こんにちは。からあげです。
昨日は下山して川で洗濯して道の駅までやって来ると非常にダルくなってしまった。
あのような手抜き更新して申し訳ない。
日高町の道の駅「樹海ロード日高」で車中泊したが、車の出入りが多く深夜に爆音トレーラーのアイドリングで起こされてしまって非常に不快だった。
夏休みのお盆時期と比べて秋の5連休は、分散することなく人出が短期集中するので、樹海真っ只中の田舎の国道なのに交通量は信じられないくらいに多い。
夜はキャンピングカーや長期車中泊者は少なく、道内の短期車中泊組が多かった。
セダンのシートをリクライニングしただけで寝ている人もいて、人事ながら可哀想だなと思ってしまった。
今日も北海道は秋晴れとなっている。
朝早いにも関わらず、車の出入りが結構ある。
今日は疲れを癒やすために遅くまでここでゆっくりする(出来たらだけど)予定だ。
地図で見ていて非常に面白そうな山がある。
昨日あれだけ消耗して、当分登山はしないと思ったにも関わらず、一夜明けて体力が回復するとムクムクと登山の虫が騒ぎ始める。
それでは昨日の幌尻岳登山の様子をアップしよう。
幌尻岳登山(2015.9.21)~チロロ林道 北戸蔦別岳登山口より日帰り
9月20日、遅くに帯広市内の緑が丘公園を出発すると国道274号線、日勝峠(にっしょう)を越えて西に向かって車を走らせた。
幌尻岳(ぽろしりだけ)に向かルートの一つであるチロロ林道に向かった。
スマホのナビアプリを使いながら走っていると圏外に入ると使用不能となった。
そレから先は、標識に注意しながら慎重に運転した。
チロロ林道アプローチ
チロロ林道入口(日高町方面から撮影する。)
林道入口は三島(みしま)集落を抜けたところにある。
目印は清水町方面からゆくと沙流川(さるがわ)に架かかる橋の手前を左折する。
北海道アウトドアのHOAHOAとつり堀イザワの看板が目印となる。
ポロシリ岳、北トッタベツ岳と書かれた小さな看板もある。
カーナビでHOAHOAを目印にやって来るといいだろう。
HOAHOAHはラフティングなどを行うアウトドアの業者のようだ。
国道はハイスピードな流れなので、うっかりすると行き過ぎてしまうだろう。
入口が近づいてきたらスピードを落としてゆっくりと進もう。
チロロの巨石
三島集落を抜けたところの草地にドカンと置かれた巨大な石。
日本一の巨大な結晶片岩として今に知られているのだそうだ。
石の裏手にはハシゴがあるので、石に登って遊んだり記念撮影をすることが出来る。
参考リンク 日高町ホームページ(チロロの巨石)
つり堀イザワ分岐
チロロ林道はこのまま真っ直ぐ。
手前は三島集落でここまで舗装路となっている。
チロロ林道入口
通行可能時期にはゲートが開放されている。
以前は森林管理署まで行ってゲートの鍵を借りねばならなかったそうである。
林道終点手前の駐車場(奥から撮影する。)
既に入山している組の車が停められていて余地は少ない。
綺麗に詰めて停めれば15台分くらいのスペースがある。
左手が北電管理道路となっていてゲート封鎖されている。
この奥100m先にゲートも通行不可。ゲート手前に3台ほど停められるスペースがある。
駐車場には仮設トイレがあるが、中身が一杯で使用不可、水場はなし、圏外となっている。
ラジオの感度も悪い。
北海道電力管理道路入口
ゲート封鎖されていて一般車は通行不可。
北戸蔦別岳(きたとったべつだけ)、幌尻岳へは、ゲート脇を越えて取水施設までの林道歩きとなる。
ゲート脇に「北トッタベツ岳登山口」の標識あり。
登山当日
登山コース
北戸蔦別岳登山口より幌尻岳日帰りピストン
0405 登山口 出発
午前2時に起床し準備を行う。
午前4時過ぎにゲート前出発する。
登山口に泊まったのは私の他1組で、夜明け前に数台の車が入ってきた。
今回は長丁場なので玄米おにぎり4個を持てゆくことにした。
夜明けは5時過ぎ、それまではヘッドランプの明かりを頼りに歩く。
取水施設までは整備された林道歩きなので、昼間と変わらないペースで歩くことが出来た。
登山口を私と前後して幌尻岳日帰り組が出発する。
朝っぱらから早くもバトル状態となる。
出だしから異常なほどのハイペースだ。
これは危険だ。
潰されると思ったので、ペースを落としマイペースで歩く。
04:50 取水施設前
林道終点の取水施設前は広場となっていた。
ここから先がいよいよ登山道となる。
一旦ザックを下ろして体勢を整える。
まだ薄暗い状態だったので、広場からの登り口を見落とし早くも道迷いする。
