軽装日帰り登山の安全性を考える

おはようございます。からあげです。

昨日の雨は夕方には止み、今日は朝から晴れの良い天気となっている。
こうも好天続きだと天気が良いのが当たり前となってしまう。
北海道での曇りがちの天気が嘘のように思えてくる。
それだけ東海地方は温暖な気候なんだろう。

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昨日一日ぶら下がっていた洗濯物には、少し苦しめられた。
トイレで外に出ようとすると、体にまとわり付いてくる。
それに視覚的な圧迫感がある。
狭いところにいるのは結構好きだが、こういう鬱陶しさは好きになれない。
しばらく好天が続きそうなので大助かりだ。

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今日の朝ごはん

実家にいる時も玄米ご飯に味噌汁。そして納豆が付く。
私はこれで十分だ。
毎日同じものを食べても大丈夫な質だが、玄米を食べているとより一層その傾向が強くなる。
玄米だけは不思議と全然飽きない。食べれば食べるほど好きになる。
これが脂っこいものや味付けの濃いものだと、からあげと焼き鳥以外は直ぐに飽きる。
やっぱり体はより自然な食べ物を求めているのだろう。

 

ところで、今日はまたまた北海道ネタで、軽装日帰り登山の安全性を考えてみる。
今回の北海道では、ヒグマが怖いので2回のテント泊を除いて、日帰りで登山をしていた。
人気のない静かな山中で泊まる勇気が無かった。

日帰り登山では、愛用の20Lザックに荷物を詰めて、早朝登山口を出発した。
多少の道迷いがあったが、ほとんど早い時間に下山していた。
何事もなく無事に登山口に下山出来たのは、単に運が良かっただけだ。
私の山行には重大な欠陥が潜んでいるが、多少の若さと運の良さで、問題点が表に出て来なかっただけなのだろう。
手持ちのザックの容量が20Lであることと、余計な荷物を持って歩きたくない、という2つの理由から、日帰りを前提とした装備を選択していた。

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北海道日帰り登山の装備

20Lザック、ザックカバー、ウエストバッグ、カッパ上下、ロングスパッツ、ヘッドランプ、スマホ、デジカメ、ライター、地図、コンパス、剣鉈、熊撃退スプレー、熊よけベル・鈴、笛、ウインドブレーカー、軍手、トイレットペーパー、水筒(プラティパス2L、ハイドレーションホース付き)、玄米ご飯、カロリーメイト4袋、登山用長袖シャツ

さらに状況によって
ストック、サバイバルシート、ツエルト
が追加される。

普段は、長ズボンにTシャツという軽装で、風が強い時はTシャツの上からウインドブレーカーを着る。
長袖シャツはほとんど着なかったが、防寒用に持っていた。

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ツエルトを持って行ったのは、9月下旬に行った幌尻岳の日帰り登山のみ。
サバイバルシートは8月頃からザックに入れて持ち歩くようになった。
ツエルトは薄い生地で出来た簡易テントで、多少の防水性と保温力があるのでロープを取ってきちんと張れなくても、被って包まっているだけでかなり温かい。
小型の非常用装備だが、軽装の日帰り登山では、ツエルトでさえ嵩張るように思えてしまう。
軽装日帰り登山こそツエルトが必要だというのに。

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荷物を詰め込んだところ。
晴れの日だと20Lでは衣類がほとんど中に入ってパンパンになる。
小物類はウエストバッグに入れて直ぐに取り出せるようにしてある。
ザックが小さいので、藪が深い登山道でも軽快に歩くことが出来る。
大きなザックだとハイマツの枝が引っかかるので厄介だ。
北海道は倒木の下を潜ることも多いので、小型ザックの方が良いと思った。

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フード付きのウインドブレーカー

カッパの上で代用できるが、普段からカッパを着ていると擦れて直ぐに傷んでしまうので、撥水性があって風を通しにくいウインドブレーカーを着ている。
ゴアテックスのカッパ上は、約2万円と非常に高価だが、このウインドブレーカーは3,000円程度と非常にリーズナブルだ。
ゴアテックスは初めのころは防水性と透湿性があって非常に快適だが、ある点を越えると一気に機能が落ちてきて不快となる。
ウインドブレーカーのフードは邪魔だと思っていたが、10月初めの芽室岳登山で寒風に吹かれてから認識を改めた。
ペラペラのフードがあるだけで、体の露出部分が減り体力の消耗を抑えることが出来る。
ゴアテックスのカッパを温存するためには、ウインドブレーカー着用の他にポンチョの利用も考えられる。
ポンチョは完全防水の生地でもサイドが開いているので通気性が確保される。
セパレート式のカッパは、ゴアテックスでも結構蒸れる。
それにザックを背負った状態でも上から被れるので、背中の部分がザックで擦れ無くて良さそうだ。
ポンチョがあれば、コストを抑えて雨天行動をすることが出来るに違いない。
来シーズン、ポンチョを実戦投入するとしようか。
(ポンチョは使用したことがない。あくまで私の妄想に過ぎない。)

