四国歩き遍路の記録【その6】~50番繁多寺から66番雲辺寺まで~

 
四国野宿遍路の旅
2014年11月11日~12月25日まで(45日間)

2014年12月16日(36日目)

02:00 起床 雨

夜中に何度か見回りの人がやって来てテントを照らされたが、見えないフリをして見逃してくれた。無断で野宿している身なので手間をかせさせる事のないように早めに出発することにした。

03:00 出発

朝食もパンを食べて済ませて手早く荷物を片付けて出発する。
夜中から雨が降りだしたので、図々しくも軒下にテントを張って良かった。

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石手寺前の交差点
人通りはなくとても静か。

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04:30 浄土寺 着

一度浄土寺まで戻って遍路に復帰する。
今回の遍路は札所間を全て歩きで行うことに決めた。
ズルはせずにきっちりと戻る。

 

第50番 東山(ひがしやま) 繁多寺(はんたじ)

行基の開山当時は光明寺と号した。のちに弘法大師が逡巡した際、繁多寺と改めたという。
 

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山門

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本堂

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大師堂

05:00 繁多寺 着

浄土寺からは来た道を戻るので分かりやすい。県道40号線から脇道にそれて登ってゆくと繁多寺に着いた。

 

第51番 熊野山(くまのざん) 石手寺(いしてじ)

創建当時は安養寺と号していたが、領主河野家に生まれた男の子が左手を握ったまま開かず、この寺で祈祷を受けると、遍路の元祖衛門三郎の生まれ変わりを示す小石が手のひらからこぼれ落ちたという伝説によって石手寺という寺号に改められた。
 

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山門

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本堂

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大師堂
合格を祈願する大きなしゃもじがある。

 

06:20 石手寺 着

再び石手寺まで戻ってきた。近所の人が雨の中参拝にやって来ているようだ。
昨晩の無断宿泊の件を詫びようと思っていたが、そんなことをすると返って見逃してくれた人に迷惑が掛かると思い、悪行は私の中で留めておくことにした。

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山門を出ると参道が続く。
まだ夜明け前で閑散としている。

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07:30 道後温泉本館 着

石手寺を出ると雨に濡れて冷えた体を温めるために温泉にやって来た。早朝から営業しているのが嬉しい。

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本館入り口

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神の湯 二階席

 

道後温泉本館(道後温泉旅館協同組合HP)

神の湯 階下(入浴のみ) 410円
    二階席(休憩あり)840円

その他に少しグレードアップした霊の湯もあり。
神の湯は06:00~23:00まで(受付終了22:30)入浴可
リーズナブルな料金が非常に嬉しい老舗の温泉

 

道後温泉本館までやって来た。
入り口で料金を払うシステムだ。悩んで2Fで休憩出来る神の湯 二階席のチケットを購入する。
まずは濡れたカッパを拭いてザックカバーを外し二階席に上がる。
ここで着替えを出して階下の神の湯に向かう。
服を脱いで入り口ドアをくぐるときの高揚感。温泉に浸かって長旅の疲れを癒やす。
お風呂から上がると二階席に戻る。
お茶とせんべいを持ってきてくれるので一息つく。
しかしそんなにゆっくりはしていられない。気分を新たに出発する。

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温泉を出て意気揚々と松山市街を歩く。
雨は降っているが温泉のお陰で体はぽかぽか。

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太山寺のすぐ手前の公園で昼食にする。
雨は止んだが急に風が強くなってきた。
初めてのガスストーブだ。合板で風よけをしながらラーメンを作る。
公園から民家は近いが、東屋とトイレがあって野宿可能なGOODな場所だった。

 

第52番 瀧雲山(りゅううんざん) 太山寺(たいさんじ)

創建は6世紀中頃、欽明天皇の時代と伝わる。その後行基が十一面観音像を刻んで本尊とした。どっしりとした本堂は県下最大の古い木造建築物で14世紀初めに建てられており、国宝に指定されている。
 

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一の門

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三の門?

