺りを照らして慎重に歩く。
ようやく以布利に入る看板を見つけて町に降りていったが、暗くて付近の様子が分からない。
教えてもらった東屋はどこだろうかと探しながら歩くも全く見当たらない。
途中、何度か道を尋ねてようやくじんべえ広場に辿り着いた。
やれやれだ。一時はどうなることかと思ったが、気を取り直して広い東屋の片隅にテントを張る。
状況が良く分からないので、翌日起きてから周囲を見てみることにした。

 

本日のルート

スタート 道の駅「ビオスおおがた」付近公園  ゴール 以布利「じんべえ広場」
歩行距離 38.2km

 

支出

コンビニ  おやつ  221円

 

食事 

朝    玄米ご飯、味噌汁
おやつ  フランスパン、柿ピー
昼    ラーメン
おやつ  菓子パン1個
夕    玄米ご飯、味噌汁

遍路二十三日目
こんばんは。からあげです。 昨日は道の駅ビオスおおがたの近くの公園にテントを張った。食料の買い出しと燃料の給油、ワセリンの購入で時間がかかり落ち着いたのは19時を過ぎていた。 海岸の隣の公園なのに、なぜか通りがかる車が多いのでストーブのプレ

 

2014年12月4日(24日目)

04:00 起床 雨

今日は金剛福寺まで往復して再びじんべえ広場に宿泊予定なので、ゆっくり目に起きる。

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06:00 出発

再び戻ってきて泊まる予定ではあるが、テントが邪魔になるかもしれないので、撤収しておくことにした。
荷物軽量化のため、じんべえ広場に荷物の大部分を置いてゆくことにした。

 

金剛福寺ピストン装備

食料(袋ラーメン1つ、せんべい2つ、ピーナッツ1袋)、トイレットベーパー、ピンチ缶、水0.5L、ウエストバッグ(財布、スマホ)ヘッドランプ、LEDマグライト、折りたたみナイフ、ザック、ザックカバー

着衣

軍足、ボクサーブリーフ、登山用ズボン、カッパズボン、ユニクロTシャツ、長袖Tシャツ、登山用長袖シャツ、カッパ上着、帽子、軍手

防寒着は持っていかず、これが体を冷やして歩行ペースが上がらない要因となった。

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早朝の以布利漁港内
人気がなく寂しい漁港

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漁港から海岸に出て遍路道を歩く。
途中から県道27号線に出て海岸沿いを歩くことになった。
振り返ると土佐湾が見える。

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雨の中黙々と歩く。

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07:30 室津漁港着

室津漁港にやって来た。漁船の出入りがなく寂しい漁港だ。

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少し展望が開けた。
うっすらと見えるのは足摺岬だろうか。

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昨日追い抜かれた遍路に今日もあっさりと抜かれる。
朝早くから夜遅くまで歩いて距離を稼ぐが、宿泊まりで荷物が軽いため歩行スピードがまるで違う。

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南国の雰囲気が出てきた。
足摺岬はもうすぐだろうか。

 

第38番 蹉跎山(さださん) 金剛福寺(こんごうふくじ)

四国最南端の足摺岬は、目の前に広がる太平洋の黒潮の影響を受け、一年中温暖な気候となっている。金剛福寺は灯台の背後に鬱蒼と茂る森のなかにひっそりと佇んでいる。
 

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山門

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本堂

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大師堂

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広い境内にある池
冷たい雨が降り続く。

 

10:10 金剛福寺 着

じんべえ広場からお寺までは15kmほどの道のりで、荷物を軽量化したにも関わらず4時間以上かかってようやく四国最南端のお寺に到着する。
雨は振りっぱなしで止む気配がない。
冷えた体を休めたかったが、休憩場所がなかったので手短に参拝を済ませお寺を後にする。