北海道では、以上のような軽装で日帰り登山を繰り返していた。
登山をしながら、道迷いをして明るいうちに下山できなくなったらどうするか、といつも考えていた。
6月中は北海道にやって来たばかりで、軽装登山の危険性に気が付くこともなかった。
7~8月は夜間多少は冷え込むが、登山用ズボン、長袖シャツの上から、ウインドブレーカーとカッパ上下を着こめば、死ぬことはないだろう。と思った。
9月に入ると急に冷え込みが厳しくなり、軽装では一夜を明かすのは無理だろう。歩いている時でさえ風に吹かれると凍えたのに、じっとしていたら体が冷えて死んでしまうと思った。

登山中に躓いて転倒して足を骨折し行動不能になることは十分予想される。
一般登山ルート上で行動不能になっても、他の登山者が通り掛かるかもしれないし、圏内で電話できるかもしれない。
しかし、道に迷って電波の届かない谷に下りて行動不能になった場合は、非常に危険となる。
助けも呼べず、自力での下山も出来ないとなると絶望的だ。
山中での一夜をなんとか耐えて明るくなれば、良いアイデアが浮かんで来るかもしれないし、稜線まで這ってでも登って連絡を取ろうという気力が湧いてくるかもしれない。
一夜を越せない者は生存の可能性は急激に低下する。

秋は木々の葉っぱが落ちて風当たりが強くなる。
落ち葉に埋もれていれば多少温かいのか。

秋は冷え込みも厳しくなる他に渇水期で水の入手も困難になってくる。
2Lの水を持って行くと、暑い日でも半分は残っていたが、残り1Lで行動出来る時間は限られる。
穴を掘ってビニールを掛けて水に戻る水蒸気を器で受ければ、山深い山中でも水が入手出来るかもしれないが、そんな余裕はあるだろうか。

医療品を全く持っていなかったので、怪我をした場合どうなるのか。消毒薬を塗って絆創膏を貼れば治るような程度の傷であれば、緊急の医療品はいらない。
必要なのものは、骨折捻挫に備えて腕や足を固定する粘着テープではないのか。

こんなことをいろいろ考えた。

まとめ

今回の軽装日帰り登山で無事に戻って来ることが出来たのは、単に運が良かっただけなのだ。そう自分で結論付ける。

身軽に歩きたいがための日帰りだが、生存に必要な最低限の荷物を持ち歩くには、ザックの容量は25L欲しい。
今の20Lは、カリマーのridge20というものだが、現在は20Lは廃版となって、25L以上のものしかラインナップされていない。
やはり日帰りでも小さすぎるということなのだろう。

山中での数日間の生存を高めるためには、少なくとも追加の非常食と防寒着、ツエルトは必要だろう。
それらのものを加えれば、20Lのザックでは荷物が入りきらない。
手持ちのザックは20Lの他に35L、75Lの2つなので、夏以外の日帰りでは35Lを使用することにする。
それが現時点での最良な方法だ。
北海道では大きなザックの登山者が多くて、一体何が入っているんだろうと思ったものだが、山中のビバークを想定すれば妥当な容量だ。
自分の実力を考えず危険な登山をしていただけだった。

 

藪漕ぎエプロンについて

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藪が深い北海道登山で役立ったのは、100均のカッパだ。
早朝登山をすると朝露に濡れて下半身がずぶ濡れになることが多かった。
カッパのズボンを履くのは、面倒だし傷みやすくなる。
それで考えたのが、100均カッパを腰に巻く方法だ。

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頭のフードの部分を折り返して腰に巻き、腕の部分を引っ張って縛って固定する。
スパッツを付けてカッパを巻いていれば、ほとんど濡れずに快適に歩くことが出来た。
着脱が簡単に出来て蒸れないのが良かった。
しかし、薄手のビニールカッパでは耐久性が低く、ハイマツの枝に引っ掛けると直ぐに破れてしまう。
ブルーシート地で自作藪漕ぎエプロンを作ろうと思っているが、他の作業があるのでなかなか出来ない。
作業が片付いて落ち着いたら、試作品を作るとしよう。

 

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2Lプラティパスの水筒

北海道ではこの水筒とハイドレーションホースが無くてはならないものだった。
ザックを降ろさずにこまめに水分補給できる。
頻繁にザックを下ろして休むと、歩きのリズムが崩れてしまう。
このプラティパスのお陰でスムーズな登山をすることが出来る。
しかし酷使したおかげであちこちボロボロになってきた。

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折り目の部分が剥がれてきた。
水が減ってくれば、自然に折れ曲がるようになって、折り目の部分に負担がかかる。