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本堂
国宝の建築物だけあって重厚な佇まいを見せる。

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摩尼車
回転させた数だけ経を唱えるのと同じ功徳があるとされている。
無精者が開発したものなのか。

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大師堂

 

14:30 太山寺 着

昼休憩をとった公園からは近い。公園前面の道を進み突き当りを左に曲がって歩けばほどなく太山寺の山門が見えてくる。
しかし山門を抜けても中は広い。第一の山門から10分ほど歩くと第二の山門前に到着する。

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前線が通過し雨が上がったが、冬型が強まり風が吹いてくる。
次の円明寺を目指して歩く。

 

第53番 須賀山(すがさん) 円明寺(えんみょうじ)

四国最古の納札が見つかった霊場として話題になったお寺。
 

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山門

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中門

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本堂

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大師堂

 

15:30 円明寺着

太山寺から県道183号線を45分ほど歩いて円明寺までやって来た。
日没まであと僅かなので手早く参拝を済ませることにする。
今日のねぐらはJRの駅を予定しているので、まだ水は汲まない。

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16:50 JR堀江駅着

ネットで調べた堀江駅までやって来た。付近を探しても何処にも東屋はない。近所の人に聞いてみると休憩所は数年前に止めてしまった、とのこと。
仕方ないので水筒に水を満タンに汲んで、待合室で休憩することにした。

画像の猫は、待合室に住み着いている感じ。非常に愛くるしい表情で餌もあげないのに寄ってきてくれた。
利用客に可愛がられているのだろうか。人懐っこい猫と遊んでいると時間を忘れてしまった。

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堀江駅を出ると海沿いの道をゆく。
風が強まってきて海は大しけだ。日没とともに急に冷え込んできた。
先を急がなければならない。

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海岸線の道は風が強くテントを張れそうな物陰は見当たらない。
どうしたものか。疲れと焦りを感じながら歩く。

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遠くからでも出だったタルト屋さんの看板。
ライトアップされた灯台のように見えた。

 

その後、JR粟井駅を覗いてみたが、真っ暗で何処にも東屋は見当たらない。小さな待合室しかない駅では野宿は出来ない。終電は23時過ぎでそれまでにもお客が下りてくるだろう。
仕方ないので駅は諦めて先に進むことにした。

しかし行けども行けども野宿適地は見当たらない。スマホで調べるともう少し内陸に入ったバイパスの国道196号線沿いに大きな公園がある。海岸沿いよりは少しは風が弱まるだろうと考えて向かうことにした。

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19:50 別府公園のトイレ横の休憩所にてテント設営

 

すっかり日が暮れて寒くなり風が強いので、別府公園までの歩行は非常に辛いものとなった。歩けど歩けど目的地の公園には辿り着かない。
暗くて方向感覚がなくなりスマホを頻繁に取り出して現在位置を確認する。バッテリーの消耗が激しい。

なんとか目的地の公園に辿り着くが、暗くて全体像を掴めない。明かりのついたトイレのような建物までやって来ると中に休憩スペースがある。広いのでテント設営も可能だ。迷わずここでテントを張ることにした。

その後、テントの中で食事の用意をしていると誰かがやって来る足音がする。
お年寄りが園内の見回りにやって来た。事情を話すと寒いから風を引かないようにと言われるだけで立ち去ってくれた。
四国遍路の野宿者には甘くなるのだろうか。寛大な処置に感謝する。

別府公園情報

バイパス196号線から少し内陸に入った場所にある大型の公園。
バイパスからの入り口の交差点にはコンビニがあるので食料を調達できる。
公園内は、単体の東屋と休憩スペース付きのトイレがあるのを確認しただけで詳細は不明。
テントを設営した休憩スペースには照明があるが、夜遅くになると消灯する。トイレも綺麗なので休憩スペースにテントを張るのがおすすめ。
夜8時過ぎに巡回があるので、丁寧にお願いすれば野宿の許可を貰うことは可能。

 

本日のルート

スタート 石手寺  ゴール 別府公園
歩行距離 32.5km

 

支出

温泉    道後温泉神の湯二階席    840円
スーパー  食料買い出し        575円
コンビニ  食料買い出し        215円
100均  カセットボンベなど     216円

 

食事

朝    パン1袋
おやつ  パン2袋
昼    ラーメン
おやつ  お菓子2袋
夕    ラーメン

遍路三十六日目
こんばんは。からあげです。昨晩は●●寺境内のトイレの横でテントを張らせて貰った。夜中に何回か見回りに来てテントにライトを当てられたが、見えない振りしてどこかに行ってしまった。一旦、浄土寺に戻って再び石手寺にやって来た時も人気がなかったので、...