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10:50 足摺岬灯台 着

せっかく近くまで来たので、灯台に寄ってみた。
入り口は閉まっていて外側のみ見学出来た。
写真を撮って引き返す。

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断崖絶壁の上に立つ足摺岬灯台

ここは有名な写真スポットだろうか。
ここ以外は開けた場所は見当たらなかった。

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12:15 善根宿前通過

午前中の往路の途中で立ち寄った善根宿。
ここのご主人からいろいろ情報を頂いた。帰りは留守のようだったのでそのままスルーした。

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13:00 室津漁港着

雨は小降りとなったが、半日以上雨に打たれてカッパの防水性が落ちて体が湿っぽい。
そのまま強風に吹かれながら歩いて体を冷やす。
漁港内のトイレに立ち寄り、途中で脱いだ登山用の長袖シャツを着る。
はっきり言って長袖シャツを着るのが遅かった。
凍える指でなかなかボタンを掛けることが出来ず悔しい思いをする。

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以布利の手前まで戻ってきた。朝見た景色と同じだ。
この頃になってようやく雨が上がってくれた。

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14:30 じんべえ広場 着

昼飯抜きで歩いてようやく辿り着いた。
早速、昼食にラーメンを作って食べる。

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じんべえ広場の建物は大きくテント張り放題だ。
少なくともテント4張りはイケるだろう。

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犬の散歩にやって来たおじさんと一緒に水揚げ場の要らない魚をもらってきた。

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頭と内臓をとって身を洗い綺麗にした。
晩御飯用の味噌汁に入れて食べると身が柔らかく旨かった。
早めに夕食を済ませると明日に備えて寝ることにした。

じんべえ広場情報

以布利漁協の建物の道路を挟んだ向かい側にある。
大きな建物なので近くに行けば大体分かる。

東屋は広くてテントは4張り以上は設営可能。
前の広場にも張ることが出来る。
東屋の照明は点かない。
広場の隅の方に公衆トイレあり。
近所の人の憩いの場ともなっているので、通りがかりの人に一声かければ安心して野宿することが出来る。

毎月第2日曜日にじんべえ市が催されて新鮮な魚などが販売される。

参考リンク 土佐清水市HP(観光ガイド)

 

本日のルート

スタート 以布利「じんべえ広場」  ゴール 以布利「じんべえ広場」
歩行距離 28.5km

 

食事

朝    玄米ご飯、味噌汁
おやつ  せんべい2枚、ピーナッツ1袋
昼    ラーメン
夕    玄米ご飯、魚入り味噌汁

遍路二十四日目
こんばんは。からあげです。 昨日歩きすぎて疲れたため、今日は寝坊し6時前の出発となった。ねぐらのジンベエ広場と言うところは、屋根が大きくて中は広く、すぐ隣にトイレがあって快適だ。昨日は四国遍路一番の熟睡だった。途中目が覚めることなく、トイレ

 

2014年12月5日(25日目)

02:00 起床 晴れ

昨日は早めに休んだために体が軽い。
ワセリンを塗る前に足を洗って綺麗にする。

04:000 出発

二晩お世話になったじんべえ広場を後にする。
ここからしばらくは元の道を戻ることになる。

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下ノ加江川河口付近で夜が明けた。
田舎の貴重なコンビニで食料などを調達する。

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09:10 ドライブイン水車 着

大きな水車が目立つドライブインまで戻ってきた。
ここでしばらく休憩する。

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ドライブイン横の公衆トイレ
中にはなんと休憩スペースがあり野宿が出来そうだった。

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ドライブインを過ぎて直ぐに左に折れて県道346号線をゆく。

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橋を渡ると直ぐに左折して三原村方面へと進む。

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途中の遍路道沿いにあった水場
沢水を引っ張ってきてくれている。
飲んだらミネラル分豊富で非常にまろやかな味だった。

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左へゆくと県道46号線へ、私は右に折れてそのまま346号線をゆく。
途中、車で通りがかった老夫婦に乗っていかないかと声をかけられた。
非常に嬉しかったが、歩き遍路ということで丁重に断った。

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大雑把な地図しか持たない者には遍路道の道標が頼りとなる。

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足が痛いので落ち葉の上を歩く。それまでの激痛が随分と和らぐ。

