アルミ缶(リアルゴールド190ml缶)でアルコールストーブを作る

こんにちは。からあげです。

 

前回に引き続いてアルコールストーブの自作について。

アルコールストーブ作り2日目~リアルゴールド190ml缶で作る

今朝夜が明ける前に早起きして材料を調達をしてきた。
冬季は空き缶の数がどうも少ない。それもそうだ。クソ寒いのにジュースを飲む人間は少ない。
自販機横のゴミ箱にはスチール製のコーヒー缶が多かった。

一旦寝てから朝ごはんを済ませて態勢を整えてから、9時過ぎ作業開始!
ついうっかりしていて写真を撮り忘れてしまった。
これはリアルゴールドの190mlのアルミ缶。
直径は53mm、高さは104mm。

350mlの太い缶だとストーブの炎がクッカー(チタントレック900)の底からはみ出てしまい熱効率が悪そうだった。
そこで今日は細い缶で作ってみることにした。

型紙を当てて穴の位置をマークしたところ。

今日は屋内ではなく屋外で作業する。
玄関の木製パレットの上だ。ここなら思いっきり作業できる。

型紙で等間隔にマークしたところを1.5mmのドリルで穴を空けた。
昨日は小屋の中で作業をしたため、アルミ粉末が散らかってしまった。

ドリルでトップホールの穴を空けたところ。
ドリルの刃を少し太めに替えた。
一晩寝て疲れが取ると、集中力も復活して作業が丁寧になった。

ニッパーで滑らかにカットしてざっとバリを取ったところ。

途中の作業は割愛。
内筒をホチキスで止めているところ。

ホチキスの針が通るように事前に9mm間隔の穴を空けてある。

アルコールストーブの3つのパーツができあがったところ。
上の筒の高さ30mm、下の筒の高さ27mm、内筒の高さ37mm。

ホチキスで止めるとアルコールを入れる際の目印になって良い。
ドリルで穴を空ける一手間かけたので、今日も綺麗に止めることができた。

内筒の下側3箇所に3角の切れ込みを入れた。

内筒を仮置きしたところ。
まあ、こんなものだな。

下側の筒をラジオペンチで捻って縮めたところ。
今度は綺麗な星型にすることができた。あとは組み立てるだけ。

190mlアルミ缶アルコールストーブの仕様

アルミ缶銘柄 リアルゴールド(190ml)
高さ:38mm 直径:53mm 重さ:8g

穴の数:16個 直径:1.5mm

パーツを組み合わせて完成!
今回は綺麗にすっぽりと嵌った。
細い缶は貴重で失敗は許されない。細心の注意を払って作業を行った。

上から見たようす。

下から見たようす。

つなぎ目のようす。
嬉しいくなるほどピタリと嵌っている。
これならアルミテープは必要ない。無駄な細工を省き重さを押さえる。

中のようす

うむ、満足な出来栄えだ!

アルコールストーブ研究所屋外スペース。
なかなか良い作業場だ。

よし、これから燃焼テストを開始する。

さっそくテストしてみる。
火力は350ml缶ストーブ(薄め)に負けていないくらい強い。
昨日作った100均金網ゴトクがいまいちしっくり来ないのが残念だ。

ヨシ、ゴトクを作り直そう!

 

100均のブリキミニバケツでゴトクを作る

100均のアイテムボックスを漁って取り出したものは魚串3本。
ステンレス製で丈夫な棒。
アルコールストーブ定番のゴトクの材料となっている。
これで作ろうと思ったが、安定感に欠けるし加工が面倒な気がする。

さらにアイテムボックスを漁ってスチールバケツを出してきた。
底を抜かずにストーブを入れて使えば、万が一倒した時でもアルコールが外に漏れることなく安全に思えた。

ゴトク素材 100均大手ダイソー
正式名称 持ち手付きブリキミニバケツ

サイズ  高さ:84mm、直径:80mm インド製

 

ドリルで側面に適当に穴を空けてみたところ。
手持ちで最大のドリル6.5mmを使用した。

あちこちバリが出て凄いことに。
このバリ取りが大変だった。

ここで新兵器投入!
もういつ購入したか覚えていない工具。
おっとそうだった!

オートバイのリアキャリアにコンテナを付ける時に購入したものだった。
もうかれこれ20年近くになる。

 

穴を広げつつバリを取ってゆく。
こうしたチマチマとした作業はおっさんの得意分野。

ようやくバリ取りが終わったところ。

この滑らかさを見たまえ!
おっさんにしては上出来ではないか。

早速アルコールストーブをセットしてテストしてみた。
底があると熱いストーブだけ取り出せないし、ゴトクが倒れるとストーブも一緒に倒れてしまうことに気がついた。
安全のためにもストーブとゴトクはお互い分離していたほうがいい。

そこで底を抜くことにした。
普通の缶切りで切ったあと、ヤスリで磨いてバリを取った。
テストした結果、このゴトクはなかなか良さそうだった。

 

アルミ薄板(0.2mm)で風防を作る

続いて風防の作成に移る。
MSRガソリンストーブに付属するアルミ風防の厚みと同じ0.2mm厚のアルミ薄板(粘着なし)を用意しておいた。
サイズは400×600mmで値段は600円ほどだった。
厚すぎず薄すぎずちょうど加工しやすくて耐久性がある。
チタン薄板は高すぎて目眩を起こしそうになった。
金属の薄板には裏面に粘着面ありとなしがあるので購入時に注意したい。

 

チタントレック900の深さ約11cmより少し短くなるようにアルミ薄板をカットした。
普通の文房具用のハサミで切った。

角は丸く切っておく。
この~やることが細かいね!