 

2014年12月17日(37日目)

03:30 起床 晴れ 風強し

05:30 出発

昨日は遅めの到着だったので、起床時間を遅らせ遅めの出発にした。
昨日から吹き荒れる風は弱まる気配はない。
アウター代わりに上下合羽を着用して出発する。

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バイパスを歩いて海沿いまでやって来ると、
「強風のため越波の恐れ 通行注意」
と電光掲示板に表示があった。

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強烈な風を受けて真っ直ぐには歩けない。
寒さと風圧に耐えて一歩一歩進む。

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07:05 道の駅「風早の郷 風和里」着

風に耐えながら歩いて道の駅までやって来た。
海岸線の道は遮るものがなく、途中で休めるような状態ではない。
やっと落ち着いて休める場所に辿り着いた。

道の駅の施設をチェックするとトイレといい大きな軒先といい申し分ない。付近に民家はないので夜間は静かだ。良好な野宿場所に思われた。

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延々と海岸線の道を歩く。

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時折道路には波しぶきが降り注ぐ。冷たい風が吹き付けてカッパ上下を脱げる状態ではない。

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08:20 今治(いまばり)市入り

強風に吹かれて体が冷えるので歩き続けるしかない。
身を隠すような場所は全くない。歩みを止めれば一気に体温が低下する。危険な区間だった。

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11:00頃 菊間(きくま)通過

道の駅から菊間の町まではコンビニや休憩所は何もなくただひたすらに歩いた。ようやく菊間までやって来てコンビニで休むことが出来た。
ウォーキングシューズに履き替えてから調子がいい。あのままトレッキングシューズを履いていたなら、この海岸線の歩行は地獄だったに違いない。

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遠くにしまなみ海道の大橋が見える。ときおり雪雲がやって来て雪を降らせる。

 

第54番 近見山(ちかみざん) 延命寺(えんめいじ)

明治の頃、五十三番札所の須賀山円明寺との混同を避けるため、通称の延命寺を寺号とした。
 

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山門

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中門

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大師堂へは階段を登る。

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大師堂

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本堂

14:10 延命寺 着

菊間のコンビニでパンを食べて昼食とする。風が強くてゆっくりと休めるような状態ではない。長い海岸線の道を抜けてようやく今治の市街地手前までやって来た。お寺に着くとしばらく休んでから参拝をすることにした。

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のどかな道を歩く。内陸に入ったため少し風が弱くなった。

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墓地を抜けて今治市街地に下りてゆく。

 

第55番 別宮山(べっくさん) 南光坊(なんこうぼう)

縁起は1,300年も昔までさかのぼる。明治初年までは瀬戸内の大三島の大山祇神社別当寺であった。
 

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山門

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本堂

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大師堂

 

15:35 南光坊 着

大きな墓地を抜けて市街地に向かって下りてゆくと一際高いビルを目にする。今治国際ホテルで、地上23階(高さ101.7m)と、四国第4位の高さを誇る今治市のランドマークタワーである。
市街地に入りJRの線路を越えると南光坊は近い。

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17:30 泰山寺通夜堂 着

 

南光坊を出る頃には日没が近くなる。
今治の町は想像以上に大きく、野宿場所が見つかりそうもなかった。
泰山寺には通夜堂があるという情報を得たので、寄り道してスーパーで買い物してお寺までやって来た。
午後5時を過ぎて納経時間は過ぎているので境内には人気はない。
明かりの付いている建物のインターホンを押すと、中から住職と思しき人が出てきたので訳を話すと、快く通夜堂宿泊を了承してくれた。

通夜堂はトイレと同じ建物で、男子トイレの左手にある。
ドアを開けて中に入ると四畳半ほどの部屋に2段ベッドが置いてある。
照明付きで隙間風が入ってこない。備え付けの毛布4枚あり。
一日中寒風吹きすさぶ屋外を歩いてきたので、丈夫な建物の中で寝ることが出来るのは大変ありがたい。

もちろんお寺の境内は火気厳禁なので、スーパーで買ってきたパンを食べて晩御飯とする。
食事を終えると寝袋に入って久しぶりのリラックスタイム♪
寝袋の上から毛布を掛けたので非常に暖かい。しばらくすると眠たくなったので、明かりを消して眠ることにした。

