こんばんは。からあげです。
先日下回り洗車の時にプロペラシャフトブーツに亀裂が入って傷んでいるのを発見した。
それで本日、ディーラーにてブーツ交換の作業をして貰った。
ネットで調べてみると作業自体は簡単そうなのだが、硬く締め付けられているボルトを緩められるかどうか自信が持てなかった。
作業の様子を遠目で見学させて貰うと、やっぱり今回は頼んで正解だったと思った。
それではこれから今回の整備について説明しよう。
今回の整備は、トランスファーからフロントデフに動力を伝達するフロント側のプロペラシャフトのブーツの交換だ。
図面の3本あるうちの真ん中のものになる。
ブーツは4番。
リヤのプロペラシャフトのブーツは一体もののため、単品での交換は不可となっている。
見出し番号 4 品番 27153-83001
品名 ブーツ,プロペラシャフト 使用個数 1
部品代 300円
技術料 4,500円
消費税 384円
合計 5,184円
スズキ正規ディーラーで作業を実施した。
*参考資料はSUZUKIパーツカタログJB23W(8型)2010年9月初版をアップした。
Jimnyデータ
平成23年式 XG 8型 5MT
使用年数 5年、走行距離 59,150km
未舗装路の走行は少なめ、雪道走行で年に数回4WD-Hで走行するのみ。
作業の様子
リフトで上げて立った状態で作業をしていた。
ばらす前にシャフト前後のフランジにマーカーで目印を付けていた。
ドライバーのようなものをユニバーサルジョイントの間に差し込み回り止めをして柄の長いメガネレンチのようなものでシャフトフランジの取り付けボルト緩めていた。
ボルトはかなり硬そうだった。
フロントのフランジ部分のみを外してシャフトを抜いていた。
特にこれといった特殊工具の使用は認められなかった。
作業時間は約20分ほど。
プロの手際の良い作業は見ていて気持よくとても勉強になった。
作業後のチェック
作業が終わって家に戻ると早速、Jimnyの下に潜ってチェックした。
どれどれプロの仕事というものを見せて貰おうか。
真新しいブーツ。
黒々としていて弾力もある。
フロント側のシャフトフランジ部
ボルト4本により固定されている。
フランジにネジ山が切られているので、ナットはなし。
ボルトの頭のペンキが少し剥げている。
ボルトは再使用した。
フランジ部のアップ。
左がフロントデフ。
角度を変えてもう一枚。
ブーツをめくってみるとグリスアップした形跡が無かったので、グリススプレーのノズルを奥まで突っ込みグリスを吹いておいた。
それから保護のためブーツ全体にシリコンスプレーを吹いた。
リヤ側のフランジ部。
右がトランスファー。
マークが付いているが、こちらは外していない。
ボルトの頭のペンキが剥がれていない。
リヤ側のユニバーサルジョイントのところにあるグリスニップル。
ペンキでコーティングされている。
ここにグリスガンを接続してグリスを注入するとスプラインの方にグリスが回る仕組み。
回転力の伝達を行うために、軸と穴のはめ合い部分に歯を設けたものが一般にスプラインと呼ばれている。この特徴は動力の伝達を行いながら、軸と穴の軸心方向での相対位置を変えられることである。この機能は、自動車の変速機やプロペラシャフトなどに応用されている。
角度を変えてもう一枚。
プロペラシャフト全体
左がフロントデフ、右がトランスファー側。
何度も潜ってしっかりと目に焼き付けた。
感想
今回、ピットの外から作業の様子を見学させて貰って凄く勉強になった。
やっぱりリフトで上げて伸び伸びと作業が出来るのは効率がいいし、遠い視点で全体を見ることが出来るので、見落としがなくなると思った。
ジャッキアップしただけの狭い空間での作業は、やり難いしミスをしても気づきにくい。
しかし、気をつけてやれば問題ないと思った。
ボルトを緩めるには多少の力が必要だが、柄の長いメガネを使えば大丈夫だろう。
フロント側のプロペラシャフトはフリーで動くのでレンチの稼働域を確保出来る。
次回は自分でやってみることにする。
特殊工具が要らないし、作業手順が分かったので、自分で出来ると思った。
以前、船に乗っていた時、狭小スペースでの作業には泣かされた。
精密な作業はあまりないが、暑くて煩いエンジンルームでの作業は平常心を保つのが難しい。狭い場所に潜って不安定な姿勢で作業することもあった。
腕や肩、腰が痛くなるので、休み休みやった。
整備性の悪いエンジンや機器のレイアウトだと本当にイライラした。
ドックに入ると乗員で機械の整備をするのだが、定期的にエンジンを全てばらしてオーバーホールする必要がある。
この時は乗員では無理なので、エンジンメーカーの技術者にお願いする。
作業をみると、職人の技には惚れぼれとした。
難しい工程の作業でもテキパキとこなす。
その時、素人とプロとの決定的な差は、作業の絶対数の違いだと思った。
道具や環境の違いはお金を出せばなんとかなるが、作業のコツは実際に何度も何度もやって体で覚えないと分からない。
言葉で説明しても直ぐに分かるようなことではない。
メーカーの技術者は、全国のドックを渡り歩き、時間の制約があるなかきっちりと整備をやってのける。
たまにバラすだけの乗員が敵うはずはない。
車の整備にしても同様だ。
素人がプロペラシャフトのブーツを何回交換することがあるだろうか。
同一車種でやっても精々2,3回が関の山だろう。
プロの整備士に敵うはずがない。
作業の絶対数が全く違うのだ。
しかし、なんでも人任せにするのは気分が良くない。
これはお金の問題ではない。
自分で出来ることは自分でやりたい。
フロント側なら万一復旧出来なくても自走は出来る。
なんとかなるだろう。
次回はいつの交換になるか分からないが、1回はあるはずだ。
それまでもっとJimnyのことを勉強しておくことにしよう。
むふふ。
おわり
コメント
>自分で出来ることは自分でやりたい。
まったく同感ですよ、オカネの問題じゃない。
自分でやったがためにかえって費用が嵩むなんてちょいちょいあります。
40年ほど以前ですが^^;夜中に岐阜側から安房峠(もちろん安房トンネルなどない)を越えようとした時、山の中でいきなりエンストしました。キーをひねるもエンジンはプスンとも反応せずこれを続けたらバッテリーがもたないと、心細い懐中電灯(LEDなど無い)を頼りにボンネットを開けたのです。真っ暗な中通行する車も無く(もちろん携帯電話なんて世の中に無い)公衆電話なんて無いそもそも電線電柱すら無い。このままでは歩いて戻るしか無い・・今から歩けば朝には人家にたどり着くか・・・クマも出そうだが。
燃料は十分ある、あまりに突然でその後まったく反応しないので電気系統だと決め付け、点火プラグなら4発全部停止はありえない、二次コイル(こんなもんがあったのです)かディストリビューター(こんなもんがあったのです)だろうとディストリビューターを開けてポイントを確認するとヘソが出来て通電したままになってました。(二次コイルなら撃つ術なし、ポイントが原因で涙が出るほど嬉しかった)ドライバーの先っちょでヘソを擦り落としエンジン点火、ブオン!とエンジンが唸りを上げてくれました。
車にキャブレターがあった頃のお話エンジン整備をやった経験に救われました。
探検隊にはいろいろの経験が必要、でも人生そのものが探検ですね。
オカネは便利ですが経験もオカネで買えません。
自分でやらないと気が済まない質なんです。
これは直さないほうが良いと思っています。
それは大変な目に遭いましたね。
昔はみんな安房峠を越えていたんですね。