工作に夢中になって散らかし放題の小屋。
小屋だからできること。
孤独な空間こそが、限界まで集中力を高めてくれる。

アルミの削りカスはほうきで掃いて掃除するだけでいい。
そのうち土に還るだろう。

今日は天気が良くて風がなく屋外での作業日和だった。
漆喰の白壁が浮き出ていい感じだ。

アルミ風防とゴトクをセットしてアルコールストーブを点火したところ。
風防に穴を空けたいところだが、ネット注文している一穴パンチの到着を待つことにした。
取り敢えず底を浮かせて空気を入れる。
熱が中に篭って火力が凄いことに!

風防はダブルクリップで止めておいた。
強力な洗濯バサミ代わりにもなるので、ダブルクリップでいいだろう。

PCT用コッヘルに決定したチタントレック900でラーメンを作っているところ。
900mlと容量が大きいので具をたくさん入れることができた。
やはりこうでなくちゃ!

アルミ風防の耐熱性は十分で燃えることはない。
アルコールの量が足らずに沸騰する前に火が消えてしまう。アルコールを入れて再度点火させた。
口までいっぱいに入れないと900mlのコッヘルを沸騰させるのは難しいようだ。

コッヘルを退けると火傷しそうになるほどの熱風が吹き上げてくる。
十分な火力に満足する。

満足気にラーメンを食べるおっさん。
酒粕入りで体がポカポカと温まる。

さて、残ったアルコール燃料をどうするか。
このまま引っくり返すとこぼれてしまうし。

これがうわさの100均のものがいっぱい入っている秘密のアイテムボックス。
これまでの長い間にコツコツと買い集めた品だ。
時価総額2000円はありそうな高価な箱だ。

じゃじゃーん。
化粧品用のシリンジを使うことにした。

袋から出したところ。
細いソフトホースと金属製のハードなホースが付属している。

金属ホースを付けてアルコールを吸い出すと、4ml回収することができた。

コッヘルの中に収納したところ。
うむ、このシリンジはイマイチだな。無駄に場所をとりすぎる。
それにゴトクの取っ手も邪魔だな。
ストーブ燃焼中は赤熱するほど熱くなってしまうので消火後冷めるまでしばらく触れられない。
こんなものは取ってしまおう。

取っ手の付け根をアップ。

内側からもアップで撮影する。
2点で止まっているだけなので、ドリルで穴を空ければ簡単に外れるだろう。

取っ手を外したところ。
実に簡単に外すことができた。

 

PCT用超軽量190ml缶アルコールストーブ一式

ようやくPCT仕様の超軽量アルコールストーブセット、からあげスペシャルがほぼ完成した!
なんかほか弁のような名前だが、まるで違う。
こいつはPCTを歩く約5ヶ月間おっさんに温かい食事を提供してくれるストーブ一式だ。
これなら使える。そう確信した。

燃料ボトル以外はすべてコッヘルの中に入る。

アルコールストーブ(190ml缶)一式重量

アルミ風防(ダブルクリップ2個付き) 33g
バケツ缶ゴトク 39g
アルコールストーブ(190ml缶) 8g
消火用フタ 18g
ナベ(スノーピーク チタントレック900 110g
フタ(エバニュー チタンウルトラライトクッカー1 24g
折りたたみフォーク(ユニフレーム 先端 チタン、柄 ステンレス) 16g
ライター(ガス残量約半分) 16g
総重量 264g

【注】燃料ボトルは含まず。  

 

コッヘルの中にすべて収納したところ。
うむ、なかなかいい感じだ。
ゴトクが少し嵩張るような気がするが、熱を逃しにくくなって燃焼効率を向上するアイテムだ。
ステンの棒で作るゴトクより良いだろう。

長期だと火力の他に燃費も重要となってくる。これまで使ってみた感じアルコールストーブは燃費が良くない。

350ml缶(薄め)とリアルゴールド(190ml缶)のストーブを較べてみる。
コンパクトなリアルゴールドだが、火力はそれなにり十分。

ストーブ本体自体の大きさよりも、穴の直径と数が火力に影響しそう。

上からみると大きさの違いは歴然だ。
小さいリアルゴールドの方だと、縦長タイプのチタントレック900でも炎がはみ出しにくい。

ワイヤーネットのゴトクとバケツ缶のゴトクを較べてみる。
重さはワイヤーネットが47gバケツ缶が39gだ。

バケツ缶の表面にメッキが施されていたが、ヤスリで磨いたのでほとんど取れてしまった。
錆が気になるところだが、頻繁に使えば問題ないだろう。

チタントレック900のフタ
重さはなんと55g。エバニューチタンウルトラライトクッカー1のフタ(24g)よりも21gも重い。しかも取っ手のせいで重量バランスが悪く、吹きこぼれると決まって取っ手の付け根方向にフタが外れて落ちる。
フライパンにもあるフタだが、熱伝導の悪いチタン製で焦げやすいうえに中途半端な大きさで使いづらい。普通のフタで十分だった。

エバニューのフタは軽いうえに鍋敷き代わりのもなる。

ご覧のとおり、コッヘルにピッタリのサイズ。
ふぅ~やれやれ。
ストーブはだいたい決まりだな。

参考リンク 

アルコールストーブを創ろう // 展開図(治具)&説明

T’s stoveというハイクオリティーなアルコールストーブを販売もしている。
内容を出し惜しみせずに詳しく記載されているのが非常に嬉しい。
他の記事も全部読めば、アルコールストーブの構造を理解でき簡単に自作できてしまう。
ここは私お勧めのサイト。

どうもありがとうございます!

スポンサーリンク