 

本日のルート

スタート 別府公園  ゴール 泰山寺通夜堂
歩行距離 35.7km

 

支出

スーパー  食料買い出し      366円
コンビニ     〃      338円
コンビニ     〃      381円

 

食事

朝 ラーメン、魚肉ソーセージ1本
昼 パン4袋、お菓子2袋
夕 パン3袋

遍路三十七日目
こんばんは。からあげです。昨晩の塒はバイパス沿いにある別府公園だった。 見回りの人に見つかったが、何のお咎めもなしで一晩ゆっくり休むことが出来た。 強風は一晩中吹き荒れてテントを揺していたが、ゆっくりと目を覚ました今朝も風はおさまる気配は無...

 

2014年12月18日(38日目)

04:00 起床 晴れ 風強く寒い

今日は遅めの起床。外は相変わらず寒くて風が強いので、出発を少し遅らせた。朝食は抜きにして荷物を纏めると、昨日行わなかったお寺の参拝を済ませることにした。

 

第56番 金輪山(こんりんざん) 泰山寺(たいさんじ)

石垣と白壁に囲まれた境内にこじんまりとした本堂と大師堂が建つ。創建当時は七堂伽藍の大寺であった。
 

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本堂

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大師堂

05:30 出発

参拝を済ませるとザックを背負い通夜堂を出る。一夜の宿を感謝してお寺を後にする。
外は寒い。気合を入れて歩く必要があった。

 

第57番 府頭山(ふとうざん) 栄福寺(えいふくじ)

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入り口

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大師堂

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本堂

06:00 栄福寺 着

泰山寺から永福寺までは遍路シールの矢印に従って歩く。
シールを見落とさないように、シールの貼って有りそうなガードレールや電柱をライトで照らしながら慎重に歩く。

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栄福寺を出ると池の横を抜けて登ってゆく。
次第に夜が明けてきた。眼下には今治市街地が見える。

 

第58番 作礼山(されいざん) 仙遊寺(せんゆうじ)

標高300mの作礼山の頂上に建つお寺。
阿坊仙人という僧がここで40年間仙人のような生活をした後、雲のごとく姿を消してしまったといわれており、このことから仙遊寺という寺号が付いたといわれている。
 

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山門

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山門からは10分ほど山道を登る。

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本堂

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大師堂

07:10 仙遊寺着

山道を登ってゆくと山門に着くがここからが長い10分ほど石段を登ってゆくと境内に辿り着く。
随分と冷え込んだらしく、水溜りには氷が張っている。少し休憩して参拝を済ませる。

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08:00 山門下の東屋で朝食

食事は温かい物を食べると体が温まっていい。先ほど見つけた東屋に寄って朝食をとる。
ラーメンの汁が体に染み渡る。

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快適な遊歩道を歩いて山を下る。

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開けた場所から今治市街を一望できる。

第59番 金光山(こんこうざん) 国分寺(こくぶんじ)

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入り口

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本堂

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大師堂

 

10:10 国分寺 着

山を下りて住宅街を抜けて国分寺までやって来た。
松山で靴を変えてから劇的に歩きが楽になる。
しかし痛めた足は直ぐには治らない。足の状態をみながらペースを抑えて歩く。

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国分寺を出ると国道196号線を歩く。途中で高速道路横を歩くルートがあったが、遍路シールが少なく、ルートを辿って行くのは困難だったので、196号線に戻って歩いてゆくことにした。
舗装道路歩きは単調になってつまらないが、道に迷わないのが良い。
淡々と歩いて西城市の外れの方の町までやって来た。
スーパーに寄って食料を調達し県道147号線に沿って歩き山を目指す。

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18:15 中山川に架かる石鎚橋の下でテント設営

スーパーで買い出しを済ませてトイレで水を満タンにすると野宿探索モードで歩き始める。
県道147号線へ曲がる目印となる正善寺手前になると暗くなってきた。
今日のうちに出来るだけ横峰寺に迫りたいところだが無理は禁物だ。
麓の暖かい場所で休むのが良い、そう考えながら歩いていると中山川までやって来た。長い橋を渡り終えたところで一休みする。

