こんにちは。からあげです。
最近、寒い毎日が続いているため、夜寝る時はストックシェルターが欠かせない。こうして物置の中で張るために購入した訳ではないのだが、軽い気持ちで試しに張ってみたら、凄く暖かくて快適だったため、止められなくなってしまった。
ヘリテイジ ストックシェルターからエアライズ1に変更した経緯
2週間ほど毎日張って寝ていると、細かいことに気づくようになってくる。このストックシェルターは、設営と撤収が驚くほど簡単なことと、内部空間が狭くてかなり暖かいということに気がついた。ただその反面、生地が15Dナイロンととても薄くて耐久性が気になった。1gでも軽くしたいトレイルランニングの世界では、耐久性を犠牲にしてまでも軽さをとるが、長期間海外で自転車野宿旅をするとなると、軽さより耐久性を重視した方がいい。
当初はストックシェルターと自作タープの組み合わせで中国国内を回ろうと思っていた。しかし、内陸部の乾燥地帯では、狭くて耐風性・耐久性が低く、自立しないストックシェルターでは厳しいだろうと判断し、自立式のテントに変更することにした。道具や人間には適材適所というものがある。ストックシェルターはまた別の機会に活躍してもらうことにした。
現在、私は自立式テントでは、ヘリテイジのエスパースソロを持っている。このテントは非常に通気性がよくて夏場は快適なのだが、フライシートが蛍光色のような緑で目立つのがまずい。比較的治安がよいとされる中国だが、野宿する際は目立たないに越したことはない。できるだけ景色に溶け込むフライシートの色のテントを選びたかった。
自立式のテントで候補に上がったのは、アライテントのエアライズ1とモンベルのステラリッジ1だった。エアライズはオレンジの他にグリーンがあるし、ステラリッジも最近黄色の他に新色が出るようになった。メーカーのサイトをじっくり穴が空くほど読んだ結果、エアライズ1にすることに決めた。以前、エアライズ2を使っていたことがあって、耐久性と信頼性が十分だったからだ。
エアライズ1の詳細チェック
エアライズ1を購入したのはクリスマスころ。ストックシェルターで何回か寝ただけで、「ストックシェルターは止めたほうが良い」ということを感じた。おっさんの勘は鋭いので、言うとおりにした方が良いと判断した。
以前、10年ほどエアライズ2を使っていたことがあり、扱い方はだいたい分かっていたので、そのうち設営しようと思っているうちに、かなりの時間が経ってしまった。今日はその時。細かくチェックするついでに設営してみることにした。
取扱説明書
シームコートの塗り方、設営・撤収方法などが書かれている。内容をしっかり理解して何度も使っていればそのうち分かるようになる。
メーカーのHP上でも詳しい説明が掲載されている。一度は熟読しておくことをオススメする。
参考リンク 株式会社アライテント(ユーザーサポート)
ジュラルミンペグ
まずは付属のペグのチェック。収納袋は付属しない。全部で13本。
13本という半端な数は、予備1本が含まれているわけではなく、設営の際は全て使用する。
以前使用していたエアライズ2のペグも持っているため、新品は予備としてとっておくことにする。予備がこれだけあれば、一生ペグに困らないだろう。むふふ。
ペグはV字型のジュラルミン製。ジュラルミンとは、アルミニウムに銅・マグネシウム・マンガン・珪素(けいそ)などを混ぜた強い軽合金で、航空機などの材料になっている。
ペグの頭に切り欠きと穴が付けられている。
長さは約16cm、重さは約13g。
ペグの頭(穴が空いている方)
ペグの頭(切り欠きの方)
ペグに穴が空いていると、非常に扱いやすくなる。私好みのペグ。
ロープを穴に通して縛っておくと、風で飛ばされてどこかに行ってしまうことがなくなる。
