こんにちは。からあげです。
新たな風防の必要性
今日はガスストーブの使用には欠かせない風防について。
写真は車中泊から歩き旅まで使っている愛用のガスストーブ。
新富士バーナーのカセットボンベ仕様のレギュレーターストーブ ST-310。滑り止めとやけど防止のためにシリコンチューブ取り付け済み。
低温に強くローコストなST-310にも弱点がある。それは風に弱いこと。
閉ざされた屋内で使う分には何の問題もない。ところが屋外で使うと、風に弱くてそよ風程度でも炎が安定せず、いつまで経っても湯が沸かない。
立ち消え防止や燃費向上のため、ST-310を屋外で使用する時は風防は必須アイテムとなる。
そこでMSRガソリンストーブに付いていたアルミ風防を使用している。
MSRのガソリンストーブに付属している純正アルミ風防。
軽量でストーブやクッカーに合わせて自在に形を変えられる。なかなか使い勝手がいい代物。
便利で使いやすいアルミ風防だが、大きな欠点がある。
繰り返し曲げ伸ばししていると、折り目からアルミが切れて来る。
この風防はおよそ2年使用した。使用頻度が高いため、ボロボロになってきた。
アルミテープで補修してみたが、一時しのぎにしかならなかった。
アルミは自在に曲げ伸ばしできる代わりに耐久性に乏しい。
それでアルミ風防に代わるものを探していた。
激安ノーブランド品風防(ウインドスクリーン)の入手
【ノーブランド品】 ウインドスクリーン 135mm×650mm
2016年11月、Amazonで送料込み約305円で購入した。今アマゾンを見ると送料込みで250円(2016.12.17現在)だった。注文して一週間ほどでゆうパケットという郵便で届いた。
どうやって利益を出しているかは不明だが、激安につられて購入してみた。
アマゾンのレビューには酷評している人も僅かにいるが、多くはその安さを絶賛していた。
商品は収納袋付き。
袋から出したところ
蝶番部分が若干歪んでいるような気がするが、細かいことは気にしない。
どうせ使っているうちにキズや凹みが付いてくる。
最近の癖、何でも重さを量りたくなる。早速、重さを量ってみた。
収納袋 7g
ちなみにMSRの純正アルミ風防は、59gだった。
風防は9枚の薄いアルミプレートを蝶番で接続している。
蝶番部分を自在に曲げて使用することができる。
両端のプレートにはピンが装備されている。
屋外で使う時に地面にピンを刺して固定する。
蝶番部分
蝶番があると、繰り返しの折りたたみにも耐えられる。
折りたたんだ風防を横から撮影する。
風防の凹み部分。
こちらを地面の方に向けて設置して、下から空気が入りやすくしているようだ。
テストの前に少しばかりの作業を行う。
バリが出ていて怪我をする恐れがあるので、ヤスリで磨いて滑らかにしておく。
目の粗いサンドペーパーで擦って角を落とした。
軽量化前の風防でテスト
それではテストをしてみよう。ガソリンストーブにセットしたところ。
こういう時、おっさんは非常に手際がいい。ふむ、ちょうどいい大きさだ。
燃料ホースの隙間を減らして耐風性能を高める。
若干の隙間があるが、これくらいは許容範囲だろう。
特定のストーブのみピッタリと合うものより、いろいろなストーブに対応できる方が使い勝手が良い。
実際のテストで使用するストーブは、レギュレーターストーブST-310。
カセットボンベを出してストーブ本体を囲んだ。
ガソリンストーブは準備と後片付けが面倒なので、テストではガスストーブを使用することにした。
アルミクッカーをセットしたところ。
横から見たようす。
カセットボンベの方向を風下側にする。
単に湯を沸かすだけではツマラナイので、ラーメンを作ってみる。
寿がきや本店の味。粉末スープの他にメンマとコーンが付いてくるデラックスなラーメンだ。
テストした時、ちょうど強風が吹いていたので、じっくりとチェックすることができた。
ラーメンが完成した。
風防がフィットしているせいか、いつもより早く湯が沸いたような気がした。
寒い外で食べるラーメンは格別に美味い。
ノーブランド品風防の軽量化
テストが終わったあと、使用した道具は洗って片付けた。
その時に気になったのが、普段使用しているアルミクッカーの中に風防が入らないこと。
テスト画像でも登場した普段愛用しているアルミクッカー大小のセット。
小が13cm角、大が15.5cm角。
クッカー小の方に風防とST-310が入るようにしたい。
ストーブは入るのだが、風防は大きくて入らない。
そこで軽量化を兼ねてカットすることにした。
普通のトタン板を切る金切りばさみを用意した。
上のワイヤーカッターは大げさ過ぎた。
飛び出ている部分を金切りばさみでカットした。
カットした部分。長さは約8mm。
角はヤスリで丁寧に磨いて丸くした。
高さは若干低くなったが、それほど耐風性能が変わるわけではない。
クッカー小を載せたところ。
横からのようす。
しっかりとストーブとクッカーの隙間を塞いでくれている。
今度はクッカー大を載せてみた。
こちらの方がよりフィットする。
これなら耐風性能と燃焼効率が大幅に上昇するだろう。
しかし、これで満足してはイケない。
よく見るとプレートが1枚余分になっている。
1枚切り離せば、相当な軽量化になるに違いない。
蝶番のピン(ただの細い針金)をプライヤーで引っ張り、プレート1枚を取り外した。
プライヤーで引っ張ると、簡単に抜けるピン。
単にピンを入れて止めているだけなので、元に戻すのは簡単だ。
プレート1枚を外し、プレート8枚でクッカー大を載せたところ。
無駄に余っていない。
飛び出たカセットボンベのようす。
角度を変えてあらゆる方向からチェックしたが、枚数が少ない方がよりフィットしているように見えた。
ヨシ、これで行こう!