気になる橋だったのでちょっと橋の下を覗いてみると、野宿するには申し分ない。
下がコンクリートで人気もない。野宿することを即決してテントを設営する。
しばらくは通行車両があったが、直ぐに車が途絶えて静かになった。

 

本日のルート

スタート 泰山寺通夜堂  ゴール 石鎚橋の下
歩行距離 31km

 

支出

コンビニ   食料買い出し   329円
スーパー   食料買い出し   704円

 

食事

朝    ラーメン
おやつ  パン2袋、お菓子1袋
昼    ラーメン
おやつ  パン1袋、お菓子1袋
夕    ラーメン、お菓子1袋、フランスパン1/2本

遍路三十八日目
こんばんは。からあげです。昨日は泰山寺の通夜堂に泊めさせて貰って助かった。今治の町は予想以上に大きくて野宿場所がなかなか見つからず少し焦っていた。日没が過ぎると強風と共に寒さが襲ってきた。あのまま市内をさまよっていたら無駄に体力を消耗してい...

 

2014年12月19日(39日目)

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02:00 起床 晴れ 風弱まる

橋の下は快適だった。人がやって来るようなことはなく、通行車両は殆どなかったので、静かな一夜を過ごすことが出来た。

04:00 出発

ザックを背負って橋の下から土手の斜面を登ってゆく時が少し危なかった。
躓いて転落や転倒して怪我をするのは馬鹿らしい。慎重に歩いて県道に復帰する。

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山中の外灯がある場所で休憩する。
県道147号線を山に向かって登ってゆくと次第に民家が無くなり真っ暗となる。そんな時、ポツンと1つだけ周囲を照らしていた外灯に辿り着いた。

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06:10 道路終点の登り口着

なおも県道を登ってゆくと終点になった。近くには野宿可能な東屋があってくみ取り式のトイレがある。
トイレの水は沢水で飲用不可と張り紙してある。
見た感じ煮沸すれば飲用出来そうだった。
東屋にはテントが張ってあって脇に自転車が置いてあったので、テントの住人を起こさないように静かに先に進むことにした。

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登り口を過ぎて直ぐあたり。
道の状態は思ったほど悪くない。
急な登りに差し掛かると暑くなってきたので、薄着になって登る。

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夜が明けた。間もなく横峰寺だ。
途中崩れた箇所があったが、問題なく通行できた。

 

第60番 石鈇山(いしづちさん) 横峰寺(よこみねじ)

石鎚山は西日本最高峰で標高は1983mで、横峰寺は石鎚山の北側中腹にある。
 

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山門

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左手は納経所

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石段を登る。大師堂から本堂方向を写す。

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本堂

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大師堂

 

07:30 横峰寺 着

薄着で山門をくぐって境内に入るといきなり冷気に襲われる。
山道は温かいくらいだったが、境内は非常に寒くてうっすらと雪が積もっている。慌てて服を着込んで参拝を済ます。
本堂横のベンチで休もうと思ったが、寒くて全然寛げない。トイレ横の休憩所に入って休むことにした。

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大師堂の横を通って香園寺方面に下山する。

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香園寺への分岐 左奥へ進み奥の院経由で下る。

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ようやく体が温まってきた。今日は天気が良い。

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10:30 奥の院 白瀧 着

遍路道から林道を歩いて山を下り香園寺奥の院の白瀧までやって来た。天気が良くてトイレに水があったので、洗濯することにした。
まずは手洗いして樹の枝に掛けて水切りする。

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だいたい水切りが終わるとザックに付けて歩きながら乾燥させる。
休憩中も常に太陽の位置を意識しソーラー充電する。

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山を随分と下りてきた。高速道路の橋の下をくぐる。

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遠くに見えてきたのは 野宿に最適な公園。

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11:30 小松大谷池農村公園 着

奥の院から道なりに下ってゆくと綺麗で立派な公園にたどり着いた。
芝生のスペースがあって綺麗なトイレと東屋もある。
野宿に最適な公園だ。ここで昼食とすることにした。

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広い大谷池遠くに見えるのは先ほどくぐった高速道路の橋

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公園からの見晴らし

 

第61番 栴檀山(せんだんさん) 香園寺(こうおんじ)