一旦引き返して登山道を進む。結構なタイムロスとなった。
登山道は二岐沢(にきさわ)沿いの踏み跡を辿り登ってゆく。
途中、大きな渡渉があってジャンプしてなんとかクリアする。
05:20 二ノ沢出合
ようやく夜が明けて明るくなってくれた。
二ノ沢出合には、テントを張れる広場がある。
ここは良い休憩ポイントとなるだろう。
所々踏み跡が分かりにくい場所があるので、夜間の通行は控えたほうが良さそうだ。
通行者が多いためか、普通の登山靴でも意外と足元は滑らない。
二ノ沢沿いをどんどんと登ってゆくところ。
ピンクテープが所々に付けられている。
登りに差し掛かると日帰り組のライバル達を一気に抜き去って引き離す。
06:20 トッタの泉
ヌカビラ岳手前の煮沸不要な湧き水。
二ノ沢を離れた急坂の途中にある。
ここで喉を潤し一休みする。
水場の隣にテント一張ほどのスペースがあるが、泥濘んでいて展望がないので利用することはないだろう。
黄色に色づいた森の中をゆく。
ヌカビラ岳方向を見上げる。
ヌカビラ岳への登りは急な泥濘んだ道となっている。
笹や樹の枝を掴んで滑らないようにして登ってゆく。
今日は快晴の秋晴れとなった。
これなら問題なく幌尻岳往復出来るだろう。
チロロ岳をズームで撮影する。
左が西峰、右が山頂
ヌカビラ岳山頂は近い。
焦らずに着実に高度を上げてゆく。
稜線に出ると幌尻岳がお出迎えしてくれた。
手前には特徴のある四角い岩。勝手にミニ金庫岩と命名する。
ヌカビラ岳山頂手前。(画像中央の手前のピーク)
やれやれようやく急坂を乗り切ったぞ。
07:10 ヌカビラ岳山頂
山頂に標識はなし。
三角点の石柱があるので、視界不良時でもここが山頂だと分かる。
ヌカビラ岳からの眺め
右奥が幌尻岳、左が戸蔦別岳。
北戸蔦別岳へは比較的緩い上り坂となっている。
ここで力を抜いて歩き体力回復に努める。
北戸蔦別岳手前に多くのテントが張られている。
5連休の真っ只中で凄い混みようだ。
今日は軽装で幌尻岳に登っているのか。
07:35 北戸蔦別岳
これまでのところ、まずまずのペースだ。
休憩も程々にして先に進む。
戸蔦別岳への縦走路
中間のピーク下が幌尻山荘分岐となる。
北戸蔦別岳から幌尻岳肩までの激しいアップダウンが登山者の体力を奪ってゆく。
北海道の山はなだらかなところが多いが、日高山脈は他と性格が全く異なっていて、等高線の間隔が密な険しい山々が続いている。
北戸蔦別岳から戸蔦別岳を下りて7つ沼までの区間は、ハイマツ被りが多く枝が服に引っかかる。
ズボンが悲鳴を上げる。途中でボロボロに破れてしまって合羽に履き替えなければならなくなるかもしれず、ヒヤヒヤものだった。
08:20 戸蔦別岳
戸蔦別岳はこんもりと盛り上がっていて急な上りが結構堪えた。
山頂から見る幌尻岳の景色が素晴らしかった。
幌尻岳と7つ沼
沼の多くは干上がってしまっている。
カールは色づき紅葉が見頃となっている。
7つ沼カール
テント指定地にも関わらずテントの姿は見えない。
干上がった沼の底が良好なテントサイトとなりそう。
テントはヌカビラ岳過ぎから北戸蔦別岳の間に多く見られた。
カール分岐まで下ったところ。
これより肩に向かって一気に登り返す。
肩への急坂を登っているところ。
休み休み登ってあまり心拍数を上げないようにする。
肩を越えるとようやくなだらかになった。
向こうに見えるのは山頂手前のピークで山頂は影になっていて見えない。
ようやく山頂が見えた。
ここからもう一息だ。
綺麗に色づく葉っぱ。
09:40 幌尻岳山頂
徐々にガスが湧いてきたので、ガスに包まれる前に到着出来てホッとした。
歩いてきた縦走路を望む。
戸蔦別岳、北戸蔦別岳そしてピパイロ岳から伏美岳(ふしみだけ)まで北日高の山々を見渡すことが出来る。
南の新冠(にいかっぷ)方面を望む。
向こうに見えるのはイドンナップ岳か。
ガスに包まれるカムイエクウチカウシ山
生憎その神々しい全貌を拝むことは出来なかった。
山頂で玄米おにぎり1個を食べてしばしの休憩を取ると山頂を後にする。
ガスも湧いてたことだし帰路は長くて長居は出来ない。
ウラシマツツジやチングルマの草紅葉を楽しみながら下山する。
肩からの急降下。
足を傷めないように慎重に下ってゆく。
1110 戸蔦別岳
戸蔦別岳を越えて幌尻山荘分岐付近より戸蔦別岳見上げる。
12:00 北戸蔦別岳
北戸蔦別岳まで戻ると一安心だ。
団体さんが弁当を広げて休憩中だ。