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地蔵峠から遍路道をゆく。

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遍路道は足に負担がかからない。
この下りで歩行のリズムを取り戻す。

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この大師堂の一帯だけイチョウの落葉に包まれていた。
遠くから見ると黄金色に輝いて不思議な雰囲気を放っている。

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四万十市と宿毛市を結ぶ国道56号線のバイパスまで下りてきた。
バイパス沿いを歩くが途中で遍路シールを見失う。

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18:30 宿毛市平田工業団地付近の平田公園にてテント設営

遍路道を見失うとスマホのナビを頼りに歩く。途中で日没を迎えてヘッドランプを点灯する。
工業団地に隣接した公園を見つけたのでナビを頼りに進み到着する。
公園は広くトイレもある。ザックを下ろして偵察すると端の方に東屋を見つけた。人気もないので野宿にピッタリだ。
さっそく東屋の下にテントを張る。

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ところが、食事の用意をしていると何だか人がやって来る気配がし出して話し声もする。
そしていきなり運動場の照明が点いてナイターのサッカーの練習が始まった。
もうどうしようもない。食事を済ませると早めに寝ることにした。

 

本日のルート

スタート 以布利「じんべえ広場」  ゴール 平田公園
歩行距離 38.3km

 

支出

コンビニ  食料買い出し  658円

 

食事

朝   玄米ご飯、レトルト親子丼、味噌汁
おやつ 菓子パン2個
昼   ラーメン、鯖缶
夕   玄米ご飯、味噌汁

遍路二十五日目
こんばんは。からあげです。 連泊したジンベエ広場は昨晩も快適だった。防潮堤と建物に囲まれた大型の東屋で風はそんなに吹かない。 予定では15km先の休憩所に泊まるつもりだったが、今日歩いた感じでは無理だったと思う。 今朝は昨日の遅れを取り戻す

 

2014年12月6日(26日目)

02:00 起床 小雨、風強い

04:00 出発

昨日のいきなりサッカーの練習が始まったのにはびっくりしたが、テントなど見向きもせずに練習を楽しんでいたので問題なし。
小雨の降る中でのテントの撤収であったが、フライシートが湿る程度の最小限のダメージで済んだ。

 

第39番 赤亀山(しゃっきざん) 延光寺(えんこうじ)

亀が背中に銅鐘を背負い竜宮城から上がってきたという伝説があり山号は赤亀山。
 

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山門

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本堂

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大師堂

 

05:20  延光寺 着

公園からそんなに距離はなかったが、時間が掛かる。
暗いと方向感覚が狂って迷いやすくなる。
早い時間に参拝するようになったのは、このお寺からだろうか。
近所の犬に吠えられながら参拝を済ませると次へ向かう。

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宿毛市内のコンビニで休憩中のところ。

延光寺からは国道56号線に出て真っ直ぐ宿毛市街地へ歩く。
この日、ある秘策を考えた。
それはホームセンターでキャリーカートを買って重いザックを括りつけ手ぶらで歩く。
ホームセンターの開店を待つ間、コンビニで買い物をして外の防水コンセントで充電させてもらう。

休憩中、パンを齧りながら考えた。本当にキャリーカート作戦は有効だろうかと。
熟考してみると、安物のキャリーカートは耐久性がなくて100kmも引けば車輪が壊れてしまうだろという結論に達した。
僅か一晩限りのとっておきの作戦だったが、敢え無くボツとなった。

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国道56号線を歩く。歩道脇の草の上を歩いて足のダメージを軽減する。昨日の落ち葉の上を歩く時と同様に痛みが和らぐ。

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風が強く本当に寒い日だった。
雨が降ったり止んだり、みぞれ混じりの雨も降る。

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10:55 愛媛県入り

とうとう愛媛県愛南町にやって来た。高知県を抜けてようやく旅も半分を過ぎた。

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広い歩道のあるトンネルは良い休憩場所
雨が降って地面が濡れているのでザックを下ろす場所がなかなか見つからない。そんな時、トンネルに差し掛かった。出口でゆっくりと休む。

 