用明天皇の病気平癒を祈願して聖徳太子が建立したという歴史のあるお寺。
 

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お寺の外観は体育館風。

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本堂と大師堂へは階段を登り2Fへゆく。

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広々とした境内

 

12:55 香園寺 着

神社の横を通ってお寺に着くとまずその外観に驚かされる。
体育館のような建物でまるでお寺には見えない。横の階段を登り2Fに上がって靴を脱いでホールに入る。
恐れ多くてご本尊様の写真は撮らなかった。
昔のお寺の面影はなく、現代様式のお寺に作り替えられている。

 

第62番 天養山(てんようざん) 宝寿寺(ほうじゅじ)

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こじんまりとした境内
左奥は閉鎖された元本堂

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本堂

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大師堂

 

13:50 宝寿寺 着

香園寺から宝寿寺までは30分ほどの距離。緑豊かな住宅街を歩いてゆくと到着する。

 

第63番 密教山(みっきょうざん) 吉祥寺(きちじょうじ)

四国霊場で唯一毘沙門天が本尊。米持ち大権現とも呼ばれ、農家の信仰が篤いという。
 

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山門

像の車止めが可愛い。

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本堂

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大師堂

 

13:50 吉祥寺 着

次の吉祥寺も近くて楽勝と思いながら歩いていると吉祥寺を通り過ぎ、前神寺の方へ向かって歩いてしまう。
遍路シールがなくて気がつくのが遅れる。
随分と行き過ぎて大幅なタイムロスをする。
一旦旧道から国道11号線に出て西に戻る。

第64番 石鈇山(いしづちさん) 前神寺(まえがみじ)

役小角によって開かれた霊峰石鎚山の麓にあり、役小角が石鎚山で修行を積んだ後、蔵王権現を感得し蔵王権現像を彫り、後に病気平癒を祈願し成就した桓武天皇(782年~805年)によって七堂伽藍が建てられ金色院前神寺として開かれたと伝えられる。
 

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山門

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本堂へと向かう参道

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立派な本堂全景

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本堂

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大師堂

 

16:00 前神寺 着

吉祥寺までのタイムロスが響いて到着が遅くなる。道迷いしやすくなる旧道は避け国道11号線を歩きやって来た。
参拝を済ませるとトイレで水を汲み水筒満タンにする。

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加茂川の歩行者専用の橋を渡る。

お寺を出ると野宿場所に急ぐ。スマホで検索した西城市神戸公園を覗いてみると、トイレはあるが東屋はなし。下が泥濘んでいてテントを張りづらい状況だったので、その次の武丈公園に行ってみることにした。

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18:45 武丈公園隣りの加茂川河川敷にてテント設営

 

夜道を歩いて武丈公園までやって来た。トイレがある広い公園だが、下が濡れているため張る気になれない。
直ぐ隣の河川敷を見ると一目で気に入った。開放的な芝生のサイトだ。
さっそく河川敷に下りてテントを張る。

食事を済ませてブログ更新を終えて眠りにつく。
午後10時前だったろうか。突然訪問者がやって来る。私のブログを見て差し入れにやって来てくれた読者だった。
かわいい犬を連れて食料を持って来てくれた。有り難くお接待を受ける。
寝起きで寝ぼけていてかなり無愛想だったかもしれない。申し訳ないことをした。ごめんなさい。そしてありがとう!

 

本日のルート

スタート 石鎚橋の下  ゴール 武丈公園隣りの河川敷
歩行距離 26.2km

 

支出 

コンビニ  食料買い出し  374円

 

食事

朝    ラーメン、フランスパン1/2本
おやつ  パン1個、お菓子2袋
昼    ラーメン
おやつ  お菓子1袋、パン1個
夕    ラーメン、お菓子1袋

遍路三十九日目
こんばんは。からあげです。今日は札所を5箇所も回ったのと道を間違えたことがあって距離が伸びなかった。天気は風もほとんどなく日差しがたっぷりと降りそそぐ好天だったので非常に歩きやすかった。これは昨日のねぐら   県道147号線の高速道路の下を...

