山中バトル

おはようございます。からあげです。

 

これまでの素晴らしい秋晴れの日々が終わってしまい、朝からどんよりとした曇り空となっている。北海道の天気は今日から下り坂で、台風の進路にもよるが、しばらくぐずついた天気となりそうだ。
明日から秋の大型連休が始まるが、どうしたものかと悩んでいる。
天気が悪いのでどこかの町中で過ごそうと思うが、大きな町だと凄い人出が予想される。
観光客に揉みくちゃにされたくはない。
静かな場所で連休を過ごしたい。
どこかに良い場所はないかと、暇さえれば地図を眺めている。

 

ガソリンストーブ XGK-EX メンテナンス

最近、寒くなってきたので暖房を兼ねて車内でガスストーブを使うことが多くなっている。
時々、思い出したようにガソリンストーブで煮炊きする。
XGK-EXは火力調整がほとんど出来ない仕様で、長時間とろ火で煮込むような料理には向かないが、炒めものやお湯を沸かすことにかけては何物にも負けない。
玄米の炊飯はあまりに短時間で水分が無くなってしまうので、水をかなり多めにして炊かないと直ぐに焦げてしまう。

近頃、ガソリンストーブを使い終えてコントロールバルブを閉鎖し消火しようとするが、燃料が漏れていつまで経ってもオレンジの炎を出して燻ぶる症状が現れ始めた。
バルブにゴミでも詰まったのかなと思ってストーブのメンテナンスを行うことにした。

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コントロールバルブの分解方法

コントロールバルブの戻り止めナットを専用工具で2回転緩める。
コントロールバルブを6回転させて緩める。
戻り止めナットを完全に緩めコントロールバルブを取り外す。
バルブのツマミを外してバルブから戻り止めナットを外す。

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前回6月末頃に分解した際は赤いペンキのカス(燃料ボトルの塗装が剥げたやつ?)のようなものが付着していたが、今回は僅かなゴミだけだった。
バルブとOリングをウエスで綺麗に磨いておいた。

参考ブログ記事 モリモリ食べて道具のメンテナンス(2015.6.29)

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コントロールバルブ左から2段目のねじ山部分が平らにカットされている。
この部分で燃料の流量を微調整するのか。
見た目には一番左の先端部分で燃料の流量を調整するようにも見える。
バルブを弄っても僅かに火力調整出来るのみ。意味があるのか。
今後、メンテをしながら勉強してゆくことにしよう。

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燃料ポンプのコントロールバルブの穴にカメラ用のブロアを突っ込み吹かしてみる。
どこかに小さなゴミが引っ掛かっているかもしれない。
念入りに何度も吹かす。

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燃料をカットした後でもじわじわと漏れて炎が燻っている状態だと、フレームスプレッダーの裏側が煤で汚れやすい。
フレームスプレッダーとは画像中央の丸っこいパーツで、ジェットノズルから噴射されたガスを周囲に配分して炎を最適化するパーツ。
今回は3mmくらいの分厚い煤の層が出来ていた。
ウエスで綺麗に拭いて汚れをとる。

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ついでにストーブ本体のメンテナンスも行う。
ジェットを外してジェットの穴を専用の工具で掃除する。
ちょっとした詰まりで燃焼状態が悪くなるので丁寧に掃除する。

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ストーブ本体のメンテをした時のプレヒートには注意が必要。
プライミング用パットに染みこんだガソリンが一気に燃えて火柱が上がる。
人気のあるところでは通報されないように気をつけたほうがいい。

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最近、登山靴が乾く間がないほど登山をしているので靴の消耗が激しい。
よく見るとアッパーのあちこち擦り傷が出来て、ソールの角が丸くなって来た。
靴の先端部は岩にぶつけてしまうことが多いので特に痛みが激しい。
北海道にやって来るまでは、これほど消耗するとは思わなかった。
休みなく履いているので寿命が随分と縮まりそうだ。
今度やって来るときは2足持ってくるようにしたい。
そしてしっかりと乾燥させてクリームを塗りたい。
ただし、どこに靴を収納するかが問題だ。

 

ひっとりとした山奥で突如発生する山中バトル

2015.9.18

最近、ようやく北海道の山に慣れて体の力が抜けて気持よく歩けるようになった。
それでペースが上がってよく人を追い抜くようになった。
北海道の山ではほとんどの人が熊よけの鈴を付けて歩くので、先行者がいれば鈴の音で分かる。
次第に鈴の音が大きくなりやがて人が現れる。
追いついたほうが早いので、先行者は立ち止まって脇に避けて道を譲ってくれる。

