準確定申告と高額療養費制度について

おはようございます。からあげです。

 

親父の身辺整理をやっていて以前から気になることがあった。
それは所得税の確定申告。

 

年の中途で死亡した人の場合は、相続人が、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額及び税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をしなければなならない。これを準確定申告という。

 

親父は生前どのように処理していたか不明だったので、関係書類を探し出して自分で調べてみた。
そうしたら、収入が年金のみの高齢者は確定申告が不要となっていることが分かり、手間を掛ける必要はなさそうだった。

独身であってもおっさんになると自分のことだけではなく、家族(特に親)のことを面倒をみる必要が出て来る。
自分の事ではないので放っておいてもいいが、このままだと年老いた親が困ることは分かり切っているので、ここは私情を捨てることにした。

自分の老後はまだ先の事だとして、これまで年金のことや医療費関係のことを調べることは少なかったが、親父の死をきっかけにその必要性が出てきた。

そこで今回は勉強する調度良い機会と思い、年金生活のことを先取りしてあれこれ調べている。

 

2014-3-12

年金受給者の負担軽減のための「確定申告不要制度」

 

平成23年分の所得税から確定申告不要制度が導入された。
以前は、公的年金等については雑所得として課税対象となっており、一定金額以上を受給するときには所得税が源泉徴収されていて確定申告を行って税金の過不足を精算する必要があり、年金受給者には負担となっていた。

 

確定申告の不要制度の対象者(いずれも該当する人)

 

 ・ 公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下
 ・ 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下

ただし、制度対象者でも公的年金から所得税が源泉徴収されている人で以下に当てはまる場合は所得税の還付を受けられる可能性がある。

 

確定申告をすれば所得税の還付を受けられる人

 

 ・ マイホームを住宅ローンなどで取得した場合
 ・ 一定額以上の医療費を支払った場合
 ・ 災害や盗難にあった場合

 

 

私の親父の場合は、年金収入のみの400万円以下なので、確定申告の不要制度の対象者となるが、病気療養のため入退院を繰り返していたため、毎月支払う医療費も高額であったと思われたので、医療費控除で所得税が還付される可能性があった。

そこで、公的年金の源泉徴収票をチェックしてみると、源泉徴収額はなしとなっていた。

 

その他に聞きかじった情報をもとにネットで調べてみると、高額療養費制度によって1ヶ月の医療費の自己負担額が高額になった場合、70歳未満の人は(親父は70歳未満)所定の窓口に「健康保険限度額適用申請書」を提出し、認定証を交付してもらえれば一定の自己負担額を超えた分が払い戻される。

 

この制度は事前申請が原則だが、死後の申請もでき、対象医療費の支払いから2年以内のものであれば払い戻しを受けられる。

そこで市役所の年金係に出向いて医療費の支払い金額を調べてみたところ、以前から「限度額適用認定」を受けており、毎月の支払いは、上限の44,400円のみとなっていた。
ということで、高額療養費の払い戻しはなく、確定申告も不要となり、親父の税金関係の手続きは、これでOK!となった。

 

ちなみに、差額ベット代や入院時の食費、先進医療の自己負担分は高額療養費制度の対象外となるので、全額自腹で支払わないといけない。
そうしたものを合わせると親父は毎月莫大な金額を病院に支払っていたことになるだろう。
ドケチの親父はさぞかし無念だったと思う。
やはり健康に勝るものはないと改めて思った瞬間だった。

 

参考リンク

ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度(政府広報オンライン)
高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省)参考資料(PDF)あり

コメント

  1. chiponeko より:

    こんにちは。
    一段落したようですね、これで安心して山暮らしに戻れるかな。
    90才の親父が居るので、これからの事で参考になります。
    表題とは関係有りませんが、私のblogにリンクを張らせて頂きました。オタクな物しか書いていません...不都合が有ればお知らせ下さい。

  2. かなぶん より:

    これはまず普通の方は無理だと思いますけど、どうしてもと言う方向きの究極の方法です。
    ある刑務官から聞きました。
    高額医療費が払えないなら、罪を犯して刑務所に入れば医療費は無料だそうです。
    どんな病気でも無料で治療してくれるそうです。笑
    しかし、軽犯罪だと治療前に出所する事になりますけど。
    最後の手段だと思ってください。

  3. からあげ より:

    >chiponekoさん
    あとは登記完了証の受け取りと銀行口座の解約手続きなどが残っています。
    90歳とは随分と元気な親父さんですね。
    私のHP,ブログはリンクフリーです。
    オタクものなら尚良いです。
    どうもありがとうございます。
    >かなぶんさん
    自由と引き換えの治療ですか。
    これは究極の選択ですね。
    ですが私は自由を選ぶと思います。
    一つ勉強になりました。
    どうもありがとうございます。

  4. 裏方 より:

    国民の権利は、主体的に主張し行使しなければ守られません。
    だから、手続き関係を勉強しておくのはいいですよね。

    この歳になって思うのですが、

    友達が一人もいなくても、家族がいなくて天涯孤独でも、権利行使すれば、日本国民である以上、孤独ではありえません。
    たとえ、生活保護費受け取っていても、ちゃんと手続きして権利行使しているのであれば、立派に社会参加しているのですから。

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