 

2014年12月20日(40日目)

03:45 起床 雨

天気予報通り夜中から雨が降りだした。
雨降りのテントの撤収となるので気が重たい。そしてテントも重たくなる。

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05:30 出発

テントを撤収すると一旦隣の武丈公園の小さな東屋までやって来て荷物を整理する。
ここで綺麗に荷物をパッキングし直し態勢を立て直す。

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雨の中を歩く。雨は大降りで早くも体が冷えてきた。

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夜が明けてきた。合羽の防水性は落ちて体が濡れてきた。
靴は浸水して足が冷たい。ただ、毎日の歩行で浮腫んだ足をクールダウン出来るので、そんなに不快ではない。

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道路脇のバス停で雨宿りをする。
地面が濡れているので休む場所が見つからない。
ちょうどバス停に通りがかったので休憩する。
ホッと一息つける瞬間だ。

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新居浜の市街地を抜けると山間部に入る。
緩やかな傾斜の道を歩いてゆく。

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11:05 四国中央市入り

峠の手前で四国中央市に入る。三角寺まではまだまだ遠い。
国道11号線を歩いてゆく。

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ようやく雨が止み西の空が明るくなってきた。

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高松まであと76キロ

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18:40 三角寺登り口手前の公園にてテント設営

 

伊予三島でスーパーに寄って食料を調達してから三角寺に向けて歩いてゆく。スマホで検索すると三島公園の直ぐ東の登り口に公園があったので行ってみることにした。
しかし既に暗くなっているので住宅街をスマホのナビを頼りに歩いてゆく。途中で通行人に道を尋ねてようやく辿り着いた。

公園には東屋があったものの、中のテーブルと椅子が固定式でテントは張れない。広い運動スペースは下が泥濘んでいるので、トイレ横のアスファルトの上にテントを張ることにした。
意外に通行車両があるもののほとんど素通りしてくれるので問題なし。
民家は近いがトイレの陰に張ったので目立たない。無事に一夜を過ごすことが出来た。

 

本日のルート

スタート 武丈公園隣りの河川敷  ゴール 三角寺登り口の公園
歩行距離 39.2km

 

支出

スーパー   食料買い出し   414円
100均   カセットボンベ  108円
スーパー   食料買い出し   819円

 

食事

朝    カップラーメン、パン1個
おやつ  みかん2個、お菓子1袋
昼    パン2個
おやつ  パン1個、お菓子2個
夕    ラーメン、お菓子1袋

遍路四十日目
こんばんは。からあげです。昨日は武丈公園の隣の河川敷で野宿した。突然の訪問者から食べ物を頂いたりもして幸せな気分になった。久しぶりに芝生の上で休み、寝過ごしてしまうほどの熟睡だった。東屋は下がコンクリートで硬く冷たいが、芝生はふかふかで柔ら...

 

2014年12月21日(41日目)

03:00 起床 曇り

スマホのアラームが鳴らなかったのか、1時間遅れの起床となる。
早い時間なのにそこそこ通行車両がある。一体何処へ行くのだろうか。

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04:45 出発

アラームの設定ミスで出遅れたので、テントの撤収を急ぐ。
濡れていたテントも一晩で乾いてくれた。テントを撤収するとトイレの前で記念撮影して出発する。

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道路を登ってゆくと次々と現れる民家。
昨夜は交通量の多さが不思議に思ったが、これだけあれば頷ける。
途中から山道を歩くことになった。

 

第65番 由霊山(ゆれいざん) 三角寺(さんかくじ)

聖武天皇の勅願で行基が開山し、弘法大師が来訪した際、本尊である十一面観世音と不動明王を刻み、三角形の護摩壇を築き21日間降伏の秘法を施したとされる。
 

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山門前の階段

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山門

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本堂

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大師堂

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山門前の急な階段

 

06:20 三角寺 着

三角寺手前で豚小屋方面に行ってしまい道に迷う。
所々に道祖神があったので道を間違ったことに気がつくのが遅れた。
再び道を引き返してお寺に辿り着く。
道に迷った時は面倒でも引き返したほうが早くて確実だ。

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林道から見えた川之江の景色
工業地帯から煙が立ち上る。

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国道192号線に向かって林道を歩く。
遍路シールが少なくて時々不安になる。

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さあ、寄っていきなさい!

