こんにちは。からあげです。
今日も知床は曇り。晴れそうでなかなか晴れてくれない。
山の上はガスに覆われて視界が利かない。
水蒸気に含まれる水滴が非常に大きく、カッパを着ないで行動するとズブ濡れになる。
そこで無難にカムイワッカの湯の滝まで歩いて行くことにした。
ウトロの道の駅から歩くと片道20km以上もあって大変なので、知床自然センターから歩くことにした。
知床自然センター~カムイワッカ湯の滝~知床五湖~知床自然センター
0530 知床自然センターを出発する。
峠を越えて岩尾別川に向かって下りてゆくところ。
途中で鹿やキツネを多く見かける。
この鹿の親子は人間を全く怖がらない。
画像はズームではなく、近寄って2mほどの距離で撮影した。
観光客が餌付けするので、野生動物が道路に寄ってくるようになっていた。
道の駅から知床自然センターまでの途中で車に轢かれたてのキツネの死体が転がっていた。
岩尾別温泉の分岐までやって来た。 ここまでで約1時間。ようやくリズムが出てきた。
早朝なのにレンタカーが低速で徘徊している。
知床五湖手前の直線部分 ただ黙々と歩く。
今日はダブルストックを使用しての歩きなので非常に楽。
知床五湖手前の分岐までやって来た。 まだ早い時間なのにゲート前で待っている車が数台あった。
分岐からカムイワッカの湯の滝までは約11kmの未舗装の道を行く。
シャトルバス運行期間であっても、自転車と歩行者は通行可能だ。 バイク、自動車は通行不可。
まだシャトルバス運行前なので、ゲートのガードマンおらずゲートが閉鎖されている。
ゲート下を潜って先に進む。
途中で見掛けた道路幅を示すポールの台部分。
外側のカバーを剥がされて中の発泡ウレタンがボロボロにされている。
爪で引っ掻いたような痕がある。ヒグマに違いない。
鬱蒼と茂る森の中を行く。 海から離れて木が茂っているので天気が良くても展望は利かない。
クマ鈴の音を響かせて淡々と歩く。
シャトルバスが通るので林道の路面は硬く踏み固められていて非常に歩きやすい。
オホーツク海が薄っすらと見える。 漁船のエンジン音と観光船の船内放送の音が聞こえてきた。
シャトルバスの第一便より先に着こうと頑張っていたが、先を越されてしまった。
ちょうど10分前くらいにバスが到着した。
バス停から歩いて10分ほどで滝の登り口に着く。
付近はバスから下りた観光客で賑わっている。
朝出発して4時間かかってようやく辿り着いた。
登り口の橋から見るカムイワッカ湯の滝
カムイワッカ湯の滝奥の林道ゲート
これより先は立ち入り禁止となっている。
ただし、特例使用申請書を提出した硫黄岳、知床連山縦走の登山者のみ、ここから硫黄山登山口までの600mの区間を通行できる。
平成27年は6月20日から9月23日までの96日間のみ特例制度適応により通行可能。
ゲート前に設置されている携帯トイレ回収ボックスと投函箱 ここで道路特例使用承認申請書に記載し投函してからゲートより先に進む。
硫黄山登山口前の調査を終えると引き返してカムイワッカ湯の滝の登り口にやって来た。
この急斜面を登った先に、靴を履き替えるのによい岩場がある。
クロックスもどきに履き替えて滝登りをする。
もどきサンダルは普段非常に滑りやすいが、この滝ではさほど滑らなかった。 流れ落ちる水に温泉が混じっていて湯気が立ち上る。
水温は生温い感じだ。 ところどころ、浸かるのに良さそうな凹みがある。
温泉に浸かるとは行っても普通の観光客もいるので水着着用をする。
素っ裸で入るとここでは変態扱いされるだろう。
それに温いので体が温まらないと思う。
温水プール感覚で遊ぶくらいにしておいたほうがよいだろう。
一の滝より上部は立ち入り禁止となっている。
ロープのところで引き返す。 裸足で登っている人もいるが、岩の角で怪我することもあるので注意が必要だ。
カムイワッカの湯の滝は賑やかで落ち着かないので、さっさと帰ることにした。 来る時は薄気味悪かった林道もガスが晴れて明るくなった。
林道を戻っていると、カーブを曲がった先に茶色い動物を発見する。
遠いので判別できない。笛を吹いても動かないので恐る恐る近づいてゆくと角が見えた。
ようやく鹿だと分かりホッと胸を撫で下ろす。
しかし、この鹿も人に慣れている。一定の距離を保ったまま逃げようとしない。
マイカー通行期間中に餌を貰っているのだろう。
帰りは知床五湖に寄ってゆくことにした。
ここの駐車場は有料で乗用車一台410円となっている。
現在は植生保護期(8月1日~10月20日)なのでレクチャーを受ければ地上遊歩道を歩くことが出来る。
(レクチャー代 大人250円)
お金と時間をかけてまで賑やかな地上遊歩道を歩きたいとは思わないので、無料でレクチャーなしの高架木道のみ歩くことにした。