ところが、鈴の音がし出してもなかなか追いつかないことがある。
そう、追いつかれた方がペースを上げたのだ!
こちらも負けじとペースを上げて距離を縮めようとする。
時々、かなりの余力を残して流して歩いている人もいて、途端にハイペースとなったりする。

バトルスタートである。

私も負けたくないので必死になってペースを上げる。
いつまで経っても鈴の音の大きさは変わらない。
いや、ひょっとするとじわじわと離されているかもしれない。
フォームを修正し歩きの無駄をなくす。
段差が大きいところでは焦らず刻んで足を置き、フラットなところでは大股で歩く。
しばらく均衡した状態が続くが、呆気無く勝負が付くこともある。
先行者は逃げきれないと観念したのか、道端に止まって休んでいる。
追い抜きざまに、挨拶し相手の顔を見る。
表情では笑っているが、内心は悔しいに違いない。
私はニヤリとしつつその場を後にする。

しかし、油断をしてはいけない。
後から猛然と追跡してくる人もいるのだ!

バトル再開である。

抜かれたのが余程悔しかったのか、休憩もそこそこに追いかけてくる。
私はやれやれ随分と手間が掛かったなと思いながらペースを落として歩いていると後ろから鈴の音が近づいてくる。
これはいけないと慌てて再びペースを上げる。
一体どこにそんな力が残っていたというのか。
必死になって山道を歩き続ける。
ピッタリとマークされて逃げきれない。

ここで姑息な手段を用いる。
鈴を握って一時的に音を消してこちらの気配を消す。
すると相手は振り切られたと思って諦めて歩くペースを落とすことがある。
結構、これは使える手だ。
何度かこれで危機を乗り切った。

それにしてもこの前、ニペソツ山の下りでピタリと後ろに付かれた時には参った。
ペースを上げても一向に距離は縮まらず、ひたひたと後ろから迫ってくる鈴の音。
くそぅ、このペースでも追いかけてくるとはバケモノか!
私はとうとう観念し立ち止まって道を譲る。
追い抜いていったのは若い姉ちゃんだった。
直ぐさま追跡を始めたが、とても追いつけるようなスピードではなかった。
完敗だった。
その後、しばらくするとまたもや後ろから接近する人物あり。
直ぐに譲ってマイペースで下りることにした。
登山中の事故は下山中に起こることが多い。
無理はしない。

下山後、川で汚れた靴を洗っていると先ほど後から追い抜いていった同年代のおっさんがやって来た。
唸り声を上げてやって来るものだから、クマと勘違いして凄くびっくりした。
その人と話をすると、姉ちゃんに負けたのが悔しくて追いかけていたとのことだった。
その話を聞いて自分と同じようなこと感じていたので笑ってしまった。
どうして山男には負けず嫌いが多いのか。

まあ、それにしても定期的に発生する山中バトルは面白い。
実力が均衡しているほど白熱したバトルを楽しめる。
今度はいつ起こるのか。
それを楽しみにしつつ、山を歩き続ける。

走行ルート

走行距離 32.3km
ねぐら  道の駅「南ふらの」

 

おわり

コメント

  1. koya(石川) より:

    お疲れ様です、からあげ隊長。

    山中バトルの記事、ニヤニヤ、うなずきながら読みました。

    体力に多少なりとも自信がある登山者は、ペースアップしますね。
    登山あるあるですね。
    私もペースアップするし、追い抜くほうが多いです。(特に下りが得意)

    しかし、トレランの選手は、びっくりするスピードで登ってくる。いや、走ってくる。
    憧れる体力です。(50代の私では無理だろう)

    隊長の一言
    >登山中の事故は下山中に起こることが多い
    私は、まだ登山経験が浅いので、これを意識して安全に登山をしようと思います。

    隊長の北海道探検の無事をお祈りいたします。

    以上

    • karaage より:

      トレランは、負けず嫌いの男達によって始まったのかもしれませんね。

      北海道の山は泥濘が多くて特に下山中に滑りそうになります。

  2. JB23Wー9型XG5MT白 より:

    文章の書き方を勉強されたことがあるのですか?
    素晴らしい!臨場感が読み手に伝わってきます。
    書こうとしてもなかなか書けるものでは無いです。
    文章を描くですね。

    • karaage より:

      そんなことは初めて言われました。
      素直に嬉しいです。どうもありがとうございます。

      勉強はしていません。ただ、毎日ブログを書いているだけです。

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