途中の集落で見つけた遍路休憩所
AC電源、仮眠ベッド付き。ここなら宿泊出来そうだ。

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ようやく国道192号線が見えてきた。

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09:10 椿堂 着

四国別格二十霊場十四番札所 常福寺(じょうふくじ)通称椿堂

 

曲がりくねった林道を歩いて山を下りる。集落をいくつか抜けると椿堂までやって来る。赤い鐘楼が目を惹く。
今年も残りあと僅かとなったため、正月飾りの門松が置かれている。
お寺の人は大掃除で忙しいらしく、あちこち歩きまわっている。

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雲辺寺を目指し国道192号線を歩く。

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途中で見かけた高床式の遍路小屋
テントの設営は出来ないが、ベンチの上にゴロンと横になって眠ることが出来る。
高床式なので湿気は少なく快適。ただし多少風当たりは強い。
トイレ、水場なし。

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境目トンネル

愛媛県と徳島県の県境にあるトンネル

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10:45 徳島県入り

初めはキツネに騙されたような気がした。愛媛県と徳島県が接していたことはこの時気がつく。
トンネルを抜けると急に冷えてくる。

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道路脇の歩道には除雪された雪が残る。
結構な交通量があって危ないが、やむなく車道の端を歩く。

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ここで192号線とは別れて集落の中を進んでゆく。
集落の中で見つけた神社で水を汲み、高速高架手前の公民館の軒下で昼食をとる。

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高速道路の高架をくぐると山道の始まりだ。
始めは傾斜はキツイが登りやすい道が続く。

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しかし途中から倒木がやけに多くなる。遍路道の整備が進んでいないのか、随分と昔の倒木も見られる。
倒木が多くて意外と時間がかかった。

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尾根伝いに走る林道に合流した。
ここから雲辺寺までは林道歩きとなる。

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始めは雪が少なかったものの。。。

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徐々に雪が増えてきた。
この積雪量を突破した車の轍がある。一体何者だろうか。
踏跡と轍の上を歩くのでローカットのウォーキングシューズでも濡れない。

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ようやく雲辺寺に到着

第66番 巨鼇山(きょごうさん) 雲辺寺(うんぺんじ)

雲辺寺山は標高920mあまり、四国霊場で一番高所にある札所である。ロープウェイが開通するまではおよそ2時間かけて徒歩で参拝した。
 

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山門

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境内には雪が積もる

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本堂

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除雪された雪が山となっている。

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大師堂

 

14:45 雲辺寺 着

雪の積もった林道を歩いてゆく。こんな寒い冬でも参拝する人がいるので足跡がついている。
その足跡のお陰で道に迷うことはない。
お寺手前になると路面は寒さのため凍結している。
滑らないように慎重に歩いてお寺を目指した。

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雲辺寺過ぎにあるドコモの鉄塔

遠くからでもよく見える。

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参拝している短い間で体が冷えてしまう。
境内の水道で水を汲ませて貰って下山する。
日没までには野宿場所を決めたいところだが、果たしてどうなるのやら。

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17:35 とある公民館の裏手にてテント設営

 

山道を下っていると便意を催してきた。ザックを置いて登山道を離れる。ストックで穴を掘って一物を捻り出す。会心の出来で気分爽快。
痕跡を残さぬように埋め戻して戻る。

下山途中で開けた場所があってテントを張ろうか迷ったが、もう少し下りて温かい一夜を過ごすことにする。
ところが、勢い余って人里まで下りてしまい慌てる。
日没を過ぎて薄暗い道を歩いていると、田舎の敏感な犬に吠えられる。(田舎ではよくあること。)
なかなか野宿場所が見当たらず歩いていると公民館らしき建物を発見する。
表は道路に面していて目立つので裏手に回ると、風の強い日には最適な風が全く吹かない広いスペースを見つけた。
もうここしかない。テントを手早く張って中に入ると快適な居住空間だった。

 

本日のルート

スタート 三角寺登り口の公園  ゴール 雲辺寺麓の公民館
歩行距離 27.2km

 

食事

朝    ラーメン
おやつ  食パン3枚、お菓子1袋
昼    ラーメン
夕    カレーラーメン

遍路四十一日目~香川県入り
こんばんは。からあげです。昨日は三角寺登り口の公園のトイレの横にテントを張った。交通量が多くて不思議に思ったが、登ってゆくと民家がたくさんあったので、やっと頷けた。なんと今朝も寝坊してしまい出発は5時半になった。土の上は雨でぬかるんでいたの...

 

つづく

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