エアマットの空気漏れを100均素材で修理する。

こんにちは。からあげです。

 

エアマットが空気漏れを起こすまで

今日はエアマットの修理について。
去年、北海道車中泊の旅の途中から、長年愛用していたサーマレストのエアマットが空気漏れを起こすようになった。

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サーマレスト ウルトラライト

使用時 長さ 1,840mm 幅 510mm
収納時 長さ 275mm 直径 140mm

*メジャーで測った数値

 

もともとバイクツーリングのキャンプ用に購入したものだったが、登山でも何度か使ったことがあった。
最近では山林探しや北海道の旅で車中泊用のエアマットとして、さらにおそよ10ヵ月に及ぶテント暮らしでは常設のエアマットとして大活躍してくれた。
車は軽の小さなジムニーなので、出発前に毎回ベッドを片付けて、運転に支障ないようにする必要があり、ほぼ毎日エアマットを膨らませては畳むを繰り返していた。
(そのおかげで肺活量が鍛えられた。)

このエアマットは今ではメジャーなサーマレスト製のものだが、12,3年前はまだ出始めたばかりで、新しもの好きだった私は見つけた瞬間飛びついた。
それからずいぶんと月日が流れ、度重なる使用でとうとう空気漏れを起こしてしまった!
これだけ使ったのだから、空気が漏れるのは仕方のないことだろう。

以前、半身用のイスカ製のエアマットを購入したこともあったが、3回ほど登山で使っただけなのに、真ん中が餅みたいに膨らんで使い物にならなくなった。
その時登山の途中だったので、一晩中背中が痛かった。
確かにサーマレストに較べて安かったが、使い捨てのような耐久性しかなくて、イスカの製品は二度と買うものかと心に誓ったのだった。
今ならその餅のように膨らんだマットをメーカーに送り付けて文句を言うのだが、当時は非常に甘かった。

 

エアマットの空気漏れの修理

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北海道ではだましだまし使ってなんとか持ちこたえた。寝る前に空気をいっぱいに入れても、朝になるとふにゃふにゃに萎んてしまう状態だったが、気合でなんとか乗り切った。
その後、エア漏れの箇所を特定したが、面倒だったので修理せずにそのまま放置していた。

今日になって急に思い出したので、早速修理することにした。

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収納袋から出してエアバルブを開けてマットを広げてみた。
バルブを開けるとある程度までは自動膨張してくれるが時間が掛かる。そのため、いつも袋から取り出すと、口で空気を吹き込んで膨らませていた。
疲れていて一刻も早く休みたい時に、いちいち待っていられない!

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表と裏とは色違い。
裏は滑りにくい素材になっている。

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サーマレストのロゴマークが随分と色褪せてきた。
いい味が出てきたところだったのに。

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エアバルブ周辺の様子。
下の黒丸を付けたところがエア漏れの箇所だ。

お風呂に水を張って沈めてみただけでは場所を特定できず。石鹸水を付けてチェックするとブクブク泡立って空気漏れの場所が分かった。

小さな穴を発見するには、石鹸水(薄めた台所用洗剤でもOK)を利用する。ブクブクと泡立ち僅かな漏れでも分かりやすい。
 

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エアバルブの周囲を角度を変えて撮影する。
バルブ付け根の付近が繰り返し曲げられるところで、もっとも負担が掛かる場所だ。

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バルブを上から見たところ。
右に回すと閉まって、左に回すと緩む。(通常のネジと同じ)
完全に緩めてもバルブのフタは取れない。
バルブを緩めた状態で、フタを手前に引っ張ったまま、口を付け空気を吹き込む。
一旦中断して口で息を吸いたい場合は、バルブを奥に押しておくと空気が漏れにくくなる。
基本は鼻で空気を吸い込み、口で空気を吐き出す。
鼻詰まりの時は仕方ない。

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エア漏れ箇所のアップ
極小のピンホールが空いているのみ。
穴が小さいので直ぐにはペチャンコにならず。数時間のうちは快適に眠ることが出来た。

 

自転車パンク修理用ラバーパッチで修理してみる

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エアマットの空気漏れ修理用の専用キットが販売されているが、定価で1,300円(税別)もする。
そんなにお金を掛けて直すのは勿体無い。
手持ちのものでなんとか修理できないか、頭を捻るとアイデアが出てきた。
まずは自転車のパンク修理キットで直してみよう。