ペグはV字型。バイスで挟んで直していると、次第に開いてL字型になってくる。
ペグ1本の重さは13g。
おっさんはいつの間にか重さを量らないではいられなくなってしまった。軽量化病は不治の病。もう死ぬまで治ることはないだろう。
フライシート(グリーン)
続いてフライシート。
エアライズ1を選ぶ時、フライシートの色が非常に気になった。野宿しやすいようにグリーンが欲しいのだが、メーカーのHP上だと明るい緑色となっている。ネット上で情報を漁ってみると、落ち着いたグリーンだし、過去実際に見かけたエアライズのグリーンも落ち着いた色だった記憶がある。
上の画像はメーカーHPから拝借したもの。オレンジはだいたい写真と実物は同じだが、グリーンは実物とは全然違う。グリーンを選ぶ人は、目立たない自然に溶け込む色がいいと思っているはずなので、写真のグリーンはマズい。私は購入する際、かなり躊躇してしまった。写真と同じグリーンだったら、間違いなくモンベルのステラリッジを選んでいたことだろう。
フライシートの収納袋
生地はツエルト用。半端な生地が余っていたのか。
以前持っていたエアライズ2のフライシートはオレンジだったが、なぜか収納袋はグリーンだった。(木曽駒ケ岳のキャンプ場で、強風に飛ばされてどこかに行ってしまった。)
コストダウンためか、コードロックはなし。
邪魔なタグは切る。袋を裏返して余分なところも切る。さすがに面倒なので、リッパーで糸を切ってタグをキレイに外して縫い直すことまではしない。
おっさんニンマリ。微妙に余ったところが、気の弱さを表している。こういうところは限界まで頑張らなくていい。
完全な自己満足の世界。もっと細かく量れる秤が欲しくなる。
テントポール
今度はポールのチェック。ふむふむ、昔と違って黄色に塗装されている。以前のものは、ジュラルミンの地肌のシルバーのままだった。
ポールは9本組で両端に石突が取り付けられている。収納した長さは410mm、伸ばした長さは327cm、ポール1節の長さは393mmとなっている。ポールの外径は中央部で9.1mm。
収納した長さ 410mm
伸ばした長さ 327cm
ポール1節の長さ 393mm
ポール外径 9.1mm
DAC Featherlite NSL GREEN
最新モデルはDACのフェザーライトとなっている。以前持っていたのはユナン スカンジウムポールだった。
ポールセットには、リペアパイプが1個付属している。強風に煽られてポールが曲がった際、これを曲がった部分に挿し、両端をガムテを貼って固定して応急修理する。これはあくまで応急的なものなので、長期遠征する時は予備ポールを持っていった方がいい。
長さ 13cm、外径13.3mm、内径11.6mm 重さ 11g
石突は左方向に回しながら引くと簡単に外れる。
テント本体
オレンジ色太さ3mmの張り綱4本(自在付き)と4隅に同じくオレンジ色太さ3mmのループが取り付けられている。
アンダーグラウンドシート
エアライズ1 重量一覧表
重量一覧表 | |
テント本体 | 573g |
〃 収納袋 | 22g |
フライシート | 324g |
〃 収納袋 | 7g |
ポール1セット | 360g |
〃 収納袋 | 4g |
リペアパイプ | 11g |
アンダーシート | 150g |
〃 収納袋 | 6g |
ペグ 13本 | 169g |
テント総重量 | 1,630g |
エアライズ1の設営
各部のチェックが終わったところで、早速エアライズを設営してみよう。風が強いので飛ばされないように注意して行った。
いつものようにコーティング面を下にした。剥げないようにコーティング面を上にした方がいいのか?