12:10 フレッシュ一本松着

お昼になるとちょうどフレッシュ一本松という道の駅のような場所にやって来たので、お昼をとることにした。
売店で春菊を買ってラーメンに入れて食べた。

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今日は平野部で初雪なのだろうか。
みぞれ混じりの雨は雪に変わりつつある。道路脇には雪が積もり始めた。
スマホのバッテリーの消耗が激しいので晴れ間を見てソーラー充電をしようと試みたが、晴れ間は短時間で直ぐに雨が降り始める。
2回付けたり外したりしているうちに歩きのリズムが崩れてしまう。

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蓮乗寺トンネルまでやって来た。

 

第40番 平城山(へいじょうざん) 観自在寺(かんじざいじ)

大師が開山して以来隆盛を誇ったが、2度の火災によって焼失した。
現在の本堂は昭和39年、大師堂は平成5年に再建された。
 

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山門

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本堂

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大師堂

 

16:00 観自在寺 着

途中、愛南町の100円ショップに寄ってストックに貼るための反射シールがないか物色する。
しかし、見当たらない。距離を稼ぐため夜間の歩行が多くなってきたので、安全のため反射材が欲しくなってきた。
車から目立つ場所に反射材のついたシールを貼ろうと考えた。
動いて特に目立つ場所のストックに貼ろうと考えたのだ。

タイムロスが気になる時間になったので100円ショップを出ると先を急ぐ。道の駅の手前で右に曲がって橋を渡ると遠くにお寺が見えてきた。

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観自在寺を出ると道の駅に寄らずにそのまま先に向かって歩き、スーパーで食料の買い出しを行った。
スーパーを出ると少し前から欲しかったアンダータイツをしまむらで購入することにした。
11月中は暑い日もあったが、12月に入ると急に寒くなってきてパンツの上に登山ズボンのみという軽装ではかなり寒かったのだ。

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17:50 御荘公園近くの橋の下でテント設営

しまむらで買い物を終えると隣の御荘公園を覗いてみる。
スマホで今日のねぐらをチェックしていると良さそうな場所に映ったのだ。公園内を歩いているとそれなりに良い場所が見つかるが、今日は雨より風を避けるほうが優先される。
更に歩いていると左手の方にに公園から海岸方向に架かる歩行者専用の橋を発見する。
なんとなく人が下りれそうな場所だったので、横をすり抜けて下を覗くと雨と風を遮るナイスな場所だった。
即、ここでテントを設営することを決定した。

テントを設営して落ち着くと、先ほどしまむらで購入したタイツを履いてみた。安い割に暖かい。ついでにもう一着買おうとしまむらへ行くことにした。

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しまむらで買い物を終えて戻ってくると晩御飯にした。
今日はカレーうどん。ゆで麺にもやし、春菊、乾燥わかめを入れてうどんを作り、さらにレトルトカレーを入れる。
簡単で美味しいメニューだ。

御荘公園情報

公園内数カ所にトイレあり。
大きな屋根の屋外ステージは、少し目立つ場所にあるので注意必要。
公園内に管理事務所があって遅くまで管理人が常駐していると思われる。(再びしまむらに行く時に管理事務所内に人気があった。)
広い公園なので暗くなってから死角にテントを張れば野宿出来る。公園内がダメなら隣の海岸沿いを探せば野宿適地が見つかると思われる。

 

本日のルート

スタート 平田公園  ゴール 御荘公園付近橋の下
歩行距離 33.5km

 

支出

コンビニ 食料買い出し     748円
道の駅  野菜         100円
スーパー 食料など買い出し  1,079円

 

食事

朝   玄米ご飯、味噌汁
おやつ 菓子パン2個
昼   ラーメン
夕   カレーうどん、フランスパン1/2本

遍路二十六日目~ついに愛媛県入り
こんばんは。からあげです。 いやあ昨日の公園にはびっくりさせられた。人気がなく暗い公園だったのに徐々に人がやって来てナイターでサッカーをする。9時半過ぎまで起きていたが、サッカーは何時までやっていたか知らない。 公園は小高い丘の上にあるので

 

つづく

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