窪みにはテントが張られていて非常に混雑している。
北戸蔦別岳山頂を過ぎた頃、幌尻岳は完全にガスに包まれた。
北戸蔦別岳からヌカビラ岳の間はクマの掘り返しが多数あった。
しかし、5連休の凄い人出でクマの気配を感じることは無かった。
12:25 ヌカビラ岳
ヌカビラ岳の下りが体に堪えた。
泥濘んで滑りやすく踏ん張りが利かない。
疲労が溜まり足取りは重い。
14:20 北電取水施設
ようやく林道終点の北電取水施設までやって来た。
あとは林道歩きを残すのみとなった。
ここで最後の休みをとることにした。
取水施設の広場
林道に出るとストックを使用する。
疲れた足腰を労って歩く。
15:00 登山口 着
長い長い登山道を歩いてようやく戻って来ることが出来た。
往復のタイムは僅かに11時間を切るところだった。
もう、足はヨレヨレで立っているのがやっとの状態だ。
重い体にムチを打って後片付する。
登山道情報と歩いた感想
今回、ネットで幌尻岳日帰りの記事を見て私もチャレンジしてみた。
今現在、新冠ルートはアプローチの新冠ルートが徒歩も含めて通行禁止(2015.9.1より)となっている。
幌尻山荘泊の糠平川コースは、深い渡渉が多数あって沢靴がないと厳しいし、シャトルバスと完全予約制の山荘に登山日時を拘束される。
今シーズンの幌尻山荘の営業は9月25日まで。
私が今シーズン幌尻岳に登ることが出来るルートは、チロロ林道から入って戸蔦別岳を越えてゆく長大なルートしか残されていなかった。
行きは疲労が蓄積していないので楽だったが、帰りは非常に辛く長い道のりだった。
しかし、やればやれないことはない。
これまで北海道で頻繁に登山をして体力が充実している。
好天時を選べばそれほど困難な日帰りとはならない。
無理だと分かったら途中で引き返せば良いまでのこと。
今回は歩行時間が8時間を越えた頃からが正念場だった。
今までこれほどまでに長いコースを歩いた試しは無かった。
疲れた足を庇って捻挫しないように慎重に歩いた。
チロロ林道からの日帰りコースの攻略のポイントは、なんと言っても早出することに尽きる。
林道終点に辿り着く頃、夜明けとなるようにゲート前を真っ暗な午前4時に出発した。
幌尻手前で徐々にガスが湧いて来た感じだったので、出発をあと30分早めても良かったと思う。
ヌカビラ岳の登りをまずは軽々クリアし、北戸蔦別岳から幌尻の肩までの激しいアップダウンを出来るだけ体力を消耗せずに通過し、ヌカビラ岳の急な下りでは滑って足を傷めないようにセーブして下山し、二ノ沢出合過ぎてフラットになってから一気にスパートをかける。
日帰りピストンの山行ではこのようなことに気をつければいいと思う。
今回はロングなコースであったため、万が一のビバークに備え通常の日帰り用品に加えて、ロープ2本付きツエルト、エマージェンシー保温シートを追加した。
他にはジジ臭いが膝の故障に備えてダブルストックを持って行った。
往復の林道歩きで使って、随分と楽をすることが出来た。
特に帰り道は弱った体に大いに推進力を与えることが出来て、疲れている割にはよく歩くことが出来た。
次回は糠平川のコースを折りたたみ自転車を使ってシャトルバスには乗らずに、山荘に1泊して幌尻岳登山をしてみたい。
それにしても日高山脈の主峰、幌尻岳は険しく山深くて魅力満載だった。
まだ日高の山を一つ登っただけだが、早くも日高山脈の虜になりそうな感じがする。
道標は最低限で至れり尽くせりの整ったコースではないからこそ、登り甲斐のある山となっているのだろう。
北海道滞在もあと残り一月を切ってしまったが、残りの時間を大切にして楽しんでゆくことにする。
走行距離 26.7km
ねぐら 道の駅「樹海ロード日高」
走行距離 24.2km
ねぐら チロロ岳登山口
おわり
コメント
山行お疲れ様です。
もし本を出すつもりなら一度故宮脇俊三氏の本を読んでみてください。
彼らな北杜夫氏を世に出した名編集者でらりながら趣味の乗り鉄をこじらして紀行作家になった伝説の偉人です。彼の文章は日本語を研ぐ、編集者らしく、作家の文章を読み手に解りやすいように解してたるのが解ります。研いでない文章はからあげさんの大好きな玄米です。
より多くの人に本として買ってもらうには 白米にしなければなりませんよ。
どうもありがとうございます。
誰にでも分かる文章と読みやすい文章は違うような気がします。
少しでも多くの人にブログを読んで欲しいとは思いますが、全ての人に分かって貰おうなどとは思っていません。