改良されたということだな。
中途半端なところで引っかかっていると、ポールに無理な力が加わり傷めてしまう。
さらに目立ちにくくなってポイントUP。町中野宿では目立たない方がいい。
張り綱は3mmのナイロンロープ。
設営後の各部チェック
生地の張り具合をみて、バックルを調節する。
出入り口の反対側ショックコードは留めていない。本体とフライシートをくっつかないようにする(接触すると、その箇所から漏水する)のが、フライシート3箇所に付いているショックコードの役目、常にテンションを加えてシワが入らないようにする。しかし、ロープが付いていない状態だとやりにくかったため、今回はショックコードの固定はしなかった。今度カスタマイズの時に解説しよう。
基本、出入り口の反対側を風上側に向けて設営する。すると風圧面積が減り、耐風性能が向上する。
天頂部のようす
ベンチレーターのようす
横から見たようす
フライシートは生地が柔らかいため、閉まってしまいやすい。
ベンチレーターを閉じたところ。引き解け結びをしただけ。
フライシートのファスナーを開けたところ。
こちら側だけ、固定できる紐が付けられている。個人的には張反対側の方にも欲しい。
出入り口を開けたところ。ようし、早速内部チェックをしよう。
内部のようす。スペック上では100×205cmとなっている。一人では十分な広さ。
中に荷物を置いても横になれる。
入って右側にメッシュポケットが付けられている。中身が見やすいのと濡れたものでも乾燥しやすい。小物入れに便利。邪魔な注意書きのタグは切り取る。
天井のようす
ループが5つ取り付けられている。今度細いロープを付けて物を干せるようにしよう。
天井のクロス部分
ここにランタンを下げることもできる。(ただし電池式に限る。)
ベンチレーターのようす
メッシュをキチンと閉じている。
ボトムと本体のつなぎ目部分
ちょっと縫い目が乱れている。
ボトム4隅の部分
縫い目にシームテープが張られている。
出入り口を閉めたところ。換気するために上を少し開けている。こうしておくと風の通りが多少良くなる。
出入り口を全面メッシュにしたところ。メッシュが内側、本体生地が外側。メッシュにした状態で開度調整をしようとすると一旦メッシュを開ける必要がある。エスパースは外側がメッシュになっている。しかし、メッシュの外と内との違いくらいで便利だと思うことはなかった。
前室は広々。靴を並べて縦に置ける。
だが、ストーブでの調理は厳しい。
フライシートを内側から観察する。
ファスナーを全開したところ。ちゃんとストッパーが機能している。フラップなしの方だけシームテープが貼られている。細かい配慮が感じられる。シームテープは必要最低限でいい。(コストが嵩むし、重たくなる。)
ファスナーのようす
リッジレストクラシックS(軽量化のためさらにカットしてある。)を敷いたところ。
マットの上に寝袋を敷いた。
身長165cmなら十分過ぎるスペースだ。自転車の荷物もしっかり置ける。
もっとじっくりチェックしたかったが、風が強くテントがバタバタ煽られて危険だったため、早めに撤収することにした。
張り綱をしっかり張っておいたのだが、風で煽られて小さなブロックが動いてしまった。
自在が動いてロープが緩んできたこともある。自在はやっぱり使いづらい。
用が済んだらさっさと撤収する。風が強い時、ポールを外す時が一番危ない。風が弱くなった時を見計らってタイミング良くポールを外した。こうしてペチャンコになってしまえば、あとはこっちのもんだ。
ポールを折りたたむ時は、まずは真ん中から半分にする。端からたたむと中のショックコードに負荷がかかり伸びてくる。(特に一番最後折りたたむ時に負荷がかかる。)
とりあえず物置の中に放り込んで終了!寒くて寒くて堪らなかったぞ。
テントの四隅の外側の縫い目。ここにシームコートを縫って防水処理する必要あり。あとでやっておくことにしよう。
縫い目のアップ。毛細管現象により内側に水が漏れる。内側にはシームテープが張ってあるが、外側からシームコート剤を塗布するようにと説明書にかかれている。キッチリ処理をしておけば、大雨が降って辺りが水浸しとなっても浸水を免れることだろう。
おわり
コメント
物置小屋にテントを張らないんですか。
私は冬場室内に3人用テントを張ってそこでデスクワーク
をしてます。案外体温とパソコンでかなり快適です。
セラミックヒーターをつかうと暑くて大変です。
物置の中でテントを張ると身動きとれなくなりますし、そもそも中でデスクワークできるようなテントがアリません。
農業用のビニールで囲いを作ってもいいかもしれませんね。
西海岸の後に中国とは、、さすが唐揚げ隊長 ! その発想が良いね~。 中国的中国菜は(特に田舎の)普通の日本人にはキツイけど、隊長なら問題無いでしょう(なんでも食えそ~だし)。 公安だけは気をつけてね~(普通、テントで旅する人いないし、治安が良いのは公安が怖いからだよ~)。 田舎いくと「旅館」ってのがあるんで、たまには・・・。 出発までの準備レポート楽しみにみてまっせ。 頑張ってなぁ~。
中国は食べ物に期待しています。ご飯が食べられるのがいいです。
目立つようにあちこち写真を撮っていると捕まりそうですね。場合によってはデジカメよりスマホで撮るほうがいいかもしれません。