軽量化した後で重さを計ってみた。
すると93g、なんと21gの軽量化に成功したのだった。
カットしてクッカー小にピッタリと入るようになった。
クッカー小にST-310と風防を入れてから、クッカー大に入れたところ。
無駄なく綺麗に収まってくれた。
クッカーを見ていると非常に気分が良くなった。
もう少しコンパクトにならないものかと思っていた長年の課題がついに解決した。
さらに収納袋の紐が長いのでカットすることにした。
袋をいっぱいに広げた状態で紐が余っている。
紐をカットしたところ。
重さを計って見ても1g以下で表示には現れず。
紐を短くした収納袋に入れたところ。
スッキリして気持ちいい。
まさに自己満足の世界だ。
MSRアルミ風防とカスタマイズしたノーブランド品風防を比較
右がMSRのアルミ風防、左がカスタマイズしたノーブランド品風防
ノーブランド品風防 93g
重量ではMSRのアルミ風防の勝ち。
しかし体積では圧倒的にノーブランド品風防が勝っている。
アルミの性質上MSRの風防は、コンパクトに折りたたむことができない。
重しを載せてみるとノーブランド品風防はかなりコンパクトになった。
ノーブランド品風防は重量があるものの、コンパクトで繰り返しの使用に耐えられる。車中泊ではノーブランド品風防の方がよいだろう。
以後は、軽量化したい登山の時だけMSRのアルミ風防を持ってゆくことにしよう。
ノーブランド品風防まとめ
この商品は間違いなくお買い得だと思う。
荒っぽい作りだが、値段の安さがほかの些細な欠点を忘れさせてくれる。
カットしたり、プレートを取り外したりと、簡単にカスタマイズできるのもいい。安いので思い切った加工ができる。
軽量コンパクトで安価な風防は、100円ショップのアルミレンジフードで自作するのが定番らしい。しかし、薄っぺらのレンジフードでは耐久性に問題があるように思える。
蝶番タイプの風防なら繰り返しの使用にも耐えられるし、重さもあるので風に飛ばされにくくて使いやすい。
大事に使えば一生ものだろう。
今回、軽量化して使いやすくなったノーブランド風防、これからガンガン使って行きたい。
ノーブランド品風防その後(3年経過)
その後も使い続けて3年以上経過した。
ガソリンストーブのススで黒くなっている。
その後のカスタマイズでは、風防が風で開いて倒れないように針金を付けた。
プレヒート中のMSR ウィスパーライトインターナショナル。
アルミ鍋の大きさに合わせて、針金は長めにしている。
プレヒート終了後、アルミ鍋を置いて炊飯を開始する。
実家ではガソリンストーブで朝晩玄米ご飯を炊くのが日課になっている。
ノーブランド品の風防が大活躍。針金で端を固定すると、風が吹いても倒れない。実に便利な風防だ。もう手放せない。
コメント
アマゾンの安い防風板をST-310に合わせて改造する方法が。アマゾンレビューでもやってる人いました。やってみるとST-310専用になる感じでいい感じに。板を一枚折るので軽量化にもなるかもしれません。軽量化と使い勝手向上の参考になればと。
http://cospa-camper.blog.jp/161216-st310-bouhuutaisaku-ketteiban?ref=popular_article&id=7383318-5140873
ランニングコスト節約道具系の話も楽しみにしております。
どうも情報ありがとうございます。
この風防は安くて思い切って加工できるのがいいです。
付け外しもそんなに面倒ではないので、今後やってみることにします。