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底の折り目にも負担がかかる。
収納時は折りたたみ、使用時は広げるので、何度も繰り返し折り曲げられる。

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水筒の口の付け根の部分に穴が空き水が漏れ始めた。
水を入れた状態で、口だけを掴んで持ち上げると、付け根部分に負担がかかる。
必ずもう片方の手で下を優しく抱えるようにする。
しばらくはガムテで塞いで使っていたが、少しずつ漏れてザックの中が湿っぽくなってしまった。

容量は2Lだが、普通に入れても2.2Lくらい入っていた。
10年以上前に購入して、ハイドレーションを付けて使い始めのがここ3年くらい。
もう限界だろう。
ここを直しても他が直ぐに穴が空く。
信頼性の低い水筒を使い続けるのは、精神的に疲れる。
今日、捨てることにした。

 

ああ、気がついたら昼前になってしまったぞ。
考えながら記事を打つと時間がかかってしまう。
ちょっと不満だが、これで良しとして今日もブログの加筆作業をせっせとするとしよう。

 

おわり

コメント

  1. JB23Wー9型XG5MT白 より:

    八ヶ岳もですが信州の山は今朝冠雪してました。
    今は知りませんが、ベトナム戦争当時米海兵隊の兵士は戦闘行動中ポンチョのみが雨具でありツエルトでしたよ。ポンチョかぶって座ったままタコツボ(穴)で寝てます。タコツボは弾除け
    日帰り装備で数日間動けないとするなら怪我以外に考えにくいですよね、数日で動けるとは考え難いです。その状況に置かれたとするならそれは遭難で助けを求めるか死を覚悟するか二者択一。天候の急変や噴火などの緊急事態ならザック捨ててでも走り下るのが正解かと。登ってきた行程を全て走り下る体力を温存している事が求められますけど。
    装備が重くなるとスピードが落ち体力を消耗し怪我のリスクも高くなります。
    骨折捻挫などの備えにテープとテーピングの技術は必携と思います。
    玄米は生でも食べられます。適量を噛まずに口の中でぐちゅぐちゅやってるとお粥になりそれでもぐちゅぐちゅやってると無くなります。唾液をふんだんに飲み込む事で栄養バランスが整います。玄米は非常用食料としても使えます。 試すと分かりますが少量で十分岩塩や黒砂糖もあると心強いです。

    • karaage より:

      ゴアテックスのカッパを長持ちさせるには、ポンチョの使用が欠かせないと思います。
      日本の山では見かけることが少ないですが、あれは非常に合理的なものです。

      おしっこはいいですけど、ウンコは厳しですね。

  2. JB23Wー9型XG5MT白 より:

    もう一つ非常用の水がありました。
    これは試した事すらありませんが、おしっこです。
    体から出たばかりのおしっこが毒であろうはずはありません。
    これを飲んで助かった人はけっこうあるようです。

  3. JB23Wー9型XG5MT白 より:

    汚い話でもう一つウンコは食べない方が良いです。大腸菌は体に必要な菌ですが口から摂取すると腹壊します。おしっこは飲尿健康法なんてのもあります。
    連投ごめんなさい。

  4. さく より:

    からあげさんはGPSは持たないのでしょうか。(記載に無いだけ?)
    少なくとも大幅に道に迷う事は無くなるし、ルートの記録も残るのでとても便利・心強いですよ。

    • karaage より:

      GPSはインチキみたいで使う気はありません。
      一度、登り口が分からなくて使いましたが、後味悪いです。

      切り傷を負ったら化膿する前に下山するようにします。

      初期のものなので、丈夫だったかもしれません。

  5. さく より:

    隊長!
    忘れてましたが消毒と絆創膏(とかガーゼ)は必須です!その場で消毒・保護しないとヤバイ場合もあるので。
    粘着テープとかはあると色々便利ですね。

    水筒はすぐ壊れるので私も残念に思ってます。10年ももたせたのは凄いですね。丁寧に扱われていたのですね。

  6.   より:

     いつも楽しく拝見しています。

     小型ザックを担いだまま着れる膝丈のレインコート(隊長のザックだと大丈夫そうです)と、レインチャップスを愛用しています。ゴアほどは高くないので、気楽に着ています。ザックカバーも不要になります。

     コートは若干蒸れますが、自分でプラスチックのスナップボタンを着けて、隙間ができるようにして蒸気を逃がしています。

    http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1128274
    http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1132104

    • karaage より:

      いつもありがとうございます。

      その組み合わせも良いですね。
      レインチャップスはウルトラライトハイキングギアの本で読んだ事あります。
      すっかり忘れていました。
      日本ではセパレートタイプのカッパが主流ですが、こういうのも使って行きたいですね。
      隙間があるのは悪いように思われていますが、蒸れを解消するには大事なことですね。

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