高架木道は地上から上がっているので泥濘もなく、虫もほとんどいないので快適に歩くことが出来る。
高架木道には電気柵が設置されているので、ヒグマは上がって来ることが出来ない。
このようにウッドデッキの先に電気柵が設置されている。 木道上は安全地帯で安心して散策することが出来る。
高架木道は終点で地上と接続している。
地上から木道に上がる一方通行となっており、木道から地上に下りることが出来ないような造りとなっている。
出入口に鉄製の丈夫な扉がある。
鉄製扉を通り階段を登った先にある回転式ゲート このゲートは一方向しか回転しない。
金属扉と回転式ゲートによりヒグマの侵入を防ぎ、人が一方通行で歩くことが出来るようになっている。
高架木道終点にある湖畔展望台から見た一湖の様子 二湖から五湖までは地上遊歩道を歩かないと見えないようになっている。
ガスが晴れれば知床連山を見ることが出来る。
知床五湖を出たあとは真っ直ぐ知床自然センターに戻る。
帰りの道では観光客のレンタカーが道路脇に停まっているのを度々目撃した。
路駐して鹿やキツネを見ているだけなのだが、曲がりくねった見通しの悪い道なので非常に危ない。
路駐の車をやり過ごすために交通の流れが悪くなる。
中には餌をやっているバカ者までいる。
ヒグマは出て来なかったが、出てくれば必ず餌をやる人間もいるはずだ。
人間に慣れた鹿やキツネを見ていると異様に腹が立つ。
そうまでして楽して生きてゆきたいのか。と頭を叩きたくなる。
そうした動物たちの目には輝きはない。
表情も締まりがなく何処となくアホ面だ。
卑しい目つきで人間を覗い餌をねだる。
野生の動物として生きる道を捨ててしまった。
サファリパークでもないのにところ構わず路駐して写真撮影している人間の顔も醜く歪んでいる。
車から下りて道路を我が物顔で歩き周囲に危険を及ぼす。
こんな野生もどきの動物を見て何が嬉しいのだろうか。
汚らわしい動物たちをストックで追い払っても直ぐに道路に戻ってくる。
これではどうしようもない。
車に轢かれて無残な死体を晒すしかないだろう。
道路脇にはキツネの糞がゴロゴロと転がっている。
これが世界遺産の知床の実態なのか。
日本人はなんでこれほどまでに程度が低いのか。
何だか気分が凄く悪くなった。
シャトルバスの運行は今シーズン8月25日までと9月の5連休を残すのみとなった。
9月半ば過ぎとなると秋本番で随分と冷えてくるだろう。
羅臼岳から硫黄山縦走のチャンスは明日24日~25日までの1回ポッキリとなる。
天気も崩れはなさそうだ。登れないことはない。
しかし気分がすぐれない。登りたいと思わない。
再び稜線上で分厚いガスに包まれてもみくちゃにされるのではないか、ここ最近人を見ても逃げないヒグマが頻繁に出没しているようだが、コース上に現れて居座りシャトルバスの時間に間に合わないようになるのではないか、 といろいろマイナス要素が頭に浮かんでくる。
昨日、カムイワッカの湯の滝まで歩いてみたが、あの道をテント泊装備で暗くなってから歩くと思うとぞっとする。
硫黄山登山口から木下小屋の登山口まで戻るのに少なく見積もって約4時間、重装備でしかも疲れているので6時間はかかると思ったほうがよい。
もうどこかでテントを張って泊まるしかない。
水は林道脇を流れる沢から採れるにしても、辺鄙な森の中でテント泊したくない。
どうやら気持ちが切れてしまったようだ。
行きたくもないのに無理して山に登りたくない。
ウルトラマラソンの時のように自分の不甲斐なさをはっきりと体感して自己嫌悪に包まれている。
ここはしばらく静養するしかないのか。
何をしても悪い方向に向かいそうな気がする。
そんな時はじっとしているに限る。
昨日は8時間以上歩いてシャトルバス運賃1,300円と知床五湖駐車場代410円を稼ぐのにえらい疲れてしまったな。
昨日の走行距離 31.8km
昨日のねぐら 知床峠P
おわり
コメント
温泉三昧うらやましいです。
カムイワッカってはるか昔初めての北海道で行った記憶があります。
お盆過ぎから道東は急に寒くなったり集中した雨が降るので大変そうです。
人が少ない田舎というのは暮らすのに不便な天気というのも理由のひとつだと思います。
11月には本当に帰省してしまうのですか。更に北海道に留まらないのですか。
僕は、毎日パチンコですが1円とか0.5円パチンコなので損得ないです。
ただ滞在費の出費は激しく11月まではいられないと思います。
こんにちは。
こちらは天気が不安定です。
今のところ北海道は10月中旬ころまで滞在予定です。
特にやることもないのにダラダラと居続けると来年に影響が出てしまいます。