 

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一番大きなラバーパッチ
始めはこれでトライしてみた。
表面を紙ヤスリで磨いてくっつきやすいようにした。

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ゴムのりを綿棒に付けて塗る。
このゴムのりは10年以上前のものだ。
新品で買ったきり一度も使用することはなかった。
中身が変質していないか気になったが、触った感じ大丈夫そうだった。

大きなラバーパッチを貼り付けてみたが、端に方から剥がれてくる。
これはダメと直ぐに分かった。
次いってみよう。

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次は小さなパッチを当ててみる。
銀色のシートを剥がして接着面の両方にゴムのりを付ける。

そういえば最期に自転車のパンク修理をしたのは何年前だったか。
全く思い出せない。

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ゴムのりを付けてからパッチを貼り付けたところで、上から木工用のクランプで固定する。

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しばらくしてからクランプを外してみた。
しかしイマイチだ。
端っこのほうが浮いている。
エアマットの材質が合わないのか、ゴムのりが変質しているかのどちらかだろう。
やり直しだ。

 

自転車用チューブの切れ端で修理してみる

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続いて自転車のチューブを適当な大きさにカット貼り付ける。
角は剥がれにくいように丸く切っておいた。
まずはチューブの内側に付いている粉を綺麗に拭いておく。

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接着剤はG-17を使用する。
通称鼻くそボンドだ。
大概のものならくっついてしまうスグレモノの接着剤でしかも安い。

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チューブを貼り付けたところ。むむむむ?クランプで固定したが、凹凸があって微妙なところでしっくりこない。

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裏の方まで折り返してくっつけた。
しかし接着力が足りず浮いてきてしまっている。
自転車のチューブはパッチより薄いものの、端も同じ厚さなので使っているうちに引っかかってめくれてくるような気がした。
これではそう長くは保たないだろう。
他の方法を考えよう。

 

100均の補修シールで修理してみる

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チューブを剥がしたところ。
鼻くそボンドが残ってしまって汚い。
濡れ雑巾で拭いてきれいにした。

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ナイロン補修シート(ダイソー)

次にトライするのが100均のナイロン補修シート(以下補修シール)。
大手100均ショップのダイソーで購入した品だ。
アイロンでくっ付けるタイプとは違い、シールで接着するタイプで、どこでも手軽に修理することが出来る。
服に穴が空いた時に取り敢えず貼ると、一時しのぎすることが出来る便利なアイテムだ。
大きさは7㎝×30㎝。

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適当な大きさにカットして角を丸めておいた。
チューブの時のように二つ折りにして両面に貼り付ける。

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まずは1段階目、小さなパッチを貼ったところ。

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小さなパッチの保護と気密性を高めるために、大きなパッチを上から貼り付けて2段重ねとした。

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裏側の様子。
はみ出ている接着剤の跡が見苦しいが、補修シールの接着面はだいたい綺麗になっている。

手で触ってじっくり見た感じ、キチンとマットに接着して浮いてくる様子はない。
まだ一晩寝た訳ではないので、空気漏れが完全に止まったとは言えないが、私の野生の勘がこれで大丈夫だと言っている。
多分大丈夫だろう。
明日、空気が漏れていたら、この記事を他のものに差し替えておくかもしれない。

この補修シールによる修理方法ならいつでもどこでも簡単に出来るし、お金が掛からない。手元にあると、何かと重宝する。
ただ耐久性は未知数なので、今後使用しながら見極めてゆくことにしよう。

 

エアマットの畳み方(普通)

せっかくなのでついでにエアマットの畳み方について説明しよう。
これまで使ってきて自然に身についた畳み方だ。

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エアバルブを開放し、エアマットを縦に二つ折りにする。
いつも下側となるこげ茶色っぽい方を谷折りしている。

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バルブを開けたまま、バルブと反対側の方から丸めてゆく。
写真を撮る都合上、足で押さえている。
本来は両手で丸めてゆく。
1回目はざっとでいい。

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バルブのところまで巻き終わったら、エアバルブを閉めて再び二つ折りの状態に伸ばす。

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今度もエアバルブと反対側の方から綺麗に巻いてゆく。
2回目は出来るだけ空気を抜きつつ小さく丸める。

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最後、空気が溜まってくるので、マットを巻いた状態を保ちつつ、エアバルブを開放して空気を綺麗に押し出して、最後にエアバルブを閉める。これでコンパクトに丸まる。

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収納袋に入れたところ。
空気に抜き方が悪いと袋に入らなくなる。
その時は、バルブを閉めた状態のまま再度やり直して綺麗に巻いてゆく。最後に余分な空気を抜くのがコツ。
何度かやっているうちにコツを掴むことができる。

 

真空ポンプ式の畳み方

今回、自分の畳み方が正しいかどうか確かめるためにネットで調べてみると、思いもよらない畳み方を知ることが出来た。
エアバルブから口で吸って空気を抜くという方法だ。
これだと簡単かつ狭い車内でも畳むことが出来る。

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今度はエアバルブを手前にして2つ折にして、エアバルブを開放する。
そしてエアバルブに口を付けて中の空気を吸い、鼻で空気を吐く。
口で空気を吸い、鼻で空気を吐く。
人間が真空ポンプとなってマットの空気を抜いてゆく。
やりにくい時は、バルブを開けた状態でバルブを手前に引いて空気を吸い込み、バルブを奥に押して空気が入らないようにして、口で空気を吐く。
空気が抜けたら縦に二つ折りにする。

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バルブと反対側から綺麗に丸めてゆく。
初回はちょっと大きくて袋に入らなかった。

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何度かやっているうちにコツを掴んできた。
出来るだけ空気を吸ってペチャンコにしておく。
空気を入れて膨らます時より、空気を抜くほうが若干苦しいが、肺活量を鍛えるトレーニングだと思ってやる。
しかし、あまりの無理は禁物だ。

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今度は楽々と入った。
しかも綺麗に巻けた。

 

2つ目の真空ポンプ式の畳み方は、1度で袋に収納出来るようになるので簡単。しかも平らな場所に置いて巻く必要もない。
手に持ちながらくるくると丸めることが出来る。
省スペースで畳めるし、平らな場所がなくても下に付けずに丸めることが出来る。
マットを汚さずに綺麗に巻ける真空ポンプ式は、短時間かつ綺麗に巻けるのでお勧めだ!

今回、初めて知って眼から鱗の方法だった。
こんな合理的な方法があったんだって感激した。
エアマットはバルブから空気を入れるものばかり思っていた。
発想の転換で逆に空気を吸い出すとは。
いつも一人でキャンプしているので分からなかった。
ひょっとしたら、この畳み方は登山をしている人なら常識なのかもしれない。
コメント欄まで丁寧に読んで良かった。
どうもありがとうございます!

 

 

追記(2016.2.15)〜再び空気漏れ発生〜

昨日、修理したエアマットは、一晩寝ると若干のエア漏れがあった。穴の空いた箇所が端の方で修理しづらいためか。補修シートを貼る前に穴の周辺を接着剤で固めておいたほうが良いだろう。あとは接着面をシンナーでキレイに拭いた方がいいか。
また、機会を見つけて修理に挑戦してみよう。その時はレポートするので気長に待っていて欲しい。

コメント

  1. 坂口佳久 より:

    私も、同じサマーレストの製品を使っていますが、ゴムノリとガムテープで、空気漏れはしません(蚊取り線香で開けた穴)
    ただ、ダイソーに生地が売っていれば、購入したいと思います。
    モンベル辺りでも、500円~1000円位で売っていますけど。

    • karaage より:

      補修シートはカッパやテントの補修にも大活躍します。

      私の貨幣価値は一般人の3倍くらいです。

  2. 田島 より:

    うーんクランプがあるなら板切れかまして面で圧を加えた状態で放置するのがいいと思いますよ。
    補修用のパッチは小さいほうが良いかも知れません。あとゴム系接着剤は両面に薄く塗ってべた
    つかない程度に乾かしてからクランプ固定で強度がでます。次回修理の機会がありましたらお試
    しください。

    • karaage より:

      実は昨日修理したところ、若干のエア漏れがあって少ししぼんでしまいました。
      機会を見つけて再修理します。

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